2021年12月25日土曜日

実は危機の真っただ中

ドイツのある自治体の危機管理部門が、大きな病院、あるいはライフラインを司る機関などに宛てた文書
「非常事態が起こっているように聞こえるが、実際に起こっているのだ。このようなことを知らせるのは心苦しい。杞憂であることを祈っている。しかし、心配すべきいくつかのことが同時に進行している」
1)急速なオミクロンの感染拡大
2)電気市場の混乱
3)ガス価格の異常な高騰
4)例年の平均を下回るガスの備蓄
5)深刻なITセキュリティの盲点

1)では、オミクロンが病人、あるいは自宅待機者、もしくはその両方を急増させ、それによりサプライチェーンが切断され、深刻な物資不足、ライフラインの崩壊が引き起こされる可能性が指摘されている

これらは一般ニュースでも扱われ、警察や消防で増員が図られている様子が報道されているので、国民も承知している
しかし、2)以下については、ほとんど報道はない

2)すでに電気の市場価格は前年比で10倍になり、しかも大きく変動
また、価格の上昇が止まる目処はない
不安定要因として、2021/12/31に計画されているドイツの3機の原発の停止と、フランスのいくつかの原発が技術上のトラブルによって不測の脱落をする可能性が挙げられている

3)のガス価格の急騰については、原発の停止により、近年、発電におけるガスの需要が増えていたことも原因の一つ
今後さらに原発が減るので、まだ価格は上昇する見込み
老朽化した石炭火力の稼働が必要になれば、技術上のトラブルの可能性も

4)の備蓄に関しては、ヨーロッパ各国、特にドイツ、オーストリアでは、今、通常の量を大きく下回っている
すでに、今年の冬の電力逼迫を予想する警告が出されており、それに伴い、食料、暖房燃料など、一般物資の供給不足も危惧されている

5)のITセキュリティでは、現在、滅多に出ることのない最高レベルの警告が出ているという
サイバーテロで真っ先に狙われるのは電気の系統だが、脆弱性はまだ除去できておらず、危険はクリスマス休暇中にさらに増す可能性がある

これから本格的な冬の到来で、気温はさらに下がる
そんな時に停電が起これば、まず水道が凍る。台所は電化されているので、調理はもちろん、ただのお湯さえ沸かせない
冷蔵庫のように冷え切った部屋では、赤ん坊や老人が凍えるだろう
暗く寒い家の中で、携帯電話の充電もできず、外界との連絡が取れなくなった状態は、想像しただけでも恐ろしい
意を決して店に行っても、レジが動かないどころか、自動扉も開かない?
信号機が作動するのかどうかもわからない

警察や消防でコロナのために欠員が多く出れば、火事になっても、事故が起こっても、早急な対応は期待できなくなる
実は、現在のブラックアウトの危険は、すでに10年前、メルケル首相が脱原発の期日を大幅に早めた時点で、すでに予想されていた
当時17基あった原発は、今では6基稼働するのみだが、そのうちの3基が今年の12・31で停止
最後の3基が、来年の12月で停止する予定
あと数日で停止する3基の原発は、それだけでオーストリアの電力の半分を賄えるだけの出力だという
それだけの電気があと数日で、一気にドイツの系統から失われる
しかも、いまだにそれを代替する確かな電源がない
代替電源を確保しないまま原発を停止するのは、無謀?
当初より、そう警告していた電力事業関係者は少なくなかったが、その声は政治家や環境NGOの圧力にかき消された
当時のドイツ国民は脱原発に沸いていた
原発の代わりに太陽と風を使えば良い
再エネは安全で、無尽蔵で、しかもタダだと皆が考えた
しかし、実際には太陽や風は原発の代わりにはならず、現在、より多くのガスが必要になった
そして、そのガスが、コロナの流行、あるいは過激な石炭火力の削減など、当時予想されなかった様々な事情で極度の品薄になり、高騰している
ガスの高騰は電気のみならず、ガソリンや食料品や公共の交通機関などすべての物価に影響を与え、ドイツ人のトラウマとも言えるインフレが進んでいる
インフレ率は11月、前年同月比ですでに5%を超えた
ガスの高騰で始まったインフレなのでガスフレとも呼ばれている
政府は国民の不満を抑えるためか、いまだにその影響を過小評価し、これは一時的な現象だと思わせようとしているように見える
EUもなぜか効果的なインフレ対策には踏み込まない
また、ガス不足の原因はロシアのプーチン大統領の陰謀であるかのような論調も多い
いずれにせよ、ドイツのメインニュースでは、インフレについてはさらっと触れるだけ
迫り来るブラックアウトの危険など、まるで存在しないかのよう
その代わり毎日トップニュースはコロナ関連
ドイツではオミクロンの感染拡大はまだ始まっていないが、政府はまもなく始まることを前提に、さまざまな規制を強化し始めた

真冬のブラックアウトが数日も続けば、コロナより大勢の犠牲者を出すことは間違いない
こちらの方がおそらくオミクロンよりも深刻
私たちは、本当はとても危うい綱を渡っているのではないか?
たとえブラックアウトの危険が深刻でも、冒頭のような警告が一般市民に向かって発表されることは、今のところないという
そんなことをしたら、必ずパニックが巻き起こり、社会が混乱するから?
私たちは、自分たちがどんな状況にいるのか、たいして知らされていないのかもしれない
それは、過去の数多の戦時においてもそうだったし、今も同じ?

・・・ドイツに限らず
最近?云われることの多い理想のために
不便・時には危険をも受け入れろ・・・
というコト
ここまで機能不全になるとは
日本もだけど
国民の選択の結果?
いい時代に育った方々なのね?
その点
習さんは修羅場をくぐってきただけあって
穀物を爆買いしたり手を打ってる
リアルに危機感を持ってる
ただ方向が・・・

追伸

今日は~
ネケイロプテリス オバタス/Necheiropteris ovatus?

今日は水やり日
正月は多少?サボたいので
きっちりオール
明日は寒波の予報なんで今日中に
朝は日も当たりヌクい
しかしヤってるウチに曇り風が冷たく
最後か小雪まじり
で、分けないとマズかったけど見て見ぬふりをしてた

鬼板着けのネケイロプテリス オバタス/Necheiropteris ovatus?
ついに小さいコがとれてしまった
見なかったコトにして・・・
そんなことデキない
プラ鉢・樹皮用土仕様で独立
このコだけ玄関から移動
暖房のはいるトコで養生

2021/12/26
加筆

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