2022年1月19日水曜日

かの国のグリーンエネルギーは

中国政府
来月開幕する北京冬季五輪は、動力源を100%風力と太陽エネルギーで賄う五輪史上初の大会になると明言
電力供給量を拡大するための設備を多数建設してきた
だが、その過程で一般市民は土地を収奪されていると活動家は指摘

首都・北京に隣接する河北(Hebei)省の黄郊(Huangjiao)村に住む龍さん一家
農地の半分以上を広大な太陽光ファームに提供
収入はわずかとなり、冬場はトウモロコシの皮や穂軸などを燃やして暖を取っている
電力会社に土地を25年間貸し出すことになり、提示された年間のリース料は1畝(ムー、約667平方m)当たり1000元(約1万8000円)
「同じ場所でトウモロコシを育てれば、倍以上稼げるのに。土地を失った今は日雇い労働で食いつないでいます」

中国は、風力タービンと太陽光パネルの世界最大の生産国
北京冬季五輪は、グリーン技術で世界市場を目指す同国が成果を披露する機会になるとみられている
五輪会場に安定した電力を供給し、北京の冬のスモッグを解消するため河北省には巨大な発電所が建設された
この1か所で生産されるクリーン電力は、年間140億Kwh
スロベニアの年間エネルギー消費量に匹敵
しかしグリーンエネルギーブームによって、龍さんや、同じ村に住む皮さんら農家はさんざんな目に遭わされた

皮さん
村民は中国の電力大手、国家電力投資集団(SPIC)が建設した太陽光発電パークに土地を貸す契約を無理やり結ばされた
AFPも契約書を確認
同意しないと警察官に殴られたと皮さん
「入院する羽目になるか、拘束される人もいます」
皮さんは40日間、拘留された
龍さんも抗議行動を起こした後
違法な集会に参加し、治安を乱したという罪状で9か月間収監された
皮さん
「これじゃマフィアと変わりませんよ」
「不満を漏らすと、弾圧されて収監され、刑に服することになります」

黄郊村を管轄する保定(Baoding)市の農村部の平均可処分所得は、年間1万6800元(約30万円)
だが、龍さんや皮さんの収入は到底そこまで届かなくなった
村近くにあるSPIC太陽光設備の電力は五輪会場に直接供給されるのかというAFPの質問に対し
同社は回答しなかった

一方、五輪会場の一つとなる張家口(Zhangjiakou)市当局
2015年に五輪の招致に成功して以来
同市は「ゼロからスタートして、中国最大の非水力再生可能エネルギー基地に変身した」
河北省の他の地区でも、公的助成金に支えられた再生可能エネルギー事業が加速
五輪開催前に大気汚染を削減する取り組みが急ピッチで進められている

国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(Amnesty International)
風力や太陽光発電事業で懸念される人権問題で多いのは
「強制退去、不法な土地収用、それに伴う生計手段の喪失」

中国は2030年までに、電力源に占める非化石燃料の割合を25%まで増やす考えを示している
そのためには、風力と太陽光の容量を現在の倍以上にしなければならない
しかしその結果、ますます土地が収用されることになると環境活動家は指摘
政府は冬季五輪絡みで意欲的な目標を掲げているが、環境活動家がその方針に疑問を投げ掛けると大きな圧力をかけられる
数人の活動家はAFPに対し
報復される恐れがあるので、五輪に関する環境目標については、おいそれとは口にできないと
政府は昨年9月、グリーンエネルギー開発などの環境保全事業で土地を接収された場合の賠償について厳しい規定を発表
環境に配慮した開発を促進している再生可能エネルギー専門家委員会の事務局長、李丹(Li Dan)氏
同委員会でも占有してはならない農地、特に耕作地については明確に定めていると主張
「これは、越えてはならない一線です」
耕作地が再生可能エネルギー事業に使用される場合、温室への電力供給など、恩恵を共有する制度が導入されるべきだと
しかしAFPが取材した農家の証言によると、企業は農地を荒れ地と申告して規制を逃れている

張家口で農業をしている徐万(Xu Wan)さん
五輪開催に向けた太陽光発電設備の建設で土地を奪われたと
相手側の企業には、使用できない土地だと言われたという
「でも、農業にはすごく適した土地なのです」
「1畝当たり3000元(約5万4000円)を支払う話になっていたのに、結局何ももらえませんでした」
徐さんの村に太陽光設備を設置した張家口億源新能源開発(Zhangjiakou Yiyuan New Energy Development)
コメントの求めに応じなかった

中国工程院(Chinese Academy of Engineering)の研究者、江億(Jiang Yi)氏
国営の業界ニュースサイトで、中国では再生可能エネルギーの需要を満たすために
さらに3万〜4万平方kmの土地が必要になると
「どこからそれだけの土地を集めるのか。それが、この業界の発展にブレーキをかける最大の問題になっています」

・・・かつての都市部の地上げと同じ
あと、食料が足りなくて
輸入してるという・・・
砂漠があるのに
どうして?
送電コスト?

今日は~

ユーフォルビア マミラリス/ Euphorbia mammillaris
の花
なんか海綿とかサンゴみたい
画は20203月
・・・古い
なんせ画が無いもんで

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