2023年1月4日水曜日

中国の新疆ウイグル自治区で、深刻な人権侵害として指摘される住民の大規模収容
それに追い打ちをかけたのが、中国政府のゼロコロナ政策
収容を免れた人々も自宅からの外出を厳しく規制され、食料も満足に入手できないと
実態をなんとか外部に伝えようと、ウイグルの人々は動画アプリでの発信を試みている
ただ、当局の言論統制は厳しく、投稿しても30分程度で次々と削除されていく
という証言も
海外にいるウイグルの人々は、対策として、動画を発見するとすぐに複製してSNSで拡散するなど、転載された動画が残るよう努力を重ねてきた
現在は新疆ウイグル自治区も、中国のほかの地域と同様に厳格な外出規制は解かれたものの、集団隔離は続いているとの情報も
・・・さもありなん

11/24新疆ウイグル自治区の区都、ウルムチの集合住宅で火災が発生
救助はコロナの防疫対策によって封鎖されていたために遅れ、10人が犠牲になったと
抗議のデモがウイグルで起きると、その様子を収めた動画がSNSを通じて拡散
すると、中国各地で抗議行動が拡大
ゼロコロナ政策によって行動制限を強いられている点では、ウイグルではない中国人も同じだから

日本にあるNPO法人 日本ウイグル協会 は、火災を受けて中国の動画投稿アプリ抖音(ドウイン)などの動画を収集、分析
担当した30代の男性
「ウイグルの人々は収容政策に苦しめられた上、コロナ対策においても食料や医療を十分に与えられていない。人の命の重さを何とも思っていない中国政府の正体が分かる」
ある動画
広い倉庫のような場所にベッドが等間隔に並べられた集団隔離用とみられる施設が写っていた
音声も入っており
「昨夜、一人が心臓発作で死にかけた。人々は強制的に連れてこられた。汚く医療機器もない。ここは収容施設なのか?」

別の動画、撮影者が自分の顔を出し
「犯罪者のように住宅の扉を外側から施錠されている」
ウルムチの火災の犠牲者もこれが原因で逃げ遅れたと指摘してい

スイスに亡命しているアブドゥルハフィズ・マイマイティミンさん
ウルムチの火災の動画を見て、犠牲になったうちの4人が親族だったと気付いた
亡くなったのは48歳の叔母と5歳~13歳のいとこだと
オンライン取材に応じ、涙をこらえながら実名での証言に踏み切った胸の内を打ち明けた「ずっと家族の消息が分からなくても耐えてきたが、その死を知り、自分はもう声を上げないといけないと感じた」
2021年、当時留学していたトルコからスイスに亡命
父親が17年以降に収容施設に送られ他の家族も消息不明になっていた
火災の様子を伝える動画を見た時、集合住宅の外観から、叔母が暮らす建物だとすぐに分かった
居ても立ってもいられず、翌朝にウルムチの知人に連絡を取った
すると、叔母らが100日以上に及ぶ都市封鎖によって、自宅軟禁の状態にあったと知らされた
11/26抖音に投稿されていたワイヤで固定された扉の動画
「非常口が封鎖されている。避難時に逃げられない」
などと説明する人の声

日本で首都圏に暮らすウイグルの女性
約1カ月前、ウルムチに残した家族から集合住宅の玄関が封鎖されていることを聞いたと
各部屋の扉には外出を禁じる張り紙がされており、外出しようとすると紙が破れてばれる仕組みになっていた
新疆ウイグル自治区では、住民の大規模収容が続いていると話した上で、怒りを露わに
「ここ数年、みんな収容におびえて集まることも控えてきた。何が感染対策か。中国政府はウイグル人を根絶やしにするつもりではないかとさえ思える」

収容施設に送られた経験を持ち、亡命先のアメリカで証言活動を続けてきたウイグル族のズムレット・ダウトさん(40)
弾圧の一端を示す重要な証拠としてドウインなどの動画を収集し、メディアに訴えてきた
多くは投稿された約30分後には削除されたものだと
当局が検閲に躍起になっているのがうかがえる
ズムレットさんは数十台のスマホを駆使してドウインの複数のアカウントを取得している
コメント欄で「そちらの天気はどうですか?」と隠語を使って投稿者に接触する
すると「激しい雨が降っています」などと何か悪いことが起きていることを感じさせる返信があると
収集した動画の中には、ズムレットさん自身の体験と重なるものも
たとえば、ある動画ではウイグルの住宅で漢族が食事を振る舞われている様子が
漢族は笑顔
友好な関係を築いているようにも見えるが、どこか不自然
理由は、ウイグルの人々がどこか緊張したような面持ちで食卓を囲んでいるように見えるため
この動画が何を意味するのか
ヒントは2022/8/31国連人権高等弁務官事務所(OHCHR)発表
「新疆ウイグル自治区の人権状況に関する報告書」
この報告書は、中国の政府職員が一定期間、ウイグル族の住宅で寝食を共にするプログラムが実施されていると指摘
名目は民族団結などとなっているが、実際は私生活にまで監視が及んでいると
ズムレットさんが私への説明に使った写真でも、本人と子ども、そして漢族とみられる人たちが、一見して和やかな雰囲気でいる
この写真は2016年、まだズムレットさんがウルムチに暮らしていた当時、訪問を受けた際に撮られたと
訪問した漢族らしい人々への質問は禁じられていた
命じたのは地元の共産党幹部
だから、彼らのはっきりした素性は分からない
このグループは毎月訪れ、自宅に約2週間滞在
一つ屋根の下で生活しながら、ズムレットさんら家族に次のようなさまざまな質問を投げかけたと
「お母さんは普段、(イスラム教の)お祈りをしますか?」「家に礼拝に使用するマットはありますか?」
目的は、宗教に対する考え方を確認するためのように感じた
質問は当時13歳の子どもにも投げかけられる
ズムレットさんは気が気ではなかった
「いつ口を滑らせてしまうか。強いストレスを感じながら、いつも彼らが来る前に家族会議を開き、想定問答を用意した」
アメリカへの亡命後、証言活動に踏み切った
中国外務省の記者会見中に名指しで批判されたこともある
「これは一般的に、証拠と言わないのでしょうか?動画アプリでウイグルの人々が訴えていることは、全て自分や家族が体験したことです。メディアは現地に行けないし、仮に行けても誰も何も答えられない。リスクを覚悟した彼らの発信に気付いてください」

ズムレットさんは昨年11月、ドウインに投稿された、ある動画を見つけた
父親と思われる男性の写真を胸に抱き、ベッドで眠る子どもの姿が映り
「いつ戻ってくるの」「会いたい」
などと中国語で帰りを待ちわびる文言が添えられていた
この父親は収容施設に送られたとみられる
ほかにも、大きな荷物を抱えた大勢の人が広場に集められる様子や、養護施設で過ごしているとみられる子どもたちの動画も

日本ウイグル協会のレテプ・アフメット副会長さん
「ウイグル人はずっと苦しみを訴えてきた」
レテプさんも、故郷に暮らす家族全員の消息が分かっていないと

・・・ウィグルにしてもチベットetcにしても
悲惨な状況しか思い浮かばない
そのうちロシアも

今日は~
ツボスミレ
画は10月
お庭のツマグロヒョウモン牧場
屋外なんで
蜂や鳥、カナヘビなんかの餌食になりやすい

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