草木餡: アリセプト物語1511

2015年11月14日土曜日

アリセプト物語1511

ぼや川より
食べました・食べたハズです・食べたかな？
・・・アブナイ・・・

2011
認知症治療の認知症の新薬が次々と発売
この年まで２０年間、認知症治療薬アリセプト（一般名：ドネペジル塩酸塩）以外に薬は無かった
アリセプトは日本の製薬会社エーザイが開発
認知症の根治はできないものの、その進行を遅らせることができる
日本発のアリセプトが米国では1996/11に承認され、翌年１月から販売
イギリスでも1997/2に承認され、４月に販売
日本では新薬承認審査に時間がかかったので1999/11/24に発売
この薬は患者の脳内で不足しているアセチルコリンという神経伝達物質の分解・減少を防ぐため、コリンエステラーゼというアセチルコリン分解酵素の働きを阻害するという仕組み・・・だって

2011/3/11武田薬品工業とヤンセンファーマ
レミニール（一般名：ガランタミン）発売
アリセプトと同じ働きをし、コリンエステラーゼを阻害して、脳内のアセチルコリン減少を防ぐ
錠剤に加え、口腔こうくう内崩壊錠、内用液の３種類の製剤をとりそろえた
2011/6/8第一三共株式会社
メマリー（一般名：メマンチン塩酸塩）がアルツハイマー型認知症治療剤として発売
神経伝達物質のグルタミン酸を神経細胞の表面で受け取るＮＭＤＡ受容体という部分が過剰に活性化するのを防ぎ、記憶の情報伝達が混乱するのを抑えるとともに、神経細胞が傷つくのを防ぐ？
2011/7/19ノバルティスファーマ株式会社
リバスタッチパッチ（一般名：リバスチグミン）発売

小野薬品工業株式会社
リバスタッチパッチ（一般名：リバスチグミン）発売

しかしどれもアリセプトに毛が生えた程度
認知症を根治できない
老いにかかわる認知症を治すのは・・・

ところで
新薬の開発には、その薬が効くという臨床試験
薬理作用、安全性、催奇性、吸収、分布、代謝、排泄なども検証
なんで新薬を作るには金・時がかかる
特許期間は２０年（５年間延長可能）
そして、それを過ぎるとジェネリック、通称ゾロ？が出てくる
アリセプトは軽度及び中程度のアルツハイマー型認知症に対する医薬品として承認されたんだけど
2007/8
より症状が進行した高度アルツハイマー型認知症に対する効能・効果ならびに用法・用量の追加承認
なんで
特許権の存続期間を2013/6/22まで延長
2013
アリセプトのゾロがでてくる
んだけど
実はアリセプトはレビー小体型認知症の幻覚に対して著しい効果が
レビー小体型認知症の特徴は、知的機能の低下
・・・最近ワタスも・・・
症状が日によって変動
体が動かしづらくなるパーキンソニズム
色あざやかな幻視
といった特徴が
で・アリセプトを使うと幻視が無くなる
ココロ穏やかに暮らせるように
１０年も前から神経内科医の間では評判だった
けど保険適応がなかったので事実上、使えなかったが
2014/9
レビー小体型認知症に効くってんで追加承認
特許も？・・・だろう
なら、しばらくエーザイはヤレヤレ
ノコったノコった物語

ついでに
ノーベル賞受賞者の田中耕一さんが病気に特有のたんぱく質を、従来の１００倍以上の感度で血液から見つけ出す技術の開発に成功。アルツハイマー病に関わるたんぱく質でも・・・
愛知県と豊橋技術科学大など産官学の共同研究開発チームは、１滴の血液でアルツハイマー病など病気の原因物質を検出する機器を開発
１５年度末までの実用化を目指し、検査はスマートフォン専用アプリと連動し、医療機関と情報をやり取りすることも想定
自宅で簡単に検査ができるため予防的効果が期待でき、医療費の抑制にもつながる・・・
となると、軽度認知症どころか、症状はないもののアルツハイマー病患者の脳内にたまるアミロイドβというたんぱく質が少々増え気味、といった程度の発症前診断までが可能に
なんだけど
分っても、ど～する？
今は治せない、遅らせるだけ
でも飲めば・・・
薬には作用があれば副作用も
それに症状が進むのかどうか？
進んだとして薬に本当に軽度認知症の進みを遅くする効果があるかどうか？

今日は～