2021年6月5日土曜日

素人の矜持

反中の陰謀説とされてきた新型コロナウイルスの研究所流出説
がここへ来て急に見直されているのは、中国の説明がおかしいと感じた世界各地の
アマチュアネットユーザーがチームを組んで否定しがたい新事実を科学界と大メディアに突きつけたから・・・

新型コロナウイルス感染症のパンデミック(世界的な大流行)は中国・武漢の研究所から手違いでウイルスが流出して引き起こされた
これはつい最近までオルト・ライト(新右翼)的な陰謀論としておおむね無視されてきた
ワシントン・ポストは2020年初め
「専門家が何度もその誤りを証明した陰謀論を、執拗に蒸し返している」
とトム・コットン上院議員を批判
CNNは
「陰謀論や誤情報を信じている友人や家族を説得する方法」を伝え
ニューヨーク・タイムズも
「非主流の説」扱い
公共放送のNPRも
「研究所の事故で流出したという説は虚偽だと証明されている」etc

NWは2020/4武漢ウイルス研究所(WIV)はウイルスの病原性や感染性を強める機能獲得型研究を行なっており、ここから流出した可能性も否定できないと報道
同様の報道を行なったのは、左派系雑誌のマザー・ジョーンズに加え、ビジネス・インサイダー、ニューヨーク・ポスト、FOXニュースetc

雲行きが変わったのは、この何カ月かの間に武漢の研究所からの流出を疑わせる状況証拠が次々に明るみに出て、無視できないほどに蓄積されたから?
それらの証拠を探り当てたのはアマチュアの探偵?たち
彼らの武器は好奇心、そして来る日も来る日もインターネット上の膨大な情報をかき分け、手掛かりを探す根気強さ・・・
パンデミックが始まってからというもの、その原因に関心をもった世界各地のアマチュア20数人が独自に調査を行い、埋もれた文書を掘り起こし、断片的な情報をつなぎ合わせてきた
彼らがばらばらに発信した推理が1つ、また1つとツイッター上でつながり、やがてはまとまったストーリーが紡ぎ出されてきた
オープンソースの自由参加型ブレインストーミング」であり、ネット調査と市民ジャーナリズムの要素が合体した、全く新しい調査方法?
彼らは自分たちをDRASTIC(Decentralized Radical Autonomous Search Team Investing COVID-19=新型コロナウイルス感染症に関する分散型の急進的な匿名の調査チーム)と・・・

DRASTICの調査結果は長い間ツイッター上のオタク世界の片隅に埋もれ、少数のフォロワーにしか知られていなかった
探偵たちはたびたび捜査の袋小路にぶつかったし、時には彼らの解釈に異を唱える科学者たちと論争になった
それらの数々のツイートは、ツイッターのファイヤーホースサービスを介して、1つのまとまったニュースの流れを形づくった
調査の質はしだいに向上し、事実究明に向けたその執念がより幅広いフォロワーを引きつけ、科学者やジャーナリストもその内容に注目するようになった

まず、武漢の研究所が長年コウモリのいる洞窟で何種類ものコロナウイルスを収集してきたこと
その多くは2012年にSARS(重症急性呼吸器症候群)のような症状を起こして3人の鉱山労働者が死亡した銅鉱山で見つかったもので、新型コロナと最も近縁なウイルスもそこに含まれるとみられている
また、武漢の研究所はこれらのウイルスを使ってさまざまな実験を行なっていたが
安全管理はお粗末で、曝露や流出の危険性があったことも明らかに
研究所も中国政府もこうした活動を外部に知られないよう、ひた隠しにしていた
・・・当然
武器開発をオープンにするわけが・・・

さらに、新型コロナの発生源とされた武漢の華南海鮮市場で最初の集団感染が起きるよりも何週間も前に、既に感染者が発生していたことも分かった

これらのいずれも研究所流出説を裏付ける決定的な証拠とは言えない
研究所が発生源ではない可能性も十分にある
しかしDRASTICが集めた証拠は、検察官の言う、相当な理由にはなる
研究所から出た可能性を疑い、本格的な捜査を行うに足る理由がある・・・

アメリカやその他の国々が精力的に調査を進めても、研究所流出説を裏付ける明白な証拠が得られるという保証はない
中国の全面的な協力なしには、徹底した調査はできないが、中国の協力は得られそうにない

それでも、この雑多な背景を持つ少数のアマチュアたちがやってのけた草の根の調査報道は、21世紀の最大のスクープとなる可能性がある
DRASTICの1人、シーカー(探索者)と名乗る20代後半のインド人男性がメールとテキストメッセージで
彼はインド東部の西ベンガル州在住
地元の伝統的な舞踊に使われる仮面をツイッターのロゴにしている
仕事は建築、絵画、映像制作など
母や姉妹がよく作るインドの粥キチュリーのように雑多な素材が混じり合うことで、意外性に富む作品ができるそうだ
熱心な独学者で、グーグルが監視の目を光らせるネット上の表通りからは外れた路地裏に精通し、興味を持ったトピックについてはそこでせっせと情報収集をしてきた
その成果をレディットに頻繁に投稿し、75万カルマ・ポイントを獲得したという
パンデミックが始まった当初、新型コロナ関連のニュースを追っていた人たちの例に漏れず、シーカーも武漢の海鮮市場で野生動物からヒトに感染が広がったと信じていた
3/27付のツイートで
「珍しい動物の取引で生まれたおかしなウイルスで、親や祖父母が死ぬなんて、ひどい話だ」
彼がそう信じたのは、主要メディアがそう報じたからで、主要メディアがそう報じたのは何人かの科学者がそう主張したから
そう主張した科学者の筆頭格がピーター・ダザック
パンデミックを起こす可能性がある自然界の病原体について大規模な国際調査を行う非営利の研究機関、エコヘルス・アライアンスの代表
ダザックは、武漢ウイルス研究所に所属するコウモリのウイルス研究の第一人者、石正麗(シー・ジェンリー)と長年共同研究を行ってきた
十数本近い論文を共同執筆し、分かっているだけで$60万ドルの米政府の助成金を彼女に回してきた
世界で最も多くコロナウイルスを収集してきた研究所のすぐそばで、未知のコロナウイルスの集団感染が発生したとなると、研究所から流出した疑いを持つのは当然
ダザックはすかさずそれに待ったをかけた
他の26人の科学者と連名で2020/2/19医学誌ランセットで公開書簡を発表
「新型コロナウイルス 感染症が自然な発生源を持たないことを示唆する陰謀論を、私たちは断固として非難する」

今では情報自由法の請求記録から、ダザックが研究所流出説を潰すための公開書簡の作成を主導したことが分かっている
彼は書簡の草案を作成し、仲間の科学者たちに署名させて、それが幅広い科学者の見解を示すものに見えるように画策した
ダザックは科学者たちに署名を求めるメールで
「この声明にはエコヘルス・アライアンスのロゴは入らないし、特定の組織や人物が作成したものだと特定されることはない」
武漢ウイルス研究所と研究内容が重なる科学者たちは
「(署名から)研究内容を逆にたどられることがないように」
署名しないことで同意した
公開書簡が発表されたことがきっかけでメディアに頻繁に登場するようになったダザックは
研究所流出説を「不合理」「根拠に欠ける」「完全なでたらめ」と一蹴
彼はまた、同研究所につながる証拠を発表した複数の科学者を攻撃
研究所流出説が理にかなわない理由の一部として、武漢ウイルス研究所では新型コロナウイルスに少しでも似ているウイルスを一切培養していなかったと主張
ダザックは長期にわたって大きな影響力を持ち続けた
彼のしたことが公にされれば、彼のキャリアも組織も大きな打撃を受けただろう
が、メディアがそうした疑問を提起することはほとんどなかった
「中国ウイルス説」を唱えるトランプ政権がエコヘルス・アライアンスへの助成金を打ち切ると、メディアはダザックを陰謀論者たちの犠牲者として同情的に取り上げた

シーカーは、2020年前半までにはその考え方に疑問を抱くように
そこで、通説のあら探しをしていた人々とのやり取りを始めた
その中で見つけた重要な情報が
カナダの起業家ユーリ・デイギンによる、オンラインプラットフォーム メディウムへの投稿
デイギンはこの中で、石正麗が2/3に科学誌ネイチャーで発表した中でウイルスRaTG13を取り上げていた
石正麗は論文の中で、新型コロナウイルスについての詳細な分析結果を紹介
新型コロナウイルスと遺伝子レベルで似ているウイルスとして、RaTG13(コウモリコロナウイルス)を挙げていた
論文はRaTG13の起源については曖昧で、中国南部の雲南省に生息するコウモリから以前検出されたと述べるだけで、いつ・どこで発見されたのか具体的な言及はなかった

デイギンはこの論文に疑念を抱き、新型コロナウイルスは、RaTG13あるいはその関連ウイルスを調べていて、遺伝子を混ぜ合わせたり、照合したりする作業の過程で生まれた可能性があるのではないかと考えた
デイギンの投稿内容は包括的で、説得力があった
シーカーはデイギンの説をレディットに投稿
するとすぐに、彼のアカウントは永久凍結された
この検閲の気配が、シーカーの好奇心とやる気を刺激した
・・・オタク魂に火が・・・

ツイッター上にあるグループのアイデアをさらに読んでいくと
「この問題について活発に議論し、調査しているグループが見つかった」

この刺激的なグループを構成していたのは、起業家やエンジニア、それにロッサーナ・セグレトというアメリカ インスブルック大学の微生物学者もいた
彼らは互いに面識はなかったが、新型コロナウイルスの起源が動物という通説に疑問をもった点が共通していた
アジアのどこかに暮らしているという冗談好きのコーディネーターがグループの会話を管理していた
この人物はビリー・ボスティックソンという偽名を使っており、ツイッターのアイコンには、痛めつけられた研究用のサルの絵を使っている
まさにシーカーにぴったりのグループだった
「彼らの手助けを得て、詳しいことを学んでいった」
「いつの間にか、この謎にすっかり夢中になっていた」
彼を駆り立てたのは好奇心だけではなく、ひとりの市民としての責任感でもあった
「新型コロナウイルスは、数えきれない人の命を奪い、大勢の人の生活を破壊した。多くの謎も残しているのに、その追跡調査が行われていない。人類には答えを知る権利がある」
シーカーをはじめとするメンバーたちは徐々に、RaTG13がその答」の一部を解明する上での鍵を握っているのではないかと・・・

グループのスレッドでは、6人ほどの参加者がこの謎について活発な議論を展開
彼らはヒントを求めて、インターネットや武漢ウイルス研究所の過去の論文をくまなく調べた
彼らは世界中の人々が見られる形でリアルタイムでデータを更新
さまざまな仮説を検証し、互いの意見を修正し合い、幾つかの重要な指摘を行った
例えば
RaTG13の遺伝子配列が、石正麗が何年も前に発表した論文に記されていた遺伝子コードの一部と完璧に一致した
この遺伝子コードは、武漢ウイルス研究所が雲南省のコウモリから発見したウイルスのものだった
DRASTICチームは、2つの論文に含まれる重要な詳細情報を過去の複数の報道と結びつけRaTG13は雲南省の墨江八二族自治県にある鉱山の坑道で発見されたウイルスだと断定
ここでは2012年にコウモリの糞を除去していた男性6人が肺炎を発症、そのうち3人が死亡していた
DRASTICはこれが、ヒトが新型コロナウイルスの始祖ウイルス(おそらくRaTG13かそれに類似したウイルス)に感染した初めての症例だったのではないかと考えた
石正麗は科学誌サイエンティフィック・アメリカンに掲載されたプロフィールの中で
複数の鉱山労働者が死亡した墨江八二族自治県の鉱山について調査を行ったことを認めている
だが彼女はこの銅鉱山の一件とRaTG13を関連づけることは避けており(論文の中でも触れていない)、作業員たちは洞窟の中の真菌(カビ)が原因で死亡したと主張した

DRASTICの面々は納得しなかった
鉱山労働者を死に追いやったのは真菌ではなく、SARSウイルスに似たウイルスで
研究所は何らかの理由でそれを隠そうとしているのではないかと、彼らは考えた
だが、それは直感にすぎず証明する手立てはなかった
だがネット情報を探るうちに、シーカーは中国の学術誌や論文を網羅した巨大なデータベース、CNKI(中国学術文献オンラインサービス)を見つけた
ここにある膨大な学術文献の中に、鉱山労働者の死に関連した情報が埋もれているかもしれない・・・
彼はベッドの横のテーブルにチャイを用意し、携帯電話とノートパソコンで夜を徹して探索を続けた
問題の鉱山がある地域の名称(墨江ハニ族自治県)に思いつく限りの関連キーワードを付けて
グーグル翻訳で英語を簡体字の漢字に変換して検索をかけ
検索結果をまた英語に翻訳して目を通す
「墨江+肺炎」「墨江+武漢ウイルス研究所」「墨江+コウモリ」「墨江+SARS」etc

1回の検索で何千もの結果が出て、雑誌、本、新聞、修士論文、博士論文などのデータベースが半ダース程も表示される
シーカーは来る夜も来る夜もそれらに目を通したが有用な情報は得られなかった
精魂尽きるとチャイを飲み、アーケードゲームで気分転換また作業を続ける
あきらめかけた時
昆明医科大学の院生が2013年に提出した60ページに及ぶ修士論文
タイトルは 未知のウイルスによる6人の重症肺炎患者の分析
患者1人1人の症状と治療の進展を事細かく述べた上で執筆者は疑わしい犯人を挙げていた
「シナキクガシラコウモリ、あるいはその他のコウモリ由来のSARSのような(症状を引き起こすコロナウイルス)」

2020/5/18シーカーは論文のタイトルとリンクをツイッターに投稿
次に、中国疾病対策予防センターの博士研究員(ポスドク)が執筆した同じテーマの論文を調べる
内容の多くは最初の論文と一致していた
鉱山労働者のうち4人はSARSウイルスに似たウイルスの抗体検査で陽性だったこと
これらの検査結果は全、武漢の研究所に報告されていたことも分かった(シーカーが2つの論文のリンクを貼った直後に、中国はCNKIのアクセス管理を変更し、彼が行なったような調査はできなくなった)

2012年にSARSウイルスに似たウイルスが見つかり、その事実が隠蔽され、武漢の研究所が問題の鉱山からさらにサンプルを採取して持ち帰るためにスタッフを派遣したのだとすれば、これは一大スクープ
ヨーロッパ・アメリカの主要メディアはすぐさま飛びついて派手に報道するはず?
何週間も話題にすらならなかった
イギリスではサンデー・タイムズが特集を組んだほか、少数のメディアが報道したが、アメリカメディアは全く取り上げなかった
シーカー
「メディアは大騒ぎになると思っていた」
「事実や因果関係に対する関心のなさに、あきれるばかりだった。潤沢なリソースを持つ主要メディアが、調査報道で(アマチュア集団に)大幅な後れを取るなんて、さっぱり理解できない」
DRASTICは数日のうちに、墨江ハニ族自治県にある鉱山の位置を突き止めた

主要メディアがそのツイートに注目し記者たちが我先に問題の坑口を目指し始めたのは、2020年も終わりに近づいてから
ドラスティックの発見を知った主要メディアが、新型コロナの始祖ウイルスが発見されたとみられる雲南省の鉱山へ取材に向かった
最初に現地入りを試みたのはBBCのジョン・サドワース記者
数台のトラックと治安要員に行く手を阻まれ、鉱山には近づけなかった(ダドワース記者はその後まもなく中国当局に記者証を取り上げられ国外退去を命じられた)
ほぼ同時期にAP通信の記者も試み、NBC、CBC、USAトゥデーなど他のメディアも後に続いたが、トラックや丸太、怒った村人たちなどに妨害され、いずれも現地入りを果たせなかった
野生の象が暴れまわっているので危険だと脅された記者もいた
ウォール・ストリート・ジャーナルの記者がマウンテンバイクで何とか鉱山の入り口までたどり着いたが、即座に拘束され、5時間の尋問

2020/5にシーカーが最初にこの大発見をツイートした時、主要メディアの反応はまだまったく鈍かったが、DRASTICのほうには新メンバーが加わり情報収集能力も増して、ウイルスの遺伝子研究から病原体を扱う研究所の安全基準まで、あらゆる事柄を網羅できるようになった

2020/5/21にメンバーの1人ビリー・ボスティクソンがグループをDRASTICと命名
さらにグループ全体をいくつかのサブグループに分け、それぞれ専門的なテーマで調査を進める体制を整えた
ほどなく新たな調査結果が次々に投稿されるようになり武漢の研究所が関与した疑いがますます濃厚になった

重要な役割を果たしたメンバーの1人が、スペインの首都マドリード在住のデータ科学者でビッグデータの解析を専門とするフランシスコ・デ・アシス・デ・リベラさん
武漢の研究所は長年、さまざまな場で、さまざまな形式を使い、ウイルス収集プロジェクトに関する膨大な情報を発信してきた
リベラはそれを巨大な数独パズルに見立て、パズルを解く要領でブランクを埋めて武漢の研究所のウイルス計画の全体像を明らかにする作業に取り掛かった
リベラとシーカーは最強のコンビだった
シーカーがパズルの新たなピースを掘り出し、リベラがそれを収まるべき場所に置く
RaTG13に関するもう1つの疑問に答えを出したのもリベラさん
その疑問とは、武漢の研究所は銅鉱山でRaTG13を発見してから7年の間に、このウイルスをいろいろいいじり回したのではないか、というもの

ピーター・ダザックの答えはNo
RaTG13はSARSウイルスとさほど近縁ではなかったので、研究対象にならなかった
「面白いとは思ったが、さほど危険なウイルスではない」
「だから、特に何もせず、冷凍庫に入れた」
リベラさんは、この発言が嘘であることを証明
ウイルスの遺伝子に関する新しい論文を発表するときには、執筆者は国際データベースにその配列を入力することになっている
武漢の研究所のスタッフがRaTG13の遺伝子配列と紐づけてうっかり入力したものがないか、リベラさんはメタデータのタグを詳細に調べた
そして2018年と2019年に、武漢研究所が熱心にRaTG13を研究していたことを突き止めた

実際には、武漢の研究所はRaTG13をはじめ銅鉱山で採取したウイルスに並々ならぬ関心を寄せていた
リベラさんは自身が作成した巨大な数独パズルから
研究所のスタッフが最初の発見後少なくとも7回鉱山に行き、何千ものサンプルを収集したことを突き止めた
おそらく2012年と2013年の段階では解析技術がまだ未熟で労働者を死に至らせたウイルスを特定できず、技術の改善に伴って何度も採取に行き解析を行ったのだろう
リベラさんは大胆な予想も立てた
彼は複数の情報源から得た情報の断片を照らし合わせ
2020/8/1付のツイッターのスレッドにある推測を投稿した
武漢ウイルス研究所が過去に作成したある論文の中で、短く言及されている
8つのSARS関連ウイルス
の起源がRaTG13と同じ墨江八二族自治県の鉱山にあるのではないかという推測
これはつまり、この鉱山で見つかった新型コロナウイルスの近縁種は1つではなく、9つだった
石正麗は2020/11に発表した(RaTG13について言及した同年2月の論文の)追加資料の中で、さらには2021年2月の発言の中でも、雲南省の洞窟についてDRASTICが指摘した疑問の多くを認めている
リベラさんがこんな推理を行わなければならなかったのは、武漢ウイルス研究所が彼らの求めるデータを出さないから
研究所のウェブサイト上にはデータベースがあり、そこには未発表のものも含め、これまでに収集したウイルスの全データが掲載されていたが今そのページは真っ白になっている

2021/1石正麗はこのデータベース消失について聞かれると
パンデミックの発生後に同研究所のサーバーがオンライン攻撃の標的になったため、データベースをオフラインにしたのだと説明
だがDRASTICはこの説明にも矛盾を見つけた
ウェブサイト上からデータベースが消えたのは2019/9/12
パンデミック発生の少し前だったし、研究所のサイトが狙われるようになったのは、もっとずっと後・・・
そのほかのデータベースからも、複数のヒントが得られた
シーカーは武漢ウイルス研究所の助成金申請記録の中に、研究計画の詳細な記述を発見した
そこに彼らの悪事が記されていた
ヒトや実験用動物の細胞を使って、SARSウイルスに似た複数の新型ウイルスの感染力を試し、異種間の感染でウイルスがどう変異するかを検証したり
複数の異なるウイルスの一部を再結合させたりするプロジェクトが進められていたの
しかもいずれのプロジェクトも、ひどく杜撰な安全基準の下で行われていた
大惨事を引き起こす全ての材料が揃っていた

これは、実際に大惨事が起きたことを証明するものではない
目撃者の証言でもない限り、それが証明されることはないだろう
だがDRASTICが入手した全ての証拠は、どれも同じことを示唆
武漢ウイルス研究所は長年、危険な複数のコロナウイルスを収集し、その一部を世界に公表してこなかった
しかも研究所はそれらのウイルスについて、ヒトへの感染力がどの程度か、どのような変異が起きれば感染力がさらに強くなるのかを知るために、積極的に機能獲得実験を行っていた(おそらくワクチンの製造のためだったのだろう)
・・・人民解放軍が感染したらコマる
なんで、早くワクチンを・・・

そして彼らが今そのことを隠蔽しようとしているということは、何かがうまくいかなかった可能性・・・

2021年の早い段階までにはDRASTICの入手した情報が追跡しきれないほど膨大になった
彼らは情報の保管場所として独自のウェブサイトを立ち上げた
同サイトには、好奇心旺盛なオタクたちを何カ月も夢中にさせておくのに十分な数の科学論文やツイッターのスレッド、中国語の文書の翻訳版やさまざまな記事へのリンクが掲載されている
こうしたDRASTICのオタクたちには今、プロのジャーナリストや科学者からも多くの賛辞が寄せられている
「彼らが中国および科学界の重鎮たちに無視できない証拠を突きつけてくれたことは、研究所流出説の再調査に重要な役割を果たした」
「この活動家グループが(勇敢な数人の科学者と協力して)研究所流出説を光の当たる場所に引きずり出したことには、大いに興味をそそられた」

その数人の勇敢な科学」の一人がマサチューセッツ工科大学(MIT)とハーバード大学が共同運営するブロード研究所の分子生物学者であるアリナ・チャンさん
彼女はDRASTICが提供していた情報の価値を認め、ツイッター上で科学者にもそれ以外の人々にも分かりやすいように説明を行うようになったことで、高く評価された

研究所流出説=反中の陰謀論という見方が一気に変わったのは、2021/1/6
ワシントン大学のウイルス学者で、アメリカで最も高く評価されている新型コロナ研究者のひとりであるジェシー・ブルームが
科学界の重要人物として初めてDRASTICの功績を公に認めた
「彼らの仕事ぶりには注目している」
「その全てに同意する訳ではないが、一部は重要かつ正確に思える」
パンデミックの初期には
「ウイルスが研究所から流出した可能性はきわめて低いと考えていたが、その後の調査を踏まえると、今ではかなり妥当な見解に思える」
と言ってた
2021/5/7ハーバードやイェール、MIT、スタンフォードなどトップクラスの機関に所属する17人の科学者がブルームと共にサイエンス誌に公開書簡を発表
武漢ウイルス研究所の徹底調査を呼びかけた

同じ頃、シーカー
中国科学技術部が運営するデータベースのサイトを訪れ、石正麗が監修した全ての論文を検索
すると3件がヒット
「1回目の検索で見つかった」
「なぜこれまで誰もこの方法を考えつかなかったのかは分からないが、おそらく誰もここを見ていなかったのだろう」
新たに見つかったこれらの論文は、武漢ウイルス研究所がごまかしを続けてきたことを証明していた
研究者たちが、墨江八二族自治県の鉱山労働者の死因(カビ)が真菌だったなどと考えてはいなかったことが明らかだった
石正麗がサイエンティフィック・アメリカンなどに行った説明とは矛盾
研究者たちはSARSウイルスに似た新型ウイルスの感染拡大を心配して、ほかに感染者が出ていないか、銅鉱山の周辺にある複数の村に住む人々の血液検査してた
また、パンデミックが発生するずっと以前に、そのほかの8つの類似ウイルスの遺伝子配列を知っていた
公表していれば新型コロナの流行初期に多くの研究者の理解を助けていたはず
実際はDRASTICがその情報を引っ張り出すまで公表しなかった

新たな情報が暴露され、サイエンス誌に公開書簡が発表されてから数日以内に、さらに多くの学者や政治家、主流メディアまでもが研究所流出説を真剣に受け止め始めた
そして5/26ジョー・バイデン大統領が情報機関に対して
「我々を明確な結論に近づけるような情報の収集・分析に改めて励む」
「アメリカは同じような考え方を持つ世界のパートナーたちと協力して、中国に対して全面的で透明性のある、証拠に基づく国際調査に協力するよう圧力をかけ、また全ての関連データや証拠へのアクセスを提供するよう強く求めていく」

中国はもちろん強く反発している
彼らが調査に協力することはないかもしれない
だが確かなことは、武漢の研究所がパンデミックの元凶だったのかどうか(そして次のパンデミックを引き起こしかねないのかどうか)について、調査研究が行われるだろうということ
シーカー
「科学はもう、専門家だけの独占領域ではなくなった」
「変化を起こすチャンスは誰にでもある」

・・・たしか、去年の早い段階で
いわゆる専門家が
遺伝子構造に人為の跡がみられるって・・・
あと、おそロシアの多くの人が
新型コロナウィルスが兵器として作られた
って確信してると・・・
おそらく、長年の経験に裏打ちされた・・・
・・・これで愛される中国
言われても・・・

今日は~
オオナルコユリ/Polygonatum macranthum

株がデカくなりジャマ
数年前から喰わなくちゃ・・・
毎年忘れてた
で・4月の終わり
今年は覚えてた
早速収穫
こんくらいが調度いいみたい
甘い・・・同じ仲間にアマドコロがあるけど
ジャマだけど・・・生産緑地で増殖させるか・・・
で・野山では・・・
問題はホウチャクソウ
このコ毒がある
大きくなったら見分けられるけど
芽出しは・・・?

2021/6/6修正

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