2018年11月16日金曜日

水道民営化

ニガいけど・コッチの水は・あ~まいよ
・・・ウソっぽい・・・

臨時国会では水道事業に民間企業の参入を可能にする水道法改正案が成立する見込み
これは一旦民営化されたものが再び公営化される世界の潮流に逆行
浜松市では今年度から既にフランス企業が下水道を運営
厚生労働省はこれを事実上のモデルケースと・・・
しかし、浜松市でのそれはいまだテストケースであることから、これで一気に水道法改正に持っていくのは?
現状では多くの自治体で料金徴収など一部の業務に限って民間企業が参入
改正案では水道施設の更新、保守管理、災害時の応急給水などを含む、水道事業そのものの経営を民間企業に委ねることを目指している
そこでは水道施設などの所有権は地方自治体がもち続けるが、その経営権を民間企業に任せることになる
これはコンセッション方式と呼ばれ、これまでにも空港などで用いられたら
コンセッション方式では所有権をもつ地方自治体が民間企業への監督権をもつ
なぜ、政府は民間企業の参入を促そうというのか
政府の説明によると、その最大の理由は深刻な赤字を克服するため
少子高齢化・人口減少にともなって水道水の消費量は減少
厚生労働省によるとピークだった2000年の一日3900万立法mから
2014年には3600万立法mに減少
このペースでいけば2060年には2200万立法mにまで落ち込むと・・・
これは水道料金の収益の減少を意味する
水道事業は独立採算制が原則で、基本的に水道料金で運営されているから
その結果、水道水の消費量が減れば減るほど水道料金が上がる
それでも、ますます老朽化する水道施設の更新や自然災害の多発などで多くの資金が必要になっている
料金引き上げだけでは追い付かない
平成10年に1兆8000億円を超えていた水道事業への投資額は、平成25年には約1兆円にまで下落
おまけに、団塊世代の退職で水道職員は30年前と比べて約30パーセント減少
こうして火の車になっている水道事業を救う一手として政府が提案しているのがコンセッション方式
民間企業の資金、人材、ノウハウを投入することにより、効率的な経営と財政赤字の圧縮が期待されている

トランスナショナル研究所と国際公務労連の調査
2000年から2014年までの間に、世界35ヵ国で民営化されていた水道事業が再び公営化された事例は180件
このうち136件は高所得国でのもので、44件が中低所得国だった
イギリスやフランスでは財政赤字が深刻化した1980年代に水道民営化が始まり
東西冷戦終結後の1990年代にこれは各国に普及
とりわけ、開発途上国への融資を通じて影響力をもつ世界銀行がこれに熱心
「民間の活力を注入することで、効率的かつ持続的に水道事業を提供できる」
そのプロジェクトの多くで、日本政府が今強調している、所有権を民間企業に譲渡しないコンセッション方式や官民パートナーシップ(PPP)なども採用されている
つまり、この点で日本は周回遅れ?
問題は一旦民営化されていた水道が再び公営に戻されるケースがむしろ目立つ
そこには水道民営化が抱える問題が
まず、コスト削減優先の民営化は、安全対策の手抜きを生んだ
イギリスでは1990年代に赤痢患者が増え、フランスでも未殺菌のままでは飲めない水が提供されるなどの問題が頻発
これに加えて、水道料金の高騰も各地で確認された
民間企業である以上、採算がとれなければ話にならない
公営以上に水道料金の引き上げは簡単に行われる
例えばパリでは1985年から2009年までに265%↑
それだけでなく、民間企業による不正も
例えば世界に先駆けた事例の一つであるパリでは、2002年の監査で経済的に正当化される水準より25~30%割高の料金に設定されていることが発覚した
こうした問題を受け、一旦民営化されたものが、契約期間が切れるのと同時に再公営化される、あるいは契約をうちきっても再公営化されるケースが後を絶たない
パリの場合、2010年に水道大手ヴェオリアとスエズの二社との契約が切れた後、再公営化された
イギリスのシンクタンク、スモール・プラネット・インスティテュート
民営化された事業が行き詰って再公営化される割合は、エネルギーで6%、通信で3%、輸送で7%だったのに対して、水道の場合は34%にのぼる
先述のように、開発途上国での水道民営化は世界銀行によって旗が振られた
この機関は先進国の影響力が強い・・・あたりまえ
そのため、世界銀行の勧告に従って水道事業を民営化した開発途上国に欧米の巨大企業が進出
その国の水道事業がほぼ独占される
フランスのヴェオリアとスエズ、イギリスのテムズ・ウォーターの三社はウォーター・バロンと呼ばれ、水道事業で大きなシェアを持
これ以外にもアメリカのベクテルなど、欧米には水メジャーとでも呼べる巨大企業が・・・
例えばベクテルは1999年、南米ボリビアが世界銀行の勧告に沿って水道を民営化した後、コチャバンバ地方の水道事業を事実上買収した
その結果、1カ月の最低賃金が$100に満たない町の水道料金が1カ月$20になった
住民の激しい抗議デモを受け、ベクテルは撤退に追い込まれた
が、その後ボリビア政府に損害賠償請求を行っている
2006年、ボリビア大統領選挙では反米左派のモラレス氏が当選
こうした行き過ぎたグローバル化にさらされた経緯に鑑みれば、無理のない反応?
フィリピンの首都マニラでコンセッション方式によって進められた水道民営化は、水道普及や下痢発生の低下などで成果がみられたため
世界銀行はこれを成功例と
しかし、マニラの水道事業はマイニラッドとマニラ・ウォーターの2社にほぼ握られ
現地の消費者団体によると、民営化以来の20年間で、両社の水道料金はそれぞれ973%、583%上昇した
度重なる値上げに、現地ではやはり、しばしば抗議デモが発生

こうした水メジャーの一部は、国会で水道法改正案が成立する前の段階で、既に日本に上陸している
静岡県浜松市では今年4月、他の自治体に先駆けてコンセッション方式が導入され
水メジャーの一角を占めるヴェオリアが参加する企業連合による下水処理施設2カ所の運営を開始
事業期間は20年間で、浜松市はこれによって86億5600万円のコスト削減を見込んでいる
この事業は水道法改正案に関する厚生労働省の資料でも紹介されており、事実上一つのモデルケースと位置付けられている
コンセッション方式はこの他、大阪市、宮城県などでも検討されている
推進派からは「他国の事例は参考にしかならない」、「そもそも水道民営化に行き詰ったのが全体の34%なら、過半数はうまくいったのではないか」
といった批判もあり得るかもしれない
確かに、民営化は万能薬でないとしても、絶対悪とまで断定することは難しい
浜松の場合、水道料金や下水道使用料は市条例で定められる
反対の声があがったことを受けて市が事前に当該地域の住民に対して
「請求金額に変更はない」と通知

これまで世界で生まれた再公営化の波は主に先進国のもの
開発途上国でこれが少ないのは、発言力の弱さや、あるいは逆に政府が水メジャーと癒着していることにも原因が
契約を途中で打ち切れば多額の違約金を請求される
水メジャーとの契約終了が相次ぐこの数年で、再公営化の波が加速する公算は大きい
浜松市に目を向けると、日本全土を視野に入れたヴェオリアが最初から水道料金を引き上げなかったとしても不思議ではない
市当局としてもいきなり引き上げはできないだろう
しかし、ヴェオリアは、例えば2002年からアメリカのインディアナポリス市で水道事業を請け負い
(例によって)水質汚濁を招いたという住民の批判を受け
インディアナポリス市が違約金2900万ドルを支払って20年契約を10年で打ち切ったという経歴をもつ
・・・水質汚濁の責任は?
浜松市はインディアナポリス市より上手くヴェオリアを操縦できる?
と踏んでいるのかもしれないが、仮に今後ヴェオリアが様々な理由をつけて価格引き上げを要求してきた場合
浜松市はこれを拒絶できる?
また、水道という電力や通信以上に人間の生命に直結しやすいサービスを手掛ける以上、安全性に関しても確認する必要があるが
開始から1年も経っていないものをモデルケースと?

・・・老朽化での補修・設備の更新などを含めたヴェオリアの収支は?
まだ出てない
あと自分で水を確保したら訴えられたってアったような・・・
やりようによってはアリ?

今日は~
ワイルドアイビー/Cymbalaria muralis,
サフラン/Crocus sativus
10月のおわり
画を整理してたらでてきた
ウチのワイルドアイビー・・・右上
庭のスミに生きていた・・・花咲かねえかな~

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