2022年12月17日土曜日

¥高に振れる予想もあるけど・・・
この半年で\5兆超の資産価値を失った日本銀行が債務超過で潰れる日

モルガン銀行(現・JPモルガン・チェース銀行)元日本代表の藤巻健史さん
「政府や日銀に円安を止める方法はない。まもなく日本円は紙くず化する恐れが強い。いまのうちに円をドル資産に替えたほうがいい」

日銀は必死の指値オペ(定めた値段で売ってくる国債を無制限に買い取るオペ)で長期金利上昇を防いでいた
9月末は、なんとか評価損の発生を回避できたかと思っていたが無理だった
2022/3月末時点で10年債金利は0.218%、9月末は0.277%だった
アメリカ・では一晩で起こるようなたった0.058%の金利上昇で、これほど巨額の資産価値を失った
日本同様、昨年はマイナス圏にあったドイツの10年国債金利は今や1.93%(2022/12/12現在)
昨年12月の△0.38%から2.31%も上昇
日本で同程度の金利上昇が起これば日銀は、とんでもない評価損を抱え込むことに
1%の金利上昇で¥28.6兆、2%で¥52.7兆
実際に12/2の参議院予算委員会で浅田均参議院議員
「全期間で同じレートだけ金利が上昇したら(すなわち金利のパラレルシフト)日銀保有国債にいくらの評価損が発生するか?」
雨宮正佳まさよし日銀副総裁
1%の金利の上昇で¥28.6兆、2%で¥52.7兆、5%の上昇で¥108.1兆、11%上昇で¥178.8兆の評価損を食らう
とんでもない数字
なにせ1年間の国の税収が¥70兆に届かないのだから
日銀の引当金+準備金は9月末で¥11.1兆しかないのだから、1%のパラレルシフトの金利上昇で完璧な債務超過
それは私たちの使っている¥の価値に直結するから
日銀の債務超過が続き、通貨の信認が揺らげば、¥の価値は大暴落
ハイパーインフレという究極の大増税
日本人はあっと言う間に貧乏な国民に
日本人が円の価値を信じていても意味がない
外国人投資家が売りをかけ、円を手放せば通貨の信認は揺らぎかねない
・・・何回かアったけど
日銀砲で・・・
でもヤればヤるほどコジレてく

現在、現物市場より巨大な国債債券先物市場では、10年債金利6%の架空の債券が取引されている
それは先物市場が創設された1985年時点では10年金利の過去の平均は6%だったから
1%や2%の金利上昇を想定外などと到底言えない
現在の0.25%の利回りは日銀が指値オペで金利上昇を必死に抑えている結果に過ぎない
過去の例からして長期金利は中央銀行や国がいつまでも抑えきれるものではない

12/6の衆議院財政金融委員会では、藤巻健太衆議院議員
「これほど巨額な評価損を抱えた場合、日銀の信用は大丈夫か?」
黒田東彦日銀総裁
「日銀は償却原価法すなわち簿価会計を採用しているから財務上、損失が現れることはない」
12/2の浅田均参議院議員に対する雨宮副総裁の答弁も同様
しかしこの答弁は国際標準では通用しない
皆さんが住宅ローンを借りる時に、銀行はどんな評価方法で皆さんの信用を測るのか?
銀行サイドが決める評価方法であり、皆さんが採用する評価方法ではない
世界の金融界では、法人や公的機関相手では時価評価でチェックする
特に危険状態かも? と思ったら時価評価は必須
それは対民間だけでなく対中央銀行であれ、対国であれ同じ
簿価会計など前世紀の遺物
債券は満期になって満額が返ってくるから簿価評価でいいという人も日本にはいるが
それは日本でしか通用しない
世界の信用審査は問答無用で時価評価
仮に簿価会計で信用を測り、純資産なら問題なしとなれば
リーマン・ブラザーズも、山一證券も倒産などしなかった

先日、イギリスのトラス前政権が市場の反乱で史上最短で崩壊したが
あれも債券の時価評価の結果
年金がデリバティブ取引の担保として提供していた国債が時価評価をすると大きな評価損になったから
債券であろうと時価評価は株主の利益を守るためには必須
日銀への信用分析も世界は当然ながら時価評価
日銀だけ、日銀の言いなりに簿価評価で見られることはない

日銀の主張、紙幣をいくらでも刷れるから大丈夫はウソ
私が邦銀からアメリカ銀に転職した時、驚いたことがある。
邦銀勤務中はG7の政府・中央銀行相手なら青天井で取引ができた
しかしアメリカはG7の主要先進国であろうと、国も中央銀行も倒産の可能性があると判断し、時価評価をしたうえで取引枠を定めていた
日銀との取引枠が削られれば、外国人は日本国債、日本株の取引はもちろんできなくなる
為替取引も
最終的に¥サイドの決済は日銀当座預金を使うから
原油購入のためにルーブル決済を強制できるロシアと違い、決済を強制できる資源もモノも持たない日本の通貨は$との交換が不可能になる以上、世界のローカル通貨に・・・

12/2日の雨宮副総裁も、12/日の黒田総裁も
「日銀は紙幣を刷れるのだから債務超過になっても金融政策運営上、何ら問題もない」
しかし、そのことに何の意味がある?
12/6に藤巻健太衆議院議員が黒田総裁に反論したように
「たしかに日銀は紙幣を刷れるから、民間企業のように資金繰り倒産をすることはないだろう。しかしだからといって日銀の信用が失われないということではない」

その日銀の信用に関して、雨宮副総裁も黒田総裁
「金本位制の時は金が紙幣の信用を担保していたが、管理通貨制度の現在は、中央銀行が信頼に足る金融政策を行うことで担保される」
・・・信頼に足る金融政策
今の政策が信頼に足ると?

2018年の日本金融学会の特別講演で、雨宮副総裁
「マネーが『信用』を基盤とする点は変わらないでしょう。そして、このような信用を築き上げるには『コスト』がかかります。(略)ソブリン通貨(円のような法定通貨のこと)の場合は、中央銀行の独立性を担保する制度的枠組みや、信頼に足る業務や政策のトラックレコードなどが必要となります。もちろん、中央銀行への信用がひとたび失われれば、ソブリン通貨といえども受け入れられなくなることは、ハイパーインフレの事例が示す通りです」
信頼のたる金融政策の遂行のみではなく、中央銀行の独立性を担保する制度的枠組み
なども中央銀行の信用保持には必要だと雨宮副総裁はおっしゃっている
故・安倍晋三元首相が日銀は政府の子会社だ
と公言するなど統合政府論がまかり通っている
この10年で状況は大きく変わった

禁じ手中の禁じ手と言われている財政ファイナンス(政府の歳出を中央銀行が紙幣を刷ることによって賄う)
が堂々と行われている日本の現状では、雨宮副総裁が発言しているような中央銀行の信用など維持できない
ましてや、雨宮副総裁が述べたことは、日銀財務が健全ならばという大前提が守られた上での話

2000年まで、日銀は
「通貨の安定のために価格が下落して債務超過になるような金融商品を保有してはいけない」が鉄則だった
だから約束手形や国債も3カ月物までしか保有していなかった
株や長期国債など、評価損が発生するものなどを保有するのは論外だった(長期国債は短期国債と違って同じ金利の上昇でも値崩れが格段に大きいので評価損発生のリスクが大きい)
したがって債務超過などになるわけがなく、日銀は信頼に足る金融政策の遂行のみに注意していればよかった
しかし今は大前提が崩れている
サマーズ元アメリカ国財務長官&元ハーバード大学学長
「インフレ(=通貨価値の棄損)にするのは簡単だ。中央銀行が信用を失えばよい」
債務超過とは民間でいえば破産状況
中央銀行が信用を失う最たるもののはず
他国の中央銀行が巨大な評価損を抱えている時
その中央銀行発行の通貨を保有していたいと思うか? 
いつ世界中の人がその中央銀行を見限り、その発行する通貨の価値が無くなってしまうかわからない

現在日銀は、新発10年債に対し0.25%の指値オペを行うことにより、必死で長期金利の急騰を抑えている
政府が物価対策に躍起なのに、本来、物価対策の最前線に立つべき日銀がそっぽを向いているのは?

財務省財務官やアジア開発銀行の総裁をされた黒田総裁は
世界は時価会計で信用分析をするということを熟知
長期金利が上昇すれば、巨額の債務超過で日銀の信用、ひいては¥の信用が失墜してしまうことを知っている
だから金利を引き上げるべき時期でも引き上げられない

私が参議院議員時代に質問した時、若田部昌澄副総裁
「たとえ日銀が債務超過になっても日銀は、構造上、通貨発行益が出る仕組みになっているから、債務超過は長い間、続かない」
日銀の純利益(ほとんどが通貨発行益)は今年度上期こそ為替の益により3兆円弱もの利益が上がったようだが、普段は毎年¥1兆~¥1兆5000億程度にすぎない
FRB(米連邦準備制度理事会)のように毎年¥十数兆の巨額の利子収入があるわけではない
2%の金利上昇で¥52.7兆もの評価損が出るのなら、損の解消に何年?
現在、毎年¥1兆~¥1兆5000億程度は上がっている日銀の純利益だが、今後物価上昇が進み、日銀が短期金利を引き上げざるを得なくなると損の垂れ流し状態

異次元緩和で日銀当座預金が膨れ上がってしまった以上、日銀は伝統的な方法で短期金利を高め誘導することはできない
日銀当座預金への付利金利(民間銀行が中央銀行の当座預金に預け入れている残高に対して適用される利子)を上げる方法しかない
現在、利上げを行っている世界の他の中央銀行も、その方法によっている
たとえば、2022/10末現在¥495兆の日銀当座預金(現在はゼロ金利適用が¥242兆。+0.1%適用が¥206兆、△0.1%適用が¥24兆)への付利金利を1%に上げたとしよう
民間銀行は1%以下で企業融資などしないだろう。
日銀に預金を置いておくだけで1%の金利がもらえる
事務負担が多く、倒産リスクも日銀より高いと思われる(私はそう思わないが)企業に1%以下の融資など行わなくなる
したがって日銀当座預金への付利金利を上げることによって市中の短期金利を高め誘導することができる
しかし¥495兆の日銀当座預金に1%の付利を行えば¥4.95兆の支払い金利が発生
2%の付利で、¥9.9兆もの支払い金増
今の年間¥1兆~¥1兆5000億の収入だと毎年巨額の純損失の発生
生じた評価損を純利益で穴埋めなどできない

デフレに逆戻りしない限り債務超過は解消できない
私が参院議員の時に質問した際、若田部副総裁
短期金利を引き上げる際には、「保有国債の受取利息も増えるので問題はない」と答弁
これまた嘘八百
昔と違い、今はほとんどの保有国債は固定金利の長期国債
固定金利は満期まで受取利息は変わらない

¥556兆の国債保有高のうち¥547兆が固定金利の長期債なのにどうして短期金利が上がると、受取利息も増えると?
毎年満期が来る保有額の10%強分の保有国債しか高い金利に置き換わらない
日銀の債務超過は、世界が一直線にデフレに逆戻りしない限り簡単には解消しない
それどころか借金が大きくなる可能性が大
すべての日銀の国会答弁が苦し紛れもいいところ
12/6、日銀の黒田総裁
「豪州中央銀行は債務超過になったのに市場は問題にしなかった。だから日銀も心配ない」しかし今後起こりうる債務超過の程度は、豪州中央銀行と日銀では、けた外れに違う
豪州中央銀行が大丈夫だったから日銀も大丈夫とは?

学問的に中央銀行が債務超過になっても大丈夫な条件が3つある
①債務超過が一時的だと考えられること
②中央銀行の債務超過がその国の金融システムを助けるためで中央銀行自身のオペレーションは適格におこなわれていること
③国の財政が健全化に向かっており、将来税収で、中央銀行の債務超過を補塡(ほてん)できる目途があること
日銀は以上の条件を何一つ満たしていない
他国の中央銀行が量的引き締めに入っているときに日銀はまだ量的緩和を継続
量的引き締めが出来ないどころか量的緩和を継続しないと
長期金利が跳ね上がって日銀はとんでもなく巨大な債務超過を起こしてしまう
日銀は日本の物価上昇が激しくなっても対処する手段が無い

現在、黒田総裁が退任する4月以降、新総裁が金融政策を変更するだろうと予想する人がいる
特に事情に詳しくない外国人は、そう信じ、それ故に為替は円高へとトレンドが変わると予想する人が多い
今まで見てきたように政策変更といっても日銀は長期金利を0.1%上げるとか、たった24兆(9/16~10/15までの平残)にしか適用されていないマイナス金利を廃止するとか実質的になんの影響もない政策変更しかできない

物価上昇しても何もできない日銀は、すでに中央銀行の体をなしていない
¥の紙くず化は近い
早く¥を$資産(それも現金に近い$のMMFのようなもの)に替えて自分を守る体制を整えておくことをお勧めする

もし雨宮氏が次期日銀総裁への就任を固辞すれば
日銀崩壊は、ほぼ確定的
頭の良い雨宮副総裁は、黒田総裁同様、日銀の窮状を十二分にわかっているはずだから

 ギリシャ政府が金融危機でユーロ圏から受けた救済融資€27億を前倒しで返済
ロイターはギリシャ政府が債務の持続可能性を向上する取り組みの一環として
ユーロ圏の救済融資を前倒しで返済する予定だと9月に報じていた
ユーロ圏と国際通貨基金(IMF)は2009年末に起きたギリシャの金融危機を受け
厳しい緊縮財政を条件に€2600億超を同国に融資
ギリシャ政府はIMFから10~14年に受けた€280億を2年前倒しで完済

・・・優秀じゃん
さて日本には助けてくれるトコが現れるのか?
損害がデカすぎるからなあ~

今日は~
アジアンタム レニフォルメ/Adiantum reniforme

急須・ハイドロもどき仕様
最近まで?コケがモッコリ
それがトぼりだした
たぶん、またモッコリする・・・かな?
こうして更新jされれく・・・?

0 件のコメント:

コメントを投稿