2024年8月14日水曜日

日本が羨む中国国債事情?


一部の地方商業銀に購入済み国債の決済停止を指示する異例の措置
行き過ぎた介入、長期的に投資家信頼感を損なうリスク
中国当局は、世界3位の規模を持つ中国国債市場で生じている相場の過熱感に対応するため、あらゆる手段を講じる構えにある

中国の規制当局は9日、江西省の地方商業銀行に対し最近購入した国債の取引決済を行わないよう指示
事実上、市場における責務を放棄させる極めて異例の措置に踏み切った
中国債市場では、利回りが過去最低水準に沈み、当局は銀行が金利リスクに過度にさらされているとの懸念を深め、過熱感の沈静化に向けて介入措置を相次いで打ち出している
中国景気減速の兆しが強まる中、指標となる10年債利回りは今月に入って過去最低の2.12%程度まで低下
その後、徐々に2.22%程度へ水準を切り上げており、今のところは当局が望む介入効果は得られている?

  一方、当局による行き過ぎた介入は、経済のファンダメンタルズから市場を切り離すと同時に、長期的には投資家の信頼感を低下させるリスクをはらむ
ここ数年は中国政府が株式や通貨の取引への介入を試みているが、時には市場の混乱を招く結果となっており、国際的な投資家を遠ざけている

前週に発表されたデータによると、外国人投資家は4~6月(第2四半期)に中国から記録的な規模の資金を引き揚げており
中国資産に対する悲観論がどの程度深まっているかを示す材料に

スタンダードチャータードの中国マクロ戦略責任者、劉潔氏
中国人民銀行(中央銀行)が「4月から金利リスクに関して市場に繰り返し警告してきたが、金利の低下が続いていた」
「今回は人民銀が考える長期国債の『適正』水準を市場によりよく浸透させ、将来の投機的ポジション構築を減らす効果を目指して、十分に強力なメッセージを発する意図があった」

過熱する国債市場に対する一連の措置からは中国政府が抱えるジレンマも浮かび上がる
借り入れコストを低く抑えて、低迷する景気を支える必要がある半面
金融の安定を危険にさらすような国債バブルの形成につながるほどの行き過ぎた金利低下を確実に回避することにも配慮している
上海では人民銀の支店が域内の金融機関に対し
債券市場のリスクについて協議するため会合を要請したと、事情に詳しい複数の関係者が明らかに

中国外国為替取引システム(CFETS)のデータによると、最も活発に取引されている10年債の売買高は12日に580億元(約1兆1950億円)と先週の平均のわずか48%

シティグループのエコノミスト、余向栄氏は
「金融リスクに対する人民銀の懸念は妥当だ」
「長期年限の利回りを押し上げる措置が十分かどうかには、不透明感がある」
「一時的な直接介入もあり得るが、国債利回りは最終的に経済のファンダメンタルズで決定される」

中国債相場は悲観的な景気見通しと利下げ観測を背景に年初から上昇基調を強めてきた
不動産や株式など魅力的な代替投資先に欠ける上
貯蓄から金融投資への転換も、国債需要に追い風となり
財政刺激策の拡大に向けた国債発行増も買い手の抑制にはつながらなかった

 ピクテ・アセット・マネジメントのケアリー・ヤン氏とサブリナ・ジェイコブズ氏
「低ボラティリティーの投資機会が乏しいことで、多くの投資家にとって中国債が魅力的な投資先になっている。特に中国株市場の低迷が続き、景気の回復が緩やかなペースにとどまる状況下ではなおさらだ」
「われわれはこれが懸念材料だとは捉えていない」

・・・かたや日本
日本国債の引き受け先が・・・

今日は~
ガクアジサイ

6月の終わり
ちょうどイイ頃

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