2020年8月16日日曜日

コロナ対策 集団免疫戦略ではなく、持続可能性

コロナの終わりが見えない

口も養わないと・・・の中

スウェーデンのコロナ対策 集団免疫戦略ではなく、持続可能性を・・・

スウェーデンの新型コロナによる死者数をみると8月11日時点で5766人

死亡率は100万人あたり570人を超える

この比率は日本の8.3人との比較はもちろん、他の北欧諸国と比較しても高く批判の対象に

ヨーロッパ各国との比較ではベルギー、英国、スペイン、イタリアなどに次ぐレベル

だが死者が多かった背景として介護システムの問題が大きかったと考えられる

死者の9割は70歳以上で、その5割が介護施設に居住していた

これら介護施設は市町村が管轄するもので重度の要介護の高齢者が入っている

感染防止対策が不十分な環境下にあったパート勤務の介護者などが施設での介護を行っていたためクラスターが発生したという構造的な問題があった

1992年にエーデル改革といわれる医療と介護の機能分担の連携体制について改革が行われた後、高齢者の在宅介護政策が進められ介護施設の管轄は県から市町村に移った

この結果、介護施設における医療が手薄に、民営化が進んだことからコスト削減が厳しく求められるように

労働者を簡単に解雇できないこともあって介護者の3割は安い時給で働くパートタイマーで、その多くが移民で、感染しても収入を得たいために欠勤しなかった・・・

スウェーデンのコロナ対応は強制的なロックダウンは行わない緩やかなものであるが、社会的距離(ソーシャルディスタンス)の確保、50人以上の規模の集会や高齢者施設への訪問の禁止など、いくつかの規制もしくは順守事項はある

日本で4月から5月にかけて緊急事態宣言が発せられた際にも、多くの欧米諸国が実施したロックダウンという強制的な対策をスウェーデンは採らなかった

国民の自主的な判断や行動に任せるという点では日本と類似した手法が選択されているともいえる

・・・たぶん自粛警察はいなかったと・・・

ロックダウンを行わなかったのは集団免疫戦略?

スウェーデン政府は閣僚のインタビューなどで明確に否定

感染拡大防止、医療崩壊の回避を目的としている点では諸外国と同様の対策であることを、対外的に強調

ペールエリック・ヘーグベリ駐日大使

ロックダウンをとらなかった理由は集団免疫戦略ではない

今回の感染症には長期的な対応が必要になるとみて、国民・社会が長く耐えられる持続可能な対策を採ることにしたからだと

政府がそもそも国民の移動を制限することは憲法上できなかった

個人の移動の自由に関しては、同国の憲法第2章 基本的自由及び権利第8条 で

「すべての人は公的機関による自由の剥奪から保護される。その他、スウェーデン市民である者には国内を移動し出国する自由も保障される」

平時の条件下で、国内および国境を越えたスウェーデン国民の完全な移動の自由を保障している

スウェーデンの地方自治制度では、基礎自治体であるコミューンが介護や保育などの福祉、学校教育を担い、都道府県にあたるレジオンが医療を担当

中央政府の命令で地方自治体の自治が制限されることはない

あとスウェーデンの国民はほとんどが共稼ぎ

強制休校措置はただちに病院を含めさまざまな職場に影響し、社会的混乱を招く

そうしたことも、全国一斉休校措置がとられなかったことの判断の背景

ちなみに、この過程で感染拡大で休校せざるを得なくなった場合に学童保育に子どもを預けられる保護者の職業リストが国から示された

なお、医療分野においては、スウェーデンの病院は私立が少なく公立が多く公立病院は採算をあまり気にせずにコロナ対応に集中できる

地方自治体による自治が尊重されているものの国全体では病院間の連携がとれている

スウェーデンの独自政策に対してはスウェーデン国内でも批判はあるが現時点でも比較的多くの国民の支持の下で政策は継続できている

理由として

第1に専門家の考えを尊重する憲法上の仕組みがある

・・・ゴヨウな諮問会議とは違う

第2に国民の政府に対する信頼があること

・・・信じられない国 日本

第3に自主性を尊重する国民性が底流にある

・・・シャバの空気に流される日本

第1点

スウェーデンでは公衆衛生庁と呼ばれる公的機関が新型コロナ対応に当たっている

この組織は独立性が保証されている専門家集団

憲法ではこのような公的機関は中央政府の外に独立して設置されており、政府や議会は公的機関の独立性を尊重し介入してはならない

この規定を政府や政治家が忠実に守っている

したがって公衆衛生庁に勤務する専門家が推薦する政策がスウェーデンではそのまま実現される

この政策を指揮した疫学者の1人であるテグネル氏

「感染症は長期的に続くものであり、一時的にロックダウンをしても感染再拡大は防げないし、副作用もある」

第2点

スウェーデン政府は、従来、危機にあたって高い透明性を示してきて、データで丁寧に説明責任を果たすアプローチをとっていることがあって、国民の政府に対する信頼度が比較的高い

強制措置ではなく国民への推奨によって行動変容を促す政策に、国民は理解を示し、自主的に従っている

スウェーデンは1990年代の金融危機でも、そうした透明性の高いアプローチによって得られた国民の理解を基に公的資金を大手銀行に大胆に投入して危機を早期に収束させている

国民の政治家への信頼に関しては、政治家の多くが庶民出身で若い頃から政治のプロフェッショナルとして鍛えられていること

比例代表制の選挙制度を採用していることも信頼の土壌になっているとされる

第3点

スウェーデンでは医療へのアクセスはあまり良くない体調の悪い人は仕事を休み家で待機してよいという職場のコンセンサスがある

国民の行動の自主性を尊重する社会で自分の行動は自分で決めることを尊重する国民性は子どもの頃からの教育で養われている

なお、国民性という観点で言えば、高い死亡率であるにもかかわらず、それをスウェーデン国民が混乱なく受け止めている底流には、医療に対する考え方の違いもあるのかもしれない

平時においても患者の治療にあたる医師が”その患者の予後”

を考えた上で必要な治療を決めることに対する国民的コンセンサスの存在もある

今回の感染症でも同じ視点に立ち、70歳以上の高齢者が新型コロナに感染して重症化した場合には、予後はどれくらいありそうか、後のリハビリに耐えられるか、といった点を総合的に判断し、ICU(集中治療室)に入れるかどうかを判断する裁量が医師には与えられている

また家族の意向も日本ほど強くは医師の判断に影響しないという

スウェーデンの感染のピークは4月でありICUに入室する重症者数も死亡者数も多かったが、5月以降月を追って減少、死亡者も減少してきている

6月になってPCR検査が容易に受けられるようになったことで新規感染者(検査陽性者)数は一時的に増加したが多くが軽症者

最近は新規感染者も減少、横ばいの状況であり、8月中旬の現時点では第1波は収束してきているとみることができる

今後も粘り強く新型コロナウイルスと共存する生活を送らねばならない

有効な手立てを講じて国民の健康を守るためには各国で実施されている政策についての知見を増やし必要に応じて参考にしていくことも有益

その際には、その国の文化、歴史的背景、社会的資本、法制度や医療制度などの違いを多面的に研究して、誤解や思い込みを避ける必要がある

・・・行き当たりばったりでは・・・

今日は~

セッコク/Dendrobium moniliforme石鎚達磨

メノウの晶洞に植えたコ

あまりイイ状態では無かったんだけど

なんか非常に具合がイイ

根っこが出まくり

なんで?


ぼや川の下書きを間違って消しちゃった・・・

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