2022年10月17日月曜日

男は顔?

結婚の話題の際などによく引用される回文
結婚相手に求める条件として、男は女の容姿を求め、女は男の経済力を求める、と言われてきました
容姿で結婚相手を選ぶなんてとんでもない、と思う人もいるでしょうが・・・
家と家同士の伝統的なお見合いで結婚していた時代ではなく自由恋愛による結婚が9割を占める現代において
好き嫌いの感情を大きく左右するビジュアル面を無視しろというのも無理な話

「容姿条件」が男性より女性のほうがわずかに上回った
2021年の最新の出生動向基本調査
結婚相手に求める条件として重視する、考慮するを合わせた指標で
相手の容姿が1992年の調査以降の過去最高記録の81.3%に
未婚男性たちもそんなことばっかり言っているから結婚できないのでは?
と思ってしまうかもしれませんが
これは女性側が男性に求める条件
・・・は?
もともと人柄、家事育児能力や姿勢、仕事への理解と協力の3項目については、つねに男女とも高い割合を示していましたが
はじめてこの容姿条件が男性より女性のほうが上回った
もちろん、女性側の条件として男性の経済力は相変わらず高いもので91.6%
令和の時代において男は経済力だけではなく容姿まで求められるようになった
その変化の大きさは、長期推移で比較すると明らか

女性の条件としての男性の容姿は、全項目中もっとも増加幅が大きく
およそ14ポイント増える
同時に、興味深いのは男性の条件としての女性の経済力の増加
その増加幅は17ポイント
・・・共働きがアタリマエに

冒頭の回文のように顔かお金かのどちらかではなく
結婚は、男も女も顔とお金の両方を求め始めた

男性側にしてみれば元々、年収いくら以上みたいな条件を突きつけられて、婚活から降りる男性も多い中
さらに容姿まで求められてしまっては参加者がいなくなるのでは
自己申告で容姿に自信があるかどうかの回答と
今まで一度も付き合った経験のない割合とを未婚男女で比較したら
男女とも容姿に自信がないグループほど恋愛経験なし率が高まる
男女では男性のほうがより顕著に容」の影響を受けている
それも50代よりも30代、20代と
若ければ若いほど男性のほうが容姿の自信の有無で恋愛できるか否かが決定されている
・・・よかった~

婚姻減の要因としてよくいわれる金がないから結婚できない
特に、正規雇用に比べて非正規雇用は不安定で低収入がゆえに結婚相手に選ばれないという声も
事実、男性に関していえば、正規と非正規とでは全体的に非正規のほうが生涯未婚率は高く
非正規の場合は、たとえ¥500万以上の年収があっても、全国平均の生涯未婚率28%を超える未婚率
これだけを見て
だから非正規雇用が問題なのである。婚姻数を増やすには、非正規から正規雇用への転換を図ればいい
などと結論づけることはできません
未婚率ではその通りなのですが、未婚者の実数という視点でみると様相が変わる
45~54歳の生涯未婚者数で正規と非正規を比べれば
圧倒的に正規雇用の未婚者のほうの数が多い
それも最大のボリューム層は年収¥500万以上の層
非正規の未婚率が高いのは間違いないのですが、生涯未婚者として存在する数は
非正規31万人に対して、正規は109万人と3倍
もし結婚が男の年収をあげるだけで成就されるなら
¥500万以上の年収の正規男性は既婚者になっていてもおかしくはないはずで
現実はそうなっていない
正規雇用であっても、年収¥500万円以上であっても未婚が増えているということ
むしろ金がないから結婚できない問題ではなく
金があっても正規雇用でも結婚できない男問題では

これから結婚したいという男性は金を稼ぐことよりも
容姿磨きに精を出さないといけない?
ところが、こんなデータも
アメリカのテキサス大学オースティン校のダニエル・S・ハマーメッシュ教授の著書『美貌格差』によれば
容姿を5段階評価で区分した場合に(5が最高、3が平均)に
男性の場合、5と4の容姿が良い人の年収は
2と1の容姿が劣る人と比べ、17%高いことが判明
女性でも同様に12%高いのですが、男性のほうがより容姿の影響が大きい
日本だけではなく、アメリカでもそう
17%というとたいした違いではない?
厚労省の賃金構造基本統計調査の退職金を含めない学歴別生涯賃金比較
大企業に就職した大卒男性の生涯賃金は約¥3億1000万
これより17%低い生涯賃金は約¥2億6500万
生涯で¥4500万も違うとなるとこれは大きいのでは
偶然にも、高卒大企業組の生涯賃金が¥2億6000万なので
容姿の良しあしで大卒と高卒ほどの年収格差が生まれる
ハマーメッシュ教授の調査は、アメリカ以外でも、オーストラリア、カナダ、イギリス、中国(上海)などでも実施され
すべて同様の結果が出ていますが、なぜか日本での調査はされてない

そこで、前述した容姿の自信有無別と年収とをクロス集計した結果
結果は、見事なまでに容姿に自信のある男性ほど年収が高いという結果に
具体的には、容姿4~5評価の容姿に自信あり20~50代未婚男性の平均年収は約¥503万
容姿1~2評価の場合は約¥430万
その違いは16.8%で、ハマーメッシュ教授の調査結果と完全に一致
このように、男の容姿と経済力は海外だけではなく、日本でも密接な関係がある
残酷な言い方をすれば、容姿に無頓着な男は、恋愛や結婚機会がないだけではなく
金も稼げない
そして、高年収男ほどモテるという相関は正しくても
金を稼げばモテるという因果は存在しないことにも
むしろ逆で容姿に自信のある男は稼げるしモテる
・・・は?

ただし、この調査における容姿の良しあしは、あくまで自己採点
客観的にイケメンであるかどうかではなく
主観的に俺は容姿に自信がある、という認識そのものが重要なのかも

アメリカの社会学者ロバート・K・マートンが提唱した”予言の自己成就”
という言葉が
根拠のない思い込みであっても、自分自身がその状況が起こりそうだと考えて行動することで
事実ではなかったはずの状況が本当に実現してしまう
一種の自己暗示
自信を持つべきは容姿という表面的なことではなく
自分自身そのものへの自信であり
そのために大事なのは、ああでもない、こうでもないと考えて何も行動しなくなってしまうことではなく
何事もまずやってみて、失敗も含めて経験値をあげるということなのでは
経験値をあげることでついた自信こそが、自分が自信を持てる容姿を形成していくのかも

・・・ウマくまとめてるけど
ほんとか~?
男も化粧もするようになったし
時代の要請?
あ~やだやだ

今日も~
ゲンノショウコ

今年は、コイツが多く出た
出ない時は、ほとんど出ない
なんで?

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