2022年11月7日月曜日


支持する候補が当選しない...ということ以前に今度の米中間選挙には民主主義を根底から覆す危険

自分と違う政治理念を持つ党が過半数の議席を勝ち取ったり、好みと違う人が大統領になったりすることは選挙につきもの
今回は政策の違いでもなく、誰がアメリカの象徴かを選ぶときの良し悪しの話でもない
取り返しのつかない国としての別次元な変化への恐怖

そもそもアメリカの選挙は野党・共和党が勝ちやすい状態
大統領選の選挙人制度や各州に2議席を与える連邦議会上院の制度など、選挙制度の構造的な要素が共和党に有利
その上共和党は地方レベルで、選挙区割りの変更や都市部に住んでいる人やマイノリティなど、民主党支持者が多い層への投票抑制策といった手段でさらにその優位性を拡張してきた
そのため大統選でも上下院の議会選でも、また州によっては州議会選でも、共和党は過半数の票を取らなくても勝てる
民主党より少ない票数で大統領候補を当選させ、過半数の議席が取れる

2000年や2016年の大統領選でも、2012年の下院選でも、2016年の上院選でも、共和党は得票率が少ないのに選挙を制している
つまり選挙に実質的に負けながら、選挙に勝っている
しかし、こんなに恐怖を感じるのは今回が初めて
なぜなら次の段階に進むと歪が崩壊に変わるかもしれない
今回の中間選挙に出馬する共和党の候補の半分以上が2020年の大統領選の結果を認めないか懐疑的な
いわゆるelection denier(選挙否定派)
ワシントン・ポスト紙のまとめによると、選挙否定派の候補が全国で291人
その中の171人がほぼ確実に当選する見込み
さらに48人が勝つ可能性があるとも予測
共和党に風が吹いた場合、約220人の選挙否定派が当選

選挙否定派は、何十もの裁判と調査で正当性が確実に立証されている20年大統領選の結果を認めない上、暴徒によって選挙結果を変えようとした昨年の連邦議会議事堂への襲撃も擁護、正当化
さらに、今回の中間選挙で共和党が負けた場合、選挙結果を認めない!
彼らは真実にも民主主義にも全くこだわりがない
そんな選挙否定派が中間選挙に勝ち、複数の州の知事や副知事、州務長官、司法長官、そして連邦両院の議員という重要なポジションに就く確率がとても高い
つまり今後、投票の管理のほか、選挙を運営する人、選挙人を決める人、結果の承認をする人が選挙否定派になる
自分たちにさらに有利な選挙制度を作った上、選挙の結果が気に入らなかった場合、その結果自体を変えることもいとわない
しかも、国民がそれを反対しても止める手段がなくなる
中間選挙の結果次第で共和党は今後の選挙で何があっても負けない不死身になってしまうかもしれない

・・・まさに闘争になってしまうかも

今日は~
ミツデウラボシ/Crypsinus hastatus

お久
胞子が目立つ
忘れられてるけど
なんか長寿
もう20年以上だと・・・

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