2022年9月18日日曜日

日本一人勝ち?

ついに日本一人勝ちする?
世界は何をいま騒いでいるか インフレ
インフレが大変なことになり、慌てふためいてヨーロッパ・アメリカを中心に世界中の中央銀行が政策金利を急激に引き上げている⇒株価暴落
世中の中央銀行の量的緩和で膨らんだ株式バブルが崩壊
実体経済は、この金利引き上げで急速に冷え込んでいる
一方、インフレは収まる気配がない
いちばん嫌なスタグフレーション(経済が停滞する中での物価高)が確実に
世界経済は、長期停滞局面に入りつつある

一方、日本
世間が「ひとり負け」と騒ぐぐらいだから、日本だけが世界と正反対の状況に
まず、世界で唯一と断言できるほど、インフレが起きていない
・・・?
企業物価は大幅に上昇しているが、それが消費者物価に反映されるまで非常に時間がかかってる
イギリスの年率10%、アメリカの8%とは次元が違う2%程度
イギリスでは、一家計あたりの年間エネルギー関連の支出が¥100万超の見込みで大騒ぎ
新しく就任したリズ・トラス首相は、補助金をばらまくことによって実質¥20万以下に抑え込む政策を発表
だが、これによる財政支出は約¥25兆にもなると言われており
これだけでイギリスは財政破綻するのではないか?と云われてる
これに比べると、日本の岸田政権のバラマキはバラマキでも低所得世帯へ各¥5万程度
総額で¥1兆円弱であり、何の問題もなく見えてくる?
・・・他にもガソリン補助金とかあるでしょ

日本では、政策的に電力会社が電気料金の引き上げを徐々にしかできないように規制
これが電気代の安定化に寄与
日本では2%ちょっとの物価上昇でも一時は大騒ぎになったが
インフレーションが加速するようなことが起きにくい構造
このような物価が安定した経済においては、中央銀行は急いで政策金利を引き上げる必要はない?
だから日本銀行は世界で唯一、金融政策を現状維持
のんびりできている?
・・・内心は?

大多数のエコノミストたち
「ヨーロッパ・アメリカは物価も上がっているが、賃金も上がっている。賃金が上げられる経済だから、物価が上がっても大丈夫であり、日本のように賃金が上げられない経済は最悪だ」
日本経済を「世界最悪だ」

1973年に起きたオイルショックのときは、その後の労使交渉が友好的にまとまり賃金引き上げを社会全体で抑制できた
これにより経済の過熱を抑え世界で日本だけがインフレをすばやく押さえ込み
1980年代には日本の経済が世界一に
これと同じで、賃金が上がらない経済のほうが現状では望ましい
アメリカなどはそれこそ賃金上昇を死に物狂いで政府を挙げて抑え込もうとしている
つまり賃金の上がらない日本経済は、現在のスタグフレーションリスクに襲われている世界経済の中では、うらやましがられる?
世界でもっとも恵まれている?
・・・ほんと?

消費者物価が上がらないのも消費者が貧乏性であることが大きい
そのため少しの値上げでも拒絶反応が大きく
企業側が企業間取引価格は引き上げても、小売価格を引き上げられない
しかし、このようなインフレが最大の問題となっている状況では
ショックアブソーバーが完備された安定した経済、消費財市場であり望ましい
だから、日本の中央銀行だけが金融政策を引き締めに転じる必要がなく
景気が急速に冷え込む恐れがなく、非常に安定して穏やかな景気拡大を続けており、非常にマクロ経済として良好な状態を保っている
・・・う~ん
・・・日本の民草は貧乏性だが
今までの政権は?
ムダ金・誰かのポッポに・・・
経済変化を緩和するショックアブソーバーは民草
その犠牲の上で・・

いったい、このような世界でもっとも恵まれた状況の日本経済に何の不満が?
現在、日本を騒がせているのは円安
これは、異常な規模と特異な手段で行っている異次元金融緩和を、普通の金融緩和にすれば、直ちに解消する?
連続指値オペという、日銀が毎日10年物の国債金利を指定する利回り(上限0.25%程度)で原則無制限に買う政策は
金融市場を完全に殺すものであり異常なので直ちに取りやめる
・・・コレはマトモ

また、イールドカーブコントロールと呼ばれる
10年物の金利をゼロ程度に抑え込むことをターゲットとする
という、これまた歴史上ほとんど類を見ない政策をやめれば異常な円安は直ちに解消する
・・・コレもマトモ

要は今の円安で困っているのは、日銀の単純なテクニカルな手段のミス
特異なことをやめ、普通に金融緩和を続けるだけで異常な円安も解消
金融緩和も続けられるので日本経済にはまったく問題がない
・・・日本銀行の異常な手をやめれば、それでイイってのは?
その余波は?
軟着陸とは行かないような・・・

有識者たち
「真の日本経済の問題はもっと根深い。いちばんの問題は、この10数年、アメリカでは高い経済成長率を実現したのに、日本は低成長に甘んじたことだ。賃金、物価が上がらない、つまり変化が起こりにくい、ダイナミズムが不足しているのではないか」
「アメリカには圧倒的に差をつけられ、中国にも抜かれてしまった。日本経済からダイナミズム、イノベーション、そして経済成長が失われてしまったことが大問題なのだ」
確かにこれは、日本経済の弱点
しかし、何事も長所と短所がある
日本の有識者や世間の議論の悪いところは
世界でいちばんのものを持ってきて「それに日本が劣る」と
「日本はダメだ、悪い国だ」と自虐、批判したことで満足してしま
社会保障はスウェーデンと比較し、イノベーションはアメリカと比較し、市場規模は中国と比較
そりゃあ、さすがに勝ちようがない
日本経済の特徴は、流動性に欠け、変化やダイナミズムは少ないが
その一方で抜群の安定性がある
オイルショックでも物価高騰を抑え込み、リーマンショックでもコロナでも、失業率の上昇
ヨーロッパ・アメリカに比べれば、無視できるほどだ?
・・・アメリカは悪くないかと?

21世紀になっても給料が上がっていないことを指摘されるが、その理由は3つ
第1に1990年時点の給料がバブルで高すぎた
第2に正規雇用と非正規雇用という不思議な区別があり、1990年時点の前者のグループの給料が高すぎた
そのために後者のグループを急増させたため、2つのグループを合わせた平均では下がることが必然
第3に、雇用の安定性を良くも悪くも最重要視している

第1の問題は賃金が上がらないことが解決策
第2の問題は日本のマクロ経済の問題ではなく、日本社会制度の問題
非正規雇用というものを消滅させ、すべて平等に扱うことが必要
第3の問題は、日本人が、社会として歴史的に選択してきた結果

物価が上がりにくいことは、ある状況の下ではすばらしいこと
その一例がオイルショックであり、今の2022年
つまり、第2次世界大戦後、世界はずっとバブルだった
バブルという言葉がいやならば、膨張経済の時代
その下で、1990年の冷戦終了により、金融バブルが始まった(これは誰がなんと言おうとバブルだ)
そのバブルが膨張と破裂を繰り返し、いよいよ最後の世界量的緩和バブルが弾けつつあった
そこにコロナバブルが起きた
そして、今インフレにより激しく破裂するのではなく着実に萎み始めている
そして、萎んだ後は長期停滞、膨張しない経済、膨張しない時代が始まる
この膨張しない時代においては、日本経済と日本社会の安定性、効率性という強みが発揮される
・・・成長しない経済は必然
成長し続ければ地球というリソースは保たない

そもそもイノベーションとは何か
すばらしい技術革新により、新しい必需品、生活になくてはならないものを作るのは、すばらしいイノベーション
だが、今世の中にあふれているのは、新しい必要でないものを生み出し
それを消費者に欲しいと思わせること
次々と新しいぜいたく品、要は余計なものを欲しいと思わせ、売りつけ、それにより人々は造られた欲を満たし、幸せになった気でいる
・・・まともじゃん

しかし、これらは不必要なエンターテイメント物だから、すぐに飽き
だから、作る側は次の新しいぜいたく品を売りつける
それを繰り返していくのが、生活必需品が満たされた後の豊満経済、現代
飽食により生活習慣病になるのと同じく
豊満で飽食で食傷気味になりつつあるのが現代経済
これらは、人々がすぐ飽きる、よく考えると無駄なぜいたく品、流行物
は、まだいい、害は無駄というだけにすぎない
現在のイノベーションの大半、特にビジネスとして大成功しているものは、麻薬を生み出している企業
本来は不必要なものを必要だと人々に思わせ、そしてみんなで使っているうちに、なくてはならないものにしてしまっている必需なぜいたく品
その多く、必需と思わせるために、中毒になりやすい、嗜好を刺激する
例えばゲームであり、スマホであり、SNS・・・広告で儲けてる
テレビも、報道からすぐに役割はエンターテイメントに変わり広告ビジネスとなった
それがインターネット、スマホにとって変わられただけ
しかし、中毒性は強まっており人間社会を思考停止に追い込み、退廃させる麻薬度において
新しいイノベーションであるために、より強力になっている

しかし、この時代は終わりつつある?
なぜ今インフレになっているか
ぜいたく品と麻薬を作りすぎて、必需品の生産に手が回らなくなったから
優秀な大学を卒業し(またはしなくても)、金を稼ごうとする人々は、みなぜいたく品を作る側に回る
ブランド企業、独占力のある企業、他にない余計なものを作る企業に就職
象徴的なのは広告産業
いらないものを欲しいと思わせる、それで稼ぐ
・・・電通
そういやアベちゃんも・・・

なぜ唯一無二のものはすべてぜいたく品か麻薬?
それは必需品であれば、必要に迫られて多くの人が作るから
まず自分が必要なものは自分で作る
そのものを作るのが得意な人は、周りの人に頼まれて余計に作る
確実にニーズはある
食料は、みなが必要
だから作ろうとする人がたくさんいる
・・・ただモウカらない
そういう仕組みにされてる

必需品は確実にニーズがあり、そして今後もほぼ永遠に必要
だから、作る人も多く現れる
人間が一生懸命工夫して作れば世界でただ一人しか作れない、というものなどない
あってもそれはあきらめて、その次によい質のもの、良質の必需品で済ませる
やる気があれば、必需品でよりよいものを作ろうとする
改善する
現在存在する必需品の延長線上で、よりよいものを作ろうとする
だが、これは一見イノベーションになりにくい
それでも社会に大きく貢献し人々を確実に幸せにする
しかし大半は目新しくないから今までとほとんど同じ値段でしか売れない
大儲けはできない、独占もできない、広告もあまりいらない
みんな使っているし、必要としているし、よりよいかどうかは使ってみないとわからないから、使ってみて自分で判断する
これが膨張しない経済における営み
必需品の質が上がっていく、基礎的な消費の質が改善する
これが社会にとってもっとも必要であり、社会を豊かにし、社会を持続的に幸せにする
格差は生まれにくく質の差はあるが、その差に断絶はない
社会として一体性は維持されやすい
驚くほどの経済成長、急速な規模的拡大はない
同じものを少しずつ改良しているのだから、ゆっくり持続的に質が上がっていく
この中で、景気が悪くなることもある
農業中心なら、干ばつ、洪水、気候変動であり、農業以外であっても、何らかの好不調はある
そのときに必要なのは、効率化
苦しいときには、みんなが困らないように、少ないコストで、少ない労働力で、少ないエネルギーで同じものを作る
これは確実に社会に役に立つ

日本企業は、こうした点は得意
改善と効率化
これが日本企業の真骨頂
そして、金にならない社会のためのイノベーションの代表格が
JR東日本が発行しているICカードのSuica・・・は?
遅ればせながら、消費者の情報を奪い取って、消費者を利用して儲けることの可能性に気づいた
だが当初の目的はキセル防止、改札の混雑防止など
社会に確実に役に立つ
みんながそれを求めていたから、儲けることはほとんど考えていなかった
情報を奪うこと、独占することなど思いもよらなかった
配達をしてくれる人々、料理を作ってくれる人々、清掃員、介護者。別に高く売れるイチゴではなく、安全で普通においしい米、小麦を作ってくれる人々
今、社会では彼ら彼女らが不足している

我々は必需品が作れなくなり、いらないぜいたく品が世の中に溢れ、人々は麻薬にお金を使っている
だから、新型コロナウイルスや戦争などなんらかの社会的なショックによって供給不足に陥り、必需品が目に見えて高騰してはじめて
ようやく、今まで必需品をつくることに手を抜いてきた社会になっていたことに気づく
これからは必需品を、資源制約、人材制約、環境制約の下で、効率的に作る
地道に質を改善していく
人々の地に足のついたニーズに基づいた改良を加えたものを作るために改善に勤しむ
そういう持続性のある、いや持続そのものが目的となる持続目的経済"eternal economy"の時代が始まりつつある
その中では日本経済は、どこの経済よりも強みを発揮する

懸念はこの日本経済、日本社会の長所に気づかず、短所ばかりをあげつらい他の国を真似て日本の長所を破壊しつつあること
有識者がやっていることであり、エコノミストの政策提言であり、多くのビジネススクールで教えていること
日本経済の長所を捉えなおし、それを活かす社会、経済、社会システムを構築することを目指す必要がある

・・・まともじゃん
ただ、ソレを世界?が許すか?
かつて、Japan as№1と云われた時・・・
また、なんらかの仕組みを作って・・・

今日は~
セッコク/Dendrobium moniliforme石鎚達磨

狂い咲き、開花
来春、咲いてくれる?

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