2021年3月2日火曜日

イナゴもなんとかせな

2021/1/2に国連食糧農業機関(FAO)が警告
現在、28機の飛行機が、上空をパトロールしている
イナゴ(バッタ)の大群を発見して、殺虫剤を散布するためだ
もし追加の資金がなければ、早ければ3月に、この活動を停止せざるをえないと
国連機関は、エチオピア、ケニア、ソマリア、スーダンでの活動を継続するために$3800万を求めている
「惨状の別の波が飛び交うなか、東アフリカのイナゴの <空軍>は、地上に降り立つ可能性があります」

昨年の11月、巨大サイクロンGatiが大雨をもたらした
これはソマリアに上陸した記録上では、史上最強のものだった
推定で1万頭の動物が犠牲になり、9人が亡くなった
さらに最悪なことに、この雨のせいでエチオピア東部とソマリア中部で、新たなイナゴの群れが形成された
イナゴは専門家の予測通り、水が干上がるとケニア北部とエチオピア南部に南下し始めた
FAOのイナゴ上級予報官であるキース・クレスマン氏
「私たちは10月に、このことを予測していました。両国に12月中旬以降に注意が必要だと早期警報を出していましたが、それが実際に起こってしまったのです」
「それ以来、ほぼ毎日のようにイナゴが到着しています」
今はまだ若いが、今後数ヶ月のうちに成熟し、繁殖する
FAOは、ケニアとエチオピア南部に降る季節的な雨と、植物が生え始める時期にそって、4月初旬に新しい世代が出現すると予想
砂漠のイナゴは、さらに北のアデン湾のソマリアの海岸線でも繁殖しており、2月下旬には新たな群れが形成され始める可能性が高い
「これは大変心配なことです。だから、防除作業を中断させないことが、極めて重要なのです」

この危機の発端は2018年にサイクロンがイエメン沿岸を襲った時
半砂漠地帯で大雨が降り、好条件が満たされると、爆発的な増殖を引き起こす
ある世代から次の世代には、イナゴの数は3ヶ月で20倍、半年で400倍になる
孤立したイナゴは無害だが、一旦群集行動を起こすと行動を変えてしまう
その後、大群はイラン、パキスタン、インドに広がり、同時にアラビア半島の他の地域や東アフリカにも広がっていった

最初の2018年の時点で専門家は既に、将来のイナゴの大発生を警告していた
この時点で予防ができればよかった。しかし、実際に大被害が起こらないと、資金が集まらない
最初に幼虫が増え始めて、まだ地面にいるうちに予防措置をしていれば殺虫剤の散布も小規模で済む
人が背負って散布したり全地形対応車で散布したりできる
殺虫剤の使用も少なくて済み、人や作物、環境に与える影響も限定的で済む
それに、お金もより少なくて済む

今、飛行機での散布が必要な事態になると大変なコストがかかる
2003年~2005年の危機では、$4億以上の資金が必要だった
西アフリカが協力して対策が進んできているのに比べて、東アフリカは内戦中や政情不安定な国が多いのも、対策が遅れる要因の一つ

今回は2019年後半に最初に爆発的に増えた、砂漠イナゴの巨大群は幅60キロにも及ぶものもあった
FAOのドミニク・バージョン緊急事態・回復担当ディレクター
「ここ数十年では見られらなかったことだ」
「ただでさえ多くの人々が飢えに苦しんでいる地域なのに、さらに食糧を脅かしている」

昨年、ケニアでは一時は収まった時期があった
しかし現在、まだ成虫になっていない群れが北から到着し続けている
群れは、1週間前には4つの郡、週初めには7つの郡、そして週末には11の郡で確認された
いくつかの群れでは成熟し始めている
そうすれば繁殖が始まってしまう
農民や村人は、せっかく育てた作物や牧草地がイナゴの大群によって荒らされ、食い尽くされる大惨事となるのを毎年目の当たりにして、たいへん落胆していると

ケニアのマルサビットに拠点を置くカトリック救援事業会(Catholic Relief Services)の上級プロジェクト責任者、イリアス・イマン・アブドゥルカディール氏
マルサビット以外の地域でも状況は似ており
「最初のイナゴの波は、町の周りを通過しただけだった。しかし、今回の波は実際に町の中に入ってきた。ほとんどの人が見に来ていたが、人々はとても怖がっていた」
思い余って棒を片手に畑に突進してイナゴを追い払おうとした農民が、イナゴの渦に巻き込まれ救出したこともあるのだという

監視して対応したことにより、160万haの土地が処理された(日本の耕地の3分の1強)
その結果、300万トン以上の穀物が保護された
これは約$9億4000万に相当する
2100万人の人々に1年間の食料を供給するのに十分な量が確保された

バージョン緊急事態・回復担当ディレクター
「私たちは大きく進展することができました。各国の能力は、飛躍的に向上していると言えます。でも、状況はまだ終わっていません」
「私たちは多大な努力をしてきましたし、準備も以前よりずっと整いました。でも、満足してはいけません。我々はリラックスすべきではないのです」

FAOのローラン・トマ事務局次長
「東アフリカに結集されてきたイナゴ対策機は、現在、十分な装備を備えています。記録的な猛威を封じ込め、抑制し、最終的には終止符を打つことができると信じています」
「各国は記録的な速さで能力を増強しています。群れの数もサイズも大幅に減少しています。東アフリカの国々がトンネルの先に光が見え始めているのに、このような成果を放棄するとしたら、悲劇です」
「今年中に、この急増を収束させることは本当にできるかもしれません。でもそれには、今やっていることを断固として続けていくことが出来なければなりません」

それには資金が必要なのだ。あと$3800万
FAOには、そのお金が今はないのだ

ローラン・トマ氏
「2021年は、食料システムの対話、戦略的思考、そして変革の年になるべきです。今年我々は、より良い生産・栄養・環境と生活を推進するために、結果と効率性に焦点を当てます」

今、援助が期待できる先進国は、コロナ禍に苦しんでいる
どれだけ支援が可能だろうか?
発展途上国の人々に、いかにワクチンを渡すかも緊急の課題なのに・・・
エチオピア、ソマリア、ケニアでも、感染者や死者が報告され、感染は広がりを見せている
イナゴの危機に加えて、コロナ禍。さらに内戦が続く国もある

・・・弱いトコにシワ寄せが

.今日は~
フクジュソウ/Adonis ramosa普通種

も咲きだした
2/20こと
明日から寒くなる
ちと心配だけど
大丈夫でしょう

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