2023年3月26日日曜日

またEVに不都合な・・・

 電池にかすり傷で全損も、エコには程遠いEV保険事情
 電気自動車の多くは、事故によりバッテリーに軽微な損傷があっただけでも修理や評価が不可能になる
保険会社としては、たいした距離も走っていない車両を全損扱い
すると、保険料は高くなりEV移行のメリットも薄れてしまう
今、一部の国ではこうしたバッテリーパックが廃棄物として山をなしている
これまで報道されていなかったが、想定されていた循環型経済にとっては・・・

自動車リスク情報を扱う調査会社サッチャム・リサーチの調査ディレクター、マシュー・エブリー氏
「EV購入の動機は持続可能性だ」
「だが、ちょっとした衝突事故でもバッテリーを廃棄せざるをえないとすれば、EVはあまりサステナブルとは言えない」
バッテリーパックのコストは$数万に達することがあり、EV価格に占める比率は50%にも
交換するのは不経済である場合も

フォードやGMなど一部の自動車メーカーは、バッテリーパックを修理しやすいものにしていると話すがテスラは、テキサス工場で製造するモデルYについて逆の戦術を選んだ
構造材化された新たなバッテリーパックは、専門家に言わせれば修理可能性ゼロ
テスラにコメントを求めたが回答は得られなかった

ロイターがアメリカやEUでのEV事故車販売額を調査
累積走行距離数の少ないテスラの比率が高かったが
日産、現代、ステランティス、BMW、ルノーその他の車種も
現役で走っている自動車のうちEVが占める比率はごく小さく、業界全体としてのデータ把握は難しい
だが走行距離の少ないゼロ・エミッション車が軽微な損傷で廃車になってしまう傾向は強まりつつある
バッテリーパックを構造材にする=車両ボディーの一部とするというテスラの判断は
製造コストの削減につながる一方で、そうしたコストを消費者や保険会社に転嫁するリスクが

テスラは、保険会社によるテスラ製車両の償却措置について特に問題があるとはしていない
だがイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)は1月
第三者賠償責任保険会社が設定する保険料が「不当に高すぎる場合が見られる」
・・・いや妥当でしょ

テスラなどの自動車メーカーがもっと修理しやすいバッテリーパックを製造し、バッテリーセルに関するデータに第三者がアクセスできるようにしない限り
EV販売台数が増えるにつれて、ただでさえ高い保険料は上昇を続け、衝突事故後に廃車となる高年式車は増えていく
これが保険会社や自動車産業の専門家の見方

アリアンツ・センター・フォー・テクノロジーでマネージングディレクターを務めるクリストフ・ラウターワッサー氏
「事例は増えつつあり、バッテリーの扱いが重要なポイントになる」
EV用バッテリーの製造においては化石燃料車の製造よりもはるかに多くの二酸化炭素が排出され、何千マイルも走行しなければ、そうした追加の排出量は相殺できない
「たいして走りもしないうちに廃車にしてしまえば、二酸化炭素排出量におけるEVの利点はほぼすべて失われてしまう」

大半の自動車メーカーはバッテリーパックを修理可能としているものの
バッテリーに関するデータへのアクセスを提供する意志のあるメーカーはほとんどない?
EU圏では、すでに保険会社やリース会社、自動車修理工場が、自動車メーカーを相手に
利益率の高いコネクテッドカー(ネットに接続される車)に関するデータへアクセスできるよう要求
争点の1つがEV用バッテリーのデータへのアクセスだと
アリアンツでは、バッテリーパックに傷があっても内部のセルは無事である可能性が高い事例を確認しているが
診断データがないため、そうした車両も全損扱いにするしかないと

フォードとGMは、新たなバッテリーパックでは修理可能性を高めたとうたっている
だが複数の専門家によれば、テスラのテキサス州オースティン工場で製造されるモデルYに搭載される大型バッテリー468は、車体構造の一部を形成するパックに接着され
取り外しや交換が容易ではない
・・・できないとは言えないけど
職人技に
強度を維持できるかは?

2023/1マスクCEO
テスラは修理コストと保険料の抑制をめざして車両の設計・ソフトウエアを変更していると
またテスラは国内12州で、テスラのオーナー向けに独自の保険商品を低料率で提供
・・・全世界じゃないんかい

なお保険会社と自動車産業の専門家
EVは最新の安全機能を搭載しているため、これまでのところ従来タイプの車に比べて事故の確率が低くなっていると
・・・ただ数が増えれば

ミシガン州を本拠とするムンロ・アンド・アソシエイツ
自動車解体事業者としてメーカーに改善のアドバイスを提供している
同社を率いるサンディ・ムンロ氏
モデルYのバッテリーパックは「修理可能性ゼロ」
「テスラの構造的バッテリーパックは、何かあったらスクラップ直行だ」

イギリスの解体事業者最大手サイネティックのマイケル・事業部長
同社ドンカスター工場では、火災リスクを避けるための点検を行うアイソレーション・ベイに収容されるEVの台数が過去12カ月間で急増
4台/日程度のペースだったのが、最高20台/日にまで上昇していると
「実に大きな変化が起きており、しかも車種はあらゆるメーカーに渡っている」
イギリスには今のところEV用バッテリーのリサイクル施設がない
サイネティックは廃車となった車から外したバッテリーをコンテナに保管している
ヒル氏の推測ではサイネティックがドンカスター工場で保管している数百個のEV用バッテリーパック、そしてハイブリッド車用バッテリーパック数千個に内蔵されたセルのうち、少なくとも95%は無傷で、再利用が望ましいと

現状でも、ほとんどのEVの保険料は他の車よりも高くなっている
オンライン保険比較サイト ポリシージーニアスによれば、2023年、アメリカにおけるEVの月払い保険料は平均$206で、化石燃料車に比べて27%高くなっている

金融情報サイト バンクレート
「ちょっとした事故でもバッテリーパックに損傷が生じれば(略)、この重要部品の交換コストが$15000を超える可能性がある」ことをアメリカの保険会社は把握している
テスラのモデル3のバッテリー交換コストは最大$2万
同車種の小売価格は約$43000だが、資産価値が下がるペースは早い

フランスの保険会社アクサでイギリス製市販車部門担当マネジャーを務めるアンディ・キーン氏
交換コストが高いため「バッテリー交換は合理的でないという状況もあるかもしれない」

EVの修理、バッテリー交換に特化した修理工場も増えつつある
アリゾナ州フェニックスのグリュバー・モーターは、テスラの旧モデルのバッテリー交換に注力している
だがオーナーのピーター・グリューバー氏
保険会社としてはテスラのバッテリー関連データにアクセスできない以上、慎重なアプローチをとることになる
「保険会社はリスクを取ろうとしない。そのクルマに何かが起きれば後日訴訟になってしまうし、そこまで計算に入れていないからだ」

イギリス政府は、EV保険の弱点に関する、サッチャム・リサーチ、サイネティック、保険会社のLV=を中心とする研究に資金を提供

EUが先日採択したバッテリーに関する規則
バッテリーの修理について具体的に触れてはいないが、欧州委員会の関係者によれば
メンテナンス、修理、再利用を促進するよう規格制定を促すよう求める内容

保険会社は、問題解決の方法は分かっていると
バッテリーを手軽に修理できるようもっと小さなセクション(モジュール)に分割
診断データを外部に公開してバッテリーセルの健全さを判断できるようにする
というもの

全アメリカ相互保険事業者協会でディレクターを務めるトニー・コット氏
「車両が生成するデータに消費者がアクセスできるようにすれば、(略)修理プロセス全体が容易になり、運転者の安全と保険契約者の満足度はさらに高まるだろう」

3月中旬、テスラを相手取ってカリフォルニア連邦地方裁判所で起こされた集団訴訟では
重要な診断データにアクセスできないことが問題視されている
アリアンツの自動車保険請求全体のうち、EV用バッテリーの損傷はほんの数パーセントを占めるにすぎないが
ラウターワッサー氏
請求の8%はドイツ国内におけるものだと
ドイツの保険会社は自動車保険の請求に関するデータを集約しており
毎年、保険料率の調整を行っている
「特定のモデルでコスト上昇が見られるなら、レーティングが上昇する分、保険料の水準も上がる」

・・・保険はおいといて
バッテリーを車体の一部に?
ありえね~
ガソリン車なら
ガソリンタンクを車体の一部に・・・

走行距離がロクにないEVを全損すると
製造時に多量のCO2を出すEVは
(数万Km走るらないと内燃機関の車を製造した時のCO2排出量におっつかない)
内燃機関よりCO2の全排出量は増える

バッテリー
すごくデリケート
傷が無くても外力や電気的なショックがあったら不安
充電時のちょっとしたものでも使いたくない
修理後に機械がマトモに動いたとしても
ユーザーに渡した後は???

今日は~
タツタソウ/Jeffersonia dubia
先週
ツボミが膨らんでる
もう少し
あわてて前年の枯れた柄を切った

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