2024年7月27日土曜日

カエルも ととのう?

カエルサウナがカエルを救う
あのツボカビ症から回復
穴を開けたブロックを日向に置くだけ、勝手にくつろぐ絶滅危惧のカエル

ツボカビに感染したキンスジアメガエル(Litoria aurea)は、太陽光で暖まったブロックの中で休むと回復できることが明らかになった
(PHOTOGRAPH BY ANTHONY WADDLE)
仕組みはとても簡単
10個の穴を開けたレンガのブロックを直射日光が当たる場所に置く
すると、暖かい場所を好むオーストラリアのキンスジアメガエル(Litoria aurea)は、蒸し風呂のようになった穴の中に飛びこみ、三角形の頭だけを出してくつろぎはじめる
カエルツボカビ(Batrachochytrium dendrobatidis、Bdとも)という脅威の病原菌は、世界中で90種を超える両生類を絶滅させ、500種を減らしている
この真菌は涼しい場所を好むため、人造のサウナで体温が上がると効果的な対策になる

カエルサウナの発案者は、オーストラリアのマッコーリー大学に所属する保全生物学者、アンソニー・ワドル氏のグループ
カエルツボカビによって大幅に数を減らしている近危急種(Near Threatened)のキンスジアメガエルで実験を行ったところ、この試みが成功
感染したカエルであっても、太陽光で暖まった黒いブロックの中で過ごすと回復
また、この場所を使ったカエルは感染しても重篤化しなかった
それでも、カエルサウナは両生類をツボカビから守る独創的な対策の一つでしかない
ツボカビはかなり蔓延しているので、これを根絶するのは
「風邪を根絶するのと同じようなもの」
つまりほとんど不可能

カエルツボカビがはじめて記録に現れたのは、1970年代から1980年代にかけて
ワドル氏によると、カエルツボカビは両生類の疾病の中で一番深刻で、世界中で多くの種に影響を与えている
さらにヨーロッパでは北に向かって拡大しているなど、気候変動によってこれまで以上に広がりを見せている
「これは生命の樹全体に影響を与えます。たとえるなら、すべての哺乳類に感染するコロナウイルスのようなものです」
カエルツボカビは数百種あるツボカビの一つで、水中またはほかの両生類との接触によって広まる
感染すると皮膚のタンパク質が食べられ、やがて死に至る
カエルツボカビは、すべての両生類を殺すわけではない
ウシガエルなどは、害を受けることなく病原菌を運び拡散させる
この不思議な特徴のため、両生類の生物多様性が著しく低下し、生態系の健全性が損なわれている
ナショナル ジオグラフィックのエクスプローラー(探求者)で、ホンジュラス両生類救済保全センターの保全責任者であるジョナサン・E・コルビー氏
「世界からカエルがいなくなることは、決してないでしょう」
ではどうなるのかと言えば
「カエルはたくさんいても、かなり多様性が失われた世界です」

ワドル氏らは、カエルサウナのシステムを特に温暖な気候にいるほかの種でも試す予定
近絶滅種(Critically Endangered)に指定されているパナマゴールデンフロッグ(Atelopus zeteki)など、より涼しい環境に生息している両生類では、暑くなりすぎてストレスがかかるため、利用できない
コルビー氏
「すべてに効く万能薬ではありませんが、少しずつでも前進することが重要なのです」

カエルツボカビと闘う科学者たちは、弱毒化したツボカビを使ったワクチンも開発している
ワドル氏
「これはカエルたちにはとても有効です。飼育してから野生に復帰させるなら特に」
オーストラリアのシドニー・オリンピック公園のキンスジアメガエルや、アメリカのモハベ砂漠に生息する絶滅危惧種(Endangered)のアメリカアカガエルの仲間(Lithobates onca)では、ワクチンの投与に成功している
種によっては化学的な治療法も有望だが、コルビー氏も述べているように、実験は管理された環境で行われているので、野生動物にそのまま適用するのは難しい
理想的には、遺伝子の変異によってカエルが耐性を獲得するのが望ましい
そのためにも、カエルサウナのような対策が必要だ。病原菌に適応するまでの時間を稼がなければならない
ワドル氏
「これは一時しのぎの対策ですが、うまくいけば、自力で生き延びられるようになってくれるはずです」

・・・ととのう?
とはチと違うけど・・・

今日は~
トリアシショウマ/Astilbe thunbergii var. congesta astilbe

6月半ば
咲いた
種でアチコチに
まあイイんだけど
丈夫で増える
で、ジャマになると引っこ抜く

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