2023年8月15日火曜日

中国人団体旅行解禁は・・・

中国文化和旅遊部弁公庁(中国文化旅行省官房)が発令した2023年 221号通知
中国公民が関係国・地域(第3回認可)を訪問し、越境する旅行会社の団体旅行業務の経営を回復させることに関する通知

〈 各省、自治区、直轄市の文化旅行庁(局)、新疆生産建設兵団文化体育広電旅行局は
中国公民が関係国へ行く団体旅行業務を旅行会社が回復する試行を行って以来
海外旅行(注:中国で「海外(境外)旅行」と言う時は「台湾・香港・マカオ」を含む、以下同)市場は総体的に、平穏で秩序だって運行し、旅行交流協力の促進に積極的な役割を発揮してきた
共産党中央委員会と国務院(中央官庁)の政策決定と手配を確実に貫徹するため
またサービス経済社会をさらに発展させるため、中国公民が関係国・地域(第3回認可)を訪問し、海外向けの旅行会社の団体旅行業務の経営を回復させることとし、関係事項を以下に通知する
各地で責任担当を強化し、旅行会社が団体旅行管理の各制度と規範を厳格に実行するよう指導し、一団体ごとに報告する制度を実行すること
旅行会社及びインターネット旅行企業に対する監督検査を強化し、旅行市場の秩序の維持、保護に努め、旅行客の合法的権益を保証すること

中国は、今年2月に第1回として20ヵ国、3月に第2回として40ヵ国への団体旅行を認可している
今回の78ヵ国と合わせて計138ヵ国・地域への団体旅行を認可

習近平主席が好むのは、紅色旅遊(ホンスーリュウヨウ紅色旅行)

・・・なんか・・・

”紅色”は中国共産党の党色(革命の血の色)
中国国内の共産党ゆかりの地を旅することを意味する
毛沢東主席が建国前に13年間、隠れ住んだ延安を始め、全国各地に共産党が指定した観光地がごまんとある
習近平新時代になってからは、春節(旧正月)や国慶節(10/1の建国記念日)の大型連休の時節になると、CCTV(中国中央広播電視総台)などが、紅色旅遊を大々的に喧伝
マイクを向けられた中国人旅行客たち
「こんなに素晴らしい観光地は世界のどこにもない」
ただ
「『紅色旅遊』に行くと、会社から手当がもらえるし、幹部の印象がよくなって出世にもつながる」
・・・

政権としては、紅色旅遊でないにしても、できれば中国人には中国国内を旅行してほしい
その方が内需が拡大する
特に、地方はどこも疲弊しているので、観光客は大歓迎
海外への爆旅行が再燃したら、中国国内の景勝地へ向かう客数が総体的に減る⇒内需減
国際旅行社を始めとする海外ツアー斡旋業者や、中国国際航空を始めとする航空業界が儲かるだけ

また中国外貨管理局の最新の統計
外貨建て融資、有価証券及び預金は、6月だけで$92.9億が国外に流出
中国人が海外旅行に行くほど外貨は流出
その意味からも習近平政権としては、海外への団体旅行を解禁したくなかったはず

ある中国人
「昨年まで丸々3年間も続けてきた『清零政策』(ゼロコロナ政策)によって、習近平政権に対する国民の信頼は地に堕ちた。昨年11月には『白紙運動』(若者たちが白紙の紙を掲げて『習近平退陣!  共産党退陣! 』などと呼びかけた運動)も、中国各地で起こったではないか。
『清零政策』の後遺症による経済悪化は深刻で、このままでは各地で、再び『庶民の反乱』が起こりかねない。生活苦にあえぐ庶民は、爆発寸前なのだ。だから『海外旅行に行く自由』を復活させて、国民のガス抜きを図ろうとしたのさ」

2012/11の第18回中国共産党大会で選出された習近平総書記が、翌月に唱えたのが、八項規定(贅沢禁止令)
「トラ(高級幹部)もハエ(小役人)も同時に叩く」と宣言して、腐敗幹部たちを次々にひっ捕らえた

毎晩の『新聞聯播』(CCTVの夜7時のメインニュース)に、高級車に乗り高級時計を腕につけた腐敗幹部が無様に捕らえられた映像が出るたびに庶民たちは拍手喝采
八項規定で景気は悪化したが、売れなくなったのは高級品だった
2015年夏に、証券市場を引き締めて株価が急落した時も、庶民は特に悲しまなかった
当時、邦貨で約¥1100兆もが消えたと言われたが
股民(グーミン 個人株主)だったのは、中国の社会階層で言えば、14億人のうち、上から1億7000万人だけだった

2018年春からアメリカ・中国貿易摩擦が勃発した時も、危機に陥ったのは、主に貿易商たちだった
庶民たちは、アメリカに対して強硬姿勢で臨んだ習近平政権、悪く思っていなかった

2021年秋に中国2位の不動産会社 恒大集団が破綻の危機に陥り、不動産バブルの崩壊が叫ばれた時も
困ったのは、タワーマンションなどに住んでいる持てる者たち
むしろ庶民たちは、マンション価格がもっと下がった方が、自分たちも買えるかもしれないと思った

ところが、2020年から3年に及んだゼロコロナ政策は、初めて、持てざる庶民の生活を直撃
富裕層は、たとえ数年間収入がなくても、預貯金を切り崩して十分食べていける
だが、その日暮らしに近い庶民は
ゼロコロナ政策によって収入が途絶えれば、すぐに危機に陥ってしまう
加えて、中国には日本のような店舗に対する手厚い「休業手当て」は存在しない
莫大なコロナ予算は、ゼロコロナ政策用のPCR検査や隔離施設作りなどに消えてしまった

かくし、庶民たちの怒りが、初めて習近平政権に向けられた
しか、昨年末にゼロコロナ政策を完全に放棄したというのに、それから半年以上たっても一向に景気は回復しない

習近平政権が自画自賛している経済のV字回復は、CCTVのニュースの中だけのこと
実際には「L字」(悪化したまま上昇しない状態)。
もっとも急に海外旅行を解禁したからといって、そうした庶民のストレスが解消されるとは限らない
なぜなら、中国で海外旅行に行ける人たちというのは、高所得層か中所得層に限られる
しかもゼロコロナ政策によって生活が暗転し、いまは海外旅行どころではないという中所得者層も多い
それでも解禁しないよりした方がよいに決まっている
一定のガス抜きにはなるだろう
加えて、中国人が再び世界中を爆買いして回るようになれば、習近平政権としては経済的な武器にも使える

一例を挙げれば、2019/3/23習近平主席がイタリアを訪問し、ジュゼッペ・コンテ首相と一帯一路の覚書を交わした
中国がG7(主要先進国)の一角を、初めて突き崩した瞬間だった
この背景には、イタリア各地での中国人観光客の爆買いがあった
翌月には、コンテ首相が北京に飛び、第2回『一帯一路』国際協力ハイレベルフォーラムに参加して
「中国の『一帯一路』構想は、世界にビッグチャンスを与えてくれる。イタリアは中国とともにあり、中国企業の投資を歓迎する」
現在のジョルジャ・メローニ政権は、4年前に中国と結んだ覚書を解消しようとしている
同国のグイード・クロセット国防相
一帯一路への参加を
「行き当たりばったりで、ぞっとさせる決定だった」

・・・爆買いは無くなると
あと中国に限らずインパウンドは期待しすぎない方が・・・
猛暑な夏
日本で、この夏を経験した旅行者は・・・
SNSなどで発信
夏に日本に行くのは・・・
って、なりそうな

今日も~
ホザキヤドリギ

近くのケヤキに着いてる
画は2月

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