ロシアによるウクライナ侵攻で勃発した戦争では、当初から情報線が繰り広げられている
その中には、フェイクニュースと指摘されるデマとおぼしき情報も
そしてフェイクニュースがまん延するようになった現代社会の裏には
フェイクニュース製造工場とでもいうべき存在が
その場所は、月収5万円ほどの村民たちが暮らす小さな村だった
フェイクニュースはメディアを通じて広がり、陰謀論や政治的なプロパガンダなどと結び付いて人々の生活や国の安全保障をも脅かす
ロシアのウラジーミル・プーチン大統領によるウクライナ侵攻を正当化するための主張も
ウクライナ東部でウクライナ政府軍によるロシア系住民のジェノサイド(集団殺害)が起きていると主張したが、根拠に乏しいと・・・
ロシアの国営メディアであるタス通信
ロシアがウクライナへ侵攻する前の2/21
ロシア領内に侵入したウクライナ軍車両をロシア軍が破壊したと伝えた
しかし、SNSで拡散した映像をイギリス調査報道機関ベリングキャットが分析
べリングキャットは動画に映っている車両をBTR70M装甲兵員輸送車と判断
しかしウクライナ軍はBTR70Mを運用していない
対するウクライナからもフェイクと思しきニュースが流れており、両国によるフェイクニュースの情報戦が盛ん
フェイクニュースという言葉が私たちの日常に広まったのは、ドナルド・トランプ前米大統領の影響?
トランプ氏が大統領に就任する前後において、アメリカでは主要メディアが偏向的な報道を流しているという不満が高まっていた
そんな中でトランプ氏は主要メディアに対して、ツイッターを使ってフェイクニュース!と攻撃を続け、喝采を浴びた
その後、トランプ氏は大統領に就任すると、自分が気に食わない記事をフェイクニュースとレッテル貼りすることが増えた
大統領再選を狙ったジョー・バイデン氏との大統領選挙に敗北したときには
選挙で不正が行われた、というフェイクニュースをツイッターに投稿
さらには連邦議会議事堂の襲撃事件を巡って、支持者を扇動したとしてツイッターを永久追放されてしまった
今、ツイッターの買収に乗り出しているテスラの最高経営責任者(CEO)のイーロン・マスク氏が、ツイッターの姿勢を批判している
「(ツイッターは)一見、穏健に見えるが、強い左派のバイアスがかかっている」
「言論の自由を守る」
として、トランプ氏の永久追放を正しくなかったと発言
「誰もが自分の意見を述べることができる場でなくなれば、根本的な信頼を損なってしまう」
5月まで大統領報道官を務めたジェン・サキ氏
退任直前となる5月10日にマスク氏の発言を受け
「誰が許され誰が許されないという判断はプラットフォームを運営する企業が決めるべきだ」
「オンラインプラットフォームが言論の自由を守ると同時に、間違った情報の発信源にならないことを望む」
言論の自由は、最大限に認められるべきなのだが、プーチン氏やトランプ氏のようなケースでは、受け取る側がフェイクを見抜く力をもっとつけていかねばならないだろう
フェイクニュースをつくるのは権力者側というだけでは決してない
誰もがだまされる当事者であると同時に、だます当事者でもある
世論工作は政党、メディアだけでなく、一般市民が自ら信じる組織のために実行しているケースは多い
NHKが2018年に取材したフェイクニュース村
この村はヴェレスといって北マケドニア(19年に「マケドニア」から国名を変更)
東欧のバルカン半島南部にある
。北マケドニアの首都スコピエにあるスコピエ・アレクサンダー大王空港(現・スコピエ空港)は、米ニューヨークから飛行機を乗り継いで20時間かかる。そしてヴェレスは、空港から南に約50km車で走ったところにある。
人口約4万人のヴェレスは、住民の月収が5万円程度
取材をしたNHK・佐野広記ディレクターによれば
この町では、市民たちがこぞって英文のフェイクニュースを作成し、ページビュー(PV)を稼ぐことで収益を得ている
ヴェレスでフェイクニュースを作っているのは、彼らの肌感覚で200~300人?
北マケドニアは英語圏ではない。
英語の記事は、単語だけ調べて中学で習ったレベルの文章にする
記事はゼロから書くのではなく、CNNなどのサイトから引っ張ってきて、加工ソフトで面白くできるポイントだけ書き換える
例えば、トランプ氏がメキシコとの国境に壁を造るというニュース記事
文章の大半はそのまま使いつつ、一部をネバダに収容所を造ると言っている、などとセンセーショナルに書き換える
一見して普通のニュースサイト風の文章に仕立てあげ、作成した記事を自分のウェブサイトに掲載
そこに広告配信のサービスを埋め込む
読者が広告を見たりクリックしたりすれば、広告料が入る
「放課後に毎日5本のペースでフェイクニュースを作っているという高校生が言うには、『クラスでも4割くらいがやってるよ』と。自宅での取材に母親が居合わせたのは想定外でしたが、もっと驚いたのは、母親は息子を叱るどころか『もっとやれ』と……ビックリしました。共犯なんです」
「『ちゃんと作りなさい』と催促し、キーボードを打つわが子の手が止まったら『しょうがない、私が助けてあげる』といって、手伝うのです。著名な女優の名を挙げて、『怪我したとか大変な目にあった、みたいに書けばいいじゃない』『あーそうだねお母さん』というやりとりがありました」
そうして得た金で、BMWやベンツを買う
「ボロボロの車だらけの村に、突然ピカピカの高級車が走っている光景は異様でした」
特定の情報の真偽を議論すること以上に、情報分析には情報の利用目的やタイミングの観点から背景を読み解くことが求められる
フェイクニュースも含めた世論工作が氾濫する現代社会において、情報を読み解くスキルを持つことは欠かすことができない
・・・ヒトは見たいものを・・・
今日は~
セッコク/Dendrobium moniliforme石鎚達磨
異様に小さい芽が・・・
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