2021年8月8日日曜日

内燃機関は2

昨日の続き
前にアげた?はず・・・の
日産の可変ストロークエンジン?だっけ
日産自動車では、2016/8に世界初となる量産型可変圧縮比エンジンVCターボを開発
同年9月のパリモーターショーで「インフィニティ」ブランドの「QX」シリーズに搭載することが発表された
VCターボは2018年にインフィニティQX50に初めて搭載され、その後、現在に至るまで北米市場向けの車両を軸に搭載車種を増やしている

このVCターボとは、Variable Compression、すなわち可変圧縮エンジン
そこに過給システムであるターボチャージャーを組み合わせた内燃機関
型式KR20DDETと名付けられた直列4気筒2.0Lエンジンは最高出力272hp、最大トルク39.7kgf・m
競合の2.0Lターボでは400ho、50kgf・mを超えるエンジンもあり、日産のVCターボはパワースペックだけを見れば特別に目を見張るものではない
①/圧縮比を8:1(高性能)から14:1(高効率)の間で自在に変更できる
②/同排気量で同シリンダー数の内燃機関と比較して騒音や振動が格段に少なく滑らかに回転
③/シリーズハイブリッドシステムe-POWERとの相性を劇的に高められる

①は可変圧縮
普通のエンジンは
ポート噴射方式の場合、シリンダー内に吹き込まれた混合気がシリンダー内で圧縮され、頂点付近でプラグにより点火され爆発する
直噴方式の場合は圧縮した空気に、とても細かな霧状の燃料を噴射してプラグによる点火で爆発行程
そして噴射方式を問わず、ピストンはもっとも上部にくる上死点を経て、今度は下降し下死点を目指す
シリンダー内のピストンが下死点(BDC/Bottom Dead Center)に位置する際の混合気(空気)が10であったとして
ピストンが上死点(TDC/Top Dead Center)に達した際の混合気(空気)を1とした場合
圧縮比は10:1
VCターボでは、この圧縮比を8:1~14:1で可変させる
具体的には、アクセルをグッと踏み込むと8:1の状態になりターボチャージャーの過給圧を上げて出力とトルクを大きくする
逆に巡航時など出力があまり必要ない場合には、14:1の状態を保って過給に頼らず燃焼させて燃費数値を向上させる
つまり1つのエンジンで走行シーンに応じて圧縮比を変える

②騒音や振動が格段に少なく滑らかに回転
マルチリンク可変圧縮機構により実現
通常の内燃機関が持つコンロッド(ピストン1つに対して1本必要な上下運動させる部品)を取り除き
VCターボでは代わりに3つのリンク機構(マルチリンク機構)を用いてコンロッド機能を代行させる
・・・なんかサスペンションみたい
複数のリンク、回転の軸を使って1つのリンクではできないストロークを変える

3つのリンクは、新たに追加された回転運動を行うVCRアクチュエータに連動したアクチュエータリンクと接続
要求される値に準じてVCRアクチュエータが正転・逆転して、結果的に圧縮比が可変する
さらに、マルチリンク機構とVCRによってピストンはシリンダー内において直立した上下運動を行う
・・・スムーズに動く

一般的な内燃機関ではクランクシャフトとコンロッドの応力によってピストンに横方向の力がかかり、これが抵抗(≒燃費数値悪化)になってる
VCターボではマルチリンク機構によりスムースな回転運動が促進され
ピストンの横面が受ける抵抗が75%減
結果的に燃焼そのものが安定
さらに振動や抵抗が低減されるため振動低減を目的としたバランサーシャフトが不要
こうした複数の技術が組み合わされ、4気筒であるVCターボエンジンは滑らかな回転フィールを持つ6気筒並みの特性を持つ

シリンダーの内径(ボア)とピストンの行程(ストローク)のうち
ピストンのストロークは圧縮比によって変わる
8:1の場合は90.1㎜(100%)であるのに対して、14:1の際は88.9㎜(98.6%)
なんで排気量も変化して、8:1の場合は1997cc、14:1では1970cc

③e-POWERと組み合わせるとVCターボは新たな一面をせる
今のe-POWERは発電用のエンジンが稼働した際の振動と騒音がデカい
車両への負荷や駆動用バッテリーのSOCさらにはアクセルペダルの踏み込み量に応じてエンジンは自動的に始動するのだが
この際のエンジン回転数が高めでせっかくの電動駆動感覚が削がれてしまう
それがVCターボを用いると可変圧縮機構と過給効果によって低い回転数でも求めるエンジン出力が得られる
で・直列3気筒1.5LVCターボエンジンは204hp/31.1kgf・m
トランスミッションであるCVTとの連携もスムース
4気筒に比べて振動特性で不利なはずの3気筒ながら振動がとても少なく
一般的な4気筒エンジン並み
騒音も抑えられ、3気筒特有のブーンと小さく唸る燃焼音も車内ではほとんど聞こえない
メーター内の圧縮比モニターを走行中に確認してみると
・・・これオモロイ
加速させる際には排気量が小さい分、2.0L・VCターボよりも早めに圧縮比8:1(高出力)側にシフト
さらに中~高回転域ではスピーカーから図太いサウンドを流して力強さも演出?
この第2世代VCターボ(直列3気筒1.5Lターボ)にe-POWERを組み合わせると
1.2Lエンジンで3600回転以上だった運転状況で
2400回転あたりまで回転数を下げることが理論的に可能に
技術者によるとe-POWERにVCターボを組み合わせると
「燃費数値にして10~15%程度は向上するだろう」

2021/2
日産は次世代e-POWER発電専用エンジンで世界最高レベルの熱効率50%を実現する技術を発表
このエンジンにVCターボを組み合わせたとの説明はないが、エンジン形式は直列3気筒1.5L
・・・たぶん・・・
これまでの量産エンジンにおける熱効率は40%中盤が限界とされてきた
日産が新たに開発した新燃焼コンセプトSTARC(Strong Tumble and Appropriately stretched Robust ignition Channel)を用いることで50%台が実現する
STARCとはシリンダー内部の混合気の流れを適切にコントロールして、高い圧縮比でも安定して燃焼させる技術

・・・可変圧縮はベンツがトライしてアキラメた
水素エンジンはBMWがトライしてアキラめた
この手のエンジン技術に関してはマツダが・・・ってイメージがあるけど
どっこい、日産、ジミにトイヨタも
・・・しかし日産は売り方?がヘタ
EUあたりはEVへまっしぐら
だけどソレを支えるインフラ 送電網は・・・
現状でもトラブルが、ソの対処もできずに・・・
銭のカカるスマートグリッドの計画すら見えてこない?
あと、スマートグリッドってサイバー攻撃にさらされると・・・
流行りのスマート化
せきゅりてぃ~に手間、銭がどれだけカカるのか
はたして合うのか?

今日は~
コツボゴケ
イヌカタヒバ/Selaginella moellendorffiis

の繁殖地の対面
の石(溶岩)に生えてきた
胞子が飛んだ?
イヌカタヒバも胞子が飛んだ?
先が楽しみ

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