2025年5月24日土曜日

かの国の新エネルギー車事情

 中国の新エネルギー車業界は損失拡大で再編必至
中国で
電気自動車(EV)、プラグインハイブリッド車(PHV)、燃料電池車(FCV)の
中国自動車流通協会乗用車市場情報連席分会(乗連分会)によると
3月の新エネルギー車の販売台数は前年同月比39%増の98万8000台
全乗用車に占める割合は51.1%
このところ50%前後で推移し、乗連分会の25年見通しの57%には届かず、想定を下回った

中国の企業情報サイト天眼査によると
中国には新エネルギー車関連企業が142万7000社
24年は33万2000社
25年はこれまでに6万5000社が新規登録!された

乗連分会
中国の第1四半期(1~3月)における新エネルギー車の卸売販売台数を発表
このデータには45社記載されており、完成車メーカーが少なくとも45社存在することになる
ランキング上位は
1位 BYD 98万6098台
2位 吉利汽車 33万9200台
3位 テスラ中国 17万2754台
4位 上汽通用五菱 16万8974台
5位 長安汽車 15万9902台
6位 奇瑞汽車 15万5785台
7位 小鵬汽車 9万4008台
8位 理想汽車 9万2864台
9位 零跑汽車 8万7552台
10位 小米汽車 7万5625台

7~10位は新エネルギー社製造のため新たに設立された造車新勢力
が占めているが生き残れる?
生き残りの条件は事業規模
経済メディアの財経頭条
資金量だけでは生き残れず、事業規模が生死を決すると
新エネルギー車事業は従来メーカーか新勢力を問わず、多額の研究開発投資、低価格競争、急速な業容拡大というビジネスモデルで
その結果、業界全体で損失を拡大させ続けている

中国自動車流通協会
中国の24年の自動車業界の総収入は前年比4%増の10兆6500億元(約¥213兆)だが
利益は同8%減の4623億元(約¥9兆2460億)
業界の利益率は4.3%
工業企業の平均6%を大きく下回
業界のコストは5%上昇
70以上のブランド、330以上のモデルが価格競争に巻き込まれ
1台当たりの利益を著しく圧迫
年間販売台数が30万台を超えてようやく収益が生まれ
50万台以上でコスト面で優位に立ち
100万台超えて初めて持続可能な競争力が形成される
業界トップのBYDの24年の売上高は前年比29%増の7771億200万元(約¥15兆5420億)
純利益は同34%増の402億5000万元(約¥8050億)だった
過去3年間の1台当たりの利益は
22年が17万4000元(約¥348万)
23年が15万9000元(約¥318万)
24年が14万5000元(約¥290万)と低下したが
1台当たりのコストも22年が14万4000元(約¥288万)
23年が12万3000元(約¥246万)
24年が11万2000元(約¥224万)と同じように低下
これらは以下の三つの規模の効果によるものだと指摘されている

中国の調査会社・高工産業研究院
自動車メーカーが年間30万台販売すると
電池材料の調達コストは18~22%低下
テスラの上海ギガファクトリーは稼働率が95%
1台当たりの製造コストは同社の米国工場より30%低い

BYDは24年に研究開発費542億元(約¥1兆840億)を投じた
これを販売台数427万台で割ると、1台当たり1万2700元(約¥25万4000)
23年の研究開発費は396億元(約¥7920億)で、1台当たり1万3100元(約¥26万2000)
吉利汽車の24年の研究開発費は1台当たり前年比18%減の1万2700元(約¥25万4000)

中国自動車工業協会
新エネルギー車メーカー大手26社の研究開発費は36.8%増加したが
利益は9.9%しか増加していない

造車新勢力トップの理想汽車の24年の売上高は1445億元(約¥2兆8900億)
純利益は前年の118億元(約¥2360億)~80億元(約¥1600億)へと31.9%減少
1台当たりの利益率も21.5%から19.8%に低下
その原因は製品ミックスや価格戦略によりコスト削減効果が相殺されたためだと
零跑汽車の24年の売上高は321億6400万元(約¥6432億8000万)
前年比92%増と急進
利益率は前年の0.5%から8.4%へと急上昇
しかし24年通年では28億2000万元(約¥564億)の赤字

小鵬汽車はMONA M03とP7+の2車種がヒットし、24年の売上高は前年比33.2%増の408億7000万元(約¥8174億)
利益率は1.5%から14.3%へと大幅上昇

小米汽車は24年3月に初のEV SU7を発売
新エネルギー車業界に参入
同社の24年の売上高は328億元(約¥6560億)で、純利益は62億元(約¥1240億)の赤字
利益率は18.5%
1台当たり4万5300元(約¥90万6000)の損失

造車新勢力の中で黒字を確保したのは理想汽車だけ」
大規模な利益には程遠い
そのため造車新勢力は自動運転や高速充電などニッチな分野での競争力を磨き、生き残りを目指す

小鵬汽車は24年に研究開発費の50%超に当たる50億元(約¥1000億)を自動運転システムに投じた
理想汽車は独自の自動運転技術
蔚来汽車は自社開発チップや電池交換技術に注力
各メーカーは独自の技術力で淘汰や再編の波を乗り切ろうとしている
先述の中国の第1四半期における新エネルギー車の卸売データの下位には日系合弁企業が並ぶ
31位 広汽トヨタ 4943台
33位 東風ホンダ 4265台
34位 広汽ホンダ 4134台
36位 一汽トヨタ 3094台
40位 長安マツダ 2500台

しかし今年は大きく変貌しそう
広汽トヨタのEV bZ3Xが3/6に発売され、1時間で1万台を受注
日系企業の突破口となりそう
ただし生き残りの条件は中国各社と変わらず大規模な利益と突き抜けた技術を両立しなければならない
新エネ車関連企業142万7000社の中から有用な提携先を発掘し
淘汰と再編を主導していきたい
直近では各社の合弁相手、第一汽車、東風汽車、長安汽車の3社が国主導で戦略的再編を実施すると伝えられた
背景が大きく変わり時間が切迫して
きた

・・・ BYDにしても
支払いが~とかの話も
けっして余裕・・・ではない

ワタスから見れば
バクチ場
おそろしい・・・

今日は~
ユーフォルビア 峨眉山/ Euphorbia ”Gabizann”
4月半ば
峨眉山がアがるのは久しぶり
多肉の植え溜めにいたコ
独立させた
礫多め・プラ鉢

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