韓国最大の書店チェーン教保(キョボ)の小説部門ベストセラー12位にランクインした人間失格
日本で1948年に発表された同作は、小説部門のみならずベストセラー総合ランキングでも48位
韓国の文学系出版社から出された世界文学全集に収録されている古典の中で、このランキングの50位以内に入った小説はミラン・クンデラの存在の耐えられない軽さ(42位)と太宰治の人間失格の2作品
『人間失格』が韓国で正式に翻訳出版されたのは2004/5
それが2021年初頭から突然人気に火がつき、現在は計6社が韓国語版を出版
太宰治の死後70年がたち著作権保護を受けなくなったため
最初に翻訳書を出版した出版社ミヌムサ(MINUMSA)によると
初版刊行から18年後の2022/5に100刷を突破し販売部数も30万部を超えた
だが突然売れだした背景に対しては人間失格ミステリーという言葉まで登場したほど謎
ミヌムサの関係者
「古典が再び人気を集めるときは何かトリガーがあるはずだが、人間失格の場合はそのようなものがまったく見つからない。同名のドラマが2021年の秋に放送されたが、その前の5月ごろから本は売れ始めていたし、ドラマはあまり注目されなかったうえ、内容も小説と関連性がほとんどなく、その影響とは言い難い。
編集者たちと原因を分析したが明確な理由を探すのが難しかったためミステリーと称するようになった。ただ、発表から70年がたった今も人間失格が読者から選ばれているのは、現実の壁の前で挫折する不安定な青年たちに特に深い共感を呼び起こしているためではないかと思われる」
心理カウンセラーのクァク・ソヒョン氏
「韓国の若者が人間失格主人公の大庭葉蔵に自分を投影していることが人気の理由ではないか」
「社会の期待と基準に応えられないことに起因する大庭葉蔵の内面的な葛藤や苦痛は、今日の韓国の若者たちが直面している現実的困難や彼らが抱く感情と似ている。誠実に努力すれば社会に組み込まれて経済的にも安定していた親世代とは異なり、熾烈しれつな競争社会を生きている20~30代は経済的にも心理的にも主流社会に入ることができない絶望を感じている。これは大庭葉蔵の内面的状況と非常に似ているといえるはずだ。
特に新型コロナ以後、一層増幅した就職不安や社会的疎外感、はみ出すことを恐れる感情が混じり合って、大庭葉蔵と自分を同一視しているのでは」
・・・人間失格はウツウツになるので・・・
中国でもブームになる?
今日は~
レンゲショウマ/Anemonopsis macrophylla
今年は豊作
画は正面から
タッパが低く
こちらからは上から目線に
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