2020年3月12日木曜日

石油が安い

ぼや川より
まだ八十路・老後に備え・金ためる
・・・足りない・・・

アメリカWTI原油先物価格暴落
OPEC加盟国とロシアなどの非加盟国(OPECプラス、世界の原油生産の4割超を占める)が実施してきた原油価格を下支えしてきた協調減産の枠組みが今年(2020年)4月以降に失効
OPECプラスは今年1月から日量210万バレルの協調減産を実施してきた
中国で発生した新型コロナウイルスの感染拡大によ、足元の世界の原油需要が日量400万バレル以上減少するとの見方
3月5日から6日にかけてその対応を協議
2月の原油生産量を前月比51万バレル減の日量2784万バレルと11年ぶりの低い水準にまで減らしたOPECだった
で・「減産幅を現在の日量210万バレルから360万バレルにまで拡大する」案を提示
しかしロシアが物言い
「現行の減産を今年3月末から6月末まで延長する」ことに固執
協議は物別れ
ロシア
「減産を続けていれば世界の原油市場でのシェアを米国のシェール企業に奪われるだけだ」
アメリカが完成間近のロシアとドイツを結ぶ天然ガスパイプライン(ノルドストリーム2)の建設いろいろ言って妨害
プーチン大統領に近いとされるセチン氏がCEOを務める国営石油会社の最大手ロスネフチの関連会社に対して
ベネズエラの石油取引を支援したと制裁を課した
ことでロシアで反アメリカが高まっていたことも災いした
で2020/3/8サウジアラビア政府関係者
「日量970万バレルの原油生産量を4月に日量1000万バレルを大幅に上回る規模に拡大する」
これに対しロシアも4月から増産を行う構え
2020/3/9ロシア財務相
「ロシアの財政は原油価格が25ドルになっても10年間耐えられる」
一方サウジアラビアの財政均衡原油価格は1バレル=$80台
国内経済が長期戦に耐えられるとは・・・
2020/3/5サウジアラビア
次期国王と目されるムハンマド皇太子の命令により、サルマン国王の弟であるアハメド王子、ナエフ前皇太子などの有力王子が相次いで拘束
容疑は国家反逆罪
王族らは終身刑か死刑に?
だがムハンマド皇太子から牙を抜かれた状態である王族らが反乱?
今回の粛清事件の引き金は?
サウジアラビアでの新型コロナウイルスの感染拡大が影響?
サウジアラビアでは新型コロナウイルス感染者数が少数にとどまっているにもかかわらず政府は3月4日イスラム教の2大聖地であるメッカとメディナへの国民の巡礼を禁止
さらに8日に大油田地帯を擁する東部のカティーフ地域を封鎖
9日には国内のすべての学校、大学などの教育施設を閉鎖
海外からの投資拡大に支障となる新型コロナウイルスの国内での感染拡大をサウジアラビア政府が隠蔽?
開明的な政策を推進しているムハンマド皇太子に対して保守的な考えを有する王族からの反発が根強い
新型コロナウイルスの蔓延で自らへの不満がさらに高まることを恐れたムハンマド皇太子
有力王子らを拘束することで未然に反乱の芽を摘んだ?
ムハンマド皇太子は従来からOPECと協調する現在の路線を快く思っていない
今回の政変を機に世界市場でのシェア拡大路線に
だがOPECプラスの追加減産協議が不調に終わったこと、脱石油政策を掲げるサウジアラビアにとっての希望の星である国営石油会社サウジアラムコの株価は8日初めて公開価格の32リヤルを下回った
政府の求めに応じてサウジアラムコの株式を積極的に購入した個人投資家は含み損を抱える
サウジアラムコの株価が低迷するようでは今後予定されている海外での株式公開も?
ムハンマド皇太子
原油価格が上がらないのであれば生産量を拡大してサウジアラムコの収入を増加させる?
新型コロナウイルスの感染拡大により世界の原油需要を牽引してきた中国の需要が大幅に減少する今
生産を抑制してきたサウジアラビアがスイングプロデューサー(価格安定を図るために調整役を担う産油国)をやめれば
現在1バレル=$30前後のWTI原油価格は・・・
労多くして実入りが・・・
新型コロナウイルスの影響で窮地に追い込まれるムハンマド皇太子に対して
国民が反旗を・・・

原油価格の急落はアメリカのシェール企業にとってもまずい
2015年~2016年にかけてアメリカでは原油価格の急落により100社以上のシェール企業が経営破綻
今回は・・・
シェール企業が2015~2016年の危機を持ちこたえられたのはコスト削減と新たな投資先の確保
生き残りをかけたシェール企業は埋蔵量が豊富な土地(パーミアン鉱区など)に生産活動の拠点を移し、最高級の油井を選ぶなど採掘技術を高めた
好況に沸いていたウォール街の投資家たちも窮地に追い込まれたシェール企業を積極的に支援
だが今は最適な鉱区は払底
シェール投資は採算がとれないとして投資家たちはそっぽ
掘削に関する生産性も頭打ち
今後4年間に償還期限を迎えるシェール業界の社債$860億相当のうち投資不適格級の企業が発行している社債(ジャンク債)は6割以上
さらに原油価格の急落でジャンク債が増える
昨年末からシェール企業の破綻が出始めていたが原油価格の急落でシェール企業の半分が倒産?
シェール業界で再びデフォルトが生ずればジャンク債市場のみならず世界の社債市場で信用リスク
世界の金融市場は株式に加えて社債市場についても警戒が広がっている
新型コロナウイルスによる原油価格急落が・・・

今日は~
エケベリア ザラゴーサ/Echeveria cuspidata var.zaragozae
例によって植替え
礫多め

0 件のコメント:

コメントを投稿