2022年7月3日日曜日

日本銀行への挑戦

 日本銀行は世界の大勢に逆らって金利を押さえ込んでいるが
いずれ政策転換を余儀なくされるだろうと予測する海外のファンド

現在、日本の金利水準は、主要国(とくにアメリカ)の水準に比べて低い
このため、¥資産を売って、$などの資産に乗り換える動きが続き、金利に上昇圧力がかかっている
これが、急速な円安をもたらしている基本原因

これに対して、日本銀行は国債を無制限に買い入れる政策をとって対抗
最近では、海外のファンドが日銀の金融政策に真っ向から挑戦して政策転換を促し
日銀が応戦している状況が鮮明になってきた
イギリスのヘッジファンド、ブルーベイ・アセット・マネジメント
長期金利を抑制しようとする日銀の政策は、いずれ放棄せざるをえなくなるので
それを促すために日本国債を売っていると明言
同ファンドのマーク・ダウディング最高投資責任者(CIO)
世界の金利が上昇しているなかで、日銀だけが長期金利の上限を0.25%にとどめようとしているが、それを維持するのは難しいと
「7~9月のどこかで、長短金利操作(イールドカーブ・コントロール、YCC)政策を修正するだろう」

確かに、こうしたファンドが国債を売れば、国債の価格に下落圧力がかかる
つまり、金利上昇圧力が強まる
ところで、このファンドは、なぜ日銀の金利政策を解除させようとしているのだろうか?
日銀の政策を正常化させて日本国民の役にたちたいというようなことではではない

将来金利が↑(国債価格が↓)だろうから、価格が高いいまのうちに売ってしまおう?
実は、ヘッジファンドは、もっと積極的に、現在の状況を利用して、巨額の利益を得ようとしている
のマーク・ダウディング最高投資責任者(CIO)
「かなりの額の日本国債をショートしている」
ショートと言うのは空売り
(高いであろう)国債を借りて売る、そして一定の期間後、借りていた(安くなるであろう)国債を返してモウける
国債の先物取引を行っても同じ
将来、国債の価格が下がる(金利が上昇する)と予測した上で
将来時点で国債を売るという先物契約を結ぶ
もちろん、上で述べた取引には、リスクがある
仮に何らかの理由で、将来金利が低下=国債価格が上がったとする
空売りの場合には、借りた国債を返すために価格が高くなった国債を買わなければならないので損
国債の先物取引の場合も、市場価格より安い価格で売らなければならないから損

ブルーベリー・アセット・マネジメント
「金利が将来下がる可能性は非常に低い」と・・・

ダウディング氏
「金利が0.18%を超えて低下する可能性はかなり低い。一方、日銀がYCCの修正に動いた時の債券価格の下落(金利の上昇)は非常に大きいものになるだろう。」

日銀とヘッジファンドのどちらが勝つかは、資金力の違いに大きく影響されるから
ファンドが中央銀行に勝てるはずはないように思える
しかし、同じような取引を仕掛けているのは、ブルーベイだけではない
多くのファンドや投機家が同じようなことをしている
今、日本国債のマーケットは、最近、きわめて異常な形に歪んでしまっている

中央銀行とヘッジファンドの戦いで、中央銀行が負けた例も
最近では、オーストラリア準備銀行(中央銀行)が、昨年11月に金利のコントロールを放棄
もっと前では、アメリカの投資家、ジョージ・ソロス氏が、イングランド銀行を打ち負かした例が
1990年、イギリスはEC諸国の為替を一定の枠に収めようとする通貨管理体制ERM(ヨーロッパ為替相場メカニズム)に参加
当時、イギリス経済が低迷していたにも関わらず、ポンドが過大評価されていた
しかし、イギリスはERMの規制に従って切り下げができなかった
この状態に着目したソロス氏のクウォンタムファンドが、ポンドを売り浴びせ、ポンドの切り下げ圧力が強まった
1992/9/16ついにイギリス通貨当局が攻防に敗れ、ポンドはERMを脱退
変動相場制へと移行

ダウディング氏
「日銀が国債を買いながら財務省が円を買う介入をしようとしているのは、アクセルとブレーキを同時に踏むようなもので、一貫した政策とは言えない」
「一貫性のないものに対しては、投資家は挑戦をしたくなる」
現在の日本政府の政策は、ちぐはぐ
物価対策が必ということで、ガソリンなどの価格をおさえている
ところが一方では、物価高騰の重要な要因である円安を放置している
一貫性のない政策を継続することは難しい
どこかで破綻する
現在の日本の国債市場は、そうした状況になりつつある

・・・なんだけど
日本人はガマン強い
なんせ、ココに至っても
今の自民党政権を支持?してる
ハイパーインフレになっても支持するかも

今日も~
マスデバリア ピンクウイング/Masdevallia Pinkwing

画は6月半ば
コケの劣化で植替え
2つにバレた
と思ったら
3つだった
・・・増えた




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