2025年1月11日土曜日

愛がこの街と出会う・・・

2024/11、中国南部の湖南省長沙市を訪れると目につくのは商店街の入り口に掲げられた「愛がこの街と出会う」という大きな看板
さらに、ハートや花のモチーフと共に「長沙の恋は超甘い」など・・・
これらの飾り付けの目的は、若者の結婚や出産を後押しすること
地元政府らが整備し、婚育文化街と名づけられたこの街だが、訪れる人の姿はまばら
特に目玉とされていたのが結婚学校と呼ばれる、若者向けに結婚や出産にまつわる情報を発信する施設
日本のメディアとして初めて内部を取材すると出迎えてくれたスタッフ
「前向きに報道してほしい。国が重視する重要な宣伝だ」
施設に入るとすぐ習近平国家主席による“重要記述”と題した文章が掲げられていた
人口を増やすことの重要性を説いた上で、国の政策として
「子づくりの社会的価値を尊重する」
「年齢に応じた結婚と子育てを推奨する」
奥へ進むと、国の政策に関するクイズや主張が並んでいた
「20代は精子と卵子の黄金活躍期だ。この年齢で生まれた子供は他の段階より脳や体の発育が一層、優れている」「高齢化と少子化が加速しているので、国は3人産むことを提唱している」
結婚の素晴らしさを説く訳ではなく、早く子供を産むよう強く促す展示

長沙市民はこうした取り組みに冷ややか
ある30代の女性は結婚を推奨する主張自体は認めつつも
「少子化を女性だけの責任にしようとしている」
10代の女性
「ここに結婚学校があると、みんな早く結婚しろという意味合いが出て逆効果だ。気分が悪くなる」
施設を紹介したSNSにも批判が
「これは中国式の恐怖だ」
取材を終え私たちが施設を去る際にもスタッフ
「SNSで批判されているから顔は隠してほしい」・・・

どうしてこのような“押しつけがましい”政策が行われているのか
背景には、中国で深刻な結婚件数の減少と出生率の低下がある
中国・民政省が発表した2024/1~9月の結婚件数は約475万組
前年の同じ時期より100万組近く減少、初めて500万組を割って史上最低
さらに去年生まれた子供の数は902万人と、7年間で約半分にまで落ち込んだ
2016年に一人っ子政策を撤廃した後も少子化に歯止めはかからず
子供を増やすことが国家目標になっている

習主席
「若者の恋愛や結婚、出産、家族観への指導を強化する」
それを受けた地元政府などが結婚学校などの取り組みを進めている

しかし結婚や出産をめぐる問題を中国の若者に聞くと
聞こえてきたのは様々な“圧力”
「結納金が高い」「経済不況だけど教育費が高い。子供を良い学校に入れなければ競争を勝ち抜けないから仕方ない」etc
金銭面を心配する声が聞かれた
一方、複数の女性が口にしたのは
結婚や出産に対して個人の考えがないがしろにされているという不満
ある10代の女性
「自分が楽しいと思えれば結婚する。人それぞれ自分の生き方がある。他人から考え方を強制されるべきではない」
妊娠中の女性にも話を聞くと、彼女は少し考え込んだ末にきっぱりと答えた
「これは個人の意思の問題だ。国の政策が良いか悪いかは分からない。でも、人々の結婚や出産への考え方も環境もそれぞれだから、もっと個人の意思を尊重すべきだ」

・・・らしいと云うか・・・
学校というからナンパの仕方とか教えるのかと思えば
スローガンだけ?
日本もだけど
民草を豊にしないと・・・

今日は~
シロバナノヘビイチゴ/Fragaria nipponica

4月終わり
花の、どアップ


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