2020年8月14日金曜日

聖塔(ジッグラト)から水素を・・・漫画?

ぼや川より

福袋・箪笥の肥やし・買ってくる

・・・いらん・・・

カリフォルニア州イースト・ロサンジェルスの丘にそびえる巨大な1億3,000万tのゴミの聖塔(ジッグラト)

この投棄場からは毎分30,000立法フィート(約85万リットル)の埋立地ガスが発生

埋立地ガスは二酸化炭素とメタンが混ざった有毒なガス、ゴミに含まれる有機物を微生物が分解して発生

プエンテヒルズごみ投棄場では、この温室効果ガスの大部分を地中に張り巡らせたパイプによって回収し、そこからクリーンな電気をつくり出して70,000世帯に供給

Ways2Hの最高経営責任者(CEO)で創業者のジャン・ルイ・キンドラー

この利用法は廃棄物がもつポテンシャルを生かしきれていないと

彼のアイデアが実現されればプエンテヒルズのようなごみ投棄場は必要なくなる、世界中の廃棄物を原料に水素を製造し、安定して無限に供給できる未来の燃料になる

「プラスティックや都市廃棄物、医療廃棄物など、廃棄物は大量に手に入ります」

「処理に困るやっかいものですが、そのすべてに水素が含まれているんです」

フランス出身のキンドラーは長年アジアでクリーンエネルギー技術の開発に取り組んできたが近年はプエンテヒルズごみ投棄場からクルマで南に1時間ほどのロングビーチにキンドラーが興したWays2Hの本社がある

彼は20年ほど前に、日本のジャパンブルーエナジーとのパートナーシップのもと、廃棄物から水素ガスを製造する技術を世界に先駆けて開発、Ways2Hは、この技術を商業化するための会社

彼が開発した技術を使えば下水汚泥から古タイヤまで、ほとんどの種類の廃棄物から水素を抽出でき、今年の6月にはあるエンジニアリング企業と提携し、廃棄物から水素ガスを製造する初の民営の処理施設をカリフォルニア中部に建設すると発表

アメリカにはすでに廃棄物をエネルギーに転換するガス化施設があるがWays2Hの処理システムは、そのガス化施設に類似しているが、いくつか重要な違いがある

Ways2Hのシステムでは、まず廃棄物から炭素や水素を含まない物質(ガラスや金属など)を除外し、残りを乾燥させて小片に粉砕する

次に粉砕した廃棄物を気化室で約540℃に熱し水素とメタン、二酸化炭素の混合物である合成ガスを発生させる

合成ガスを水蒸気と混合し水素濃度を上昇させる

水蒸気と混合すると合成ガスは水素と二酸化炭素が半々のガスに変化

このガスを二酸化炭素を吸収する吸収剤で満たした商用のPSAシステム(Pressure Swing Adsorption:圧力スイング吸着)のタンクに入れて二酸化炭素を取り除けば、水素だけが残る

「ガス化の反応は、石炭や木材チップといった素性が知れている原料を使えば非常にうまくいきます」

「しかし、原料が都市廃棄物のように複雑で不明なときは、反応が予想しづらく、反応炉の中の温度を制御することも非常に難しくなるのです」

Ways2Hでは温度を調整するため気化室に廃棄物を投入する際にセラミックの小球を加える

これが“熱媒体”の働きをして反応炉内の温度を一定に保つために役立ち投入する廃棄物の種類を気にせずに作業できる

「炭素と水素を含んでいれば、どんなごみでも利用できます」

Ways2Hの試験施設では、廃棄物1トンあたり100ポンド(およそ45kg)の水素が抽出できる

水素を抽出する過程で主な副生成物として二酸化炭素が発生するが、原料となる廃棄物に含まれる二酸化炭素と発生する二酸化炭素の量は等しく相殺

このためこのプロセスはカーボンニュートラル(二酸化炭素の排出量と吸収量がプラスマイナスゼロになる)とみなされ、グリーンな水素に当たる

だがWays2Hはカーボンポジティヴ(二酸化炭素の吸収量のほうが排出量より多い)にすべく、二酸化炭素の回収・貯留システムを施設に導入する予定

キンドラーは施設を年内に完成させ、2021年の初めには顧客に対する水素の供給を開始する予定

カリフォルニア州ではSGH2という企業が同様のガス化システムを用いて廃棄物から超高純度のグリーンな水素を製造する施設を建設中

フロリダ拠点のスタートアップであるスタンダード・ハイドロジェン(Standard Hydrogen)など化学反応を使ってクリーンな水素をつくる手法を模索している企業もある

スタンダード・ハイドロジェンは今年初め、硫化水素から水素を抽出する反応炉の卓上型試作機を初公開

硫化水素は石油や天然ガスを精製する際に出る極めて毒性の強い副生成物で、この反応炉は、硫化水素から硫黄を回収する100年前からあるクラウス反応という技術を応用している(回収した硫黄の大半は硫酸をつくるために用いられ、硫酸は染料や爆薬の製造など、幅広い用途に用いられる)

通常のクラウス反応では反応炉内で水素は酸素と反応して水になり、失われてしまうがスタンダード・ハイドロジェンは反応炉内の酸素を排除することで、水素と硫黄、両方の回収を可能にした

スタンダード・ハイドロジェンは当初、石油の精製によって生じた硫化水素から水素を抽出することを目的としていた

CEOのアラン・ミンツァーによると、この反応炉であれば、硫化水素以外にもたいていの廃棄物から水素を抽出できるという

まず廃棄物に液体の硫黄を混ぜると廃棄物中の水素と硫黄が反応して硫化水素が発生する

硫黄は炭素やその他の化合物とも反応するが、それらの副生成物は概して毒性がなく、処理も容易

硫化水素が硫黄と水素に分解されたら、水素だけを取り出し、硫黄は再び廃棄物の分解に利用する

「廃棄物を次々に投入し、水素を抽出する。その間を硫黄がぐるぐる回っているんです」

技術上は問題ないのかもしれないが、世界中のごみをクリーンな水素に変えようと競い合っているスタートアップは商売にしなければいけない

この数十年間クリーンな水素を実用的な規模で製造する壁となっていたのは、技術面ではなく主に経済・政治面だった

21世紀初頭のアメリカでは水素は海外から輸入する石油への依存度を下げる手段としてもてはやされていた

しかし、水圧破砕法(フラッキング)で原油と天然ガスを大量に採掘できるようになった米国のフラッキング革命(シェール革命)で安い天然ガスが過剰に供給されるようになり、国内で水素を製造する計画は立ち消え

アメリカ エネルギー省(DOE)のエネルギー効率化・再生可能エネルギー局次官補ダニエル・シモンズさん

「水素を巡るエネルギー安全保障の議論は、もはやあまり意味がありません」

「しかし、水素はさまざまな原料からつくりだせる、非常に融通が利く燃料なのです。その融通性は今日では非常に魅力的です」

現在アメリカで製造されている水素は、ほぼすべてが天然ガスなどの化石燃料からつくられたグレーな水素、それ以外は電気分解(水電解)、すなわち水分子を電気によって酸素と水素に分解してつくられる

この水素は、風力や太陽光などの再生可能エネルギーから得た電力を使えばカーボンニュートラルだが今のところコストが高くグレーな水素の最大5倍

「コストの削減は切実な問題です」

と「コストカットを実現する方法のひとつが、非常に規模の大きいプロジェクトです」

今年のDOEは規模拡大が可能なグリーンな水素の研究開発を目的としたプログラムH2@Scaleの一環として$6,400万の資金投入を発表

水素用貯蔵タンクの製造技術や大型車用燃料電池の開発など、6つの研究分野に焦点を当てて資金提供を公募

肝心の水素の製造法については主として水電解技術の改良に注力

DOEの水素・燃料電池技術局局長スニータ・サチャパルさん

「水電解装置は、すでに配置済みです」

「水素の製造にかかるコストはほとんどが電気代ですから、コスト削減のためには効率をアップさせる必要もあります」

水電解装置の効率は現在のところ約60%だが、DOEはそれを70%以上にする方法を見つけてほしいと要望

グレーな水素や天然ガスに対するコスト競争力を確保するには、水電解装置の寿命を延ばす必要があり連続で稼働させたときの平均寿命を現在の倍の10年ほどにしたい

DOEは廃棄物から水素をつくる技術など、その他の技術にも投資

昨年はオレゴン州立大学の研究グループに$100万の資金を提供

このグループは微生物を用いて食品廃棄物や木材チップなどのバイオマスから水素をつくる反応炉を開発している

シモンズさん

「廃棄物から水素をつくる方法は、原料となる廃棄物の種類と量に左右されることから、地域ごとに独自のものになると考えられます」

「これは水電解とは対照的です。水電解の主な原料は、たいていの場所で入手可能な水ですから。それでも、廃棄物を原料とする方法は、地域の廃棄物を再活用できるという意味では興味深いです」

クリーンな水素の製造量を増やしていくうえで、廃棄物から水素を製造する技術はあまり役に立たないだろうと考える人も

非営利のクリーンエネルギー研究機関であるロッキーマウンテン研究所で重量物輸送アナリストを務めるトーマス・コッホ・ブランクさん

廃棄物の供給量が主な障壁になるだろう

スウェーデンとノルウェーでは廃棄物から水素を製造するシステムに重点的に投資したが、すぐに廃棄物の需要が供給を上回ってしまい、ごみ不足問題になり、この2国は現在は欧州から廃棄物を輸入して利用している

「この考えが悪いと言っているわけではありません」

「廃棄物に建設的な再利用法があるのはいいことです。しかし広い視野で見たら、水素の製造を拡大させるうえでどの製造方法が適切かということは、さほど重要だとはわたしには思えないのです」

キンドラーもミンツァーも、廃棄物から水素を製造する技術では拡大する水素の需要に応えられるとは思っていない

この技術は深刻化する廃棄物処理問題に対処する上では役立つが、それ以外の方法と併用すべきだと

「米国は切実に水素を必要としています。それと同時に、山積していく廃棄物も処理しなければならないのです」

「廃棄物から水素を製造すれば、水電解だけでは足りない水素を補うことができます。水素の製造に関しては、さまざまな方法を併用すべきなのです」


ところで

モーリシャス沖で日本の貨物船から重油が流出した事故

乗組員がWi-Fiに接続するため陸に近付いたと・・・


今日は~

マスデバリア インカクイーン/Masdevallia Inca Queen

たぶん・・・ラベルがとれたんで・・・

小株

植材のコケが劣化したんで植替え

根っこがショボい





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