2021年4月10日土曜日

日本の金利が?

 円LIBOR(金融機関の間の短期取引金利の指標)廃止まで9カ月、秩序ある移行に残された時間わずか
LIBORを参照する約¥3000兆相当のデリバティブ(金融派生商品)で代替指標金利に切り替えたものはほんの一部

フィッチ・レーティングス
ローンや変動利付き債などのキャッシュ商品$1500億相当の満期はLIBOR廃止以降に到来するが、その多くは簡単に代替指標に切り替えることができない
今年末の期限が迫るにつれて、日本が技術的問題や係争、銀行間金利のボラティリティー上昇などが起こる無秩序な移行に直面するのではないかとの懸念が
3月にLIBORの廃止時期を発表した当局
同時点までに新しい金利への移行ができないいわゆるタフレガシー契約のためにシンセティック(合成ベースの)¥LIBORの構築を検討している・・・

フィッチの金融機関担当ディレクター、 ウィリー・タノト氏
「問題は全体に広がっている。期限内に落ち着くべき所に落ち着くかもしれないが、少しでも間違いを犯せばうまくいかないだろう」

日本銀行と金融庁は各社の進捗(しんちょく)状況を監視し、必要に応じて措置を講じるとしている
共同声明によると、企業は円LIBORに基づくローンや債券の発行を6月末までに停止
そのような証券の保有を9月末までに大きく減らすよう取り組むことを求められる
日本円金利指標に関する検討委員会の担当者はコメントを控えた
日本もアメリカ・イギリスやその他の国と同様にLIBOR廃止に備え準備を急いできた
がイギリスには1997年からLIBORの代わりの金利があり
アメリカでは3年前に公表が開始されている
日本では円LIBOR代替金利候補の一つは4月に公表が始まるという
その時点ではLIBOR廃止までの時間は9カ月を切っている

アメリカ連邦準備制度理事会(FRB)などが設置した代替参照金利委員会(ARRC)
3月、フォワードルッキング(将来の金利を反映する)担保付翌日物調達金利(SOFR)のターム物レートについて、今年半ばまでにLIBORの代替金利として推奨する立場にないと発表
$LIBORの主要なテナーの算出停止は1年半先送りされたが
¥LIBORについては金利を提示する銀行であるパネル行からの支持がなく、先送りはできなかった
日本の当局による近年の決定も移行をさらに複雑に
アメリカ、イギリスと異なり日本の当局は、LIBORに代わる単一の代替金利を採用することを市場参加者に求めない

フィッチ
LIBORの日本版である東京銀行間取引金利(TIBOR)を存続させる決定は
新しい無担保コール・オーバーナイト物レート(TONA)の採用を遅らせる、と
TONAは主としてデリバティブに使用され
もう一つの指標の東京ターム物リスク・フリー・レート(TORF)はローンと債券に使用される
クラルス・ファイナンシャル・テクノロジーのデータと分析では
店頭と取引所で取引される円金利デリバティブでTONAを参照するものは2月時点で3.5%にすぎなかった

デロイトトーマツグループの監査法人トーマツでディレクターを務める岩木武氏
TONA市場はLIBORへのエクスポージャーを吸収する準備ができていないと
今後数カ月に加速するだろう・・・

フィッチ
流動性の不足はTONAに基づくフォワードルッキングなタームストラクチャー(期間構造)の確立を遅らせる可能性も
借り手が将来の金利を知るためのタームストラクチャーはTONAの採用拡大に必要

また、LIBORが廃止された時点でまだ同金利を参照しているタフレガシー契約も問題
アメリカではこうした契約にフォールバックレートを適用する法の整備が推進されているが市場ウオッチャーによると日本ではこれについてほとんど進展がない

金融庁幹部は、¥LIBORに関してタフレガシーの規模は限定的とし
TORF確定値の公表が始まれば移行は加速するとしている

TORFはまだ試作段階で、QUICK社が4/26から公表することになっている
TORF公表開始後は¥LIBORから代替金利への移行が進み、大半が9月末までに完了すると日銀は期待

イギリス当局は3月に、レガシー契約が満期を迎えるまでの当座の措置として
シンセティック¥LIBORをLIBOR廃止後1年間公表することを検討する方針を示した
・・・おやさしい
 
新規の取引には利用できないものの、シンセティック¥LIBORはLIBOR連動契約の当事者間の係争を防ぐのに役立つ可能性はある

フィッチのタノト氏
しかしシンセティック¥LIBORは万能薬ではなく、バンカーは既存契約の移行に取り組まなければならない

国際スワップデリバティブ協会(ISDA)の指標改革責任者、アン・バトル氏
TONAのターム物の公表が年央にも始まるだろうと楽観

いずれにせよ、作業は迅速に進められる必要がある
クラルス
代替指標金利採用比率の低さから
日本のデリバティブ市場は不安定な状態にあると警告

クラルスのシニアバイスプレジデント、クリス・バーンズ氏
「新しい市場を作り出すことや、流動性を一つの商品から他の商品へ移すことが難しいことを私は知っている。まだ大きな懸念があるように見受けられる」

・・・金利をどう決める大きな目安の一つがなくなる
コレを元にイロイロな金利が決められてるんで・・・
で・来年からどうするかが放置?されてる
来年に渡る取引の取引金利をド~するか?
来年からの新しい取引は?
etc
・・・流行りの無責任

今日は~
ミスミソウ/Hepatica nobilis

どピンクのコ
花ビラがコマ
やっぱ古いハッパが枯葉の下で
光合成が足りない?

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