2023年4月23日日曜日

スターリンクがウクライナを助け・中国がソレを・・・

なぜロシアによるウクライナへの軍事侵攻は長期化しているのか?
ジャーナリストの池上彰さん
「理由のひとつにロシアが得意とする情報工作がうまくいっていないことがある。世界一の富豪であるイーロン・マスクがウクライナに提供したスターリンクが戦況に大きな影響を与えた」
もしロシアが軍事行動に出る場合、戦車などによる軍事行動とともに、サイバー攻撃も駆使するハイブリッド戦を展開すると言われてきた
ところが今回の戦況の推移を見ると
2014年にロシアがクリミア半島に電撃的に侵攻して占領した際には、ウクライナ政府のコンピューター網にサイバー攻撃が仕掛けられ
政府の機能がマヒ
今回も同じような攻撃が仕掛けられるのではないかと危惧されていたが、それほどの被害が出ない
2014年以降、アメリカがサイバー攻撃を防ぐ技術や装備をウクライナに提供していたから
・・・日本にも~

マイクロソフトは2022/4/27に、ロシアが行ったサイバー攻撃に関するレポートを
ロシアは実際の侵攻前から、積極的にウクライナのインフラに対するサイバー攻撃を加えていた
わかっているだけで237回の攻撃を行い
そのうち約40件はウクライナの数百のシステムファイルを破壊・抹消した
さらにロシアは原発などの発電所、空港などにサイバー攻撃を加え
その直後にミサイルなどの実際の攻撃を加えていた
おそらくこれは、サイバー攻撃だけではインフラ機能を破壊しきれなかったので
実際の火力による攻撃、つまり物理的な破壊に切り替えた?

アメリカは、2021年の10月~11月にかけて、陸軍のサイバー部隊やアメリカ政府が業務委託した民間企業の社員をウクライナに派遣
ウクライナ政府のコンピューターシステム自体にコンピューターウイルスが忍び込んでいないかチェック
その結果、鉄道システムにワイパーと呼ばれるウイルスが潜んでいるのを発見、駆除
ワイパーは、普段はじっと潜んでいるだけですが、外部から指示を受けると突然作動
システムを破壊するウイルス
ロシアがウクライナに侵攻した際、大勢のウクライナ国民が鉄道で避難
もしワイパーの存在に事前に気づかなければ、鉄道網は大混乱に・・・

今回、ロシアのウクライナ侵攻で、ウクライナにとって極めて役立ったのは
アメリカのスペースXの最高経営責任者のイーロン・マスク氏が提供したスターリンク
ロシア軍がウクライナに侵攻し、携帯電話の中継基地などを破壊したため、通信が難しくなった
そこでウクライナの副首相がツイッター上でマスク氏に助けを求めると、いち早く通信が可能になるようにスターリンクの機器5000基以上が寄付された
これにより、ウクライナ軍はどこにいても連絡が取れ、戦闘に大きく貢献

戦闘と同じくらい重要なのが情報
侵攻開始当初から、ロシアは
「ゼレンスキーは首都を捨てて逃げだした。国民を見捨てた」
という偽情報をSNSやメディアによって拡散
こうしたロシアの情報工作、世論や決定権者に対する影響力工作はソ連時代からの得意技
KGB仕込みの工作戦術を、インターネットと組み合わせることで磨き上げてきた
ロシアの情報戦は、ウクライナの人々だけではなく
NATO諸国の国民はもちろん、日本や、いわゆる西側諸国全体もターゲット
もしスターリンクがなく、ウクライナ発の情報が国民に届かなければ、ウクライナ国民は戦意を喪失?
ゼレンスキーを敵視するようになっていたかも
周辺国も、ウクライナへの支援を打ち切っていた可能性が

しかしゼレンスキー
私は首都にいる、と他の閣僚と一緒にスマートフォンを使って生中継
ウクライナ国民だけではなく、ウクライナを支援する各国の人々を安心させた
ゼレンスキー大統領による日々の発表が、途絶えることなく国民に、あるいは全世界に届いたのは、スターリンクのおかげ

2022/3にゼレンスキーが降伏を呼び掛ける偽の動画が、ロシアのSNSで拡散された
実際にゼレンスキーが喋っているかのような、一見しただけでは見分けのつかない動画
ゼレンスキー降伏勧告動画は、誰が作ったのか明らかになっていませんが
当然ながらロシアの関与が・・・

これもゼレンスキー自身が偽物」と発信したことで事なきを得た
もしこうした発信がなければ戦況が大きく変わっていた?
さらにウクライナの人々が地下壕ごうや地下鉄に避難を余儀なくされている実態、自分の部屋から爆音が聞こえる動画などを自分のスマートフォンから発信したことも、国際世論に対する強いアピールに
戦時の情報戦はインターネットやスマートフォンによって個人個人が発信者となり、さらには工作のターゲットにもなるということを、このウクライナ戦争はまざまざと見せつけた
マイクロソフトは2022/6
ウクライナの防衛 サイバー戦争の初期の教訓
というレポートを発表
ここでは
各国は最新テクノロジを駆使して戦争を行い、戦争そのものがテクノロジの革新を加速する
としたうえでロシア対ウクライナのサイバー空間の戦いから得られた結論を示している
レポートでは4つのポイントを取り上げてる
第1に、先にも述べたワイパー攻撃のような、事前に仕込まれた脅威を見つけることの重要性
第2に、肉眼で見えないサイバー上の脅威に対する防御を、AIなどを駆使して迅速に行うことの必要性
第3に、ウクライナ以外の同盟国の政府を標的としたサイバー上の攻撃やスパイ活動に対する警戒
第4に、サイバーを介したネットワーク、システムの破壊などの攻撃や情報窃取だけでなく
情報戦・影響力工作に留意すること

特に4つ目の影響力工作には注目する必要が
マイクロソフトの分析によれば、開戦後にロシアは自国を有利にするためのプロパガンダ情報を拡散
その拡散度合いは開戦前と比べてウクライナで216%、アメリカで82%拡大
しかも直接戦争にかかわる話題だけではなく
ロシアがワクチン脅威論を流布
他国の国民に自国政府に対する不信感を植え付けようとしていた
目に見えないサイバー空間で、実際に戦争を行っているわけではない国に対しても、日常的に攻撃が行われている
ハイブリッド戦の時代は軍事手段と非軍事手段の区別だけでなく
戦時と有事、さらには戦争当事国とそうでない国の境目をなくすもので
攻撃対象も、かつてのスパイが工作対象とした政府や軍の要人、メディア関係者などに限らず、一般市民までも巻き込む

一方で、ウクライナ国内ではロシアのスパイの摘発に追われた
2022/7には検事総長とウクライナの保安局の長官が解任された
両氏が管轄する機関で60人以上がロシアに協力した疑いが出たため、その責任を取らされた
解任された2人はいずれもゼレンスキー大統領の側近でウクライナ政府にとっては大きな痛手ゼレンスキー大統領は国民向けのビデオ演説で
国家反逆などの疑いで、650件を超える捜査が進められていると説明
保安局とはウクライナの情報機関
ソ連時代にはKGB
一方ロシアの情報機関のFSBも、もともとはソ連のKGB
ウクライナが独立を果たした後も、ロシアのスパイだった局員が多数保安局の中に潜伏していた

当初アメリカは自らが掴んだロシアの軍事情報について、ウクライナに速報することをためらっていた
情報を加工しないでウクライナ側に伝えると、ウクライナ政府内に潜んでいるロシアのスパイが内容をロシアに伝えることで
ロシア内のアメリカの情報源が暴露されてしまうことを恐れた
ウクライナ国内でロシアのスパイ網が摘発されたことで、アメリカはロシアの軍事情報を速報するように


中国が1万2992基の低軌道衛星ネットワークを構築してStarlinkの人工衛星を妨害する?
China aims to launch nearly 13,000 satellites to ‘suppress’ Elon Musk’s Starlink, researchers say | South China Morning Post
https://www.scmp.com/news/china/article/3211438/china-aims-launch-nearly-13000-satellites-suppress-elon-musks-starlink-researchers-say

中国で計画されている衛星インターネットサービスプロジェクトには、GWというコードネームが
GWプロジェクトでは1万2992基の人工衛星を低軌道上に送り込む
人工衛星の打ち上げはStarlinkの人工衛星配備が完了するより前に完了すると
Starlinkは2023/2/27までに3000基以上の人工衛星を打ち上げており、日本を含む世界中の国々でインターネットサービスを提供
また、Starlinkは2027年までに人工衛星の数を1万2000基にまで増やすことを計画
Starlinkの人工衛星が急速に増加している中、中国では
現在の宇宙監視・防衛能力では、これほど多くの人工衛星に対処できない
という問題が
GWプロジェクトチーム
「Starlinkの人工衛星には宇宙環境監視センサーが搭載されており、アメリカ国防省からデータを受信して位置を調整できる」
「Starlinkの人工衛星は、その機動力を利用して、宇宙空間でターゲットを攻撃・破壊する可能性がある」
Starlinkの人工衛星には攻撃能力があると主張

GWプロジェクトで打ち上げ予定の人工衛星には強力なレーダーシステムが搭載される予定
Starlink人工衛星の近距離・長期監視が可能
中国および機密地域を通過するStarlink人工衛星をレーザーや高出力マイクロ波で破壊する計画があると・・・

・・・スターウォーズが・・・

今日は~
セツブンソウ /Shibateranthis pinnatifida

4月のはじめ
種がついてる
ここまでは早かった
その後、寒く
やっと昨日、ほぼ収穫


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