2019年7月15日月曜日

土の効用

ぼや川より
早々に・インフルエンザに・抱きつかれ
・・・まずい・・・

学術誌Psychopharmacologyで発表された論文
アメリカ・コロラド大学ボルダー校の統合生理学教授クリストファー・ラウリー博士
土に触れる生活が心身の健康にいい
抗ストレスの妙薬は土壌になる
土壌に生息する細菌に、抗炎症や免疫調節、ストレス耐性などの性質が

近代社会で増加傾向にある疾患に、花粉症をはじめとするアレルギー、ぜんそく、自己炎症性疾患、ストレス関連からくるメンタルヘルス障害がある
その原因のひとつとして、すべてのものに抗菌剤を使用する過剰清潔社会が疑われている
われわれが泥や土に触れる生活から離れたことも一因?
土壌に生息する腐生性細菌マイコバクテリウム・ヴァッカエ(Mycobacterium vaccae)には
抗炎症、免疫調節、およびストレス耐性の性質があることがわかった
そしてこれらの保護効果は、この細菌が持つ特殊な脂質が要因のひとつであることが今回の研究で明らかに
クリストファー・ラウリー博士
「この細菌には保護効果をもたらす特別な“何か”があり、この細菌が作り出す脂質はその主成分のひとつだと、われわれは考えています」
以前より、身体に起きる炎症反応が、心的外傷後ストレス障害(PTSD)など、ストレス関連障害のリスクを高めることが示唆されていた
当時の研究では、熱処理されたマイコバクテリウム・ヴァッカエのワクチンを注射されたマウスは、まるで抗うつ剤を投与されたかように行動を変え、それらの脳には長期にわたって抗炎症作用があったことが報告されている
また、2016年にラウリー博士が発表した論文では
ストレスを感じさせるイヴェントの前にマイコバクテリウム・ヴァッカエのワクチンを皮下注射されたマウスは
そうではないマウスと比べ、PTSDとストレス誘発性大腸炎が予防された
さらにその後、マウスを再び同様のストレスにさらしたところ
それらは不安が軽くなったように行動
しかし当時、研究チームはマイコバクテリウム・ヴァッカエに驚くべき効用があることを知りながら
それがどのように体に作用するのか原理がわからなかった
ラウリー博士
「この新たな論文は、その理由を明確にしたものです」
「人類と共進化してきたこの細菌には、思いもよらない役割があるようです」
「これらが免疫細胞に取り込まれると、受容体と結合して、数々の連なる炎症反応を遮断する脂質を放出するのです」

研究チームは、マイコバクテリウム・ヴァッカエに特有の”(10Z)ヘキサデセン酸”と呼ばれる脂肪酸のみを取り出し、化学合成
それが免疫細胞のひとつであるマクロファージとどのように相互作用するかを調べた
すると細胞内でペルオキシソーム増殖因子活性化受容体(PPAR)と結合
炎症を引き起こす多数の経路を阻害する
さらに炎症反応を促す刺激を与える前に、細胞を同脂質に晒した場合
炎症に対する耐性が強化された
つまりこの研究は、ストレスに耐性のあるワクチン生成、および薬剤開発への可能性を示してる
ラウリー博士
「これは細菌叢の一種の、ほんの1株に過ぎません。しかし、土壌には数百万もの菌株が生息しています」
「わたしたちは、健康維持のために進化してきたメカニズムを見極める点において、氷山の一角を見始めたにすぎません。それはわたしたちに畏敬の念を起こさせるはずです」
ラウリー博士は過去にも”健康的な微生物”に触れる生活と
メンタルヘルスの関連性を裏付ける数々の研究を発表している
泥やホコリにまみれる環境にある農村の子どもたちや、ペットとともに育った子どもたちは
ペットのいない都市部の住人よりも強い免疫システムをもっており
精神疾患のリスクが低い傾向がある
もしかすると、自然が提供する微生物叢から断絶された生活を送る人が
長いあいだ心身の健康を維持するのは難しいのかもしれない
研究チームはこの知見をふまえ
近い将来、マイコバクテリウム・ヴァッカエをベースにしたストレスワクチンの開発に着手したいと・・・

今日は~
ナゴラン/Phalaenosis japonica
5月の終わり植替え
ミズゴケ植え⇒コケ植え
ミズゴケだと乾くのに時間がかかる
ワタス水やりのペースに合わない
さて無事に冬を越すか?

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