2020年12月14日月曜日

道具?クソを使うハチ

東アジアのミツバチは、天敵であるスズメバチの攻撃を迎撃しなければならない
スズメバチは集団でミツバチの巣に襲いかかり遭遇したすべてのミツバチの頭部をかみ切る
それから巣を占領してミツバチの幼虫をムシャムシャ
スズメバチから身を守るためトウヨウミツバチ(Apis cerana)は、進化の過程で工夫をこらした多様な戦術を編み出してきた
侵入者を取り囲んで熱で蒸し殺す熱殺蜂球etc

で・ベトナムで行われた新たな調査でさらに風変わりな戦術巣の入り口に動物の糞を塗るという方法
アメリカ ウェルズリー大学の昆虫学者ヘザー・マッティラ氏は話す。同氏らによるこの研究は、12/9の学術誌PLOS ONEに発表された
この糞の塗りつけは、スズメバチを撃退するだけではない
これはミツバチの道具使用が確認された初めての明確な事例

ベトナムほか東南アジアではミツバチの巣の入り口に黒い斑点がよく見られる
しかし今回の調査が行われるまで、その正体は?
マッティラ氏のチームは、この黒い物体がニワトリや牛など動物の糞であることを突き止めた
さらに、この糞がスズメバチの仲間Vespa sororを寄せ付けないことも確認した
Vespa sororが殺人スズメバとしても知られるオオスズメバチの近縁種
オオスズメバチは最近アメリカの太平洋岸北西部で発見され恐れられてる
ベトナムのミツバチがスズメバチを撃退する仕組みがわかればアメリカなど他の国々におけるミツバチの保護に応用できる可能性がある
マッティラ氏のチームはベトナムの養蜂場で数百時間にわたりミツバチを観察
スズメバチの攻撃を受けた後、ミツバチが巣の入り口に糞を塗り始めることに気づいた
スズメバチの攻撃を300回以上撮影して分析したところ、巣に塗られた糞の量が多くなるほど、スズメバチが巣の入り口を長く飛び回ったり侵入を始めたりする行動が減ることが確認された
またスズメバチから抽出した液をしみこませた紙をミツバチの巣の入り口近くに置いてみると、ミツバチはその紙を動物の糞で覆い始めた
塗られた糞がどのようにスズメバチを撃退するのかは、まだわかっていない
マッティラ氏によれば、スズメバチが糞の臭いを嫌っている可能性がある
・・・オオカミの小水がイノシシやクマ避け用に売ってる

あるいは糞によって、スズメバチが巣の入り口をかじりたくなくなるのかもしれない
スズメバチは通常、攻撃しやすいように巣の入り口をかじって広げるから
・・・クソは喰いたくねえ?

糞が嗅覚を迷わせる役割を担っている可能性も
ロンドン大学クイーンメアリー校でハチの知覚や行動を研究しているラース・チットカ氏
「ミツバチの巣は、一般にハチミツなどの甘い匂いがします。スズメバチはその匂いを手掛かりにしてミツバチの巣を見つけるのです」
「糞の悪臭が、巣の匂いを消しているのかもしれません」
・・・マスキングね

オオスズメバチはセイヨウミツバチを襲う
トウヨウミツバチと違いセイヨウミツバチは、この捕食者に対して防御手段を持たない
セイヨウミツバチはアメリカで最も普及しているミツバチで、多くの植物の送粉に重要な役割を果たしている
また、養蜂産業でも大半を占め効率的なハチミツ生産に貢献している
動物の糞がスズメバチを撃退する仕組みが解明されれば、養蜂家が糞をミツバチの巣の入り口に塗って、オオスズメバチの攻撃を防ぐことができるかもしれない

だけど、動物の糞を使うことにはマイナス面も考えられる
ミツバチはもともと非常にきれい好きで細かいところまで気を配る
これも今回の発見が大きな驚きだった理由のひとつだ
糞を利用することはハチミツ生産の安全性に悪影響を与える恐れが
・・・確かに
この論文では、新たに発見された糞の使用をミツバチが住環境を整えるために、ある物質を採取して巧みに扱っているとして、ミツバチによる道具の使用とみなしている
カリフォルニア在住のミツバチ育種家で遺伝学者のスーザン・コビー氏
「非常に画期的です」

動物の道具使用に関する文献は複雑で、使用する道具の定義によっては論議を呼ぶことがある
他の昆虫も道具を使用している様子が目撃されてきた
たとえば一部のジガバチは巣を保護するために石を使って土を突き固める
糞の塗りつけが道具の使用とみなされるかどうかについて疑問を呈する研究者も
イギリス サルフォード大学の昆虫学者、スティーブン・マーティン氏
「これを(最初に確認された)道具の使用というのは、少し拡大解釈でしょう」
「この種のハチは、葉を使って巣の入り口に色をつけたり、紙で巣を作ったりもします」
マーティン氏は、こうした行動も道具の使用に当たる可能性があると指摘
・・・ミノムシはミノを作るのに多様な材料を使う
アメリカ ウィスコンシン大学マディソン校でハチを研究するボブ・ジャンヌ氏
「論文の著者たちが今回の発見をミツバチによる道具使用の最初の例としているのは、的確なことです。私は、妥当な定義が採用されていると思います」

マーティン氏
「社会性昆虫の能力は、今後も私たちを驚かせてくれるでしょう」
「彼らの行動については、まだ私たちが知らないことがたくさんあります。今回の発見はそれを改めて認識させてくれました」

今日は~
モナンテス アミドロス/Monanthes amydros

小さい株のほう
冬を迎え元気
最近、冬型の多肉の意味が実感できるように
一応、多肉なお世話なんだけど
比較的、水をほしがるみたい

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