2018年3月19日月曜日

中国でブイブイいわしてる商売

ぼや川より
おかしいな・なんでこの服・買うたんや
・・・???・・・

中国の物流業界で急速な技術革新
減速気味とはいえ年率6%超で成長する社会を支えるのは巨大な物流網
輸送手段は急速に高度化しており、大量の自社貨物機による航空輸送をはじめ、自社専用のハブ空港建設、大型無人輸送機の開発、さらには高速鉄道(中国版新幹線)を活用した都市間即日配送サービスなどスケールの大きな独自の手法が次々と登場
その根底にあるのは、日本の25倍の国土に10倍以上の人口という中国の抱える宿命
巨大な社会が発展するためには、その身体の大きさに見合った仕組みが必要
国が持って生まれたこの条件に、どのように向き合い、いかにして解決するか
中国の企業家たちは、すべてこの前提から出発する
そこには大きな商売のチャンスがある

物流に限らず中国では近年、ITを活用した独自のシステムや商品、サービスが世界に先駆けて続々と生まれている
その大胆な発想を生む土壌は、中国のこの宿」にある

中国の宅配便業界で圧倒的なNo.1の位置を占める順豊速運(SHUN FENG Express、略称SF、本社・広東省深圳市)は今年12月初め、湖北省鄂州(がくしゅう)市に中国国内輸送のハブとなる自社専用貨物空港の建設を発表
計画では17年中に着工し、20年に完成の予定
順豊速運は
「鄂州を中国のメンフィスにする」
メンフィスは米国テネシー州の都市で、世界最大の物流会社フェデックス・コーポレーション(FedEx Corporation)の本拠地
鄂州の位置する湖北省は、北京と広州や香港を結ぶ南北の線と、上海と成都や重慶を結ぶ東西の線の交差する位置にある
同社によれば、新設する空港から飛行機で1時間半の圏内で中国の総人口の90%がカバーできる
ここをハブに全土を大量の専用貨物機で結ぶ構想
現在、SFは自社の専用貨物ジェット機を40機保有
3年以内に100機の体制にする計画
今年11月には、アリババグループのEコマースサイト、タオバオ(淘宝網)のオークションサイトで、深圳市の裁判所が競売にかけたボーイング747貨物機2着を落札して大きな話題となった
14年に経営破綻した中国の貨物専用航空会社翡翠航空の債務整理のために裁判所が出品したもので、落札価格は2機合計で3億2000万元(1元は約17円)
中国の宅配企業としては初のボーイング747貨物機の所有企業となった
SFはこの湖北省鄂州空港を拠点に全国数十ヵ所の主要都市との間を貨物専用ジェット機で結び、主要都市近辺なら翌日配達、中小都市や農村部でも全国で翌々日の配達が可能な体制を構築しようとしている
さらに今年10月、世界初と銘打った同社の無人輸送機のデモンストレーションが関係者に公開され、世間の度肝を抜いた
無人機での輸送ではドローンなど小型のものは先例がある
今回、SFが公開したのは中国科学院工程熱物理研究所、航空機メーカーなどと共同開発した大型の無人プロペラ機AT200
全長約12m、一度に10m3、1.5tの荷物を積み、最高時速313kmで8時間の飛行が可能という
1.5tあれば宅配便ならかなりの量が積める
8時間の飛行が可能なら理論上では往復2000km、片道1000km以上離れた場所まで無人で荷物を運べる
全国各地の主要空港から、この無人大型プロペラ機でさらに先の中小都市、町村などの簡易空港や農道空港まで荷物を運ぶ
そしてその先はドローンなどの小型無人機で小さな村落や工場、学校といった目的地まで輸送する
これが同社の描く三段階航空輸送戦略
第1段階 ジェット機で鄂州空港(ハブ)から全国の主要都市へ(500~2000km)
第2段階 無人プロペラ機で全国主要都市から中小都市、町村へ(100~500km)
第3段階 小型無人機で中小都市から小さな村落や工場、学校などの目的地へ(100km以内)
宅配便の荷物を目的地まで基本的に空路のみで届けてしまう
例えば内陸部の四川省は面積が48万5000km2と日本より広く、人口は8000万人を超える
仮に省都の成都から同省南部の工業都市、攀枝花(はんしか)市までトラックで荷物を運ぶと10時間以上かかる
そこからさらに奥地まで運ぶのにまたトラックで10時間以上といった例は珍しくない
これを航空輸送に切り換えれば、トータル2~3時間で目的地まで運ぶことが可能になる
これなら翌々日配送は射程内に入る
すでに自社機による全国主要空港までの輸送は機能している
難度が高いのは第2段階の無人機による輸送
前述のように技術的にはメドがつき、試験飛行も成功しているが、発着地の飛行場の確保や空域の設定、安全性の確認、法的な位置付けの問題など課題は多い
実用化にはまだ時間がかかるだろう
しかし先進国の例では、無人機での輸送は技術的な問題よりは法的、社会的な課題が中心であることを考えれば、政府が実現に前向きで、良きにつけ悪しきにつけ政策の実行力が高い中国は有利な条件を備えていることは確か
第3段階のドローンによる輸送もすでに実用化、定期便の運航が始まっている
有力なEコマースサイト京東商城JD.COMは、今年6月、江蘇省宿遷市にドローンの発着や操作員養成、機材のメンテナンスなどを総合的に行う運輸基地を開設
近隣町村との間で定期運輸の業務を開始した
ここでは市内農村部にある4ヵ所の小型発着基地との間、1~2.5kmの区間を結び、1日に各2~8便を運行している
同社の試算によれば、現在のドローンによる輸送のコストは8元/km/kgで、これは都市部での配達コストに比べれば数倍の高さだが配達先が遠く、広範囲に散らばる農村部よりは安い
そのためドローン輸送の将来性は高い
今年8月には陝西省西安市で地元政府と協力し、ほぼ同様の定期配送を開始しており、積極的に全国に展開していく計画

こうした空の輸送に加えて、すでに実用化し好評を博しているのが高速鉄道(中国版新幹線、略称・高鉄、最高時速200km以上の専用軌道を持つ鉄道を指す)を活用した大都市間即日配送だ
中国の高鉄はすでに営業距離2万2000kmを超え、全国主要都市をほぼ網羅している
このインフラを小口荷物の配送に活用す
代表例は北京~上海間約1300kmを最高時速350km、4時間半で結ぶ「復興号」利用の北京上海間即日配達サービス
北京もしくは上海市内で午前11時までに集荷した宅配荷物は当日午後9時までに配達先に届ける
中国では最近、空港や航空路線の混雑で航空機は遅延が慢性化しており、それに比べて高鉄は定時性が高く、天候にも左右されにくいのが強み
中国の高速鉄道は、もともと日本の新幹線と同様、旅客専用に設計されており、荷物の輸送は考慮されていないし貨物専用車両もない
しかし、そんな条件はものともせず、列車の最上級客室である商務車(ファーストクラス)を一両まるごと荷室に転用
フルリクライニングの高級シートを布切れで覆い、荷物を天井まで遠慮なく放り込んでいる
日本の常識ではとてもできない技
北京や上海など目的地到着後は、渋滞を避けるため人が荷物を担いで地下鉄で街の中心部まで運んでしまう
確かに北京も上海も高鉄の終着駅は郊外にあり、中心部までは道路の渋滞がひどい
そして両駅とも駅の真下には地下鉄がある
これなら街のどこにも30分もあれば着ける
この高速鉄道+地下鉄という輸送プランは最強だろう
こうした大胆な発想で協力関係が組めるのも中国社会の強み
中国国家郵政局の数字によれば、中国の年間宅配便取扱個数(2016年)は312億個で、対前年比で51.3%の増加
12年には57億個だったので、過去5年間、年率50%以上のスピードで増えた
17年は伸び率がやや鈍るものの400億個突破が確実視されている

アリババの創業者、ジャック・マー(馬雲)さん
「中国の宅配便が1日10億個(現在の10倍)に達するのは時間の問題」
そうなれば配送担当者1人が1日100個配達するとして1000万人必要な計算
これではさすがの中国も自動化を徹底的に追求せざるを得ない

中国では経済成長があまりに速く、大型スーパーや郊外型のショッピングモール、近隣の商店街などの商業集積が成長する前に、スマートフォンを軸にしたEコマースの時代が来てしまった
そのためにネットショッピングを日常的な買い物手段にする人の比率が先進国に比べて高い
16年の中国のEコマース売上高は$9276億で圧倒的な世界一
2位のアメリカの$3924億の2倍以上
伸び率も高く、アメリカの対前年比16%増に対し、中国は39.9%増
しかも全人口に占めるインターネット利用者の比率はまだ50%強に過ぎず、今後も高い伸びが見込まれている

こうした巨大な需要を満たすためには、中国全土を分厚い物流網で覆い尽くす以外にない
物流企業の発想の根底にはこのような観念があり、それが、このような航空機や高速鉄道を活用した解決策に向かう動機になっている
当たり前のことだが、中国は国が広いからといって、そこに暮らす人たちの気が長いわけではない
例えば、北京と上海は日本なら東京と大阪に相当する2大都市だが、この両都市間(鉄道距離1318km)を高鉄は従来、5時間半~6時間で結んでいた
これでも相当な速さだが、当時ほとんどの旅客は飛行機で移動していた
しかし今年7月、高鉄が最高時速350km運転を開始し、一部の列車が同区間を最速4時間24分、平均時速290km以上で走るようになると、高鉄利用者は一気に増えた
要するに所要時間が4時間程度を境に鉄道と航空機の利用が分かれるという感覚は、中国でも日本でも大差がない
しかし北京~上海の距離は東京~大阪の2倍以上ある。だから中国の高速鉄道は日本の新幹線より速く走らねばならないのである
宅配便の配達も同じ
当日配達はあえて強い必要は感じず、翌日着なら大いに便利
翌々日に着くのであれば不満はない
このへんの実感値は中国の人たちも実は似たようなもの
宅配便が翌々日に着けば満足度は高い
そうであるが故に中国の宅配便会社は全国翌々日配達が可能なネットワークの構築に全力で取り組んでいる
トラック輸送では全国翌々日は実現できない
無人機利用の航空輸送とか高速鉄道での輸送とか、従来にない発想で取り組まない限り、目的は達成できない

新しい技術やサービスは社会にその必要があり、人々がそれを求めるから発展するもの
技術があるから新しいサービスが生まれるのではない
新しいサービスが必要だから技術が生まれ、普及する
新しい技術や手法が生まれ、普及する背景には必ずそれを必要とする社会の前提が存在
例えばタオバオなどのEコマースサイトも、前述のように、元をたどれば普通の人たちが確かな商品を安い値段で気軽に変える環境が中国に存在しなかったから、その問題を解決するためにアリババが苦闘の末に生み出したもの
いまや中国の決済手段のスタンダードになったアリペイ(支付宝)もそのプロセスから生まれてきたもの
中国社会には個人が安心して金銭の授受ができる社会条件が欠けていたから、その問題を解決するために開発され、普及した

中国の物流業界の企業家たちは巨大な中国の置かれた宿」の下、全国津々浦々に翌々日に配送するにはどうするかを前提に商売を組み立てている
だから無人機での輸送を何がなんでも実現しなければならない
そういう気迫があるからこそ、そのために多額のおカネを投資する人がいる
逆にいえば日本社会にそれがないのは当然で、トラック輸送で翌々日が実現できるのだから、あえてコストをかけて無人機を飛ばす必要はない

日本の企業や日本人が中国を舞台に商売をするのであれば
中国の人たちが持っている宿命を共有しないと、うまくいかないだろう
日本社会での出発点に立って中国でそれを実現する仕組みをつくっても、動作しない可能性が高い
いざとなったら高速鉄道のファーストクラスに布を敷いて荷物を積んでしまう
終着駅から人が荷物を背負って地下鉄で運んでしまう
現実を直視し、ストレートに問題を解決しようとするこういう気迫こそ、新たな事業が成長する原点・・・

・・・に比べて共産党・政府・etcは
三峡ダムでもコワれたら崩壊?革命?

今日は~
セツブンソウ /Shibateranthis pinnatifida
雪の中で咲く
・・・ネタがね~
ところで今週半ば
雪の予報・・・やれやれ

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