2023年9月16日土曜日

ロータリーの夢

 2023/9/14マツダが新型MX-30 Rotary-EVを発表
ロータリーエンジンを発電専用に使うシリーズPHEVとして登場
自動車業界に詳しいマーケティング/ブランディングコンサルタントの山崎明氏
「このユニークな車には、“匠”の技を少数の技術者に伝承させてきたマツダの意地と執念を感じる」

カテゴリー的にはプラグインハイブリッド(PHEV)となるが
パラレル式もしくはシリーズパラレル式を採用する他社のプラグインハイブリッドとは大きく異なる
シリーズハイブリッドという意味では日産e-POWERと同じ
e-POWERはプラグインで充電できるほどのバッテリー容量はなく、あくまでエンジンで発電した電気で走る
つまりガソリンで走るハイブリッド
一般的に、日常的な車の走行距離は、1日数十km程度(片道30分程度の目的地への走行程度)
数百kmという長距離ドライブはたまにしか行わない、という使い方がほとんど
プラグインハイブリッドは日常の走行は自宅等で充電した電気で走り、たまの長距離走行の時だけガソリンエンジンで走る、という使い方を前提としたモデル
長距離走行の時はCO2を排出してしまうが、ほとんどの場面では電気のみで走るのでCO2削減効果は大きい
一方、BEVで最大の問題となる外出先での充電場所の不足や充電時間の長さといった問題からは解放され、実用上の不便はない

現状最適解の1つと考えられ、一時期極端なBEVシフトに走ったヨーロッパや中国でも見直しの機運が高まっている
欠点もありエンジンを動かすためのすべての装備、大型バッテリー、モーター、制御系を搭載する必要があるので、ある程度大きな車体になる
レシプロエンジンは3気筒以上でないと振動の問題が発生するので、小さいエンジンと組み合わせることも困難

ロータリーエンジンは往復運動のレシプロエンジンとは異なり、ガソリンの爆発力を回転運動に直接変換する
振動が少なくスムーズに回る
また4ストロークのレシプロエンジンは2回転で1回爆発する仕組みで、4気筒で1回転2回爆発
それに対しロータリーエンジンは1回転で3回爆発するので小さいエンジンでもパワーが出る
1960年代、ロータリーエンジンは夢のエンジンともてはやされ、世界中の自動車メーカーが開発に乗り出した
しかしロータリーエンジンの開発は困難を伴い、マツダのみが十分実用に耐えるロータリーエンジンの開発に成功

しかし、ロータリーエンジンには致命的な欠点が
構造上、熱損失が大きく低回転域では熱効率が悪い
つまり燃費が良くない
1973年のオイルショックはマツダに致命的な打撃に
それ以降、コンパクトなサイズとスムーズな回転と高出力という特性を生かせるスポーツカーのみにロータリーエンジンは採用されるよう
そして2012年、RX-8の生産終了とともにロータリーエンジン搭載車の販売は終了

しかしマツダはロータリーエンジンを諦めてはいなかった
規模こそ大きく縮小したものの、補修用のエンジンを細々と作り続けるための組み立てラインを残た
またロータリーエンジンを組み立てるのに必要な匠の技を小数の従業員に伝承させていた
開発も細々と継続し、復活の日を待ち望んでいた

なぜプラグインハイブリッドにロータリーエンジンを採用したのか
ロータリーエンジンは低回転域が苦手だが、効率の良い回転域だけを使えば燃費を伸ばすことができる
発電専用として得意の回転域だけ使えば燃費問題をかなり克服できる
またロータリーエンジンは小さく、振動も少ない
ロータリーエンジンを使えば、スペースに制約のある小型車のプラグインハイブリッド化も可能
エンジンはスペースが最小で済む830ccの1ローター
従来のマツダロータリー車は2ローター1308cc
エンジンの出力は53kW(72馬力)だが、駆動用のモーターは125kW(170馬力)とパワフル
バッテリーは17.8kWhの容量があり、フル充電で電動走行が107km可能
107kmあれば日常のほとんどの場面では十分ほぼBEVとして運用可能
長距離走行時にはロータリーエンジンの出番
新型ロータリーエンジンは最新の直噴技術を採用
燃焼室形状も新しくなり、全体もアルミの活用により軽量化され、燃焼効率も高まっている
ガソリンでの走行時(シリーズハイブリッドとして走行時)の燃費はWLTCモードで15.4km/L
せいぜい6~8km/LといわれていたRX-8の燃費に比べると劇的な進化
この数字は世界最高の効率を誇るトヨタのプラグインハイブリッド車には劣るものの、ヨーロッパのプラグインハイブリッド車とは十分肩を並べることができる

・・・へ?そんなモノだったの?
ワタスのマニュアルでも狙えば13km/Lくらいは・・・

燃料タンクは50Lの容量を持つため、航続距離はWLTC燃費で単純計算すれば107+15.4×50で877kmとなり、相当なロングドライブでも安心

通常はあくまでBEVとして使い、たまの長距離ドライブの時はロータリーエンジンの音を奏でながら走る

・・・出力の変動が少ない高速での感覚は・・・乗ってみたいわ

今のところ既存の補修用ロータリーエンジン製造ラインを改修して製造
ロータリーエンジンを組み立てるための匠の技を持った従業員も限られるため、年間最大2万台(販売地域は欧州と日本。日本の目標販売台数は月販300台)と

・・・ど~しよ
20000台/年?
将来のプレミアムが・・・
トヨタもコレ考えてる
当然エンジンはマツダから
こういうのが正常進化
泥縄なBEVとは違う
ロータリーといえば
かつてノルウェーでRX7が水素で走ってた
水素ステーションが普及したら・・・
次期RX?その次?
あたりでRXが水素で・・・
高け~んだろうな~

今日は~
ハオルチア リミフォリア/Haworthia limifolia

7月の終わり頃
相変わらず花茎が長い
意味が?

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