2024年3月7日木曜日

株価は上がるけど・・・

マイナス金利解除、日本のゾンビ企業に打撃
日本の大企業は、日銀によるマイナス金利政策解除に対して十分な備えができている
しかし中小企業は・・・
日経平均株価は株価は史上初めて4万円を超え、30年以上前のバブル期に付けた高値を更新
アメリカ同様、株価上昇は一握りの大企業に集中
株価上昇の背景には大手企業ならマイナス金利解除を乗り切れるだけの体力がある、との楽観論がある
通常、突如として金利が上昇すると企業は債務返済コストが上がって打撃を被りかねないが、日本の大企業は余裕しゃくしゃく
S&Pグローバル・レーティングスが日本企業58社について公表したリポートのタイトル
「これ以上(信用格付けが)上がる余地はほとんどない」
リポートによると、2023年時点でこれら企業の利払い・税・償却前利益(EBITDA)に対する有利子負債の倍率は平均わずか2.4倍だった
またS&Pが格付けを行っている日本企業の少なくとも90%は投資適格級
これに対し世界全体では同社が格付けする企業の40%は投機級
さらに日本の大企業は借り入れコストが上がってもすぐに資金調達の必要性に迫られるわけではない
超低金利時代を利用して期間の長い借り入れを行ってきたから
日銀の金融システムレポートによると企業の借入期間は3年程度と、2000年の約2年から長期化している
いずれにせよ多くの企業は十分過ぎるキャッシュと流動性を備えている
しかも日銀は企業に優しい対応をとるだろう
仮に日銀が春闘を見極めた上で4月の金融政策決定会合でマイナス金利を解除するとしても、おそらくは段階的な動きになりそう
インフレ率を調整した後の実質ベースで見ると、政策金利はマイナス圏内にとどまると考えられる
しかし数十年にわたる経済の停滞は、日本企業に大きな損失をもたらした
超緩和政策の終了による打撃で多くのゾンビ企業が倒産・・・
国際決済銀行(BIS)の四半期報告書では、年間の利益が利払い費を下回る企業をゾンビ企業と定義
日本には昨年11月末時点でそうした企業が251,000社あり、全企業の1/6ほど
日本の大手銀行は長年ゾンビ企業への融資を抑制してきた
一方でゾンビ企業はコロナ禍中、政府系金融機関から実質無利子・無担保のゼロゼロ融資を含む多大な支援措置を受けてきた
こうした措置の終了に伴い昨年は企業(全ての規模を含む)の倒産が前年比30%増え、バブル崩壊後で最も急激な増え方に
また過去15年間で初めて全ての産業と地域で倒産が増えた
飲食業の倒産に至っては70%増えている
現在弱っているのは主に中小企業で、これらは特に大きな借り手ではない
LSEGのデータによると1月半ば時点で、銀行融資総額に占める倒産企業の負債の比率は0.33%と、世界金融危機後の2.5%から縮小している

中小企業はグローバルな銀行や投資家の注目を集めないかもしれないが、日本の労働人口の約60%を雇用している
こうした企業の多くは急速に上がる賃金の支払いに苦労する
労働人口の減少と高齢化が進む中でAIに順応し利益を上げられるような経営資源も乏しい
弱い企業を一掃すれば資本と労働力がもっと生産性の高い企業に向かいやすくなるかもしれない
しかし倒産の波による混乱は消費者心理を圧迫するだろう
日本はかつて終身雇用が普通だった国
実際、消費者信頼感は非常に弱く、岸田政権は家計所得増に向けて全力で取り組むと宣言している
政府は物価高の痛みを和らげるため所得減税に合意
しかし国際通貨基金(IMF)は景気刺激策は不要であり、日本が現在の政策を実施するなら、既に国内総生産(GDP)の250%を超える政府部門の債務比率がさらに高まると警告

こうしたリスクで外国のファンドは日本株に全面的に肩入れしない
データ会社EPFRによると株価上昇にもかかわらず、グローバルな株式ファンドの日本株組み入れ比率は昨年12月時点で4.93%と、MSCI世界全国株価指数(.MIWD00000PUS), opens new tabの日本株ウェート5.62%を下回っている
大企業はマイナス金利解除への備えが万全かもしれないが、幹部らは非常に慎重でリスク回避的な姿勢を崩していない
これら幹部らもまた、日本株式会社の行く手に控える厳しい紆余曲折を見据えているのかもしれない

・・・大手企業は賃金爆↑げ
中小、零細、非正規は・・・
格差拡大
それに中国がコケそうだし
お国は
新NISAに銭をブっこめと云ってるけど
悪い予感しかしない

今日は~
セツブンソウ /Shibateranthis pinnatifida

2月の終わり近く
それでも花が開いてる
普通、お天気が悪くなると閉じるんだけど・・・

2023/3/8
修正

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