2017年5月12日金曜日

仮想通貨便乗ビジネス?

ぼや川より
教えない・受給日マゴは・知っていた
・・・金のニオイが・・・

2017/1/14大規模ホールを備える渋谷の商業施設のセミナー
司会者の男性が「皆さんのアピール度や聞き方次第でA先生が余計に話をしてくれる」と語り、「A先生をスタンディングオベーションで迎えよう」と呼びかける。聴衆は全員が立ち上がり、万雷の拍手と歓声でAを出迎えた。Aは臆面もなく自身の能力を披露しはじめる
深くうなずきながら聞き入る50代と思しき男性もいれば、熱心にメモを取る若者もいる。時折、Aが年金の将来不安などの社会問題を憂いてみせると、右隣の中年女性は共感の溜息をつくのだった。自分のことを金持ちで成功者であると吹聴するAは聴衆にこう語りかける。
「僕のようになりたかったら、僕のセミナー資料を完コピすれば誰でも成功できる」
「全員、億万長者ですよ」
一方で「成功できない人は、完コピができていない」とファンへの叱責も口にする。
30代前半くらいと思しき左隣の男性はAに羨望のまなざしを送り続け、言葉の一つ一つをメモに書きとめていた。この会場に集まった人たちにとっては、Aは教祖のような存在なのであろう。
こんな自己啓発的な話が約1時間半も続いた後に始まったのが、投資話である。別件の不動産投資の説明があった後、Aは軽妙にノアコインの話を始めるのだった。
「スキルもいらない、知識もいらない、人脈もいらない、時間もかからない、お金も要らない。さらに世界中のどこにいても大丈夫。そういうすごく稼げる案件がある。それは本物の暗号通貨(仮想通貨)を持っておくこと」
「(仮想通貨である)ノアコインとは、フィリピンの政財官民が一致団結して作っている。国全体で取り組んで行こうと(している)。政治と官僚と財閥とか、そういったものが手を取り合ってやっていこうというものがあれば、そりゃあそれに乗るでしょ、という話。それがまさにノアコインというもの」
聴衆の心をふんだんに煽る言い回し。すでに講演が始まって2時間は経っている。それでも男は疲れを知らないのか、その弁舌は時間とともに快活になっていく。聞き入る聴衆も、その男に羨望のまなざしを送っていた
「今、1ビットコインが(約)10万円。09年に1万円両替していたら、それから7年後には100億円になった。もし知っていたら、絶対にビットコインを持っていたという人は!?」
会場の多くが手を上げるとAは「そうでしょ」と満足げな笑みを見せる。
「09年に1万円をビットコインに両替しておけば、全員、億万長者ですよ。惜しかったですね。全員がプライベートジェット買えてますよ!フィリピンから日本まで直行で行けるプライベートジェットは35億円で買えますから」
そしてこう畳み掛ける。
「今が09年だったら、僕は『ビットコインに両替しとけ』といったでしょう。今は何かといえば、『ノアコインに両替しとけ』ということ。おんなじですから」

2009年に誕生したビットコインは年々その価値を上げ、今年に入り1ビットコインは1000ドルを突破
2月には史上最高値を更新した
誕生時と比べれば、その価値は10万倍以上になったとも言われ、誕生当初から保有していた人を中心に、世界にはビットコイン長者が次々と誕生
このビットコインの成功にあやかろうと、昨今、数多の仮想通貨が誕生
その数は600とも700とも・・・
そしてプレセールと称し、実際の取引が開始される前に、その仮想通貨を販売する例が急増・・・
実際に取引が開始される時にある程度の公開価格をつけたい主催者が、公開前に先行投資を募る
買い手にとっては、公開までは購入者しかいないため、購入が早ければ早いほど価格が上昇し、先行者利益が得られる・予定?

その1つが、Aさんが購入を呼び掛けるノアコイン
ネット上に溢れている、ノアコインを販売するサイトなどによると
今年1月から第1期のプレセールが始まっている
全4期にわたり432億枚が事前販売され、18年6月の公開時には2160億枚がリリースされる予定

Aさんの、お話
フィリピンの政財官民の賛同者が非営利団体ノア・ファウンデーションを組成
フィリピンの社会問題を解決し、経済成長を支援するためにノア・プロジェクトなるものを立ち上げた
このノアコインの旗振り役の一人がA
来年の公開時に一攫千金を狙う人々が、いま、Aの周りに群がってきているの
ノアコインに関するセミナーを開けばたちまち満員
いま、ネット上ではノアコインは最もアツい仮想通貨のひとつとして、注目を集めている
ノアコインの公式サイトと目されているHPがある
このHPから会員登録することで、ノアコインが購入することができるのだが
このサイトはNOAH GLOBAL INNOVATION SERVICES INC(以下、引用を除きノア・グローバル)という団体が運営
NOAH FOUNDATION(同ノア・ファウンデーション)という団体が著作権を有している
・・・著作権?
推察するに、ノア・ファウンデーションが基金を募ってノアコインを開発
ノア・グローバルがその販売や取引を手掛ける会社?
ノア・ファウンデーションの公認を受けたという正規販売会社を名乗るサイト
「ノアコインはフィリピン政府"公認"のNOAH GLOBAL INNOVATION SERVICES INC、NOAH FOUNDATIONが中心となってノアコインの広告プロモーションからATMやウォレットなどのインフラ整備を進めていく」

ノアコインの購入を呼び掛ける自称作家Aさん
ネット・アフィリエイターなどと呼ばれ、ネットビジネスを手掛ける人々の間では著名な人物?
業界では秒速で10億円を稼ぐという触れ込みで一時注目を集めた与沢翼氏に並ぶ「大物」?
新しい儲け方を提案する高額の情報教材を販売し、セミナーを開いては高額な参加費を集めている
近年、高額な情報教材をネット上で販売するばかりでなく、彼の支持者たちにFXやスポーツくじに関わる投資案件を持ち込んでは、斡旋、勧誘している
なかでも力を入れ始めたのが、ビットコインの成功に沸く仮想通貨に関わる投資案件

昨年の10月には仮想通貨の魅力を説く無料セミナーを開催
参加者に仮想通貨バイブルという教材を販売
購入者によれば仮想通貨バイブルはDVD全5巻で価格は約¥5万~¥10万
¥10万のものを買えばセミナーでVIP待遇を受け、ノアコインの購入についても優先的な特典がついていた
昨年の12月4日には仮想通貨バイブル特別セミナーを開催
参加者にノアコインの購入を斡旋
複数のノアコインの関連サイトの説明
第1期のプレセールは1月からだったが
Aさんの支持者たちには、仮想通貨バイブルの特典としてノアコインがこの日に購入できた
また仮想通貨バイブルの購入者にはノアコインの一次販売代理店の権利が与えられた
一次販売代理店とは知人や友人にノアコインを販売することで、マージンを得ることができる権利
そのマージンは二次、三次と下位の代理店よりも大きくなる
つまりノアコインはマルチ商法に似た販売手法が採用されている

Aさん、その後、動画を使って、ネット上でもノアコインの宣伝を大々的に始め
その動画はユーチューブや、前述の正規販売会社を名乗るサイトにアップされている

ノア・コインの買うには
ノア・グローバルが運営している公式サイトから会員登録し、購入サイトにたどり着くと、そこには約款や契約書の類はなく、通常の金融商品には説明が義務付けられる重要事項も示されない
さらにノア・グローバル名義の振込案内が電子メールで届くが、振込先として提示されるのはメガバンクの御堂筋支店の口座であり、その名義はノアマーケティングという会社
民事法務協会が提供する登記情報提供サービスでこの法人名を検索すると
NOAHマーケティングという会社が大阪市中央区にある
同社の役員は奈良県在住の代表者がたった一人
昨年9月に設立された資本金¥100万の会社
その代表者と思しき人物は、Aと共にノアコインを宣伝してきたある人物と、SNSで〝友達″としてつながっている・・・
なぜノアコインの販売元であるはずのノア・グローバルに直接、代金が振り込まれず、このような会社に振り込まれる仕組みになっているのだろうか
・・・質問状を出すと
Aさん
「僕はNOAH FOUNDATION及び、NOAH GLOBAL INNOVATIONのメンバーではなく、外部の賛同者です。ノアプロジェクトのヴィジョンに共鳴し、ノアコインの世界を変えるポテンシャルへの期待から、自主的に意見を発信する形で協力しているだけで、代理店契約など結んでもいなければ、ノアコイン販売に対するコミッションも1円も受け取っていません。
貴殿がお寄せくださった質問は外部の人間に聞かれても答えようがないものが多く、NOAH FOUNDATIONやNOAH GLOBAL INNOVATIONに直接問い合わせなければならないものもたくさん含まれますから、(筆者注・回答に)時間を要するのは当然です。
セミナーなどで話す折りも、何日も前からNOAH FOUNDATIONやNOAH GLOBAL INNOVATIONに問い合わせを入れ、そのうえで話してOKということだけを参加者にお伝えしています」
それでもAは饒舌にノアコインの斡旋を続けている。
4月15日には新宿文化センターに1000人近くのファンを集め
新時代投資セミナーと銘打ったイベントを開催
フィリピン大使館の通知が掲載された後、初めて開かれたセミナーだったためか、焦るような口調で、次のように弁明してみせた
「暗号通貨(仮想通貨)はそもそも国が介在しない通貨。国が正式なプロジェクトとしてやっていったら、そもそも暗号通貨じゃない。法定通貨でない暗号通貨に中央銀行が許可を出すわけがありません。
プロジェクトが大きくなればなるほど反対派の人が出てくる。そういう人がフィリピン大使館に電話をかけて問い合わせた。大使館は業務の妨げになる。だから(大使館は)通知を出さざるを得なくなっただけ」
そもそも「政財官民一体のプロジェクト」と語り、フィリピンの国家プロジェクトというイメージを与え続けてきたのは、他ならぬA自身
(ちなみに、前述のフィリピン政府公認のと表記していた販売会社のホームページは、現在ではフィリピン政官財民の有志が集まって設立したと文言が書き換えられている)

あるときのセミナーでAはすでにノアコインを57億円売ったと語ったという
またノアコインを購入し、販売権を取得した4000人の人たちがすでに30億円以上のノアコインを販売し、彼らへの報酬は5億円から7億円に上った
Aはこれまでに名古屋や福岡などでもセミナーを開催しており、ここでも多くの参加者を集めている

Aや前述の正規販売会社はこれまで「ノア・ファウンデーションに協賛している企業」として、アライド・セービング・バンク(現フィリピン・ナショナル・バンク)や、フィリピン・エアラインなどの名前をあげている。
フィリピン・ナショナル・バンクを傘下に収めるLTグループの総裁で、フィリピン・エアラインの大株主である大富豪も協賛メンバーの一人だと説明してきた。
ノアコインの正規販売会社を名乗るサイトはこのように説明しているが…
フィリピン・ナショナル・バンク
「ノア・ファウンデーション、A氏(原文は実名)等は弊行の顧客ではなく、またノア・ファウンデーション、あるいはノアコインと何等、取引関係はなく、また協賛の事実も勿論ありません」と否定している。
フィリピン・ナショナル・バンクは、「現代ビジネス」の取材に答えた後、HP上に下記のようなリリースを掲載した→https://drive.google.com/file/d/0Bw6DauQHfJuPUEQ5REt0Mk45dmc/view)

さらに、フィリピン・エアラインの日本事務所の担当者
「(ノアコインについては)全く聞いたことがない」

またAは「ノア・ファウンデーションには、フィリピンの政治家や最高裁判所の判事も賛同者として名を連ねている」と発言しているが・・・

2017/3/14フィリピン大使館のホームページ
これは、日本の市場で事前販売されている言われている仮想通貨ノア・コインについてインターネット上で広まっている情報に関するものです。
日本市民の皆さまから受けた問い合わせに応え、当大使館はフィリピン中央銀行(Bangko Sentiral ng Pillipinas)と証券取引委員会(Securoties and Exchnge Commission)に確認を行いました。
フィリピン中央銀行によりますと、中央銀行は、ノア・ファウンデーション及びノア・グローバルイノヴェーションサービス(ノア・グローバル)に対して、ノアコインの事前販売に携わる権限を与えておらず、また、ノアコインを国家プロジェクトとして承認しておりません。中央銀行により行なわれた初動調査では、ノアコインの事前販売活動は、会社定款に記載されたノア・グローバルの主要・副次目的からかけ離れたものです。
フィリピン中央銀行と証券取引委員会の調査では、ノア・グローバルに国債や証券、その他類似証券を取引するライセンスや権限はありません。
加えて、ノア・グローバルは、証券取引委員会に登録されている住所に実在していません。ノア・グローバルの事務所住所(タギッグ市フォートボニファシオのネット・リマ・ビルディング、正確には10/F, Net Lima Bldg., 5th Avenue corner 26th Street, Brgy. Fort Bonifacio, Taguig City)への現地視察と調査を行なったところ、当該企業はネット・リマ・ビルディングのテナントではありませんでした・
これらの観点から、市民の皆様はデジタル金融取引への従事には慎重になり、フィリピン中央銀行(http://www.bsp.gov.ph/)や証券取引委員会(http://www.sec.gov.ph/)などフィリピンの関連政府機関のウェブサイトを確認するようお願いいたします。

消費者問題に詳しい田村町総合法律事務所の渡辺博弁護士
「一般的に、プレセールされている仮想通貨はまだ取引が始まっていないため、仮想通貨としての実体も伴っていない。
それだけに、4月1日に施行され、仮想通貨の交換業者への規制が盛り込まれた『改正資金決済法(通称・仮想通貨法)』の規制の対象にならない可能性もある。
同法では仮想通貨の取引に関わる事業者の登録を義務付けているが、プレセールされている仮想通貨にはそうしたガイドラインからも逸脱し、金融商品取引法や特定商取引法をはじめ、あらゆる商取引の法的規制から逸脱しているものも少なくない。
勧誘してくる人間の言葉を安易に信じて購入することは非常に危険です」

仮想通貨法や金融商品取引法の所管官庁である金融庁
「フィリピン大使館が日本の市場で事前販売されていると言われている仮想通貨、ノアコインについてインターネット上で通知を行ったことについては把握している。
(プレセールされる)仮想通貨やそれを取り扱う業者がそもそも資金決済法上の定義に該当しないで、例えば連鎖販売取引に該当するような場合は消費者庁が所管する特定商取引法に関する法律の規制の対象となる可能性もあるので、そうした事案については消費者庁へ情報提供を行う。
またいわゆる仮想通貨を語った商品の販売など犯罪の疑いのある事案については、捜査当局への情報提供を行うなど、連携して対応していく」

今日は~
マツハリラン/Holcoglossum yunnanensis
画は4月の終わり
霜予報がでると便所に避難
してたら咲いてくれた
ところで後からきて
単独でコルクに着けたコは
いつ咲くの?

2017/5/13
修正


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