2023年12月22日金曜日

中国、ブータンへ侵攻

近隣の多くの国を相手に、領土や領海をめぐる争いを繰り広げている中国
これは中国が、ブータン国境で進めている大規模な建設プロジェクト
その背景やブータン側の思惑をめぐり、憶測が交わされる事態に・・・

12/7にアメリカ民間衛星画像会社マクサー・テクノロジーズが撮影した衛星画像に
ブータンの辺境ジャカラング渓谷で進行している大規模な建設工事がはっきりと写っていた
中国はブータン北部の2カ所において係争地域での入植を進めており、ジャカラング渓谷はそのうちの一つ

イギリス王立国際問題研究所(チャタム・ハウス)の南アジア専門家であるジョン・ポロックさん
衛星画像に映る複数のプロジェクトを見て
「ブータンは国境取引によって、中国に土地を譲ることを考えている可能性がある」

インドのニュースチャンネルNDTVによる分析
ジャカラング渓谷の集落で少なくとも129棟、別の集落で62棟の建物が確認された
いずれも居住区のように見え、この地域に相当数の中国人居住者がいて永住する可能性がある

また中国はジャカラング渓谷の東にあるメンチュマ渓谷でも建設工事を進めていた
ポロックはこちらについても、ブータンが中国に土地を譲ろうとしている可能性があると考えている

ブータンの意思決定者は、北部国境での取引に集中している?
ブータンは東南西の三方をインドに囲まれ、残る北側だけが中国と接している
この北方は、ブータンの庇護者であるインドにとって重要度の低い地域と言える
その場所で中国は長年にわたって入植計画を進め、それによって土地の領有権について既成事実を積み上げてきた
もはやブータンは、交渉のテーブルに着かざるを得ない状態に追い込まれている

オープンソース分析の専門家ダミアン・サイモンさん
中国はブータン北部に村のエコシステムを構築している
ジャカラング渓谷の上流には、最初の入植地としてつくられた集落が存在している
「この開発規模を見れば、これらの村が、単なる孤立した開拓地ではなく、中国の領土的野心を支える包括的なエコシステムの不可欠な一部だということがわかる。ブータンの景観が、さらに中国化することになる」

チベット専門家のクロード・アルピさん
ブータンが中国の侵入を阻止する能力を持つかについて懸念を表明
アルピは11日、NDTVで
「ブータン国王軍の力では、(中国人民解放軍や)国境防衛部隊を押し戻すことはできないし、新しい入植地の建設を阻止することもできない」

このような状況によってブータンは現在、自国をはるかに上回る大国である中国との国境紛争で苦戦を強いられている

この状況を受けてインドは、自国と中国の国境問題にどんな戦略的影響があるかを分析するためにも、ブータンと中国の動向を注視している
中国とブータンの間で土地取引が行われれば、インドにも直接的な影響が及ぶ可能性があるため
ブータンは長年、非同盟中立政策を外交の基本方針としており、国連安全保障理事会の理事国とは正式な外交関係を持たないという政策をとり続けている
そのためインドは伝統的に、アメリカとの関係を含むブータンの外交問題のパイプ役を務めてきた
しかし中国政府は現在ブータンに、直接的な外交関係を結ぶよう働き掛けている

ブータンのロティ・ツェリン首相は就任以降、中国との会談を積極的に推進している。ツェリンが国境交渉に関心を示していることは、中国の侵入を止めるには、取引を行う以外に選択肢がほぼないことを示唆している。

サイモンさん
現在進行中の交渉は、ブータン北部の渓谷の状況を大きく左右する可能性がある
ブータンが、ジャカラング渓谷とメンチュマ渓谷を中国に譲れば、ブータンの主権と領土保全が大きく損なわれる可能性がある

ロンドン大学東洋アフリカ研究学院(SOAS)の教授で、チベット史を専門とするロバート・バーネットさん
ブータンにとってこの地域は、宗教的・文化的に重要な意味を持つ
「ブータンの人々にとってジャカラング渓谷は、文化的・宗教的に重要な地域であるベユル・ケンパジョンに隣接している。つまり中国は最近、はるかに力の弱い隣国の文化的に重要な地域について、その隣国が対応の選択肢をほとんど持たないのをいいことに、根拠の疑わしい主張を強弁しているということだ」

・・・まんま侵攻じゃん

今日は~
ストレリチア ユンケア/Strelitzia juncea

春の終わりに株分け植替えしたコ
ほぼ完全にハッパが広がらなくなってたのに
植替えで大き目の鉢にしたせいか
ハッパがチョビっと展開
若返り?

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