2018年5月5日土曜日

AI・・・って

ぼや川より
先を行く・妻の背中に・あっかんべ~
・・・これコワい・感がいい・・・

ドイツのオンラインニュースメディアSPIEGEL ONLINEが人工知能の第一人者であるワシントン大学教授のペドロ・ドミンゴス氏に人工知能が持つ可能性と危険性についてインタビュー
ドミンゴス氏はThe Master Algorithmという初心者向けの人工知能入門書を書いた方
The Master Algorithmはあまり難しい数式を使わずに、人工知能とSNS、ビジネスや政治に軍事技術などと関連して
「私たちの生活を人工知能がどのように変えるのか?」について説明
この本はMicrosoft創業者のビル・ゲイツ氏が絶賛したほか、中国の最高指導者である習近平氏の本棚にも並んでいたことで一躍有名に

ロシアのプーチン大統領
「AIを制するものが世界を支配する」
ドミンゴス氏も、この点については同意
「AIは未だに各国間の競争が続いている最中ですが、ロシアと中国は人工知能に非常に大きな力を注いでおり、最終的に中国かロシアがAI戦争を勝ち抜くかもしれません」
「AIは知識を得るコストを大幅に削減できるのです」
効果的な機械学習システムを構築することで、100万人の人間が作業することで得られる知識を機械が簡単に入手してくれる
ある国がAIを適切に運用することにより、AI後進国に対して大幅な知識のアドバンテージを持つことができる
AIを支配することが世界の支配につながる
習近平氏の本棚にThe Master Algorithmが並んでいるのを知ったドミンゴス氏
「興奮すると同時に恐怖を感じた」
中国はAIドリームを掲げて国家が主導してAIの研究を推し進めている最中
急速な発展を遂げている中国がAI技術の発達を大幅に推し進めれば、中国国民だけでなく世界中にも恩恵が行き渡るかもしれない
一方、中国は政府ってより共産党の権威が非常に強い国
AIを使って国民をコントロールすることに力を注ぐ・・・アタリマエ
ドミンゴス氏
「多くの技術と同じく、AIはよいことにも悪いことにも使うことが可能です」
「アメリカのシリコンバレーが持っているAIのビジョンはリバタリアニズムに影響を受けた楽観的なものでしたが、ヨーロッパの人々からはシリコンバレーと正反対の反応を受けました。ヨーロッパで参加した多くのセッションにおいて、人々はAIに対して悲観的な考えを持っており、『AIによって人道が崩壊する』という意識を持っていたようです」
アメリカや中国では地方や国レベル、さらに医学研究や交通管理などにおいてAIを活用したアプリケーションが用いられている
一方、ヨーロッパではAIがあまり活用されていない
The Master Algorithmはロシア語と中国語には翻訳されていますが、ドイツ語やフランス語にはインタビュー時点でも翻訳されていない
ドミンゴス氏の本の権利に関わるエージェント
「この本はフランスやドイツでは売れないでしょう」
ドミンゴス氏
ヨーロッパの人々はAIに対して脅威を抱いており、AIを規制しようとする働きはアメリカに先行している
ところが、規制が先行することによってAIに対する理解が進まない
「EUのデータ保護規制(GDPR)は『データがどのように使われるのか』、という説明責任を求めていますが、この考えはナンセンスです」
機械学習が役立てられているガンの診断を例に
80%の正確性を持ち自分がどのようにデータを利用しているのか説明できるガン診断システムと
90%の正確性を持つが自分がどのようにデータを利用しているのか説明できないガン診断システムが開発された時にどうするか
EUの理念からすれば80%の正確性を持つシステムを使わざるを得ない
効果を考えれば90%の正確性を持つシステムを選ぶべき
「最良のアルゴリズムは人間や動物に触発されたニューラルネットワークであり、非常に複雑な状況から世界を認識する高い正確性を持っています。ところが、そのニューラルネットワークがどのような動作をしているのか、専門家でさえ完全に理解することはできず、私たちはただ『そのシステムがどのような働きをするのか』を知っているだけなのです」
・・・でもコワい
ドミンゴス氏
AIの規制はユーザーをサイトにとどまらせて利益を最大化するFacebookのアルゴリズムのように、利益を追求する目的で開発されるものを規制するべき
一方で、GDPRによるデータの保護のように、AI開発に有用なデータ収集を阻害するデータ保護規制は悪手であり、せっかくヨーロッパには優秀なAI研究者がいるにもかかわらず、それが生かせない
現状では中国よりもヨーロッパの方が研究の質で上回っている
でも中国は国家が全面的にAI研究をサポートする体制
機械学習に必要なデータを研究者たちが利用しやすい環境にある
「しかし、ヨーロッパには『データサンプルの多様性』があります。中国ではデータが均質で画一的なものになりがちですが、人々の多様性があるヨーロッパでは、機械学習にぴったりな多様なデータを収集することができるでしょう」
AIの開発を主導するのはもはや国家ではなく企業
現状でAI開発の世界最先端を走っているのはGoogle
Microsoftがそれに続き、さらにその後ろからFacebookやAmazonが追いつこうとしている状況
中国ではオンラインショップのアリババや巨大インターネット関連企業のテンセント、検索エンジンのBaiduもAIに・・・
Facebookのユーザー情報流出スキャンダルについて
現在のFacebookからデータが流出するような事態は起こりにくい
Facebookがプライバシーの観点でリスクを抱えた企業
またFacebookはAIによる利益の最大化を図っていますが、その過程でユーザーに対してフェイクニュースを見せるなどのダメージを与えています。どこかのタイミングで、政府が介入する必要も出てくるでしょう

そして、AIが民主主義を脅かすという主張に対して
「AIは民主主義を推し進める有用なツールにもなり得る一方で、脅威にもなり得る」
民主主義を推し進めるツールとして、AIを用いたアルゴリズムを開発することで人々の要望を政治家に伝え、より民意を反映した政治を行うことが可能に
一方で、AIが人々を監視するためのツールとして利用されたり、人々の行動を政府の思うままに操作する手段として悪用されるリスクも
・・・今、かの国では・・・
「民主主義が脅威となる独裁的な政府にとって、AIを含むコンピューターは決して政府の命令に逆らうことがない最高の官僚となるのです。不本意な命令を拒否する権利を持つ西洋の軍隊と違い、コンピューターは『いいえ』と言うことはなく、正確に命令を実行してくれます」
権威主義的な政府がAIを掌握することにより、人々の権利が侵害される可能性があると危惧
「『人々はAIに興味がないかもしれないが、AIは人々に興味がある』ということです。政治家たちはAIを自分の都合のいい方向に設計することができ、これほど魅力的な存在は政治家にとってそうそうありません」
「高度に発達したAIは神と区別がつかない」
これはSF作家のアーサー・C・クラーク氏
「進歩した技術は魔法と区別がつかない」をもじったものだと
「AIが反抗するのではないかと恐れる人々もいますが、その可能性はほとんどありません。それよりも、私たちがAIの自発的な制御を放棄してしまう可能性のほうがよほど高く、人々はAIの開発に際して常にAIを制御する意識を捨てないことが必要です」
「AIは非常に賢いものですが、私たちの生活に与える影響を決定するのはAIではなく、AIを制御する人物です。AIを制御するのが民主主義的な人物なのかそうでないのか、そこがポイントになるでしょう」

・・・AIもしょせん作りもの
どう作るかで・・・
ある方向にバイアスをかけたり
フィルターをかけたり・・・

今日は~
レプトテス ビカラー/Leptotes bicolor
画は4月半ば
今はツボミも咲いて花は終わり
去年より半月早い

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