2020年12月23日水曜日

あべこべロータリーエンジン

おむすび型のハウジング内をまゆ型ローターが回るあべこべロータリーエンジンを開発するLiquidPistonがアメリカ陸軍向け小型ポータブル発電機を開発、技術革新研究プログラムの契約を獲得
ロータリーエンジンといえばドイツの技術者フェリクス・ヴァンケルが発明した、三角形のローターがピーナッツの殻のような形にくりぬかれたケース内で回転する内燃機関
発明者の名前を取ってヴァンケルエンジンとも呼ばれる
ロータリーエンジンの特徴は構造が単純なため軽量コンパクト化できる
一般的なレシプロエンジンに比べて回転数を上げても振動が小さく、また出力軸1回転あたりの燃焼回数が2倍になるため小排気量でも高出力が得られる
一方でレシプロエンジンに比べて低回転での燃焼の安定性が低く熱効率も落ちる
トルクが細く燃費も落ちてしまうのは(自動車用エンジンとしての)弱点
また摺動面のシールと潤滑のためのオイル消費が激しいのもレシプロエンジンに比べると注意が必要

LiquidPiston創業者アレック・スコルニック氏
LiquidPistonのあべこべロータリーエンジンならばディーゼルエンジンの高圧縮比と直接噴射
オットーサイクルエンジンの定容燃焼プロセス
アトキンソンサイクルエンジンの高膨張比をすべて組み合わせ、ロータリーの弱点である潤滑とシーリングも改善してサイズによらない巨大なパワーと高効率を引き出せる?
さらにハウジング内に設けた丸みのある固定式燃焼室は、その大きさを調整するだけで高圧縮駆動が可能
通常のロータリーエンジンではできなかった場所へ直接燃料を噴射することでディーゼルエンジン的な燃焼が可能になる
ロータリーエンジンの弱点とされるアペックスシールは、LiquidPistonのエンジンではハウジング側にあるため固定が簡単でなおかつハウジング内から直接、潤滑油を供給でき、古いロータリーが燃焼と潤滑で抱えていた主要な課題を解決

LiquidPistonは、すでにアメリカ軍が使用するM777榴弾砲のデジタル射撃統制システム向けの小型発電ユニットを構築
これは従来の発電ユニットに比べてサイズを20%まで小型化、ゲーミングPCほどのサイズにこれが軍の眼鏡にかない2~5kWの小型戦術発電機の開発を行う中小企業技術革新研究プログラム(SBIR)契約を獲得

このエンジンなら小型で環境負荷も低い高性能な自動車エンジンを作れるのではないか?
スコルニック氏
「将来、間違いなく自動車の世界をターゲットにするだろう」
このエンジンが一般的な自動車エンジンとは
「熱力学サイクルからアーキテクチャーまですべてが異なるため、いきなり自動車の世界には足を踏み入れないというビジネス上の決定をした」
「まずニッチなアプリケーションでその技術を証明したいと考えており、そこから自動車の世界への扉を開けられるようになるだろう」

このエンジンの耐久性は?
スコルニック氏
はこれまでデモンストレーションのため技術的な利点について証明することに重点を置いた試作品を開発してきた
いまやそれが機能することが明らかになったので、2021年以降はその耐久性についての検証をしていく
ちなみにLiquidPistonは9月にもUAV向けハイブリッドエンジンの開発においてSBIR契約を獲得した

・・・マツダよど~する?

今日は~
 ワイルドアイビー/Cymbalaria muralis

アップ
ふぉぎ~にしてみた・・・うそ

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