2021年12月27日月曜日

寄生RNA

 寄生RNAにとって生物もウイルスも道具
2021/12/6Nature Communicationsにて公開された
北海道大学で行われた研究
ウイルスの内部に潜む寄生RNA(Y-sat)に、アブラムシの形態を変化させる能力があることが発見された
寄生RNAとは、ウイルス遺伝子の中に配列情報となって寄生する
生命よりも情報に近い存在
・・・形態としてはブツ

今回の寄生RNA(Y-sat)は植物とアブラムシに感染するウイルスに寄生して
植物内に入り込むと葉の色をアブラムシの好む黄色に変色させ
葉の汁とともにアブラムシの体内に侵入
その後、アブラムシに翅を生えさせて、自らをさらに広範囲に拡散させているよう
そのような配列情報が、いったいどのようにして生物の体を操作しているの?

寄生RNA(Y-sat)が最初に発見されたのは日本の四国にあるタバコ畑
1980年に日本の研究者が、タバコ農家にとって害となる
葉を黄色くしなびさせてしまう病気を調べたところ
原因がキュウリ・モザイク・ウイルス(CMV)と呼ばれるウイルス感染であることが判明
さらに調査を進めると、このウイルスの遺伝子内部には
寄生RNA(Y-sat)が存在していると分かった
ただ、この寄生RNAが何なのかということは?

しかし、2010年に行われた新しい研究で
この寄生RNA(Y-sat)こそが、タバコの色素に影響を与えて葉を黄色くしている原因だったと判明
しかし、なぜウイルスの寄生RNA(Y-sat)がタバコの葉を黄色く変色させるかの理由は?
なぜなら黄色になったタバコの葉は光合成ができなくなり
寄生RNA(Y-sat)にとっても住処を失うと思われていたから

そこで今回、北海道大学の研究者たち
寄生RNA(Y-sat)がタバコの葉を黄色くするのはアブラムシを引き寄せるためという大胆な仮説を立てた
アブラムシは黄色に集まる習性があることが知られており
寄生RNA(Y-sat)がこのアブラムシの習性を何らかの方法で利用している可能性があったから
研究者たちはアブラムシを用意し、通常の緑色の葉と寄生RNA(Y-sat)によって黄色くなってしまった葉のどちらに集まるかを確かめた
すると予想通り、アブラムシは黄色の葉に集まることを確認

一方で予想外の発見も
黄色い葉に群がるアブラムシの様子を観察していると
アブラムシの体が通常と異なり赤くなり始め、数日後に翅をはやすことを発見
アブラムシは条件によって翅を生やすこともありますが、今回の場合はその割合は通常より多かった
アブラムシたちが寄生RNA(Y-sat)に感染した黄色い葉から何らかの影響を受けていることは明らか?

そこで研究者たちは寄生RNA(Y-sat」を直接、アブラムシに与えてみたら
アブラムシの体を赤くする効果があると判明
さらに寄生RNA(Y-sat)を与えたアブラムシの遺伝子活性を調べたら
翅の形成にかかわる遺伝子の働きが活性化していることが判明
また寄生RNA(Y-sat)がアブラムシの体内でどのような活動をしているか調べたら
寄生RNA(Y-sat)が小さなRNA(sRNA)を合成
アブラムシの遺伝子活性をハッキングして調節していることが示された
この結果は寄生RNA(Y-sat)がアブラムシの遺伝子を制御
翅を生やすなどの体の変化を引き起こしていることを示してる
研究者たちは寄生RNA(Y-sat)がアブラムシに翅を生やさせるのは
アブラムシの活動範囲を広げ、アブラムシの体内に存在する宿主のウイルス
ひいては寄生RNA(Y-sat)自らの拡散に役立つからだと考えている
ウイルスに潜む寄生RNA(Y-sat)がアブラムシの遺伝子を操作
自らを拡散するための道具にしていることが示された

寄生RNA(Y-sat)は直接的な宿主となるウイルスを通して
宿主の宿主となる植物や動物の生命活動を操作することで、自らの拡散を効率化していた!

また追加の調査により、寄生RNA(Y-sat)によって葉が黄色くなっても光合成速度には大きな影響がないことが分かった
・・・葉緑素はド~なった?

寄生RNA(Y-sat)は植物の生存能力に影響を与えずに
色だけを変えてアブラムシを呼び寄せている

ウイルス・植物・動物の全てを利用する寄生RNA(Y-sat)の生存戦略は
非常に洗練されている?
・・・これを洗練と云っていいのか?

しかし意外なことに
現在のところ世界中のキュウリ・モザイク・ウイルスを調べても
今回の寄生RNA(Y-sat)が取り付いているのが見つからなかった
どうやら寄生RNA(Y-sat)は日本にのみ存在する珍しい存在
研究者たちは寄生RNA(Y-sat)の仕組みを解明することで
細胞の遺伝子を制御する新たな方法を解明できると・・・

・・・そもそもブツでしかない遺伝子が
生命体をコントロール?
生命は遺伝子の容器?
さらに、ソレをコントロールするって・・・
以下 妄想
もしかして新型コロナウィルスに・・・
ヒトに無害?改変した新型コロナウィルスをまん延させて
デルタ株とかオミクロン株を駆逐
って手もあるけど
ヒトに都合よくコントロールした寄生RNA(Y-sat)?を寄生させて
コロナウィルスを無毒化?自滅させる?
これなら世界のドコカに潜んだ悪さをする新型コロナウィルスにも

逆もあるか・・・

ところで寒波が
昨日は真冬日だったし
なんかアチコチで車の立ち往生
雪道や凍結道路では
スタッドレスorチェーンの無い車の取り締まりをキッチリやれば?
んで、ノーマルタイヤで立ち往生したら
罰金¥100万くらい取ったら?

今日は~
セツブンソウ /Shibateranthis pinnatifida

画は3月の初め
開花株、花の付かない若い株、発芽した丸葉
待ち遠しい


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