2022年9月22日木曜日

ヨーロッパにプーチンの呪い?


エネルギー価格の高騰がヨーロッパの電力企業の信用不安に飛び火
ヨーロッパのエネルギー企業が$1兆5000億とも言われるとんでもない金額の追加証拠金を差し出さなければいけない可能性が
・・・それも控え目に見て

政府救済が始まった
ヨーロッパの政府は窮地に陥った電力企業に救済の手を差し伸べ始めている
2022/9/4フィンランドとスウエーデン政府
政府保証と融資を合わせて約¥4.7兆を供与するとしている

2022/9/6スイスの電力大手アクスポ
「スイス政府から約5800億円の与信枠の供与を受けた」

それだけでは十分ではないだろう
電力会社はマージンコールに加えて、逆ざやの問題も抱えている
ドイツ政府は7月下旬、エネルギー大手ユニバーの救済に踏み切った
ユニバーは調達する天然ガス価格が高騰したのにもかかわらず
割高なガス価格を消費者に転嫁できずに赤字が膨らみ経営悪化
ドイツ政府から約¥1兆2000億の融資を受けたが、さらに追加の融資枠が必要になっている

2022/9/9天然ガス価格高騰を抑制するため、ロシア産天然ガスの輸入価格に上限を設定する案が議論したが、合意が得られなかった
ロシアはノルドストリームによる欧州へのガス供給を再び停止しており
ガス価格は今後上昇する可能性が高まっている
欧州の電力企業の経営状態は悪化するばかり
気になるのは、フィンランドのリンテイラ経済相が9/4
「エネルギー版リーマン・ショックが発生してしまう」
電力業界が抱える問題の深さを2008年に経営破綻して金融危機の引き金となった米投資銀行を引き合いに出して説明したこ
リーマンショックを題材にした映画が2011年に米国で公開されたが、そのタイトルは
「マージン・コール」

金融技術が急速に発達した現在、危機は常にマージン・コールから始まる?
ECBは9月に入り、エネルギー市場の流動性枯渇に対する金融機関の準備状況について調査を開始
20カ国・地域(G20)の金融当局で構成する金融安定理事会(FSB)は7月中旬からこの問題を懸念していた
FSB
「ロシアのウクライナ侵攻によって引き起こされたエネルギー価格の変動が生産者の資金調達に困難を生じさせ、世界経済に桁外れの打撃をもたらす可能性がある。商品市場を注意深く監視する必要がある」
これを注目したのはコモデイテイ-・デリバテイブ(金融派生商品)
デリバテイブ市場ではマージン・コールが特に生じやすいから
過去の危機と比べてケタ違い
リーマンショック後、世界の金融市場でデリバテイブ取引に関する規制が強化されたが
エネルギー市場は小規模だったことから規制が導入されることはなかった
しかしロシアのウクライナ侵攻によりその規模が急拡大
世界の金融市場にとって新たな脅威に

エネルギー危機が金融市場に変調をもたらした前例がある
アジア通貨危機の時に起きた
ノーベル経済学賞を受賞した学者らが運用に携わっていたヘッジファンドLTCM(ロングターム・キャピタル・マネジメント)は
ロシア国債などへの投資を高レバレッジで行っていた
だが、原油価格の急落(1998年6月の米WTI原油先物価格は1バレル=11ドル台だった)で、経済が急激に悪化したロシアで財政危機が勃発
マージン・コールに耐えられなかったLTCMは破綻
金融危機を恐れたアメリカ政府が救済に乗り出す事態となった
電力会社が天然ガスの先物取引から発生した損失が原因で破綻した例として、アメリカ エンロン(2001年)が有名
相場を読み違えたエンロンは粉飾決算を重ねるなどの延命策を講じたが
マージン・コールの嵐に勝てなかった
エンロンの破綻時の負債総額は$400億を超え、アメリカ経済を揺るがす事態になりかけた
いずれも最悪の事態にはならなかったが、ヨーロッパの電力企業のマージン・コールの規模($1兆5000億)は桁が違う
未曾有の金融危機が?

ヨーロッパがプーチンのウクライナ侵攻にともなうエネルギー価格高騰の直撃を受けていこそして歴史的な猛暑と干ばつが襲いかかっている
ドイツでは物流の大動脈であるライン川の水位が記録的な水準にまで低下
水位の低下で石炭や石油製品などを運ぶ船の航行が困難に
エネルギー価格の高騰に拍車をかける懸念が
ヨーロッパ発の経済危機が起こる可能性?
こうした状況をプーチンの呪いだと指摘する声も

いまイギリスでは、一般家庭の光熱費が来年初めに平均で£4266と1年前の3倍超になる
との予測があり、世帯全体の3分の1が貧困に直面するリスクが
危機的な状況を踏まえ、ジョンソン首相は8/1
電力会社幹部とエネルギー価格高騰への対応を協議したが
9/5に新首相が決まるまで具体策を先送りした

ドイツでも今年10月以降のガス料金が前年に比べて3倍に上昇することになっており(年間€3240)
国民は悲鳴を上げているが、政府は打つべき手が無い

エネルギー価格の高騰は当然のことながら景気の足を引っ張る
第2四半期にマイナス成長となったイギリス経済は第3四半期に景気後退(リセッション)入りすることが確実視され
リセッションの長期化が予測されている

ドイツでも6月の小売売上高指数は前年比8.8%低下
統計開始以来最大の落ち込みに
ドイツの5月の貿易収支は31年ぶりに赤字
経常収支も赤字寸前
2022/8/9ドイツ連邦雇用庁の付属機関である労働市場・職業研究所
「エネルギー価格高騰などで2030年までに国内で$2650億以上の付加価値が失われ、労働市場に悪影響が及ぶ」
ヨーロッパの金融センター(イギリス)と最大の経済大国(ドイツ)が景気後退すれば
金融市場に悪影響が及ぶが、世界の金融市場ではこのところゾンビ企業の存在が頭痛の種になっている
ゾンビ企業とは本業の利益を示すEBIT(利払い・税引き前利益)が3年連続で支払利息を下回る設立10年以上の企業
全体に占める比率は昨年度に金融危機後で最も高い16%
リーマンショック後に世界の中央銀行が一斉に金融緩和を実施したことがその要因
引き締めモードに転換したことで警戒感が高まっており
中でも景気が急減速しているヨーロッパ企業の信用不安に対する懸念が・・・

ヨーロッパ企業の信用リスクを敏感に表しているのはクレジット・デフォルト・スワップ(CDS)市場
CDSは、企業が破綻すればお金がもらえる という保険に類似した金融派生商品(デリバテイブ)
対象となる企業が社債などの元利払いができなくなった場合に買い手が売り手から支払いを受けることができるよう
買い手は売り手に対し事前に保証料を支払っておくという仕組み
対象企業のデフォルトの可能性が高まれば、保証料率は上がる
足下の100社超のヨーロッパ企業のCDS保証料率を束ねた指数アイ・トラックス・ヨーロッパの5年物は1.0%程度と半年前の2倍弱
コロナ危機が深刻だった2020/3以来の高水準

エネルギー企業や化学企業の保証料率の上昇に加え
自動車企業や大手小売企業の保証料率も急上昇
7月に11年ぶりの利上げに踏み切ったヨーロッパ中央銀行(ECB)は景気不安が強い中でも高インフレ対応の金融引き締めを進めており
ヨーロッパ経済全体に対するセンチメントの悪化が影響している

2022/8/13ドイツ連邦金融監督庁
「エネルギー危機により金融部門は先行き不透明感に見舞われ、貸し倒れに苦慮している銀行があるが、今のところ金融システムは強固だ」
しかし、資金の確保が困難になっているゾンビ企業には要警戒
好景気が続いたイギリスやドイツでは景気が過熱化
ゾンビ企業が少なからず存在している可能性が高いから
リーマンショックの直接の引き金が
金融分野の大量破壊兵器と呼ばれるCDSだった・・・

・・・もしかして
ヨーロッパも赤字国債発行?
日本のナカ~マに?
今、利上げに動いてるからヤらないか・・・

今日は~
セッコク/Dendrobium moniliforme石鎚達磨

の整理
溶岩石やサンゴ化石?に着けた石鎚達磨
ハガレかけたりしたのを仕立てなおし
その時にでた高芽を使って着ける石鎚達磨をマシマシ
小ぶりなサンゴ化石にケトでマシマシしたコ

0 件のコメント:

コメントを投稿