2021年8月29日日曜日

新型コロナワクチン2題

8/16に自身のソーシャルメディア(SNS)ページで接種予約をしたことを明かした

接種したワクチンは、7/18に緊急使用許可(EUA)を取得した高端疫苗生物製剤股份有限公司(MEDIGEN VACCINE BIOLOGICS CORP)のMVC-COV1901(高端社製ワクチン
台湾ではアストラゼネカ社製ワクチン接種が普及したが、血栓の懸念があることを理由に、中国国民党(国民党)をはじめとする野党
「アストラゼネカ製ワクチンを接種して安全性を証明しろ」と
しきりに蔡総統に訴えていた
しかし蔡総統はこれに応じることはなく、高端社製の接種予約が始まると予約
まさにこの日のためにその腕を残し、台湾産ワクチンの信頼性を自らの体で証明しようとした

世界的なワクチン不足や中国による再三の妨害で、ワクチン入手が困難を極めた台湾
これまで、日本やアメリカをはじめとする友好国による無償提供で難局を乗り越えてきた
そのような中での台湾産ワクチンの登場は、台湾の人々に大きな安心感をもたらしたに違いない
日本人なら誰もがうらやむ、自分たちで開発したワクチンの誕生
しかも、第2フェーズの治験結果がアストラゼネカ社製よりも優秀
人々の関心は相当に高い
しかし台湾内ではこれに反対する声が中国国民党(国民党)を中心に上がっている
高端社製ワクチンは組換えタンパクワクチンに属し、アメリカ国立衛生研究所(NIH)から抗原を取得
技術協力の下で開発された
同種のものでは、アメリカ・ノババックス社や塩野義製薬など各社で開発や治験が進んでいる
今回のコロナ禍で初めて使用されたファイザー・ビオンテック社製やモデルナ社製のmRNAワクチンと違い、この種のワクチンは世界中で使用実績があるもの
緊急使用許可(EUA)取得に当たり、高端社は第2フェーズの臨床試験で台湾全国11カ所の治験センターで計4000人(有効者3815人、最高齢は85歳)に接種
一般的に、第1、第2フェーズでは少人数で安全性を中心に調べ
第3フェーズでは多人数による有効性や安全性を調べるとされている
ワクチンと偽薬(プラシーボ)を接種して比較するのは第3フェーズ
しかし高端社では、EUA取得を考えて第1フェーズと第2フェーズでの治験数を通常よりも多く行い、偽薬(プラシーボ)も接種、有効性や安全性も同時に確認した

安全性では重篤な症状が出た人は皆無だった
発熱した人は、ワクチン接種群で0.7%、偽薬接種群では0.4%
疲労感があった人はワクチン接種群で36.0%、偽薬接種群では29.7%
筋肉痛があった人はワクチン接種群で27.6%、偽薬接種群では16.6%
頭痛があった人はワクチン接種群で22.2%、偽薬接種群で20.0%
瀉腹があった人はワクチン接種群グループで15.1%、偽薬接種群では12.6%
吐き気・嘔吐があった人はワクチン接種群で7.7%、偽薬接種群では6.7%
局所性の反応では、主なものは注射部位の痛みで、ほとんどが軽度

有効性では、抗体陽転率(Seroconversion rate)は99.8%。特に20から64歳の間では99.9%に達
ほぼ接種者全員に抗体ができたことを意味する
次に幾何平均抗体価(Geometric mean titer)は662。特に20から64歳の間では733を記録
比較対象のアストラゼネカ社製の3.4倍
幾何平均上昇倍率(Mean geometric titer increase fold)は163倍
特に20から64歳の間では180倍
・・・優秀じゃん

これらのデータから、専門家による審議を経て高端社はEUAを取得
一連の検品などの確認を終え、8/16から高端社製の接種予約を開始
2021/8/20正午までに59万9613人が予約
接種資格のある人の66%
世界的なワクチン不足が叫ばれる中、誰もがうらやむ新型コロナワクチンの国内開発、製造に成功した台湾
しかも有効性は世界で最も接種されているアストラゼネカ社製を上回る
8/23に接種を開始したが、それでも反対の声が上がっている

2021/8/4前台北市長の郝龍斌氏と楊志良・元衛生署長(厚労相に相当。後の衛生福利部)
高端社がEUAを取得して同社のワクチンが世に出たことは、生命や身体に危険が及ぶ可能性が高い
決定は違法であるとして、台湾高等行政法院(裁判所)にEUA撤回を求め訴えた
ちなみに郝氏の父は、李登輝元総統と政治闘争を繰り広げたとされる郝柏村元行政院長(首相に相当)
戦後、蔣介石とともに台湾に渡ったいわゆる外省人系軍人で大物政治家
しかし裁判所は、郝、楊両氏にとって、ワクチン接種における選択肢が広がっただけで、権利や法律上の利益を損なったとはいえない
また、薬事法の中のEUAに関する規定では、突発的に緊急事態に陥った公共衛生事件が発生した際、特定の医薬品(ワクチンなど)が公共の利益にかなう場合に認められるもので、特定の個人などの権利を保障するためではないとして訴えを退けた

次に起きたのは2021/8/17台湾中北部の苗栗県議会
国民党議員らが新型コロナワクチンの接種では、国際的に認められたものに限るよう動議した
民主進歩党(民進党)議員も含め異論がなかったため、議案はそのまま通過してしまった
「国際的に認められた」とあるが、先の郝、楊氏の訴えと同じく高端社製を念頭に置いた動き
しかし、どのようなワクチンを選択するかの自由は国民自身
その後、8/20正午現在のまとめで
苗栗県では接種対象者1万800人のうち、9782人が高端社製を予約
実に同県の90.5%の人々が台湾の高端社製を選択

反対派の攻勢はさらに続く
8/20蘇偉碩医師を中心とする団体が
高端社製ワクチンのEUA撤回を求める住民投票へ向け、10万人の共同提議者募集
の記者会見を開き、賛同を求めた
「あくまでも第3フェーズの治験を終えてから世に出すべきだ」
民進党が与党である以上、反対の声を届けられるのは住民投票
23日の接種開始には間に合わないが住民投票に諮りたいと

反対派の主張のポイント
第3フェーズの臨床試験を終えておらず変異株への有効性が未知
イミュノブリッジング試験(immunobridging、既存のワクチンの効果と比較して有効性を見る方法)や製造コスト、政府調達のプロセスなどが不明瞭
海外旅行ができない可能性

しかし日本国内で接種しているファイザー・ビオンテック社製やモデルナ社製のワクチンも第3フェーズの臨床試験は継続中
仮に民進党の意向が働いて高端社がEUAを取得できたとするならば、もう1社の連亜生技社(UBIアジア)にもEUAを与え、国内ワクチンの拡充を図ったはず
しかし実際にはアストラゼネカ製に比べ劣っていたとしてEUAは見送られた
このことからも、専門家による厳格な審査がなされたと考えるのが自然?

また、海外渡航について言えば、2021/8初旬にアメリカが入国に際してはワクチン接種を義務化することを検討しているとの報道があった
しかし、8/19時点で、EU各国においては、台湾人はPCR検査などの陰性証明があれば入国可能である
今後の情勢にもよるが、少なくとも現在はワクチン未接種で海外旅行ができないことはない

さらに高端社製ワクチンに一層の期待が高まるニュースが
8/19台湾中央感染症指揮センター(台湾CDC)指揮官の陳時中・衛生福利部長(厚生相)
前日にアメリカ在台湾協会(AIT、実質的な台湾でのアメリカ大使館)のサンドラ・オウドカーク代表がCDCを訪れ
新型コロナワクチンに関するアメリカと台湾両国の政策とワクチンパスポートを含む入国管理などについて話し合ったことを明らかに
議題には両国ワクチンの相互承認も含まれており、アメリカが高端社製について注目しているという

アメリカ国立衛生研究所(NIH)の強力なバックアップの下で開発されたワクチンなので、アメリカ政府が注目するのは当然
このニュースは単に国民党を中心とした台湾内の高端社製反対派や、中国へ牽制のサインとなっただけではない
今後、新型コロナワクチンでも台湾は半導体のように世界進出の可能性が?
中国がワクチン外交を各国で展開する中、アメリカとしても自国の、血を分けたワクチンが自らの供給不足分をカバーできるかもしれない
国際政治の面からも台湾産ワクチンの動向は・・・

・・・変異株への有効性は、今どれも分かる訳ない
イミュノブリッジング試験(immunobridging、既存のワクチンの効果と比較して有効性を見る方法)なんざ、はっきりした結果は、どれもでてない
たぶんコウダロウという程度
反対は、ただの言いがかり?
データを明示しない、かの国よりマトモなんだけど
反対するなら、かの国製のワクチンを打てば・・・
一部では、アストロゼネカ製にイチャモンつけてた方が
アストロゼネカ製を打ったとか?
ところで、評判ヨい、効果もヨさげな国産ワクチンに反対
党勢が↓になる心配はしないの?

東京都の外郭団体である都医学総合研究所が民間の製薬会社と共同開発している新型コロナウイルスワクチンが、臨床試験(治験)の準備段階に
マウスやサルの非臨床試験では、新型コロナの発症予防効果が確認された
長期間の免疫維持が実証されている
来年中に治験に着手し、早期の実用化を目指す
同研究所がノーベルファーマ社と共同開発しているのは、弱毒化した天然痘ワクチンに新型コロナウイルスの遺伝子を組み合わせて製造するワクチン
昨年4月に開発に着手し、マウスやカニクイザルを用いて非臨床試験を進めてきた
開発中のワクチンを接種したマウスに新型コロナウイルスを感染させる試験では、マウスにほぼ体重減少がなく、生存し続けることを確認
カニクイザルの試験では、肺でのウイルス増殖や肺炎の発症が抑えられ、重篤な副反応は見られなかった
天然痘ワクチンは1回の接種で少なくとも数十年以上、抗体が保持されることが確認されており、天然痘ワクチンをベースに開発される新型コロナワクチンも複数回接種することなく免疫を長期維持できる?
凍結乾燥した製剤化により常温での保存や輸送も可能

新型コロナ感染者の中には、ウイルスに感染後も免疫ができにくいケースがあり、再感染のリスクが
風邪ウイルスである従来のコロナウイルスは感染後、短期間で免疫が低下するとされ
同研究所
「免疫を長期間維持できるワクチンの開発が重要」

国内の新型コロナワクチン接種は、ファイザー社とモデルナ社製を中心に進められている
職域接種は申請が想定を超え、6月下旬に受け付けが一時停止
希望する国民全員の接種には安定的な供給が不可欠で、国産ワクチンの開発が急務
国内では塩野義製薬や第一三共などが開発に乗り出しており、同研究所感染制御プロジェクトの安井文彦プロジェクトリーダー
「いろいろなワクチンの有効性と安全性が確認され、その時々のニーズに合わせたものが安定的に供給されるのが望ましい」
開発中のワクチンは、臨床試験後も薬事申請と審査を経て承認を得られるまでには一定の時間を要するため、医療機関への供給は早くても令和5年以降

国産の新型コロナウイルスワクチンは、複数のタイプが治験段階にある
第一三共は、国内でのワクチン接種に使われているファイザーやモデルナが開発したメッセンジャーRNA(mRNA)を使ったワクチンを
KMバイオロジクスは不活化したウイルスを投与する従来型ワクチンを
いずれも今年3月から治験を進めている

バイオベンチャーのアンジェスが手掛けるDNAワクチンは最終治験を実施中
今月上旬からは、より高い効果が得られるように1回の使用量を増やした高用量での治験も始めた
担当者
「驚異的な有効性を示すファイザー製やモデルナ製に遜色ないワクチンを開発するために改善が必要になった」

塩野義製薬も、組み換えタンパクワクチンを開発しており、年度内の国内供給を目指す
担当者
「状況は常に変化している。より早い国内供給に向けて複数の選択肢で開発を進めていく」

・・・どれが当たりかは?
かの国もmRNAタイプを開発中とか

今日は~
ミズオオバコ

去年の9月
涼し気な花
今年ももうすぐ?

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