沈黙とは感覚が麻痺した国家にだけ訪れる現象
それは長年にわたって積み重なってきた惰性と疲弊が最終段階に突入した証?
異常が異常として認識されず危機が危機として機能しなくなるのは、この国の最も深い劣化の兆候?
その最中に発表されたのが¥21兆超の経済対策
お上「税収の上振れ分と国債で賄う」
この税収の上振れとは円安によって名目の数字が押し上げられた希望的観測
・・・こういう希望的観測では民草はローンも組めない
輸出企業の利益が為替の恩恵で押し上げられ、株価が吊り上がり、その結果として税収が増えて見えるだけ
経済の実力とは何の関係もない
だが、お上はこの泡を恒久財源であるかのように扱い、翌年度の予算に組み込む
円高方向に逆回転した瞬間に霧散する財源を土台に政策を積み上げるのは財政運営として尋常な感覚ではない
その危うさを正確に説明する政治屋はどこにもいない
物価対策の実態は補助金を並べただけの延命策
電気やガスの補助は3月まで、光熱費支援やおこめ券も期限付き
政策とは呼べない“3月までの鎮痛剤”
痛みの根源には一切手を付けず、症状を麻痺させるためだけ
その一時の緩和を対策だと・・・
日本は三十年、この延命の習慣を国家の標準仕様として受け入れてきた
ソレこそがこの国の衰退を最も深いところから加速させている
所得税か法人税か消費税か、いずれかの大きな増税が避けられない
防衛費の問題も同じ
GDP比3.5%という巨大な目標だけが先走り、財源の議論は曖昧なまま意図的に棚上げ
実際には¥数兆規模の恒久財源が必要
所得税か法人税か消費税か
いずれ大きな増税が避けられない
にもかかわらず政治屋の口から増税という言葉は出てこない
代わりに繰り返されるのが「国民の皆様のために」
だが、お上は「説明しなくても国民は従うだろう」・・・
・・・情けないけど、そうなのよね~
片山財務大臣は「介入もありうる」と強気の姿勢を見せながら
どこか市場を叱りつけるような傲慢さが?
しかし市場はシ~ン
発言の直後に¥安へ動くことも・・・
これは市場が冷淡だからではなく
日本政府と日銀が円安を本気で止める意思を持っていないことを海外勢が完全に見抜いているから
政府は¥安による税収上振れを財源として当て込み、国債を増発し
それを日銀が買い取り、結果さらに¥安が進み、再び税収が増える
ソレが市場に完全に読まれている
片山氏がどれほど口先介入を重ねても市場が反応するはずがない
市場は言葉ではなく構造を見るのであり
構造が崩れている国の発言を受け止めるはずがない
その構造の根本に存在するのが日銀の主体性の喪失
(お上に忖度する日銀、殊に黒田さんは・・・)
本来、物価が粘り始めた段階で小幅でも利上げを行い痛みを受け入れる覚悟を示すべきだった
市場が求めていたのは利上げ幅ではなく
中央銀行としての主体的な意思表示であり、時間を先取りする気概
しかし日銀
「注視」「慎重に」「適切に」ばっか
政策は後追い、時間感覚は完全に遅れた
信認とは崩れる音を立てて失われるのではなく
薄皮一枚ずつ剥がれるように静かに消えていく
今の日銀は、その最終段階であり植田総裁が何を語ろうとも市場が冷ややかに受け止めるのは
日本銀行を主体的に舵を切る中央銀行とは見ていないから
シンガポールでヘッジファンドを率いる友人から届いたレター
「日本は円安を止める意思がない」「日銀は主体性を失い、政治は現実を見ようとせず、国民は慣れ切っている」「世界は19世紀の力の秩序へ戻りつつあり、日本は米中対立の踏み石として扱われている」
「お前の国の首相は、高市帝国でもつくる気なのか」
日本は主体ではなく、国際政治の力学の中で都合よく扱われる存在に成り下がりつつある・・・
国内市場ではソフトバンクによるエヌビディア株の売却が象徴的な動きを見せた
孫正義氏はAIバブルの最高潮の熱狂の中にいながら
その熱狂と一線を画し、冷徹に利食いを断行
本丸たる事業投資へ資金を集中させるという合理的な判断を下した
なぜ孫氏だけが、このタイミングで迷いなく利食いができるのか
その背景には第一次ITバブルの記憶がある
当時、ソフトバンク株はバブルの象徴としてランドマーク的に跳ね上がり、崩壊とともに企業価値とは関係なく暴落
その残酷さを最も深く刻んでいるのは孫氏本人
だからこそAIバブルの熱狂を奇妙な既視感として捉え、利食いのタイミングを見誤らない
バブルは企業価値とは無関係に膨張し、崩れる時は無慈悲
その本質を身をもって知る者だけが、熱狂の中心で利食いの判断を下せる
この孫氏の動きの延長線上に浮かび上がるのが、ウォーレン・バフェット氏
彼はいま、史上最大規模のキャッシュを積み上げ、日本株からも静かに距離を取っている
投資哲学も時代背景も異なる二人の天才が、ほぼ同じタイミングで市場から資金を引き上げた
偶然ではなく、長い経験を通じて培われた“市場の本能”が働いている?
対照的に、エヌビディアの決算発表によって日経平均が不自然なほど跳ね上がった
これは日本市場の脆弱さを露わに
日本企業の業績でも改革の成果でもなく、米国の1企業の好決算だけで指数が暴騰日本市場が自律性を失い、外部依存の熱狂に乗せられている?
バブル末期に典型的に見られる現象
¥安と株高の過剰反応が強まれば強まるほど、この国がいよいよ最終局面へと向かっていると・・・
~
・・・先のバブル崩壊では
中国の牽引で回復
しかし次は
機関車役が・・・
アメリカではFRBは骨抜きになりそうだし
アヤしい商売が始まってる
EUは軍拡に
中国も、おかしい
インドは?・・・
メインイベンターがいない
今日は~
ミズギボウシ
ジャストタイミングでテッポウユリと共に、お墓行