2016年12月20日火曜日

火葬1612

ぼや川より
おじいちゃん・いつになったら・部屋あくの
・・・むむ・・・

火葬場
火葬場の大半は、公営
だが、東京23区に限っては9カ所の火葬場のうち、民間の東京博善が運営する施設が6つある

火葬が庶民の間にまで普及し始めたのは江戸期
江戸幕府の政策である檀家制度の下、ムラで死者が出れば、近くの寺の境内で火葬することが多かった
そうした寺は火葬寺、火屋などと呼ばれた
当時は寺が、葬式、火葬、埋葬(墓)をワンストップで担っていた
明治に入ると、神道と仏教を切り分ける、いわゆる神仏判然(分離)体制が
1873(明治6)年、火葬は仏教的な葬送法だということで、神道式の土葬に切り替える火葬禁止の太政官布告が
・・・アホか
廃仏毀釈によって寺院から火葬の機能が失われ、逆に寺院は墓地経営にシフトしていく
明治政府の土葬政策によって、都内では公共霊園が整備された
現在、都内の一等地にある大規模な都営霊園がそれ
港区の都立青山霊園は神葬墓地として、火葬禁止の太政官布告を目前にして土葬墓を整備する目的で造成された
同じく雑司ケ谷、谷中などの霊園が同様の目的で造成されていく
今でも青山霊園(港区)を歩けば、明治初期に造られた土葬墓を見ることができる
だが、土葬墓は広い敷地が必要で、なおかつ高い費用がかかる
伝染病予防の観点からも、土葬は敬遠され、火葬禁止はわずか2年でポシャ

1887(明治20)年、実業家の木村荘平が日暮里で火葬を請け負う民間会社・東京博善を起業
戦前までに都内にあった火葬場を次々と買収
そして東京博善は現在、都内で6カ所の火葬場を運営する
1918(大正7)年には、全国の火葬場数が統計上最高の3万7522カ所に
また、燃料に重油が用いられるなどの施設・運用改良によって、火葬率は飛躍的に向上
そして1935(昭和10)年には、全国の火葬率が50パーセントを超えた
現在では、イスラム教などの宗教教義によるものや、土葬の慣習を守り続ける一部の集落のみが土葬の風土を残している
特定非営利活動法人日本環境斎苑協会のホームページにある
国際火葬連合がまとめた2010年の各国の火葬率の統計値
諸外国の火葬率
中国は49%
英国は約73.15%
米国は約40.62%
フランスは30/09%3
イタリアに至っては13.09%
・・・外国ではゾンビが多い訳だ

東京博善は1992(平成4)年、出版社の廣済堂の傘下に
現在、火葬場を新設できるのは1968(昭和43)年の旧厚生省通達によって
自治体と宗教法人のみ
だが東京博善は戦前からなんでOK
都内の公営火葬場は23区内で2カ所(臨海斎場、瑞江葬儀所)のみ
東京博善以外のもう一つの民間斎場は、板橋区・荒川沿いにある戸田葬祭場

「公営に比べて民間は火葬のスピードも速いですが、それはそれで、別のジレンマを抱えることになります」
現在、東京博善では来る多死社会を前に、火葬場のリニューアル工事を実施中
葛飾区の四ツ木斎場を休館して全面建て替えを行っており、2016年12月に再オープンする
さる研究者
「今後、火葬需要はより高まることが予想されます。東京博善や戸田葬祭場にとっては大きなビジネスチャンスのように思えますが、必ずしもそうではないのです。昨今の家族葬や直葬など葬式の簡素化の流れの中にあって、火葬場を訪れる会葬者が減っています。すると火葬場の収入源であるレストランや売店の売り上げが伸びない。同時に火葬ラッシュ時代ですから、火葬時間を可能な限り短縮しなければならない。拾骨までの時間が短ければ、それもレストラン利用が減る原因になります。葬式の簡素化と多死社会の到来で、一会葬当たりの売り上げ単価が下がってきています」
そこで民間斎場では、施設をより高級化して、会葬者の売り上げ単価を上ようと・・・
日本で屈指の火葬件数を誇る東京都板橋区の戸田葬祭場のケース
戸田葬祭場は年間火葬数がおよそ1万4000体
日本でも屈指の巨大斎場
火葬炉は全部で15基
和風の落ち着いた雰囲気、玄関ドアを開けると大きな観音像が出迎えてくれる
そこから会葬者は、いったん中庭に出る
枯山水の見事な日本庭園を横目に回廊を歩いて行くと、火葬棟へと誘われる
一転、火葬棟の内部は厳かな空気が支配する
目線の向こうに火葬炉の扉が見えてきた
戸田葬祭場の担当者
天井からはシャンデリアが下がり、音楽ホールのような荘厳な佇まい
「ここは戸田葬祭場でも最もグレードの高い特別殯館と呼ばれる火葬炉です
特別殯館の会葬者は他人と鉢合わせになることはありません
1日3体のみ受け付けています
静かに時間をかけてお別れをしたい会葬者の方にここをお使いいただいております」
拾骨する部屋も広々している
つい先ほどに火葬された後の、真っ白な残骨灰が、まだ拾骨台に残されていた
このホスピタリティの高さは、公営斎場には見られないものだ
戸田葬祭場では、火葬炉に三種類のグレードを設けている
特別殯館の利用料は17万7000円
その下の特別室(全五基)は10万7500円
一般の火葬炉(全八基)は5万9000円となっている
・・・のさたもカネしだい
戸田葬祭場の担当者
「火葬の原価は、燃料やメンテナンス、光熱費、人件費などで一体当たり6万円から7万円ほど。公営のように一律料金ならば、とうてい赤字です。民間火葬場で採算を取っていくには、炉にグレードの差を設けるなど、付加価値を高めてやり繰りしていかなければならないのです」
確かに横浜市の場合でも、市外の人が利用する際の料金は5万円と、一気に跳ね上がる。公営の火葬場は、住民サービスの一環として税金が投入されている分、安価にできる
だが、戸田葬祭場の場合は民間ビジネスとして成立させなければならない
戸田葬祭場では貸し葬儀式場、有料霊安室、有料待合室、散骨用の粉骨サービス、手元供養、飲食店などの様々な付加サービスを加えて、収益を確保
そして戸田葬祭場で、新たなる収益源になりつつあるのがペット火葬
ペット葬は、全国の火葬場で近年、需要を伸ばしている付加価値サービス
一昔前までは、ペットが死ねば自治体に引き取ってもらうことがせいぜいで、田舎では庭先や裏山に埋めたものだ
だが、今やペットは家族同然
ここ10年ほどでペット葬の専門業者が次々と出現
ペット葬業者の場合、多くは火葬炉を積んだ軽トラックで回収し、走らせながら火葬
だが、中には回収したペットの遺体を火葬せずに、山の中に投棄するような悪徳業者も
その点、人間の火葬場であれば、丁重に荼毘に付してくれるのではという安心感が依頼主にはある
戸田葬祭場に併設されているペット火葬場には予備炉を含めて3つの炉があり
人間の火葬炉に勝るとも劣らぬ立派さ
明るく広々とした室内に台座が置かれている
ここで「最後のお別れ」を済ませると、台座ごとエレベーターで地下へと下がっていく
遺体はぐるっとバックヤードに回り込み、そこで火葬される
火葬炉の仕組みは人間とほぼ同じだ
火葬後は再び、台座に戻ってくる
「火葬されるペットは犬や猫だけではありません。小鳥やハムスターなどの火葬はよくあります。こうした小動物でも火力を調整すれば、きちんと骨にでき、お骨を拾えます。しかし、先日はある若い女性が、飼育されていたカブトムシをお持ちになられたことがありました。さすがに、カブトムシは骨にすることができませんが……」(ペット火葬担当者)
・・・は?
冗談のような話だが、昆虫の火葬に関しては、筆者は関西のあるペット専用霊園を取材した際にも聞いたことがあった
そこで聞かされたのは、帰省してきた孫に頼まれて、祖父母が孫を連れてカブトムシを火葬しに来たケース
普段は都会に住んでいて、夏休みにしか孫は帰省してこない
祖父母の家で飼っていたカブトムシが死んだ際
「おじいちゃん、カブトムシが死んだから人間と同じようにお葬式してあげて」と孫が言う
祖父母にしてみれば、年に1度しか帰ってこない孫の頼みはなるべく聞いてやりたい
孫かわいがりで、祖父母が火葬場に連絡をしてくる
ペット葬からも、日本の都市化、核家族化が透けて見えるようだ
いずれにせよ、人間の葬送の形態が縮小していくのと反比例して、ペット葬産業のほうは肥大化している実態がありそう

火葬場では民間と公営とでは運営の仕方が異なる
それぞれにジレンマを抱えている
公営斎場は、利用料は安いが、設備面は民間に比べて分が悪い
運営の原資が税金であるため、施設の改良が難しい
炉は1基当たり1億円以上する超高額商品だ
壊れてもいないのに、最新の炉に買い替えるための予算を確保することは難しい
そのため、横浜市では炉内のレンガをこまめに修繕することで炉の長寿命化を図っている
しかし、使用頻度が高まれば、炉への負荷が高まり、耐用年数が短くなる
炉の火力を強めれば、より早く骨灰にすることは可能だと思われるが、骨が傷んでしまう
箸で骨を拾えるように、美しく焼くには職人技が必要
公営火葬場の場合、炉も増やせず、火葬の回転数を上げられないジレンマに
こうした火葬場設置のジレンマを解消する斬新なアイデアとして、長年、議論されてきているのが船上火葬
船上火葬は、炉を備えた船の上で火葬する
大正時代には火葬船葬禮株式会社という企業が警視庁から認可を受けた
だが、最大のネックは沿岸の漁師や港湾関係者の反対
これまで実現には至っていない
現在も船上火葬の可能性を探るべく、シンポジウムなどが開かれてはいるが、具体化に動き出した例はない

首都圏の火葬場の混雑を避けるため、故郷に遺体を移して火葬しないか、と呼びかけている自治体もある
石川県小松市と加賀市では小松加賀環境衛生事務組合が音頭を取り
2015年夏からふるさと火葬を始めた
地元の火葬場小松加賀斎場さざなみでは、小松空港から車で数分という地の利を生かして、主に羽田空港経由での棺の空輸を受け入れる
空路で首都圏から遺体を運ぶには15万円程度のコストがかかるが、故人をずっと霊安室で待たせている、という遺族の心理的な負担が解消されるメリットも
しかし、長距離移動の煩わしさなどの問題があり、利用者はほとんど現れていないのが実情
2016年3月、小松市出身で首都圏で亡くなった男性が、ふるさと火葬を利用した第一号に
が、この場合は、故人が故郷での葬儀を望んだからだという

・・・ナムアミダブツ

今日は~
デンドロビウム イプシロン/Dendorobium ypsilon
先日、水やり
1枚残ったハッパも落ちた
で小さな花芽
両サイドに1つづつ
咲くのはイツ?

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