2021年10月23日土曜日

許家印さん、ダイジョウブ?

習近平父子の大恩人と関係する不動産開発企業・合生創展集団が恒大集団傘下の恒大物業の株を買うべく契約が成立していたのに・・・

華南の五虎と呼ばれる広東省のディベロッパーの一つである合生創展集団が恒大集団傘下の恒大物業の50.1%(当時は51%と言われていた)の株を購入する交渉が進んでいた

10/20の合生創展集団の告知によれば、10/1に契約が締結されて10/12から実行されることになっていた
ところが契約が締結された後になってから
恒大集団側がイチャモン?を付けてきたため、この売買契約は破綻してしまった

合生創展の告知から考えると
1.この契約書は大きく分ければ合生創展集団と恒大集団との間で交わされたもの
具体的には合生創展側はその傘下にある物業(不動産管理運営)関係の合生活科技集団が購入側に当たり、恒大側は、その完全子会社であるCEG Holdingsが当たった
恒大集団はCEG Holdingsの保証人となっている
肝心の恒大物業は目標公司(売買対象となる会社)

2.契約では、合生創展が約200億香港ドルを恒大物業に支払うことになっていた
この際、1株3.70香港ドルとして計算された

3.恒大物業は恒大集団およびその関連会社との間で未精算の貸し借りがあるので
この経費で全て清算して、借金のない(きれいになっている)恒大物業の株を合生創展が購入することになっていた

4.恒大物業は、200億香港ドルの中から恒大集団とその関連企業に返済した残りの金額をCEG Holdingsに渡すことになっていた

5.ところが契約が締結されてから(10/1を過ぎてから)、CEG Holdings(およびその保証人である恒大集団)が
合生創展は200億香港ドルを恒大物業にではなく、CEG Holdings(恒大集団)に直接払えと言ってきた

6.それは契約に違反しており、CEG Holdingsに支払ったのでは、果たして購入時点で恒大物業が借金のない”きれいな企業”になっているか否か保証がないので、それは契約違反であると、合生創展側は受け付けなかった

7.しかし、 恒大側は10/12までに恒大物業の株を合生創展に売らなかった
そこで合生創展は10/13に恒大側に契約の履行を催促したが
恒大は同日、契約を解除もしくは中止すると返答してきた

8.合生創展側は、契約書に則(のっと)って、違約金10億香港ドルを恒大側に請求した

恒大集団はなぜ契約破棄をしたのか?
せっかく習近平の水面下での働きかけで合生創展が恒大物業の株を購入することによって恒大集団の債務危機を救ってあげようとしたのに、なぜ恒大側はそれを蹴って、イチャモンを?

市場価格には当該企業の債務も含まれているが
合生創展が購入する恒大物業の株には債務が含まれていないことを
契約書において合生創展が要求している
借金が無くなった恒大物業の株を1株3.70香港ドルで購入するという条件が契約書には書かれている

恒大集団が恒大物業(および自動車関連企業など)の株を売却する告知を出して購買者を募ったのは9/14
この9/14、恒大物業株の市場価格は最低値になっている
ところが交渉を始めた翌日から、株価は上がり始めた
契約が締結された前日である9/30には5.12香港ドルまで上がっている
借金を完全になくした後で1株3.70香港ドルで売る
という契約内容と
借金があっても構わず1株5.12ドルで売るのとでは、当然のことながら後者の方が恒大側に有利だ

恒大側は200億香港ドルを恒大物業に送金せずに、恒大集団の完全子会社であるCEG Holdingsに支払えば
恒大側としては恒大物業の借金を完全には清算しないまま、その株の50.1%を合生創展側に売ることができる
で、3.70香港ドルという数値を変えることはできなくとも、支払先を変えることならできるだろうとして、契約締結後に恒大側がゴネ始めた?
恒大集団の76.26%の株を許家印夫妻が持っている
習近平の厚意?を踏みにじった許家印夫妻の運命は?

中国人民銀行は10/15の第三四半期金融統計発表会で
「不動産業界の問題はコントロール可能である」
「恒大問題は個別の問題である」
続いて17日
開催された30ヵ国グループ国際銀行業界フォーラムで中国人民銀行総裁
「中国経済は順調であり、中国恒大の債務問題の波及効果はコントロール可能である」
「消費者や住宅購入者の保護を最優先する」

2021/10/20中国の経済に関しては最高レベルの職位にいる劉鶴国務院副総理
北京で開催された2021年金融街フォーラム年次総会に書面でスピーチを寄せ
金融リスクに関して
リスクを解決するために中小金融機関の改革を推進し、一部の大企業のデフォルトリスクを処理すべきだ
 現在、不動産市場では個別の問題が発生しているが、リスクはおおむねコントロール可能であり、合理的な資金需要は満たされており、不動産市場の健全な発展という全体的な流れは変わらない

こういった中国政府側の動きを見ると、中国政府は10/13時点で、恒大集団が合生創展集団との契約を破棄していた情報を把握していた?
この救済策を恒大集団側が蹴ったとなれば、債務危機を深めていく恒大集団の住宅を購入している一般庶民(中間層)の恒大集団に対する怒りが膨れ上がる?
それを抑えなければならないとする中国政府側の狙いと、不動産業界全体は制御可能でも
恒大集団の暴挙を看過するわけにはいかないという意図が、中国政府側の言動に透けて見える?

 何と言っても、習近平が水面下で差し伸べた救済の手を恒大集団は「小さな利益」を追及して蹴ったのだから、如何なる運命が待ち構えているか、予断を許さない。

実は恒大集団は10.9に以下のような公告を出している
 恒大集団の幹部6人が、恒大集団傘下にある理財商品などを売る恒大財富集団の理財商品を購入していたのだが
その6名は購入した理財商品が満期になる前に現金化して自分のポケットに入れた
それがばれてデモが起きたりネットで批判されたりしたので、政府からの指導も受け、恒大集団の指定口座に返還した
その上で、恒大集団はさらに6人に対して説明責任を問い処罰を与えていますという公告
この6人の幹部の中には許家印の妻が現金化してポケットに入れようとした2300万人民元もある
それ以外に、許家印は、恒大集団の多くの社員に対して自社の理財商品を購入することを強制してきた
この強制に対する恒大集団社員の不満は尋常ではなく、ネットには
「自分が如何に高額の理財商品購入を強要されたか」
「購入しないと減給されたり、業務実績に関連付けて記録されたりする」
etc
何よりもネットの怒りは
会社が危機状態にあるというのに、会社の上層部が我欲に走って自分だけ逃げ得をしようと、現金を集めることに奔走していこと

許家印さんは高額の私財(2021年で3兆円)を持っているのだが、その私財を今の内に増やして私腹を肥やそうとしていると、ネットの批判は容赦ない
経済学者の任澤平氏は2017/12から恒大集団のアドバイザー的役割をしていたが、今年3月に辞任
10/11のWechatの公衆号で恒大集団の経営方法を激しく批判
任澤平は何度も恒大集団CEOの許家印に
「負債規模を減らすべきだ」
「多元化経営に反対する」
など拡張主義的乱脈経営に反対してきたが、許家印は全て聞き入れなかったので、辞任したのだと述べている
許家印の身を叩けば、さまざまな埃(ほこり)が舞い立つだろう
その埃の一つを取り上げて、習近平が許家印を逮捕しないとも限らない
そして没収した私財を、被害を被った消費者に分配して社会の安定を保つという選択肢も?

いずれにせよ、私欲に走った許家印を無一文に持って行くまで、中国政府も消費者も、あるいは社員までが、許さないかもしれない
なお、中国の多くのディベロッパーは主として国有銀行(不良債権率平均1.45%)から融資してもらっているので、不動産バブル崩壊はなかなか起きにくい
・・・中国発の恐慌はない?
いや・・・

また恒大集団債務危機のきっかけとなった2020/8の3つのレッドラインは
あくまでも中国人民銀行と10数社のディベロッパーの間の座談会で示されたもの
条例ではない(参照:9月22日コラム<中国恒大・債務危機の着地点――背景には優良小学
(本コラムは中国問題グローバル研究所のウェブサイトからの転載)

2021/10/22恒大集団トップの許家印氏
・・・それまで生きているのか?

・・・許家印さん、ご乱心?
なに考えてんだか
せめて、銭を握って海外逃亡してたなら・・・
おそらく、もう国境を超えることはデキないと
今日、消えてても驚かない

経営危機に陥った中国不動産大手、中国恒大集団の創業者、許家印会長
香港の豪邸を抵当に入れた
債務返済のため、金融機関から最大3億香港ドルを借りた?
邸宅は自然が豊かな高級住宅地にあり、市場価格は約7億香港ドル
かつて許氏が妻と一緒に住んでいたが、今月19日に抵当に入ったと
中国当局が許氏に対し、個人資産を処分して債務を返済するよう促したと報じていた

・・・かの国の大金持ち
ヒヤヒヤ?
アブない橋を渡ってモウケても
結局・・・

今日は~
冬支度

明朝、0℃?
玄関、外のコ達の水ヤりをしながら
慌てて玄関のプチプチ設置
南方のランを玄関に
お局様と同居してるマツハリラン/Holcoglossum yunnanensisは外
あと中国南西部のシダは・・・外

ただ来週は最低気温がそこそこの予報
明朝には外に出すつもり

2021/10/30
加筆

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