2021年2月16日火曜日

NTTの復権?

NTTの技術開発力は世界に冠たるもの?
しかし、iPhoneに先駆けていたiモードは、世界戦略を欠いたため、ガラパゴス化
そんなNTTは、
ポスト5Gの光電融合技術の開発を進めている
・・・6Gじゃなくて、その次
これには北欧のエリクソンやノキアも関心を

NTTは¥4兆2500億を投じ、NTTドコモを完全子会社化
国内企業へのTOBでは過去最大額
NTTの年間の研究開発費は直近通期で¥2,248億と、グーグルを傘下に持つアルファベットの¥2.7兆円、アマゾン・ドット・コムの¥3.7兆と比べれば10分の1にも満たない
買収を通じてグループ外に流出している¥を取り込むのが狙い

ドコモの完全子会社化で、ドコモの少数株主への配当とNTTグループ外を対象にした自社株買いに回るキャッシュを取り込む
合計で年間¥2,500億の銭を見込める
NTTの使える銭は年間¥1兆程度で、これにドコモ完全子会社化による銭を加えれば約¥1兆2500億
またドコモ完全子会社化によりドコモの研究開発機能が使いやすくなるだけでなく、あわせてグループ内のNTTコミュニケーションズなどとの間で発生していた通信設備の二重投資も無くし研究開発費をヒネリだす

¥4兆を超える大枚をはたいてドコモを傘下に入れたNTTが期待を寄せるのが、2019/5に打ち出した光通信ネットワーク構想であるIOWN(アイオン)
NTTは光を使った半導体の基礎技術開発に世界で初めて成功
2019/4に科学誌ネイチャーフォトニクスに掲載され世界の注目を集めた

IOWNの背景にあるのがデータトラフィック(通信量)と消費電力の急速な増大
現在の情報通信技術の基盤は、スマートフォンやパソコンからクラウドに至るまで電子回路を流れる電子が半導体を動かし、複雑な計算から画像処理までこなしている
しかしAI(人工知能)の利用拡大で世界のデータ総量は爆発的に増大

アメリカの調査会社IDC
2020年に世界で生成、消費されるデータ総量は59ゼタ(10の21乗)バイトを超え、10年前の約60倍に膨れ上がる見込み
らに今後3年間で生まれるデータ総量は、過去30年間の累積を上回る見通し

これまでは半導体の微細加工で克服してきたが、半導体の集積率が18カ月で2倍になるという”ムーアの法則”は今や限界に近づきつつある
電子が流れる回線が近接しすぎると、熱を持ちショートしてしまう
さらに大量のデータを電子を使って流すには多くの電力を使う
このデータ爆発に伴う熱と電力のボトルネックをどう解消していくかにITの巨人たちは頭を悩ませていた
インテルのボブ・スワン最高経営責任者(CEO)
「ぜひ、一緒にやらせてくれ」
NTTの澤田社長に近づいた
パソコンの黎明期に世界を制したインテルも、スマホの時代にはクアルコムに立場を逆転された
ポスト5G・6Gに向けてゲームチェンを目指すのはNTTも同じ

NTTは光技術を使った回路について、現行の電子回路と比べて100分の1の消費電力に抑えることを目指している
スマホの処理機能に応用した場合、充電が1年間不要になる可能性を秘めている
AIの普及で量子コンピューターなどスーパーコンピューターの競争が激しさを増しているが、そこでもこの光回線技術は通用する
インテルに続き、澤田社長はその後もマイクロソフトのサティア・ナデラCEO、デル・テクノロジーズのマイケル・デルCEOをトップ外交で輪に引き込んだ
今ではIOWN構想へはNECや富士通、ソニーなどの日本勢も参画する
人工知能(AI)の分野で注目を集めるエヌビディア(NVIDIA)の参画も決まり、今や同構想の推進団体に加盟した企業は、世界のIT大手を中心に30社を超えた
・・・ガラパゴスの轍を踏まないぞ・・・
さらに、NTTはNECとも2020/6に資本提携
電電ファミリーの復活
両社が取り組むのは基地局の開発・展開に始まり、ポスト5G時代の光技術を活用した通信機器の開発、光海底ケーブルや人工衛星を利用した新たな通信など多岐にわたる分野
現在は100人体制でプロジェクトを進める

経済・技術覇権を巡るアメリカvs中国の対立も追い風
中国・華為技術(ファーウェイ)に対する安全保障上の問題が浮上
通信安保の観点からヨーロッパ・アメリカ諸国ではファーウェイ外しが相次いでいる
イギリスはファーウェイ排除を決めた
5Gの基地局といったインフラ分野ではファーウェイなど、大手通信機器メーカーの囲い込みを避けるべく、新興メーカーでも参入しやすいオープン化の流れが拡大してきた
2019年の世界の基地局市場の売上高シェアでは、ファーウェイとエリクソン、ノキアの3強が80%近くを握る
NECや富士通といった日本勢のシェアはわずか1%程度

ネットやスマホの基盤を活用したサービスではGAFAが世界市場で圧倒的なシェアを誇り、時価総額はNTTの10~20倍と大きく水をあけられた
NTTがリスクを取って開発を手掛け、NECが基地局や携帯やスマホ端末を作る
そうやってNTTをピラミッドの頂点としてiモードを展開したが、当時、世界で大きなシェアを誇っていたフィンランドのノキアやモトローラといった端末メーカーも、iモード対応端末をなかなか作らなかった
そのためiモードは実質1億人規模の日本市場にとどまり、世界と異なる進化を独自に突き進みガラパゴス化してしまった。
今、IOWN構想にはエリクソンも参加を決めたほか、ノキアからもミーティングの打診が相次いでいる
NTT
「データ爆発への懸念は日増しに高まっている。大量の電力を消費するデータセンターが建設できずに通信インフラが整備できない新興国は今後多く出てくる」
NTTには国産技術を復権させたい政府やNTTの思惑もあり、NECと光伝送技術に強い富士通の技術や人材を集約させようという動きもある

東北の地震
被災地では今週半ばは天気が大荒れの予報
さぞ、心細いでせう・・・

今日は~
アラゲクジャク/ Adiantum hispidulum

去年の6月
ピンクっぽい芽がでてる
別に春でなくても条件がそろえばピンクになるみたい


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