ヘビの毒は研究室で

ぼや川より
これからは・地震に備え・パンツはく
・・・これダイジ・・・

ヘビの毒は研究室で
毒蛇にかまれたら抗毒素（血清）をお注射

まず蛇の毒を手で搾り出し少量を馬などの動物に注射
免疫反応を起こさせる
そして、その動物から採った血液を精製しその蛇毒に効く抗体を抽出
この抗毒素の生成法は面倒、危険
失敗が起こりやすく、骨が折れ、完成した血清が深刻な副作用をもたらす恐れも
そのため専門家からはかなり前から、１日に約２００人が命を落とす蛇の咬傷（こうしょう）のより良い治療法を・・・
長い間無視されてきたこの研究分野に幹細胞研究やゲノムマッピングを
オランダのある研究チーム
幹細胞を使って研究室内でサンゴコブラと他の８種類の蛇の毒腺を作り出した
この蛇の毒腺の小型の３次元レプリカが生成した毒素は、その蛇の毒とほぼ同じ

インドのある科学者チーム
インドコブラのゲノム配列の解読に成功
インドコブラはインドの４大蛇のうちの１種
インドでは蛇の咬傷による年間死者数が５万人
その大半はこのインドコブラの咬傷により死亡

オランダのユトレヒトにあるヒューブレヒト研究所の主任研究員を務めるハンス・クレバース氏
自分の研究室で蛇の毒を作ることになるとは夢にも思わなかった
１０年前ヒューマンオルガノイドと呼ばれる個々の患者の幹細胞で作る小型の臓器の作り方を考案
このヒューマンオルガノイドのおかげで医師らは医薬品の特定の効果のテストを体外で安全に行うことが可能に
これが、がん治療などの分野に革命をもたらし個々の患者に適した治療が可能になった
で・クレバース氏の研究室で働いていた３人の博士課程の学生
３人はネズミや人間の腎臓、肝臓、腸の再生に飽きてきていた
クレバース氏
「彼らは、蛇もネズミや人間と同じように幹細胞を持っているはずなのに、誰も蛇の幹細胞の研究をしていないと考えた」
業者から蛇の受精卵を手に入れた研究者たち
幹細胞を含む蛇の組織の小さな塊を取り出し彼らがヒューマンオルガノイドに使用したのと同じ増殖因子を使ってシャーレ（培養皿）の中で（ヒューマンオルガノイドよりも低温で）培養することにより毒腺を作れることを発見
幅わずか１mmの小さな球である蛇オルガノイドは蛇毒と同じ毒素を生み出すことも分かった
「球を開くと、中から大量の毒が出てくる。この毒は恐らく、蛇の毒と全く同じだろう。同種の蛇の毒と比べたところ、成分は全く同じだった」
人工的に作った蛇毒を本物の蛇毒と遺伝子レベルで比較
機能の観点も比べたところ筋細胞がこの人工の蛇毒に触れると発火を停止することが分かった
現在われわれが入手可能な抗毒素は人間ではなく馬などの体内で作られており副作用を引き起こす可能性が比較的高い
副作用は発疹やかゆみなどの軽度のものからアナフィラキシー（全身のアレルギー反応）のような重度のものまである
また抗毒素は値段も高い
英国の医学研究支援団体ウェルカムトラストの見積もりでは、抗毒素１瓶の価格は$160で蛇の咬傷の治療には通常複数の瓶を要する
ヘビによる被害はアジアとアフリカで多く世界全体では毎年最大138,000人が死亡

ウェルカムトラスト
仮に抗毒素を必要とする人々に抗毒素を買う余裕があったとしても世界には必要量の半分以下の抗毒素しか存在しない
さらに、これまでに開発された抗毒素は世界の毒蛇の約60%にしか対応していない
今回の新しい研究により科学者らは600種ほどの毒蛇の毒腺オルガノイドのバイオバンクを設立し、それを利用して研究室内で蛇毒を無限に作り出すことが可能になりそうだという
抗毒素を作るには、まず遺伝情報とオルガノイド技術を使って最も有害な特定の毒成分を作り出す
そして、その毒成分からモノクローナル抗体を作り
その抗体が体の免疫系に似た働きをし蛇の毒と戦う
これは、がんなどの病気の免疫療法ですでに使われている手法だ。

クレバース氏の研究室は世界の最も毒性の高い50種類の動物から毒腺オルガノイドを作り、そのバイオバンクを全世界の研究者たちと共有する予定
現時点では１週間に１個のペースでオルガノイドの生成が可能
しかし製薬会社は昔から抗毒素の生成への投資に消極的
・・・モウカラナイ
「（毒蛇の）被害に苦しむ国々には資金がない。蛇毒でどれだけ多くの人が命を落としていることか。サメに襲われて死亡する人は年間約２０人ほどだが、毒蛇にかまれて死亡する人は１０万～１５万人に上る」
「私は基本的にがんの研究者だが、がん研究への投資額と蛇毒の研究への投資額の差にがくぜんとする」

・・・日本では
ボランティアみたいな研究者に血清を頼ってる

今日は～
シロバナノヘビイチゴ/Fragaria nipponica
ムラサキ サギゴケ/Mazus miquelii

の混植地
セツブンソウの種も蒔いてある
５月の初め
ホオがユルむユルむ