2019年4月28日日曜日

カニ2題

ぼや川より
ペットには・そんなに優しい・声なんだ
・・・ほんと・・・

2019/4/24学術誌Science Advances
現在のコロンビアで発掘された約9000万年前の化石に関する論文
発掘された化石の保存状態は素晴らしく、1cm以下の小さなエビが見つかるほど
そして奇妙なカニの化石が数十個発見された
それは、これまでに見つかっているどのカニとも似ていなかった
球状の大きな目や、オールのような大きな前脚、脚に似た口器など、今日のカニの幼生(子供)と成体(大人)の特徴を併せもっている
そのため、不可解で美しいキメラ(複数の動物からなるギリシャ神話に出てくる動物)という意味のCallichimaera perplexaと名付けられた
カニとは何か?
カニをカニたらしめるものはいったい何だろうか?
奇妙なカニの化石の発見によって、その答えが簡単ではないことがはっきりした
さらに、大規模な遺伝子研究とあわせカニ界に激震・・・
論文の筆頭著者で、エール大学およびカナダ、アルバータ大学の博士研究員であるハビエル・ルケ氏は話す
「まるでカニの世界のカモノハシです」
この発見により、エビやカニ、ヤドカリなどを含む十脚目が、過去も現在も驚くほど多様であることが改めて示された
現生種だけでも1万5000種を超え、その起源は3億5000万年前から3億7000万年前にさかのぼる
「十脚目では、これまで見たことのない体の構造です。カニの定義の見直しを迫るようなものです」
十脚目の進化の専門家であるフロリダ国際大学の生物学者ヘザー・ブラッケン=グリソム氏
「ぴったりの名前ですよ」

Callichimaera perplexaは十脚目の短尾下目
ヤドカリやタラバガニなどの異尾下目ではなく、ズワイガニやケガニなどと同じく、狭義のカニに含まれる
今のカニの成体では、体は一般に幅が広い楕円形で、眼は眼柄(がんぺい)と呼ばれる棒状の組織の先に付いている
ワタリガニなど、海底にもぐったり泳いだりするカニには、平べったいオールのような後脚を持つものもいる
さらに、短尾下目のカニの尾は、体の下に折り畳まれている
ところが、今回発見されたCallichimaeraでは、このどれもが当てはまらない
体はずっと細長く、ピンポン玉のような眼に眼柄は付いていない
これらは、今日のカニでは成体よりむしろ幼生によく見られる特徴
さらに、尾は小さいものの、体の下に折り畳まれてはいない
大きなパドルのような脚が2対あるが、体の後部ではなく前部に付いている
また、現生種か絶滅種かを問わず、甲羅の形は他のどのカニにも似ていない
このカニは、水中を活発に泳ぐ捕食者だったと考えられる
眼の大きさを考慮すると、夜行性だった可能性も
ルケ氏
「カニの仲間とは正反対です。普通のカニは、堆積物の中に生息するものです」
「まるで空を飛ぶイルカです」
太古の昔からとても多様だったため、十脚目の関連性を解き明かすのは極めて難しい
このグループの多様性を明らかにすることはとても重要だと研究者らは言う
十脚目は、水生生物の食物網において生態学的に重要である一方、多くの人々の食と生計を支え、世界の養殖市場の規模は年間$240億
・・・銭か~

Callichimaeraが発見されたのは、まったくの偶然
200/12ルケ氏は、研究チームの大学生数人と、コロンビアの首都ボゴタの北東にある町ペスカの地質図の作成を手伝っていた
ある日、作業に疲れ果て、友人と岩に座って休んでいたルケ氏は、好奇心から岩を砕き始めた
すると裂け目が1つ開き奇妙な動物の化石が
「最高のクリスマスプレゼントのようでした」
ルケ氏は当初、無脊椎動物の化石を研究しようとはおもってなかった
もともと恐竜や古代の哺乳類の研究を志して古生物学の道に進んだ
しかし6カ月後、近くの別の岩を掘っていた時、同じ生物の化石をまた発見
化石を見つければ見つけるほど、好奇心が高まっていった
ルケ氏は、化石の写真を世界中の専門家に送り始めた
その中には、論文の共著者に名を連ねる、メキシコ国立自治大学のフランシスコ・ベガ氏やアメリカ、ケント州立大学のロドニー・フェルドマン氏が含まれていた
ルケ氏は最初、この化石はアサヒガニの仲間だと考えていた
しかし、化石を詳しく調べるほど現代のカニらしさを構成するチェックリストに反することがわかっていった
今回の結果は、泳ぐための脚や大きな爪といった、カニの体のすぐれた構造が、9000万年前までに確立されていたことを示している
またそうした特徴は、時間をかけて増えていったというより、一部のグループがそれぞれ独立して失うように進化したことが示唆される

2019/4/24学術誌Proceedings of the Royal Society B
ブラッケン=グリソム氏と古生物学者ジョアンナ・ウルフ氏が率いる研究チーム
遺伝子研究によって、これまでに作成された中で最も詳しい十脚目の進化系統樹を築きあげた
6年を費やし、異なる94種の数百におよぶ遺伝子の配列を決定
それらを互いに比較、十脚目の祖先の複雑な関係を解明
これまでの研究では、わずかな遺伝子のみで系統樹を作り上げようとしていた
ハーバード大学の助教であるウルフ氏
「驚いたのは、海洋無脊椎動物の最も象徴的なグループの1つである十脚目の関係性に関して、広く支持されている枠組みがないということでした」

Callichimaeraの発見により、ウルフ氏とブラッケン=グリソム氏の研究は当然進むだろう
現在でさえ、遺伝子データと化石を組み合わせることで、十脚目が形作られた古代からの過程は明らかになりつつある
十脚目は、独立した系統として枝分かれしてから1億年ほどの間、水生生態系の脇役
当時の主役は三葉虫やウミサソリ
しかし、約2億5200万年前、現在のシベリアで大規模な火山の噴火が起き、大量の温室効果ガスが大気中に放出
その結果、海中の酸素濃度が急激に低下
地球の生物種のおよそ95%が絶滅・・・ペルム紀末の大量絶滅
しかし、十脚目を含むこの大災害の生き残りは、その直後から繁栄
その後の数百万年で、十脚目の系統は急速に多様化
カニの2度目の大規模な多様化が起きたのは、ジュラ紀末期である1億4500万年前ごろ
ウルフ氏の研究チームは、造礁サンゴが出現し始めたためではないかと
初めてサンゴ礁が形成され、さまざまな生物のすみかとなったのかも
・・・劇物?でもある酸素が濃くなって
活発に運動・代謝ができるように・・・
ルケ氏とウルフ氏の研究が発表された今、両氏は協力して、すべての甲殻類を対象としたより大きな系統樹の構築を目指している
これは、サンゴ礁多様性仮説の補強?に
その間に、さらに奇妙な生物の化石が必ず見つかり、系統樹に多くの種が加わる?
ルケ氏
「21世紀になった今日でも、知見や情報が一切ない(化石)生物がいまだに発見されることに、本当にわくわくします」
「どれだけ多くの宝が、どれだけ多くの遥かなる太古についての貴重な情報が、発見されるのを待って眠っているのでしょうか」

ついでに
ペット人気の吸血鬼カニ、新種と判明
新種と判明したバンパイアクラブの1種Geosesarma dennerleは紫色のハサミが特徴
鮮やかな黄色い目を持つことからその名が付いたとされる淡水性のカニ、バンパイアクラブ
以前からペットとして人気もの、どこで採取されたのかが?なのも
・・・よくあるパターン
ウチにも名無しが・・・

東南アジアでの調査で需要の大きい2種が新種であることが判明
学名Geosesarma dennerleとGeosesarma hagen
これらのカニは、インドネシア・ジャワ島のそれぞれ別の渓谷から発見された
ドイツのアクアリスト(水槽での生物飼育の専門家)であるクリスツィアン・ルカウプ氏
彼は、1月に学術誌Raffles Bulletin of Zoologyに今回の新種について記載した論文の共同執筆者
「今回のカニはある意味特殊なケースです。10年も前からペット市場に出回っていましたが、どこから来た種なのかがわかっていなかったのです」
「東南アジアをはじめ世界中の水生生物ディーラーは、顧客が色鮮やかな生き物を欲しがることをよくわかっています」
記載論文の共同執筆者であるドイツ、レーゲンスブルク大学動物学研究所のクリストフ・シューバルト氏
「現地のディーラーたちが、学者がまだ調査をしていない場所で採集を始めると、突如として、未記載の生き物の市場ができてしまうのです」

ルカウプは、アクアリウム市場で培った人脈を駆使して、バンパイアクラブがいる場所を知っていそうな人物を探し出した
「偽の情報もたくさんありました。カニを捕っている側にしてみれば、他の人間に入って来て欲しくはないのでしょう」
インドネシアにはまだ名前の付いてないバンパイアクラブがたくさんいるだろう
淡水性のカニは生涯海に出ず、同じ場所に留まる傾向にある
そのため、インドネシアの島々にはたいてい、独自のバンパイアクラブが生息
またバンパイアクラブは水陸両生であり、これも彼らが鮮やかな体色を進化させた一因と考えられている
陸上では「水中に比べて視覚によるコミュニケーションがたいへん重要になってきます」
新種であることが判明した2種のバンパイアクラブはおそらく、それぞれがひとつの川の流域だけに生息しているため、乱獲の犠牲、絶滅も・・・
シューバルトさん
「地元の人々は、生活のためにカニを捕まえています。彼らはただ捕れるものを捕って、どんどん輸出してしまうのです」
ルカウプ
人気が過熱して天然のバンパイアクラブが捕り尽くされることがないよう、この先、商業的に繁殖が行われるようになって欲しい
熱心な愛好家の中にはカニの繁殖を行う者もいるが、バンパイアクラブの大半はインドネシアから輸入されてくる

・・・初め、なんでバンパイア?と
血をチューチューしてると思った
人工繁殖・・・変態的日本人がヤってくれると・・・
交配も・・・吸血するカニが・・・

今日は~
オオイヌノフグリ
3月初め
このころはカワイイ・・・
今は結構伸びてジャマ

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