2019年10月1日火曜日

光合成する動物

ぼや川より
どうせなら・高いもの食べ・太りたい
・・・美味しいものでしょ・・・

エリシア・クロロティカ(Elysia chlorotica)
アメリカ東海岸の浅い海に広く分布するウミウシの一種
全長2cmから最大で6cm程度
緑色の体色と葉っぱのような薄く平べったい外見が特徴
で・エリシア・クロロティカは光合成してる!
エリシア・クロロティカは生まれつき葉緑体を持っているわけではない
成長の過程の中でヴァウチェリア・リトレア(Vaucheria litorea)という名前の藻を食べることにより光合成できるように
幼生のエリシア・クロロティカはヴァウチェリア・リトレアを探し求め、発見するとこの藻に吸い付きます
そして細胞の中身を吸い出してしまう
この時、葉緑体だけは消化せずに消化管の中に保持
これを使って残りの一生の間ずっと光合成を行い続けて生きてゆく
観測された中では9ヶ月~10ヶ月にも渡って光合成で作られた糖のみを養分として生き続ける
・・・なんてエコな

メイン大学のメアリー・ランポ氏はエリシア・クロロティカ研究の第一人者
現在最大の謎は、なぜ動物の体内で葉緑体がずっと働き続けられるの?
葉緑体は独自の遺伝子を持っていますが、その遺伝子によって作られるのは葉緑体の活動を維持するのに必要なタンパク質の10%
他の90%は藻の細胞核で作られるタンパク質による
いったいどのようにしてエリシア・クロロティカの中で葉緑体は一生の間働き続けられるの?
ランポ氏のチームはエリシア・クロロティカの餌となるヴァウチェリア・リトレアの遺伝子配列を調べた
それによって、やはり藻の細胞抜きに葉緑体単体では活動を続けられないことを確認
一方、エリシア・クロロティカの遺伝子を調べたら
その中から極めて重要なヴァウチェリア・リトレアの遺伝子を発見
その遺伝子配列は藻の遺伝子配列と完全に一致
ランポ氏
「どうやったのか分からないから仮説としてしか言えないけれど」
このウミウシは食べ物の遺伝子を盗んで自分のものにしてしまったのではないか・・・
ひとつの可能性として
食べられた藻の遺伝子が消化管の中で葉緑体と共に吸収され、エリシア・クロロティカ自身の遺伝子に組み込まれ
それによって必要なタンパク質が葉緑体に供給されるようになったのではないか・・・
別の仮説として
エリシア・クロロティカの体内から発見されたウィルスが遺伝子を藻の細胞からエリシア・クロロティカの細胞に運ぶのではないか・・・
どちらにせよ今は仮説
また、この藻の遺伝子はエリシア・クロロティカの生殖細胞からも発見された
つまり、体内で葉緑体の活動を維持させる能力を次世代にも伝えている

・・・ヒトが光合成で生きられるようになるかも

今日は~
ユーフォルビア 峨眉山/ Euphorbia ”Gabizann”
バザー向けに子を採り
植える
どれだけ残る?

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