2024年1月17日水曜日

中国、2035年には年金亡国

 年金問題だけにフォーカス

60歳定年と高い所得代替率が命取り、“体制維持”優先の政策に限界が来ている

定年60歳が襲う国家悲劇
習近平氏は、国家主席就任時から経済よりも中国共産党を重視する
この基本的なスタンスは変わらず現在、共産党政権維持に全神経を集中させている
そのメルクマークが財政赤字削減
国難ともいうべき不動産バブル崩壊時でさえ財政赤字に拘っている
これが、中国経済の回復を遅らせ体力を消耗させる主因
さらに年金財政の窮迫が目前に迫っている
ここで潜在成長力をさらに低下させれば、年金を満足に支払えない悲劇が待ち構えている

中国の定年は、男性60歳・女性55歳(一部は60歳)
高齢者の定義は60歳以上
年金支給開始も60歳
国際的にみた定年は65歳以上だが、中国だけは短い
革命当時の健康状態が悪かったから
これによって現在、労働力不足に直面しながら定年延長できない
国民の低い勤労意欲と7割という高い年金所得代替率のもたらした結果
中国では「早く定年を迎えて楽をしたい」という意欲が極めて強い
習近平国家主席の巨大権力を持ってしても・・・
強引に定年を延長すれば大衆蜂起が起こり兼ねない?
習氏は大衆運動を恐れている
これが国民監視を強めている理由

中国人口に占める高齢者(60歳以上)の割合は、現在20%ほど
この比率は中国がすでに国際社会が定義する超高齢社会(65歳以上人口の占める比率が21%以上)と同じ状況
日本が超高齢社会へ移行したのは2007年
中国もすでにこの状況にあることが中国の年金財政を考える上で極めて重要なポイント

次のデータは、国際社会が高齢者を65歳以上と規定している尺度を中国に当てはめたもの

   高齢化社会  高齢社会   超高齢社会
中国 2001年  2021年  2034年
日本 1970年  1994年  2007年

中国は2034年に超高齢社会(65歳以上の人口比21%以上)へ移行する予測
だが中国の退職年齢が60歳であるので、前記データは中国にあてはまらず
実際は2024年に繰り上がっている
これが中国にとって大きな財政負担に

広く認識されていないが、中国の年金所得代替率(税引き前)は、桁外れに高い
年金支給率が、現役時代の給与の7割支給

年金所得代替率(税引き前:2020年)
中国  71.60%
米国  39.20%
日本  32.40%
韓国  31.20%
出所:OECD

中国の年金所得代替率が、群れを抜いて高いのはそれ自体、正しいこと?
だが、これが退職年齢引き上げの障害に
中国では、少子高齢化が急速に進んで労働力不足状態?

・・・働き口の無い若者がイッパイって?

これを緩和するには、退職年齢引き上げしか方法がない
現役時代の所得に対して7割も年金が支給されれば、定年延長引き上げは困難
ただ中国の年金は賦課方式
現役世代の負担によって年金が維持されていることを考えれば、大局的見地から退職年齢引き上げは必要
この論理が中国では通用しない

・・・日本人としてはコレはうらやましい?
ただ先々を考えると・・・
物分かりのイイ民草

中国は現在の60歳年金支給方式を続ければ、生産年齢人口の減少によって潜在成長率が急減速
年金財源(企業従業員基本年金)は2035年に枯渇すると予測されている
これは政府シンクタンクの中国社会科学院が発表(2019年)した公式推計
李克強・前首相時代の合理的な算定

格付け企業フィッ」の国家・超国家調査部門グローバルヘッド、エドワード・パーカー氏
一般的に生産年齢人口の変化による経済成長への影響や、医療・年金費用の増加による財政への打撃が大きくなる
これは格付け企業各社に共通の認識
パーカー氏
「2050年には韓国、台湾、中国の信用状態(格付け)は最悪の水準に陥っているだろう」

中国は、年金財政が赤字に転落する2035年に、どういう事態に?
台湾を侵攻する経済力はなくなっている
国内の反対論も強まる「台湾侵攻よりも年金をよこせ」・・・

・・・だから今がコワい

超高齢社会の中国が、戦争経済に耐えられない
中国は、初めて大衆の戦争忌」運動に直面する?
中国は、台湾と平和共存が・・・?

今日は~
紅梅

1月はじめ開花
こんなん初めて
ツボミが膨らんでたけど
その後、寒くなったりしたんで
このママ眠るかな~
なんて思ってた
けど一輪、咲いちゃった・・・

0 件のコメント:

コメントを投稿