2021年12月26日日曜日

仁義なき空中戦

帰化鳥類研究会代表の日野圭一氏
「ワカケホンセイインコはインドやスリランカが原産の鳥で、'60年代後半から'70年代にかけてのペットブームに乗じて日本へと入ってきました。
しかし、'69年にワカケホンセイインコを輸入、運送していた業者のコンテナが東京都内で壊れるという事故がありました。そこから、100羽近い数の個体が逃げ出してしまったのです」
彼らは原産国に似た温暖な気候を好む一方、ヒマラヤなど標高の高い地域でも生きながらえることができる
平均寿命は20年以上
繁殖力も極めて強い
つがいでインコを購入した人たちが、次々と卵を産んで数を増やしていくのに嫌気がさし
飼育放棄して密かに放してしまった例も
東京都内には天敵のタカ、フクロウなど猛禽類が少ないことも好条件
群れを形成してしまったことによる害も
鳴き声のほか、糞の害も深刻
インコは国の定める鳥獣保護管理法により保護対象
そのため捕殺して数を減らすことは不可能

京都大学野生動物研究センターの幸島司郎特任教授
「日本での被害報告はまだありませんが、海外では穀物、果実などの農作物を食い荒らしてしまうため、害鳥として指定されています。今後、原産国と同じように被害が出ることがないとは限りません。
それに、感染症など衛生面で問題となる可能性もあります。鳥インフルエンザが流行した場合にはウイルスを媒介する可能性もありますし、オウム病などの病原菌を持っていることも考えられます」
「私がかつて東京工業大学に赴任していた時、木にとまっているインコめがけてカラスが突進していき、インコを捕まえて食べてしまうというショッキングな場面に出くわしました。
校舎の屋上に行くと、カラスにやられたインコの死骸や骨が散らばっているのを見たこともあります。
しかし、インコの方もただ黙って食べられるわけではありません。群れに近づいてきたカラスを何十羽ものインコが追いかけまわし、逆に追い払う場面もありました」

帰化鳥類研究会代表の日野圭一氏
「ワカケホンセイインコは、カラスと戦う時、空中で体当たりをするんです。彼らは急上昇や急旋回といった飛び方ができる上、飛行中の最高速度は時速70kmに達します。
飛行能力はカラスより上どころか、狩猟用のオオタカに匹敵するほどです。それに、嘴も鋭いため噛む力も強い。人間が噛まれたら肉が削がれてしまうほどです」
インコは、自分たちのねぐらに侵入してくる外敵に対しては集団で立ち向かっていく
こうなった時、カラスは1羽や2羽では太刀打ちできない
だが、もしカラスもまた集団となって襲ってきた場合、インコが勝つか、カラスが勝つかは?
「カラスは親のインコが餌を探しに行っている隙をついて、巣穴の中のヒナを狙って殺してしまいます。こうすることで相手の繁殖を邪魔し、効率よくダメージを与えるのです。これを繰り返されれば、インコもかないません」

スピードに勝るインコと体格でリードするカラスは、それぞれ自分たちの得意とする戦い方で相手を追い込んでいく
鳥類同士の最終戦争は、果たしてどちらが勝利を?

・・・セキセイインコくらいの大きさだったら良かったのに・・・
ただでさえスズメが少なくなってる
鳥獣保護管理法も弾力的に運用しないと
最近は山間部でなくてもイノシシやシカ、サル、クマが

今日は~
ギョウジャニンニク/Allium victorialis subsp. platyphyllum

画は昨年3月末
今年も出てた
ただ、他のコに覆われて
ちと劣勢

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