2019年6月6日木曜日

岩を溶かす植物

ぼや川より
窓際が・似合う男で・日に焼ける
・・・そんな余裕もないシャバに・・・

ブラジルの山岳地帯は岩がちで、普通の植物ではそうやすやすと根っこを張り巡らせることができそうもない
で植物が身につけたのはふっさふさの産毛と酸
これで岩石を溶かし細い隙間に入り込んで栄養素のリンを吸収

植物生態学者のパトリシア・デ・ブリット・コスタ氏(ブラジル、カンピーナス州立大学)
栄養の乏しい環境の生物多様性は乏しいというイメージがありますが、実際には植物は栄養を確保する多様な戦略を身につけており、種も多様です
Functional Ecologyに掲載された研究で調査したのは、ポルトガル語で”岩だらけの草原”という意味のコンポス・ルペストレスという地域
ブラジルの国土の1パーセント未満でしかない限られた地域
ここは土壌が薄く、植物が利用できる栄養がほとんど検出不可能なレベル
それなのに同国の維管束植物の15パーセントに相当する5000種という多様な植物種が発見された
注目されたのは、まったく土壌がない珪岩の岩場に自生するバルバセニア・トメントサ(Barbacenia tomentosa)とバルバセニア・マクランサ(B. macrantha)というベロジア科の2種
ノミとハンマーで丁寧にその植物を採取して明らかになったのは
根っこが岩の中に10センチも入り込んでいる
 電子顕微鏡と化学解析で調べたところ
根っこの先端が細かい毛でびっしりと覆われており
リンゴ酸とクエン酸を分泌していることがわかった
これによって岩を溶かすと、今度はリン酸塩を放出
こうして岩に含まれる栄養素のリンを吸収している・・・
根っこは岩を溶かしているのであって、亀裂に沿って伸びているわけではない
こうした岩石を溶かす根を持つ植物は、これまでこの2種でしか確認されていない
なお世界各地のリンに乏しい地域に生える植物は、プロテオイド根(小根が密に生えた試験管ブラシのような根)かダウシフォーム根(毛根が密でニンジンのような形状の根)を進化させた
これらもやはり酸を分泌して、痩せた土や砂からリンを吸収するのだが、岩石でそうしているわけではない
ブラジルの珪石は特にリンに乏しく、平均すると岩石1gあたりで、リン0.14mg
世界中にある69種のかんらん石を調べた調査では、一番リンに乏しいケースで0.12mgだった
発見された2種の植物は世界でも底辺クラスの栄養に乏しい環境でユニークな生存戦略を身につけて生き抜いている

・・・山に限らず一見肥沃な熱帯雨林
でも表土層は薄く
すぐ下はラテライトなんかの味もそっけもない土
それで、あれだけ多様な植物相を作ってる
・・・でも、これをコワすのは簡単

今日は~
アラゲクジャク/ Adiantum hispidulum
新芽のピンク⇒赤銅色になるとこ
その後緑に
日当たりが悪いとピンクがでない

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