2026年10月24日土曜日

人民解放軍は腐敗だらけで機能せず?

 人民解放軍は腐敗だらけで機能せず?
石平 × ロバート・D・エルドリッヂ

石平
中国軍には固有の弱点があります
アメリカ軍は勝ちきれなかったにせよ、第二次世界大戦の後、ずっと戦争しています
つまり戦争の実体験、いろんな経験やデータの蓄積がいっぱいある
一方、中国は朝鮮戦争でアメリカと戦った後、唯一戦争したのは、1979年のベトナムとだけ
中国空軍と海軍に至っては本格的に戦争を体験したことがありません
そしてもう1つ、中国軍の直面している問題が、台湾海峡があること
一番狭いところで80km以上あります
例えばロシアがウクライナに侵攻する場合は、陸続きで長大な国境を接しており、平原が繋がってるから、地理的な障害もほとんどありません
それでも、ロシアは苦戦を強いられています
陸ではなく海を越えなければならないというのは中国軍にとっては大きな問題です
さらに、いちばんの弱点は別にあります
中国軍の装備調達を担当する共産党中央軍事委員会装備発展部という部署があります
中国軍の空母、ミサイル、戦車など兵器調達を全部担当しているところで以前は後勤部と呼ばれ、習近平政権時代になってから組織を改編しました
しかし装備発展部になってから、今までこの部署のトップを務めた部長が、次々と刑務所送りになっているのです
最初の部長・張又侠は今年2月に捕まりました
2代目の部長・張又侠の部下の李尚福は一時期、中国の国防大臣も務めた人物だったのですが、これも捕まりました
李尚福の後任も捕まったし、その後任の後任もまた捕まりました
要するに、あの部署のトップを担当する人がみんな捕まりました
もちろん権力闘争の側面もあるけど、根底にあるのは、信じられないほどの腐敗です

どういう腐敗かというと国から降りてきた予算の半分を装備発展部がネコババして山分けする
その残りの半分で装備を調達する
そうなると当然、装備の品質を落とす以外になくなります
もっというと汚職に手を染めるのは実は軍だけじゃない
この数年間、中国の軍事産業の責任者たち…例えば空母や戦闘機をつくる企業の経営陣が、ほとんど捕まったのです、それも腐敗で
要するに彼らも装備をつくるに当たって、装備発展部が1億元で調達すべきものを「5千万元で発注した」として、また、そのなかの、2千万元を自分たちの懐に入れて、最後の3割程度の金で装備をつくる…ということをやっていました
今、中国軍の装備は、まともに使えるかどうか誰にも分かりません
例えば、2022/8にアメリカのナンシー・ペロシ下院議長が台湾訪問したあとで、中国軍が台湾を包囲して軍事演習を行いました
そのとき中国軍が台湾に向かって9発のミサイルを発射しましたが、そのなかの5発が台湾周辺ではなくて、日本の排他的経済水域に着弾しました
当時、みんな意味が分からなかった
なんで台湾を威嚇するための軍事演習で、ミサイルの半分以上が日本の方に落ちたのか
結局あとで分かったのは、全部、ミサイルの品質に問題があったということでした
それ以来、中国軍のロケット部隊の歴代司令官も、全員、刑務所に入っています今、ロケット軍にはね、司令官すら居ません

何が言いたいかというと、たしかに、ご指摘のように中国軍の能力は、毛沢東の時代とは比べものにならないほど高まりました
しかし中国軍も致命的な弱点を抱えているわけです
その1つが、徹底的な腐敗
中国共産党幹部の腐敗は、もう信じられない水準です
しかも共産党軍幹部は腐敗して、せっかく手に入れたお金どうするかとなると、大体ね、エルドリッジさんのお国へ持っていくのです
つまり彼らの財産はアメリカにあります
だから彼らも分かってる。台湾侵攻をやったら、自分たちの財産がアメリカ政府に凍結されることを
それは、彼らにとって死活問題です
ウクライナ戦争には、アメリカが派兵しているわけではないし、ヨーロッパ、NATOも実際派兵していません
まあ援助はしているけれど。ウクライナは見事に、一応世界第2の軍事大国だと言われるロシアと戦って踏ん張っています
むしろ、ロシアのほうが押されています

エルドリッジさんが最初に指摘していた点が実に大事ですよ
要するに国民が、最終的に自分たちの国を守る強い意思を持っているかどうか
もしゼレンスキー大統領が侵攻最初の日にアメリカまで逃げ出していたら、もう終わりでしたよ
台湾人はもうどんなことがあっても自分たちの国をきちんと守る
中国共産党の侵略と戦う覚悟がある、となるとアメリカは台湾を放棄することはできないです
特に中国共産党に台湾を占領をされると、地政学的にも大変不利になるし、世界が変わってしまう
台湾の半導体は、おそらく今後10年世界を制するでしょう
軍事力も大事ですけれども、いま先端技術はAIです
アメリカは先端技術で中国と競争しているわけで、台湾の半導体が中国に抑えられたら、それこそアメリカも自由世界も負けてしまう
だから我々としてはもうどんなことがあっても中国共産党の台湾侵攻を許してはならない。 最近、改めてそう思います

エルドリッヂ
私もそう思います
だけど、原点に返って考えてみましょう
申し訳ないですが、本当に台湾国民に戦う意思があるかどうか
残念ながら、台湾の方々でさえこれには疑問を持っています
国民党側とか、中国寄りの人たちもいますから
台湾軍の中にもいろいろな問題がありますし
あまり表に出したくないけれども、実際問題、戦争経験では台湾は中国より少ない
国民党の台湾移転以来、実戦的な経験がもうありません

さらにウクライナと台湾の比較が難しいと思う点が2つあります
1つはウクライナは国際承認を得ている国であるのに対し、台湾は残念ながら、国際承認は得ていませ
12カ国にしか認められていない

2つ目はウクライナは周りが陸地で他国と接しています
容易に支援、救援に行けます
けれども台湾は孤立する島なので、支援を届けることがなかなかできません

石平
今、エルドリッヂさんが議論しているのは、要するに
実際、戦争が起きた場合、台湾側や、我々が勝つことできるかどうか
それよりも、戦争を起こさせないためにどう知恵を絞るか
そこがいちばん大事な問題です
戦争が起きたらね、勝つにしても、負けるにしても、台湾は破滅的な被害を受けるわけです
中国自身も、大変な事になります
アメリカも当然、大変な事になります
もしアメリカが参戦すれば、アメリカも多くの兵士の命を失う事になります
では、何が大事か
要するに、習近平と中国共産党にその気を起こさせない、思い留まらせることなんです

エルドリッヂ
だからこそ、やはり国際社会の連携がすごく重要だと思いますね
例えば台湾関係法を作ること
日本もアメリカも中国との国交回復の際、中国の「一つの中国」という主張は「理解し、尊重する」とはしましたが
台湾を「中華人民共和国の帰属とする」とは認めていないし、国共内戦の結果生じた両岸関係は「平和的に解決する」という約束しているはずでした
それがもう破綻しています。中国は毎日、台湾をイジメています。毎日です
だから私は、アメリカは台湾を再び国家承認するべきだと思っています
今、世界で12カ国しか台湾を国家承認していないですが、10倍の120カ国が台湾を国家承認すれば、中国にとって本格的な抑止力になるはずです
たった12カ国では抑止力にはなれません
そのうえ、日本は守る意思がない、守る能力もない
アメリカにも、守る意思があるかどうか分からない

石平
要するにアメリカが台湾を守る能力はもう無い、という前提……それがエルドリッジさんの安全保障専門家としての分析ですね
私は、軍事の専門家ではないですが、直感的には、アメリカ軍が今でも中国軍に勝つ能力を十分持っていると思っています
ただ一番大事なのは私がどう思うかではなくて、中国共産党がどう思うか
彼らはアメリカ軍の能力を過小評価していません
明らかにアメリカ軍の能力を大きく見ています
だから、アメリカの態度をすごく気にしています
もし、中国共産党がエルドリッジさんと同じ前提で考えていれば、もうとっくに台湾侵攻をやってしまっているでしょう
しかし彼らは実行していない
台湾も台湾なりにね、ずっと中国の脅威に晒されるなかで、かなりの軍事・反攻能力を備えていますよ
おそらく中国もそれが分かっているから行動に移していないのでしょう

そう考えた上で、習近平たちを思い留まらせるのは、エルドリッジさんの言う通り、やっぱり意思を示すことだと思います
ここは一致します
要するに、アメリカにしても、国際社会にしても、中国の台湾侵攻をどんなことあっても許さない、という態度を示すことです
エルドリッヂさんのご意見で、私が最も賛成するのは
自由世界全体で、もう一度、台湾国家の存在について真剣に考えなければならないということです
昔、日本は大きな過ちを犯してしまいました
中国と国交を結ぶために、台湾と外交関係を断絶しました
それが、1972年
アメリカがやったのは1978年
ただアメリカは台湾と外交関係断絶したとほぼ同時に、台湾関係法を作ったんです
一方、日本はほったらかし

エルドリッヂ
そうですね
アメリカは1978/12/31に断絶しましたが、議会が動き、79年の4月に台湾関係法を作り
「遡って1月1日元日から有効だ」としました
日本でも、議員立法で台湾関係法をつくれるはずです

石平
だからそういう意味では、私はこれから、国会の中で動いていきたい
一兵卒の政治家ですが、それでもやっぱり頑張りたい

エルドリッヂ
やはり台湾関係法が日本にとって極めて重要と思っています
だけど、日本は、法律にうるさい国ですからね
法律がないと何もできない…という風に解釈されているので
これを突破できるか、注視していきたいと思います

・・・1971/10/25以前は中華民国が国連の常任理事国だった
日本もアメリカetcも
銭に目がくらんで中華人民共和国にすり寄った
今にして思えば、アレが間違いの元だと・・・

今日も~
ツマグロヒョウモン

5月の終わり
放蝶
まだ羽化が続いてる

絶対無敵を目指すOS

最近、日本の企業がサイバー攻撃によって大変なことになっている
今AIの能力は恐ろしい速度で進歩?している
以前、セキュリティホールを発見するには、コンピュータの内部構造を熟知した高度な専門家が必要だった
脆弱性を発見し、悪用できるかどうか調査し、攻撃コードを作成するには相応の技術と時間が必要だった
ところが最近は、AIがプログラムを読み、問題点を指摘し、場合によっては攻撃コードの作成まで支援してしまう
AIの登場によってサイバー攻撃を行うために必要な技術的ハードルが下がりつつある
そこで
「AIがセキュリティホールを見つけるのが得意になったのなら、逆にAIを使ってセキュリティホールのないOSを作ればいいのではないか?」
名前はQEDOS(クエドス)
数学の証明の最後に書かれるQ.E.D.(クォド・エラト・デモンストランダム/証明終わり)から取った名前
厨二病みたいな名前だが、考えたのはChatGPT
目指したのは絶対無敵のOS

世の中に絶対安全なソフトウェアなど存在しない
しかし、絶対安全を目指して設計することと、最初から絶対安全を諦めることには大きな違いがある
そもそも、なぜOSにはセキュリティホールがあるのか
WindowsやLinuxは非常によくできたOS
何十年もの開発の歴史があり、世界中のプログラマーが改良を重ねている
セキュリティ対策も日々行われている。
しかし、WindowsやLinuxには根本的な問題がある
できることが多すぎる
例えばLinuxには
ファイルを読み書きする
プログラムを起動する機能
ユーザーを管理する機能
外部からSSHでログインする機能
ネットワークを制御する機能がある

これらの機能は必要だから存在している
ただし機能が増えれば増えるほど、攻撃できる場所も増える
Webサーバーに脆弱性が見つかる
そこから攻撃者が侵入する
侵入した攻撃者が別のプログラムの脆弱性を利用して管理者権限を取得
そしてシステム全体を乗っ取ってしまう
こうした攻撃の連鎖が成立するのは、そもそもOSが膨大な機能を持っているからでもある
そもそもWebサーバーにとって、SSHできることはメンテナンス上の都合であって必須機能ではない
だったら最初から余計な機能を全部なくしてしまえばいい
メンテナンスも専用クライアントで専用に暗号化すれば、まず破ることができないようになる
ここで重要なのは、作りたかったのは普通のパソコンで使うためのOSではない
必要なのはインターネットからHTTPSによるアクセスを受け付け、それを安全に内部のサーバーへ転送することだけ

QEDOSは、LinuxでもWindowsでもFreeBSDでもない
ベースになっているのは、seL4というマイクロカーネル
普通のOSはカーネルと呼ばれる中心部分がさまざまな仕事を担当する
一方、マイクロカーネルはOSの中心部分が担当する仕事を極端に少なくし
その他の機能を独立したプログラムとして動かすという思想で作られている
seL4は、その中でも特に形式検証、つまり数学的な手法を使ってプログラムの正しさを検証する研究で知られている
QEDOSは、このseL4とMicrokitという仕組みを利用し、HTTPSの受け付けに必要な機能だけを組み合わせて作られている
何しろシェルがない、/bin/shもなければ、SSHサーバーもない
普通のLinuxサーバーなら、SSHでログインして、コマンドを実行したり、プログラムをインストールしたりできる

QEDOSにはそういう操作をするための仕組み自体がない
攻撃者が何らかの方法で侵入したとしても、一般的なサーバーのようにシェルを起動して好き勝手に操作することはできない
もちろん、シェルがないだけで攻撃が不可能になるわけではない
メモリ破壊や権限設定の欠陥があれば、別の方法で攻撃される可能性はある
しかし、そもそも攻撃者に利用される可能性のある機能を最初から作らなければ、その機能に由来する脆弱性も存在しなくなる
これは、セキュリティの世界で攻撃対象領域(Attack Surface)を減らすと呼ばれる考え方
QEDOSでは、この考え方を極端なところまで突き詰めた
仮に侵入されても、何もできないようにする
とはいえ、機能を減らすだけでは不十分
どれほど慎重に作ったプログラムでも、バグがないとは限らない

そこでQEDOSではシステムの機能を5つの独立した領域に分離している
最初の領域はTCP通信を受け付ける
次の領域はTLSによる暗号化通信を処理する
3番目の領域がHTTPを解析し
4番目がアクセスの許可を判定
最後の領域が内部のバックエンドサーバーに接続する

重要なのは、これらの領域が互いに独立しており、必要最小限の権限しか持たないこと
例えばTLSを処理する領域には、通信に必要な秘密鍵が存在する
しかし、この領域には内部サーバーへ自由に接続する権限が与えられていない
一方、内部サーバーへの接続を担当する領域にはTLSの秘密鍵を読み取る権限がない
つまり、仮にHTTPを解析するプログラムにセキュリティホールが発見されたとしても
そのプログラムを乗っ取るだけでは暗号鍵を盗んだり、任意の内部サーバーに接続したりできないように設計されている
これはCapability-Based Securityと呼ばれる考え方に基づいている
普通のOSではプログラムが管理者権限を獲得すると、システム全体に対して非常に強い権限を行使できる場合がある
Capability-Based Securityでは、それぞれのプログラムに対して、何をしてよいかを明示的に与える
権限を持っていない操作は実行できない

この仕組みによって攻撃者が一つのプログラムを乗っ取ったとしても、その被害を限定された範囲に閉じ込められる可能性が高まる
QEDOSでは暗号鍵を保持する領域とバックエンドへ接続する領域が直接通信できないことなどを権限構成のモデルに対して検証している
この、侵入されること と システム全体を乗っ取られること を切り離す発想が重要
AIがバグを見つけるなら、AIにバグがないことも証明させる

ここからが今回の本題
普通のソフトウェア開発では、プログラムを書いた後にテストをする
いろいろな入力を与えてみて、期待通りに動くかどうかを確認する
しかし、テストには根本的な限界がある
例えば、あるプログラムに100万通りの入力を与え全部正常に動いたとしても、100万1通り目にバグが存在しないとは言い切れない
どれほどテストを増やしても、すべての入力を試すことは現実的ではない
そこで登場するのが形式検証
形式検証とは、プログラムが満たすべき条件を数学的に定義し
その条件を破る状態が存在するかどうかを論理的に調べる技術
例えば、HTTPリクエストを解析するプログラムなら
入力データの範囲を超えてメモリにアクセスしない という条件を設定する
あるいはアクセス先を決定するプログラムなら あらかじめ許可されたバックエンド以外には接続しない という条件を設定する
そして、それらが常に成立するかどうかを検証する

QEDOSではHTTPの解析、アクセス制御、設定ファイルの処理といった重要な部分をRustで記述している
Rustは、メモリの不正な取り扱いによるバグを防ぐ仕組みを言語そのものに組み込んでいる
さらに、重要な部分にはunsafeなコードを禁止した
そのうえでKaniという検証ツールを使い、13件の検証項目について有界モデル検査を行った
例えば、HTTPの解析中に配列の境界を超えてしまわないか
数字の変換でオーバーフローが起きないか
許可されていないバックエンドが選択される可能性はないか
電子署名が検証されていない設定が有効化されないか

公開した検証結果では、13件すべての検査を通過した
もちろん、これはOS全体にあらゆるバグが存在しないと証明したことを意味するわけではない
検証は対象のプログラム、入力範囲、前提条件に限定される
しかし、ただ何となく 安全そうだ と言っているのと
重要な安全条件を数学的に記述し、それを機械的に検証しているのとでは、意味が違う

面白いと思ったのは、こうした検証作業そのものをAIに手伝わせられるということだ
AIにプログラムを書かせるだけなら、今では珍しくない
だがAIにプログラムの安全条件を考えさせ、その条件を検証するコードまで作らせ、検証が失敗したら修正させる
これは単なるバイブコーディングとは少し違う
AIが書いたプログラムを、AIが支援する形式検証によって確かめるのである
AIがプログラムを書く時代から、AIがプログラムの正しさを検証する時代へ移行するのだ
ここに今後のソフトウェア開発の重要な方向性があると考えている
どうせ作るなら、量子コンピュータにも耐えられるようにしたい
QEDOSにはもう一つ、重要な特徴がある。
耐量子暗号(PQC;Post Quantum Cryptography)への対応だ
現在のインターネットで使われている暗号技術の一部は、将来、十分に強力な量子コンピュータが実現した場合、破られる可能性がある
特に問題なのは、通信を今のうちに記録しておき将来、量子コンピュータで復号するという攻撃で
これはHarvest Now, Decrypt Laterと呼ばれている
量子コンピュータが登場するのは将来の話だとしても、今の通信が将来解読される可能性は現在の問題なのである
つまり今普通に使っている暗号通信は、来るべき時がきたら全て解読されていると思って良い
つまり他人にバレてはいけない情報は、決してインターネットに載せてはいけない

今我々が当たり前のように使っている暗号通信も、従来型の公開鍵暗号による鍵交換に依存している限り
将来、十分に強力な量子コンピュータが実現したときには、過去にさかのぼって解読される可能性がある
通信した瞬間には世界最高水準の暗号で守られていたとしても
10年後、20年後には、その内容がすべて筒抜けになっているかもしれない
一度インターネットに流れてしまった情報を、後から取り戻すことはできない
SSHだろうがHTTPSだろうが、従来型の鍵交換を使っている限り、この問題から逃れることはできない
通信経路が暗号化されているから安全、という常識そのものが崩れようとしている
長期にわたって絶対に人に知られてはならない情報は、耐量子暗号などによる十分な対策が確認できない限り、安易にインターネットに載せてはいけない
すでに耐量子暗号を使うSSHやHTTPSも登場している
しかし対応していることと、実際の通信でその方式が選択されていることは別の話
だからQEDOSでは耐量子暗号を 使えるようにする のではなく 使わなければ接続できない という設計にした
古い暗号方式への後方互換性よりも、将来にわたる通信の秘密を優先した
そこでQEDOSでは、TLS 1.3による暗号化通信に加え、X25519MLKEM768というハイブリッド鍵交換方式を必須とした
これは従来の楕円曲線暗号を利用するX25519と
耐量子暗号アルゴリズムであるML-KEM-768を組み合わせた方式
面白いのは単に耐量子暗号に対応しているだけではないところ
耐量子暗号を使わない通信は、最初から拒否する
TLS 1.2も使えない
従来型の鍵交換だけを要求するクライアントも接続できない

普通のサーバーでは、古いクライアントとの互換性を維持するために複数の暗号方式を許可することが多い
しかし互換性のために古い方式を残すと、それが攻撃の足がかりになる可能性がある
だったら古い方式を最初からサポートしなければいい
ちなみに、このハイブリッド鍵交換はChromeでも利用できる
実際にChromeからHTTPSで接続できることも確認している
ただし現時点ではサーバー証明書の認証には従来型のECDSAを使用しているため
認証まで含めて完全に耐量子暗号化されているわけではない
このあたりはブラウザ側の対応状況も関係する
いずれ専用ブラウザか、Chrome用の専用プラグインのようなものを作るかもしれない

QEDOSは実際に動作するところまで作った
現在、x86-64向けのseL4とMicrokitを利用したQEDOSは、QEMUというバーチャルマシン上で起動する
実際にHTTPSでアクセスし、TLSの暗号化通信を行い、HTTPリクエストを解析し、許可されたバックエンドサーバーへ転送できる
5つの独立した領域が連携して動作し、暗号化通信からバックエンドへの転送まで一通り処理できることを確認
さらに怪しいHTTPリクエストを与えても許可されていないバックエンドへ転送しないことを検証している
例えば、../を使って本来アクセスできないディレクトリを指定しようとする攻撃や、不正なHTTPヘッダーを使う攻撃などで
こうした入力を拒否できることは、通常のテストとバックエンド側の通信記録によって確認

また性能についても実験
HTTPSサーバーとして重要なのは、大量の同時接続を処理できるかどうかである
これは古くからC10K問題と呼ばれてきた
1万本の同時接続をどう処理するか、という問題
QEDOSには、同じHTTP解析・アクセス制御コードを共有するLinux上の参照実装もある
この参照実装を用いて1万本の同時TLS接続を試験したところ、すべての接続を維持することができた
1万本のTLS接続を維持した状態でのメモリ使用量は、ピークで約285MBだった
さらに一定の負荷条件では毎秒約1万3400リクエストを処理することができた
これはLinux上の参照実装を同一マシン内で試験した結果であり、seL4上のQEDOS本体で同じ性能が出ると確認されたわけではない

今後は実際のx86-64マシンで起動し、物理ネットワークインターフェースを使い、実機でも1万接続を処理できるか検証する必要がある
つまり、まだ完成品ではない
しかし、単なる机上の空論でもなくなった

ここまで読んで、「そこまでしなくても、Linuxをきちんと設定すればいいのではないか」
と思う人もいるだろう
実際、それはその通りである
Linuxにも強力なセキュリティ機能がある
不要なサービスを止め、権限を制限し、コンテナを使い、適切な設定を行えば、非常に堅牢なシステムを作ることができる
QEDOSがLinuxより安全だと、現時点で一般的に証明されたわけでもない
しかし今回試してみたかったのは、もう少し根本的なことだった
「これからのコンピュータシステムは、最初から安全性を数学的に検証できるように作るべきではないか?」

従来のコンピュータシステムは、まず機能を実現するために作られ、その後からセキュリティ対策が追加されることが多かった
その結果、巨大なOSの上に巨大なミドルウェアが載り、その上にさらに複雑なアプリケーションが載るという構造になった
それぞれの層にセキュリティホールが存在する可能性があり、どこか一つが破られると被害が広がる
AIが普及し、攻撃者もAIを使うようになれば、この問題はさらに深刻になる
これまでは人間の専門家が苦労して探していたセキュリティホールを、AIが大量に探索できるようになる
一方、防御する側は発見されるたびにパッチを当て続けなければならない
それでは、いつか人間の対応速度が追いつかなくなるのではないか
だからこそ発想を変える必要がある
プログラムを書いてから脆弱性を探すのではなく、最初から満たすべき安全条件を定義する
それを満たすプログラムをAIに作らせ、形式検証によって事前に確認する
システムを複数の独立した領域に分離し、仮に一つの領域が破られても、他の領域には侵入できないようにする
そして、そもそも必要のない機能は実装しない
QEDOSは、こうした考え方を実際のOSとして形にした実験

AI時代には作れるもの の常識が変わる
もう一つ、今回の開発で感じたことがある。
それはAIの登場によって、個人が挑戦できるソフトウェア開発の規模が根本的に変わりつつある
昔、OSを作るというのは大変な仕事だった
ハードウェアを制御し、ネットワークを実装し、暗号を扱い、メモリを管理し、プログラム間の通信を設計しなければならない
しかも、それぞれの分野に深い専門知識が必要になる
一人のプログラマーがすべてを理解して実装するのは無理
作業を分担すれば、効率は上がるが隙はできる
セキュリティホールというのは、その隙のこと

今は違う
AIに既存の技術を調べさせ、設計を検討させ、コードを書かせ、テストを作らせ、失敗した原因を分析させることができる
もちろんAIは平気で間違える
存在しないAPIを使おうとしたり、動くはずのないコードを書いたり、検証が終わっていないのに成功したと主張したりもする
だからAIを盲信してはいけない
AIが書いたコードだからこそ、客観的に検証できる仕組みが重要になる
今回のQEDOSでは、そこで形式検証が重要な役割を果たした
AIの説明が正しいかどうかではなく、検証ツールが実際に条件を満たすと判定するかどうかを事前に確認する
人間の理性が生み出した最強の武器である数学的証明によって
AIが「大丈夫です」と言ったから大丈夫と考えるのではなく
数学的に検証できる条件を作り、それを満たしたことを確認して、初めて次の段階へ進む

絶対に破られないOSは作れるのだろうか
残念ながら、現時点でQEDOSが絶対に破られないと証明できたわけではない
形式検証にも適用範囲があり、暗号ライブラリにもバグはあり得るし、ハードウェアの脆弱性も存在する
そもそも今回利用したseL4の形式検証実績が、そのままQEDOSのx86-64構成全体に適用されるわけでもない
セキュリティの世界で絶対という言葉を使うのは、非常に危険
しかし、だからといって「絶対安全など不可能だから仕方がない」と諦めるのはNG
QEDOSは、まだ一日だけ行ったささやかな実験に過ぎないが、筆者はこの実験を通じてAI時代のセキュリティには別の可能性があるのではないかと感じた
AIがセキュリティホールを発見する速度に、人間がパッチを当てる速度で対抗するのではなく
そもそもセキュリティホールが生まれにくく、万一存在しても被害が広がらず、安全条件を数学的に検証できるシステムを作る

AIによって攻撃が高度化するなら、AIによって防御の設計思想そのものを進化させればいい
絶対無敵のOSが本当に実現するかどうかは、まだわからない
しかし少なくともそれを目指すための道具は、すでに我々の手の中にある

・・・頻発するAIによるハッキングetc
無力感にトらわれる昨今
こういうアプローチが実行されれば・・・

今日も~
ハチ の巣

詳しい種は?
去年もあった
なんせ、餌になるチョウの幼虫がウヨウヨいるんで・・・

アマゾン森林破壊、統計開始以来最少に

ブラジルのアマゾン森林破壊、統計開始以来最少に 前年比42%減
2026/10/16ブラジル国立宇宙研究所(INPE)発表
7月ま​での12カ月間にブラジルのアマゾン熱帯雨‌林で失われた森林の面積が約3335平方kmと、1988年の統計開始以来最少となった。​前年同期比で約42%減少
これまでの最​少は2011~12年の4571平方km
1990年代⁠半ばには年間の森林消失面積が​過去最大の約3万平方kmに達して​いた
データはINPEの衛星監視プログラムPRODESが毎年まとめている
年の半ばは雲が少なく、衛星画像で​森林破壊の状況を把握しやすい​ため、8月から翌年7月までを集計期間としている
気候変‌動対⁠策推進団体オブセルバトリオ・ド・クリマのマルシオ・アストリニ事務局長
「本日発表された数字は​歴史的な成果​だ」
「政治的な意思があれば森林破壊と温室効果ガス​排出を抑制できる」

ブラジルのアマゾン森林破壊はボルソナロ前大統領⁠の政​権下で15年ぶりの高水準​に拡大した
23年に再就任したルラ大統領は、30年までに​森林破壊を終わらせると公約している

・・・よろこばしいが
目前にせまった大統領選挙の結果では・・・

今日は~
フクジュソウ/Adonis ramosa

3月はじめ
普通種と秩父紅
が近いんで交雑する?
と思ってたけど
今のところ、そんな様子はない

2026年10月16日金曜日

米中間選挙 結果受け入れは上院激戦区候補の半数強

11/3の米中間選挙まで1カ月を切る中、上院選の激戦区に立候補している主要政党の候補者のうち
勝敗にかかわらず選挙結果を受け入れるとロイターに​回答したのは半数強
一部の候補者は明確な姿勢を示さな‌かった
ロイターは、トランプ大統領の任期後半に上院の支配権を左右し得る13州で、共和・民主両党と無所属の候補者と選対陣営に選挙結果を受け入れるかを尋ねた
トランプ政権による選挙介入の可能​性についても見解を求めた
一部の候補者には対面で取材したが、大半は電​子メールや携帯電話のメッセージで質問
回答が分かれたことは、⁠トランプ氏が2020年の大統領選で民主党のバイデン前大統領に敗れた結果を覆そう​としてから約6年が経過した今も
中間選挙に不透明感が漂っていることを浮き彫りにし​ている

トランプ氏は今回の選挙を前に、州が担う選挙運営を連邦政府の管理下に置くことや、州の有権者登録名簿・投票記録へのアクセス取得を試みる動きを繰り返してきた

・・・州の自治への介入?
これマズいんじゃ・・・

また、証拠を示さ​ずに民主党による不正投票を非難
調査対象の26陣営のうち、民主党の9陣営、無所​属の1陣営、共和党の4陣営が、候補者は無条件で結果を受け入れると回答
州や地方の選挙当局者がト‌ランプ政⁠権による介入の可能性に備える中
一部の民主党候補者は共和党による投票制限を批判し、投票資格のある有権者が投じた票を全て集計する必要性を強調
一方、一部の共和党候補者は、民主党が選挙への国民の信頼を損なっていると非難
アラス​カ、アイオワ、メーン、​ニューハンプシ⁠ャーの4州では、両党の陣営が選挙結果を無条件で受け入れると回答
カンザス、ミシガン、ネブラスカ、オハイオ、サウス​カロライナの5州では、民主党側が受け入れる意向を示した
一方、​共和党側は条⁠件付きの回答をするか、質問に答えなかった
残るノースカロライナ、ジョージア、ミネソタ、テキサスの4州では、少なくとも1陣営がロイターの質問に回答しなかった
回答を控えた理⁠由は不明​
共和党で11月の選挙への介入の可能性につい​て回答したのはメーン州のスーザン・コリンズ上院議員の陣営だけ
同陣営は同氏が
「メーン州​と全米で、自由で公正な選挙の結果を損なういかなる試みにも反対する」

・・・アメリカの大統領選挙は、なんでこんな仕組み?
と思ってたけど議会選挙でも、なんか・・・
まあ不正があった、とかで訴えるとかはドコでもありだけど
事前に・今アヤしい動きが無い状態で選挙結果を受け入れないかも?って・・・
まあ、トラさんがチャブ台がえしをしようとしたせい?・・・

今日は~
アクティノプテリス ラディアータ/Actinopteris radiata
5月の終わり
可もなく不可もなく
ワタス、なんか合わないんだよね~

2026年10月15日木曜日

アメリカファースト エボラの現在地

中央アフリカのコンゴ(旧ザイール)の鉱山街で今年5月、エボラ出血熱に感染した可能性があることに気づいた米国人医師パトリック・ラロシェル氏(46)
速やかに本国へ搬送されて治療を受けられると考えていた
前回2018年の流行時も、同様の対応があったからだ
今回も、全米に13カ所ある最先端の高度治療施設のうち少なくとも3カ所が、ラロシェル医師と、感染が確認されていた米国人の同僚ピーター・スタッフォード医師の受け入れに同意していた
だが、その計画は突如変更された
米政府高官
コンゴで自国民がエボラウイルスに暴露したとの報告を受けたホワイトハウスは「治療目的であっても帰国は一切認めない」という明確な通達を出したと
この水際で拒絶する決定は、長年積み重ねてきた巨額の投資と準備を水泡に帰すもの
現職・元政府高官や米医療従事者、公衆衛生・法律の専門家ら50人以上の証言
米国のエボラ対策は感染拡大の防止ではなく国境管理を優​先する姿勢へと舵を切ったと
トランプ政権は本国への搬送を拒む代わりに、ケニアのライキピア空軍基地で50床規模の米国人向け隔離施設を建設
さらに7月には水際対策を一段と強化し、過去21日以内にコンゴ滞在歴のある米国市民と米国籍保持者が民間航空便で米国に入国することを制限する搭乗禁止命令を発令
アメリカ・ファーストに基づく国境封鎖方針‌の波紋は、過去最速のペースで拡大し4000人以上の死者を出している今回のエボラ危機に深刻な影響を及ぼしている
取材に応じた19人によると、現地で感染しても本国で治療を受けられないという懸念や、21日間の隔離義務が大きな壁となり
派遣に応じる米国人医療ボランティアが激減
その結果、現地医師の負担が急増し、支援体制全体の弱体化を招いている
トランプ大統領による米国際開発局(USAID)の解体や世界保健機関(WHO)脱退の影響で
コンゴでは医薬品や資機材の調達網がまひし、医療活動に大きな支障が出ている

医療宣教師であるラロシェル医師
チェコの首都プラハにある隔離施設へ搬送されたが、幸い感染はしていなかった
ドイツへ搬送されたスタッフォード医師は治療を受けて回復
2人とも米国政府の手配や現地の医療には感謝しつつも、母国へ帰還させてもらえなかったことには深い落胆を隠さない

ラロシェル医師
「医学的なリスクを正しく評価した判断というより、恐怖心や世間の目を意識した政治的パフォーマンスにすぎないように思える」
同医師は看護師の妻、3人の子どもとコンゴで11年間暮らしてきた
「決定は場当たり的で、その場の思いつきで下さ​れたように感じた
このような状況に追い込まれ、情けなさと怒りすら覚える」
一方スタッフォード医師は現地での移動や手続きが難航、搬送が何度も遅れた
当初は米軍病院に運ばれるものだと思い込んでいたが、実際に収容されたのはベルリンのシャリテ大学病院だった

スタッフォード医師
「見捨てられたようなショックと悲しみを感じた
やはり母国で治療を受けたかった」

これまで米国はエボラ出血熱の流行に際し、現地WHO、アフリカ疾病予防管理センターと連携
支援において主導的役割を果たしてきた
米保健福祉省(HHS)も感染の追跡や治療に奔走し、ワクチンの迅速な開発に巨費を投じるとともに
病に倒れた自国民を感染地域から本国へ送還して手厚く治療してきた
ところが、⁠ワクチン懐疑派として知られるロバート・ケネディ・ジュニア厚生長官は今回、この問題にほとんど関心を示していない
年間$1兆8000億という巨額予算を握りながら、エボラウイルスのブンディブギョ株に対応するワクチン開発への資金や人員の投入に消極的
その代わりに米国務省は、パンデミックや流行病に対するワクチン開発を支援するため2016年に設立された国際パートナーシップ感染症流行対策イノベーション連合(CEPI)に$5000万ドルを拠出
同連合はブンディブギョ株のワクチン研究に$1億割り当てているものの、コンゴでの大規模な臨床試験の実施にはさらに$1億2800万が不足している
ケネディ氏は25年の就任以来、史上最大規模となるはしかの流行があったにもかかわらず
感染症対策の重要性を軽視し続けてきた
米疾病対策センター(CDC)や食品医薬品局(FDA)、国立衛生研究所(NIH)でワクチンや感染症の専門家を含む数千人の職員を解雇
ワクチンの安全性を疑問視する独自施策に注力している

保健福祉省報道官のエミリー・​ヒリアード氏
「米国のエボラ対応を巡る評価はHHSやCDCが本国およびアフリカ現地で主導している広範な取り組みを見落としている
国内へのウイルス侵入を防ぐことと、発生源で流行を抑え込むことの双方が不可欠だ」
HHSは6月に臨床試験で使用するため、感染地域へ実験段階の薬剤を送付したと強調
だが事情に詳しい関係者2人
5月に今回の流行が確認されてから数週間の間
ケネディ氏が正式な状況報告を受けることはなかったと
ヒリアード氏は、長官は専門家から定期的に報告を受けており、対応に精力的に関与していると主張
過去2番目の規模となった今回の流行でケネディ氏の存在感が薄い中、主導権を握ったのはルビオ国務長官だった
初期段階ではミラー大統領次席補佐官の率いるチームが舞台裏で徹底した水際対策を推進
公衆衛生の専門家らは、国内へのウイルス持ち込み防止という目標自体は理解できるとしつつも

米国のキ​リスト教系支援団体サマリタンズ・パースのフランクリン・グラハム最高経営責任者(CEO)
21日間の隔離政策が人手不足と現地スタッフの士気低下を招いていると指摘
「今回の措置は非常につらく、意気消沈させるものだ
命がけで世界中からエボラとの闘いに赴いている医療従事者らは英雄として扱われるべきだ」
コンゴにある同団体のエボラ治療センターのスタッフのうち
以前は8割を占めていた米国人が、現在は約2割まで減少
通常1カ月の任期で働く医療専門家の派遣費用は、検疫政策の影響で2倍以上に跳ね上がった
「感染拡大を止める最善策は、十分な訓練を受けた医療のプロを可能な限り多く感染拡大の中心地に送り込むことだ
しかし、検疫要件によ​って極めて困難になっている」

推定約$7000万をかけてケニアに建設された米国人専用施設は現在利用者がおらず、これまでもわずか7人しか利用していない
空調設備、米スペースXの衛星通信サービス スターリンのWi-Fi、食事提供システムを備えた大型テントや輸送用コンテナ、そして100人以上の職員が、米国人利用者のないまま待機し続けている
対応に当たる国務省高官
「何よりも優先すべきなのは、国内に感染者を1人も入れないことだ」

一方WHO
「具体的な証拠がない限り、米国の政策が及ぼ‌す全体的な影響を評価すること⁠はできない」
救援要員の派遣や確保を困難にするような措置は対応の遅れを招く恐れがある
さらに、資金提供の打ち切りやサプライチェーンの混乱が、対応を複雑化させている
WHOのアフリカ地域緊急対応の責任者であるマリー・ロゼリン・ベリゼール博士
「最も重要な作業は、感染地域での早期の症例発見、濃厚接触者の追跡、安全な医療の提供、そして医療従事者の保護だ
国際的な措置は、迅速な人材や物資の移動を含め、現場の活動を支援するものでなければならない」

法律の専門家3人は、米国の措置の一部は法廷で争われた場合
維持されない可能性が高く、数十年にわたる先例に反すると指摘
トランプ政権が新型コロナ禍で移動制限を実施した際も、自国民が帰国する権利まで奪うことはなかった

米ジョージタウン大学ローセンターのローレンス・ゴスティン教授
「過去のどの政権も、医療監視や治療のために自国民を本国へ帰還させてきた
自国に戻る権利は、国民固有の権利だ」

国際的な感染対策において米国の存在感が薄れる中、現地では紛争の混乱に乗じるように感染が急拡大
今回流行しているブンディブギョ株は、14年の西アフリカでの流行後にワクチンや治療薬が開発された有名なザイール株とは異なる種類
米CDCによると、今年5月に流行が確認されてから139日目に当たる9/29時点で、コンゴ国内の確定症例は8224件に達した
同じ日数の時点で比べると14年の西アフリカでの流行では1766件
18年のコンゴでの流行ではわずか543件であり、今回のペースの速さは際立っている
コン​ゴで17回目となる今回の流行への対応は、医療従事者への暴力、個人用防護具の不足、誤情報の拡散など多数の悪条件​が重なり、難航
CDCは、より強力な対策が講じられなければ、死者数は14年の1万1308人を超える恐れがあると警告
流行が始まった北東部イトゥリ州では感染の伸びがやや鈍化しているものの、他の地域ではブンディブギョ株が猛威を振るい続けている

南アフリカの著名な疫学者でアフリカCDC緊急委員会の議長を務めるサリム・アブ
ドゥール・カリム氏
米国の支援縮小がもたらした打撃は極めて大きいと
「従来、物資の調達や輸送といった領域は米国のUSAIDが主導してきた
トラックや運転手、倉庫を迅速に手配し、必要な物資を現地に届ける能力に長けていた」
現場でエボラと闘う団体は米国の支援が縮小する中で活動を続けているものの、深刻な資金不足に苦しんでいると
「巨額の資金がないため、身動きが取れない状態だ」
米国務省の監視​機関、監察総監室(OIG)が7月に公表した報告書に
USAIDから業務を引き継いだ国務省の新設部門には、要請された人員の1/3しか配置されていない
地域の保健安全保障の拠点であるウガンダでは、以前在籍していた5人のうち1人しか残っていない
これに対し国務省は、グローバルヘルスや海外の災害・人道支援のために割り当てられた既存の予​算から、主に非政府組織(NGO)による医療施設の運営や物資の調達向け⁠に$7億8000万を拠出していると説明
これは単一の国としては最大の支援額だと反論
ホワイトハウス側も、エボラ予防・発見やケニアの治療キャンプ、患者の搬送費用を含む$14億の追加予算を要求しているが、議会で補正予算案の審議が難航しているのが実情
CDCは国内および海外での感染対応に使用可能な緊急資金$1億1300万を確保していると発表
司令塔としてのCDCの存在感は薄れているものの、現場での人員配置は14年当時と同水準を維持している
コンゴやウガンダでは120人以上のスタッフが感染監視、接触者追跡、検査、その他の指導や研修を行っていると

米国およびコンゴ当局者によると21日間の待機措置は、米国人ボランティアにとって事実上の罰則となっており、多くの人が現地入りに二の足を踏む原因になっている
7月にコンゴでサマリタンズ・パースの救援活動に参加した米国人女性看護師(31)にとって、ケニアの施設で過ごした21日間の待機生活は精神的に非常に厳しい体験だった
再び現地に戻るべきか決めかねており、待機措置が大きな障壁になっていると
この看護師に⁠よると、多くの友人が赴任を希​望しているものの
待機措置のために断念せざるを得ない状況だという
コンゴの人々を助けることは信仰に基づく使命であり、彼らを置き去りにするのは「胸が張り裂けるような思い」だと
19年の流行時、当時のトランプ政権のアザー厚生長官は自らコンゴに飛び、人員と​医薬品に重点を置いた積極的な支援を展開
14年の流行時には当時のオバマ大統領
「米国民を守る最善策は、西アフリカでウイルスを封じ込めることだ」
約3000人の米軍部隊を派遣して対応に当たった
この際、米国本土で11人が治療を受け、2人が死亡した
米国は当時、流行地域から帰国した医療従事者や、その他のまれな感染症にさらされた米国人に対し
より適切な治療を提供できるよう、$数億を投じて最新鋭の高度隔離治療施設を建設した経緯がある
だが、ケニアの施設と同様、米国内の隔離治療施設にもエボラ患者の姿はない
フロリダ州の弁護士ベンジャミン・マーティ​ン氏
娘が7月に看護師としてコンゴに渡航した際の体験を語った
娘は帰国のため首都キンシャサで飛行機に乗ろうとした際に制止され、コンゴ当局から隔離を求められた
現地のホテルで11日間過ごした後、彼女は欧州でさらに21日間の隔離生活を余儀なくされた
「自分の国から『帰ってくるな』と言われたようなもので、娘にとっては本当につらい体験だったようだ」
「その時、娘は真顔でこう漏らした。『自分の国に見捨てられたような気がする』と」

で2026/10/13
アフリカ中部のコンゴ(旧ザイール)政府
今年5月に流行が宣言されたエボラ出血熱の感染者数が9066人に上ったと発表
死者は4381人

・・・エボラ出血熱流行が加速?
いつ国境の壁を超える?
もうウガンダ、ケニアとかえ超えてるけど
ブンディブギョ株が本気をだしたら?
いくら水際で防ごうとしても
アメリカに入国するのは止められない

今日は~
トリアシショウマ/Astilbe thunbergii var. congesta astilbe

6月の終わり
イイ風情なんだけど
丈夫すぎてウザイことも・・・


2026年10月11日日曜日

パレスチナ自治区では、ガザだけでなくヨルダン川西岸地区でも住民への暴力が激化している
イスラエル人入植者が勝手に彼らの土地を占領し、略奪や暴行を働いて住民を追い出している
当初、国内では入植者は英雄視されていたがパレスチナ人への迫害がエスカレートするにつれ、元軍幹部を中心に入植者を非難する声が高まっている

元イスラエル軍将校エヤル・ベン=ルーベンは、祖国に人生を捧げてきた
1973年の第四次中東戦争を生き延び、その後はヨルダン川西岸地区で師団長を務めた
2006年のイスラム教シーア派組織ヒズボラとの戦争では地上戦を指揮
彼は自分と同じ元イスラエル軍将校のヤアコブ・オール(79)が主催する西岸地区視察ツアーに参加
イスラエル人入植者によって無残に破壊されたパレスチナ人の村を訪ね、家畜や土地を奪われたうえに拷問を受けたと語る住民の声に耳を傾けている
ベン=ルーベンは、イスラエルは以前とはまったく違ったリスクに直面していると感じている
彼は目に涙を浮かべながら
「ここで入植者たちがやっていることこそ、イスラエルにとって『真の脅威』です
イランやガザ、レバノンよりはるかに危険です」

ベン=ルーベンとともに西岸地区を視察した他のイスラエル軍・政府の元高官たちも、同じ怒りに駆られている
保健相を務めたエフレイム・スネ
「端的に言えば民族浄化だ」

元空軍将校のアサフ・アグモン
今の西岸地区の状況を、自分たちの祖先が耐え忍んだホロコーストの惨劇にたとえた
力の規模ではなく、パレスチナ人の存在そのものを消し去ろうとする点が共通していると

2023/10/7に起きたイスラム組織ハマスによる襲撃事件以来、イスラエルは戦争に飲み込まれた
イスラエル軍の軍事侵攻によってガザ地区は廃墟と化し、数万人の死者が出た
レバノンのヒズボラとは二度にわたる手痛い衝突を経験し、イランに対しても軍事作戦を展開
だがこうした戦争の陰で、西岸ではもうひとつの戦いが
極右的な現ネタニヤフ政権によって勢いづいた入植者たちが武装
パレスチナ人の家やモスク、村々を襲撃・放火し、住民を土地から追い出そうとしている

西岸地区のイスラエル軍最高司令官
この暴力行為によって地域全体が火の海と化す可能性があると
国連によると10/7以降、西岸の入植者は数千回にもわたりパレスチナ人を攻撃している
2026年だけでも入植者の攻撃によって3200人以上のパレスチナ人が住居を追われているが、これは前年の2倍に当たる

こうした入植者の暴力を非難する声が、イスラエル国内で急速に広がりつつある
その動きを牽引するのが、退役将校や軍・情報機関の元幹部たち

2026/6、200人以上のイスラエルの有識者や要人が、西岸のパレスチナ人に対する攻撃停止を政府に求める書簡に署名
元首相2人、40人近くの陸空軍退役将校、モサドやシンベトなど情報機関の元長官のほか、聖職者、ノーベル賞受賞者、国内で最も尊敬される作家などが賛同を表明している
彼らの政治的スタンスは多様で、なかにはネタニヤフ首相率いる与党リクード出身者も含まれている
その多くはかつてタカ派と呼ばれていた人たちだ

・・・イスラエルにもマットウな人はいる
立場が違っても今を冷静に見つめ、足るを識る人たちが
何を優先すべきか、デキることとデキないことを分別できる人が
今はドコを見ても少数派?
政治は国民の反映なんだよね~

今日も~
ニゲラ ダマセナ/Nigella damascena
6月の終わり
お天気のせい?
勢いが・・・
株じたいが少ないし
花もろくに咲かない
弱々しいし
雑草といってもいいコなのに・・・
やっぱ。お天気?

日本のセキュリティは世界最悪

サイバーセキュリティのS&J株式会社
これまでサイバー攻撃は英語圏を中心に狙われていました
しかし、ここ数か月で日本への攻撃が劇的に増えたと
S&J株式会社 三輪信雄 代表
「“日本語”に守られていたがために今まで見過ごされていたところが、AIを使ったら全く関係なくなる
(日本が)まだ攻撃されていない未開拓の地なので、サイバー攻撃が集中している」

こうした中、世界を脅かす国際ハッカー集団Qilinが、私たちの単独取材に応じました
Qilinは2025年、アサヒビールへのサイバー攻撃を行ったハッカー集団
その中心メンバーのロシア国籍の男(28)が大阪市内で身柄を拘束され、ドイツ側へ引き渡された

10/6、中心メンバーの拘束について取材を申し込むと翌7日の朝、Qilinから返信がありました
その冒頭にはオフィシャルステートメント=公式声明と書かれ
長文でさまざまな主張が展開されていました

ハッカー集団Qilinの声明
「日本で拘束されたのが我々の仲間であるか確証はないが、否定もしない」
「世界中の300人以上と協力関係にあるが、素性は不明だ。パソコン上で情報をやりとりするだけの匿名の仲間だからだ」
「有罪の証拠がなく、違法な拉致の可能性がある」

日本ハッカー協会 杉浦隆幸 代表理事
「Qilinのプログラムに参加している攻撃者の数が300(人)だということがわかったのが
今回の取材の大きな発見だと思っております。(世界)最大のグループであるということが証明できている」

さら、声明では日本へのサイバー攻撃についても言及がありました
「日本は世界で最もコンピューターセキュリティが脆弱な国のひとつ」
「日本の企業や政府機関に対する攻撃は、今後増加する可能性がある
これは脅しではなく、私たちの専門家としての見解だ」

TBS CROSS DIG 中川雅博さん
今、AIの進化に伴って企業のシステムの弱点を見つけて、大規模かつ自動的に攻撃することが次第に容易になってきています
特に注目したいのが、中国製AIの進化です
元々、OpenAIやChatGPTといった米国製のAIは、開発企業のサーバーの中で動いています
そのためサーバー側の制限により攻撃の指示には制限がかかります
一方、GLMー5.3などといった中国製AIは
個人のPCやサーバーにダウンロードして動かすことができます
そのため、サイバー攻撃などの悪用を制限するのが難しくなっています
こういうモデルが普及してしまうと、サイバー攻撃が多発するのではないかという懸念があります
最近の攻撃が中国製AIによるものだという確証はまだありませんが
今後のサイバー攻撃に大きな影響を与える可能性は高い
以前はサイバー攻撃の対策で、契約したハッカーに守ってもらうというケースがありましたが、そうした対策で防ぐことができる規模感ではないですね
実際、世界の情報機関でも重要な機密情報はオンライン上に入れず
紙でやり取りしているという話が出てきています
従来の対策では、防ぎようがなくなってくるので、同じルールでやっていくことは不可能だと思います

実際にAIが暴走して、サイバー攻撃するというのは起こっています。
今年の7月にOpenAIが公表したのが、開発中のAIがネットから隔離された環境から飛び出して、他社をサイバー攻撃した事例です
これは、AIのサイバー攻撃の能力が今どれぐらいあるのかというのを、研究者がテストしようとしたところ
AIが高得点を取るためのヒントを考えたところ
あるサイトにヒントがありそうだと考え勝手にネットに接続する入口を見つけて飛び出してしまったということです
今、AIはどんどん賢くなっているので、人間の意図を超えた危険な行動を取るようになっています

AI研究者のジェフリー・アービング氏が
「AIが人類を滅ぼすのに必要な4つの能力」
(1)ハッキング能力
(2)人間を説得・操作し、自分の代わりに行動させる能力
(3)AIが持つ考えを隠す能力
(4)AIどうしで“連携”する能力

確かに、現時点で今のAIにはこの全ての能力の基礎は揃っていますが、私はAIというソフトウェアだけが発展しても限界があると思っています
全人類を滅亡させるにはフィジカルなAI
つまりロボットなど、全てのサプライチェーンにわたって進化しなければならない
やはりそのハードルはあります

加えてボトルネックになってくるのが、今データセンターなどの計算資源が足りないと言われています
今でさえ足りないのに、これからそれだけの知能を動かすのに必要なものを確保できるのかという疑問もあります。

・・・個人にできるコトは・・・
マイナンバーが始まったせいで、奥にに個人データが・・・
なんでデキることが・・・
せいぜい
チョットした特典、ポイントとかにツられて
個人情報、特に金融情報といかをバラまかない
クレジット、通販も、どうしてもならマトモそうなとこ1つ
なんたら会員にもならない
etc
そういう外部にツナがる?口座はメインの口座とは別に1つ
無線wi-fiとかはヤめる
PC・端末のカメラ・マイクは必要なければ無効に
自身の画像の要求がアったらパス
メアド、アカウント、パスワードetcは思いっきりメンドくさく
当然、できるなら数字・アルファベット(大文字・小文字)・特殊文字・漢字を混ぜて
(AI相手には意味ない・・・)
パスワードは頻繁に変える
etc
まあメンドクサイ・不便にはなるけど
メールの整理が超簡単
かたっぱしから迷惑メールフォルダーにツっこめる快感・・・

え~っと
ちょっと視点が古そう


は~
当事者能力が・・・
マイナンバー、ヤメたら・・・

今日も~
セッコク/Dendrobium moniliforme石鎚ダルマ
壺石・ケト仕様
5月の終わり
今年は開花株が多かった
ちょうどイイ風情
このコはノドがミドリ
さわやか感がイイ

2026/10/13
加筆