2016年8月22日月曜日

ARM1608

ぼや川より
ああイヤだ・恋人だった・こともある
・・・あの頃、ボクは・・・

ソフトバンクのARM買収
「また、大きな買い物をして~」
「高過ぎるんじゃない(ARM株式1株当たりの価格17ポンド、約2350円。2016年7月15日の終値11.89ポンド、約1644円の約43%のプレミアム)」
「何でまた半導体会社なんか買うの」
「いやいやスマートフォン(スマホ)向けの半導体ではほとんど独占状態だぞ」
「財務状況がいいもうかっている会社だ」
「低消費電力なプロセッサに強みがあって、これからのIoT社会では必須の部品だ」とか・・・

ARMはプロセッサ(GPUを含む)の設計情報を売っている会社
半導体を作って売っているメーカーではない
半導体を製造している半導体会社はARMから設計情報を買っている
自社ブランドで半導体製品を売っている会社なら、製造販売権を買っている
製造請負の会社だと製造権だけのこともある
半導体会社でなくても買っている
スマホだけでない、ほとんどのありとあらゆる組み込み向けの電子装置にARM搭載のSoCを見つけることができる
それら電子装置のメーカーもまたARMから権利を買って使っている
ARM搭載のSoCを受託設計している設計会社もARMとの間で何らかの契約を結んでいる
関連はハードウェアだけにとどまらない
開発ツールベンダーだったり、ミドルウェアベンダーだったり、ソフトウェア関係の会社もARMと契約を結んでいる
どれだけの数量が流れているのか把握しきれないほど多数のARMコアが使われている
全世界のエレクトロニクス関連業界の会社でARMと何らかの契約を交わしていない会社の方が珍しい
ARMと交渉する会社は、どんな機種の設計情報がほしいのかをARMに伝えることになる
高性能な機種なのか、より低コストな機種なのか、オプションにセキュリティ機能がいるのか、それとも別のオプション機能だろうか
それぞれの会社のそれぞれの需要に応じたものを買う
ARMとの付き合いが少し深まれば、次はこんな製品がほしい
こんなサポートを得たい
いろいろな注文もするだろう
CPUやGPUは電子装置の中核であり、企画の初期段階で決まるのが普通
つまり、ARMにはそういった会社が将来どんな製品を手掛けるつもりなのか十分推測可能な情報が集まってくる
当然、守秘義務はあるから、ARMはそれを他社に漏らしたりはしないが、ARM自体は集まってくる各種の情報を基に自社の方針を決め製品企画を考えているはず
ARMの技術を細かく分解した個々のレベルでいえば、同業他社とそれほど決定的な差はないと・・・
ところが
製品をリリースしてくるタイミング
性能とコストのバランス
上位から下位まで隙のないラインアップ
オプションや周辺、ソフトウェア
など総合力でみると他社を圧倒
ARMの下に集まってくる各種の情報がそれを支えている
さらにARMに入るお金は設計情報の権利を渡すときのワンタイムのお金だけではない
製造するにつれ、ロイアルティーも払われてくる
一般に半導体業界では、ロイアルティーは数量ベースで決まっていて
四半期に1度とか半期に1度とかを集計してお金を払う
数量のごまかしはまずない?のでARM社は世界中のライセンサーがどんな機種をどのくらいの台数売っているか自動的に分かってしまう
これまた極めて秘密保持が必要な情報なので厳重に管理されているだろうが
どこのどういう系統の製品が売れているとか、この手はもうおしまいだ、といったことは容易に推測できる
これまたARMの方針決定に役立っている?
ARMはまさにエレクトロニクス業界の情報の流れにおけるハブともいえる位置にいるの
その情報がARMのほとんど独占ともいえる高いマーケットシェアを支えてきた

過去も将来もARMが顧客の情報を漏らすことはないだろう
それは、ソフトバンクが親会社となっても当然である
しかし・・・孫さんに、その情報を求めて魑魅魍魎が・・・
って妄想は・・・

ソフトバンクのARM買収の余波?
ARMが非上場企業になることの意味は、半導体業界にとって小さくない
なぜなら、半導体業界にとってARM「最も正確な調査企業でもある
ARMが持つ情報は、実データがARMに集まってくるんで疑問の余地がない

半導体チップの設計情報がARMに集まる
ARMが開発した半導体コア(CPUコアやグラフィックスコア、物理IPコアなど)を、自社のプロセッサやSoCに組み込もうとする半導体メーカーやセットメーカー(電子機器メーカー)は、まず、ARMからコアを使う権利(ライセンス)を購入する
そしてライセンス購入したコアを使って半導体チップを設計する
この時、さまざまなオプションを選択することによってコアの仕様をカスタマイズする
半導体チップに載せるコアの種類と数、主な仕様によってロイヤリティ(半導体チップ価格に対する割合で決まる使用料金)が決まる
そして半導体チップの設計情報とコアの設計情報が、ARMに流れる
ARMは、近い将来に市場に出荷される半導体チップの設計情報から、どのような仕様のコアがどのくらい使われているのかを知ることができる
言い換えると、コアをライセンスした製品に限定されるものの、半導体チップの開発動向を正確に把握できる立場にある
ARMと半導体メーカーの、コアライセンス契約における金銭と情報の流れ
ライセンス契約では、コアの設計に必要な情報とコアの利用権が半導体メーカーに渡る
一方で、半導体メーカーはライセンス料をARMに支払う
そして半導体チップの設計では、ARMおよび認定ベンダーの設計ツールを使用して半導体メーカー(のエンジニア)は設計作業を進める
ARMは設計したコアと半導体チップの情報を入手する
もちろん、半導体メーカーにとっては、設計情報が他社に流れることは好ましくない
しかし、ある程度の情報はARMに提出せざるを得ない
なぜかというとロイヤリティが変わるから
ロイヤリティが決まる基本的な条件の1つに、半導体チップが内蔵するコアの数がある
例えばCPUコア1個のロイヤリティが2%の場合
1個目のロイヤリティは2%であるのに対し
2個目のCPUコアに対するロイヤリティは半分の1%に下がる
すなわち、デュアルコアだとロイヤテリィは4%ではなく、3%となる
また、コアの種類によってもロイヤリティは変わる
旧世代のCPUコアである、ARM7/9/11シリーズのロイヤリティは低く、Cortex-Aシリーズのロイヤリティは少し上がる
同シリーズでも、ARMv7アーキテクチャのコアよりも、ARMv8アーキテクチャのコアの方がロイヤリティが高い
ARMの資料から換算すると、ARMv8のCortex-Aシリーズのロイヤリティは、ARM7/9/11シリーズのおよそ2倍になる
そしてARMv8のCortex-A CPUをマルチコアで内蔵し、グラフィックスコアMaliと物理IPを搭載したチップのロイヤリティは、おおよそでARM7/9/11シリーズの4倍になる
従ってこれらの情報も、半導体メーカーからARMに流れることになる

半導体チップの販売情報がARMに集まる
半導体メーカーが完成した製品チップを出荷し始めると、出荷数量に応じたロイヤリティ料金(数量×価格×料率)を半導体メーカーはARMに支払う
すると出荷数量とチップ単価がARMへ
これも半導体メーカーにとっては好ましいことではないが・・・

ARMチップが強い分野と弱い分野
ただし、ARMが正確に数量や金額などを把握できる応用分野は、ARMが開発したコアを搭載した半導体チップが多数を占める市場に限られる
ARMの資料によると、ARMコア内蔵チップの数量ベースでのシェアが高いのは、以下のような、いくつかの分野に限られる。
モバイル(スマートフォン/メディアタブレット/ノートPC)向けのアプリケーションプロセッサ(シェア85%超)
音声のみの携帯電話機とフィーチャーフォン向けの半導体チップ(シェア95%)
コンピュータ周辺機器向けの半導体チップ(シェア75%)
HDDとSSDのコントローラチップ(シェア93%)
自動車向けのアプリケーションプロセッサ(シェア95%)
逆に、以下のような分野ではARMコア内蔵チップのシェアが低い
エンタープライズサーバー向けの半導体チップ(シェア1%未満)
エンタープライズネットワークのインフラ向け半導体チップ(シェア15%)
自動車向けのコントローラチップ(シェア7%)

ARMとライセンス契約を結んだ半導体メーカーが恐れるのは、ARMに流れた情報が外部に漏れること
本来であれば社外秘の情報であるから、神経質にならざるを得ない
そこでARMは企業としての中立性を保ち、機密を保持することで半導体メーカーの懸念を緩和してきた
半導体メーカーが恐れる事態がもう1点ある
ARMが独占的な地位を利用してロイヤリティを値上げすることだ
ARMチップが独占的な地位を築いている分野では、値上げに対抗することは難しい
これも幸いにしてARMは、同じコアに対するロイヤリティの値上げはしてこなかった
高性能の新しいコアに対しては高めのロイヤリティを提示するものの、そこそこの性能の古いコアに対しては低めのロイヤリティを提示してきた

半導体業界が抱える5つの懸念
ライセンス料金およびロイヤリティ料金の値上げ
ARMからソフトバンクへの情報流出
ARMが定期的に公表している財務情報の隠蔽
ARMが定期的に公表している技術情報の隠蔽
ARMの技術開発速度の低下(あるいは基幹技術者の流出)
1つ目の値上げは、例えば、ソフトバンクがARM買収に投じた資金の回収を急いだ場合に・・・
2つ目の情報流出は、例えば、ソフトバンクの役員(孫正義氏を含む)がARMの役員を兼任する場合に起こる。ARMの経営陣は当面は変わらないとされているが、中長期的にどうなるのかは不透明?
3つ目の財務情報隠蔽は、ARMが非上場化すると同時に起こる
四半期ごとに業績を開示する義務はなくなる
ARMが発表してきた四半期業績の内容はかなり詳しく、半導体業界にとって参考になる情報が少なくなかった。これが公表されなくなると・・・
4つ目の技術情報隠蔽は、ARMが定期的に世界各地域で開催している開発者向けイベント(ARM Tech ForumおよびARM TechCon)と、ARMの技術者が国際学会や業界イベントなどで積極的に技術動向や市場動向などを発表しているが、これまで通りに実行できるかどうか?
中長期的には不安要因となる
一方で、ソフトバンクの技術者がARMのイベントに登壇することで、これまでとは違った知見を得られる可能性もある
5つ目の技術開発速度低下は、ARMの積極的な研究開発投資に対して、ブレーキがかかるかどうか?
中長期的には不安要因
一方で、ソフトバンクの有する情報が研究開発に広がりや良い刺激などを与える可能性もある

長期的には悪影響を懸念する半導体設計者が少なくない
ASIC設計や設計ツールなどのコンサルタントである、米国のJohn Cooleyさん
半導体設計に関する個人サイトDeepChipを運営している
Cooley氏は7月20日ころに緊急アンケートを電子メールで実施し、その結果をサイトで公表した

半導体の設計技術者と検証技術者(設計が適正かを検証する技術者)に対するアンケートは、186名の回答が
質問は、買収が短期的に与える影響と長期的に与える影響を「Good(良くなる)」、「Bad(悪くなる)」、「Neutral(影響なし)」の選択肢から選びコメントも受け付けた
その結果、短期的には「Neutral(影響なし)」が74%で最も多かった
長期的には「Bad(悪くなる)」が68%で7割近くを占めた

ビジネスチャンスと捉えるEDAベンダーとIPベンダー
 一方、Cooley氏は同じ質問をEDA(電子設計ツール)ベンダーとIPベンダーにも電子メールで発した
そして合計47社から回答を得た
結果は、半導体設計者の回答とはかなり違っていた
短期的には「Neutral(影響なし)」が57%と半分強
次いで「Good(良くなる)」が36%を占め、「Bad(悪くなる)」の7%をはるかに上回った
悲観よりも楽観が多い
半導体設計者の回答では「Bad(悪くなる)」が16%で「Good(良くなる)」の8%を上回っており、短期的にも悲観的な見方が多かった
長期的な見方はさらに対照的だ
「Good(良くなる)」が64%と3分の2近くを占めた
「Neutral(影響なし)」は21%
「Bad(悪くなる)」は14%

回答のコメント欄を読むと
半導体設計者は、ソフトバンクのアナウンスをあまり信じていない
日本企業の決断が遅いというイメージを、ソフトバンクにも当てはめている
「5年間で雇用を2倍にする」という約束は守られない
「決断の遅さ」がARMの舵取りを誤らせる
企業文化の違いが軋轢を生む
買収費用の回収のためにライセンスとロイヤリティを値上げしかねい
・・・
これに対して、EDAベンダーとIPベンダーのコメント
「ビジネスの機会が到来する」
長期的にはARMがシェアを失い、失った部分を回答社が取りに行ける?
ARMコア以外のIPコア(特にCPUコア)、ARMの設計環境以外のEDAツールにとっては、事業機会が増える可能性がある

ARMはこれまで、集まった情報(および集めた情報)を分析した結果の一部を、抽象的な形で(あるいは、差し障りのない形で)開示することで、半導体業界に貢献してきた
国際学会や業界イベントなどでのARMの技術者による招待講演の評価は総じて高い
この「開示性(ディスクロージャ)」の高さは、ARMの良さでもある
この良さが失われることは、半導体業界にとってもARMにとっても、長期的には大きな損失に?

そういやインテルとARMが何か一緒にヤるって・・・

今日は~
ディソカクタス ?/Disocactus ?
いつの間にか
花(小さい、1・2日の命)が咲いて
タネが・・・
思いっきりジミな花
なんかな~
ま・花がなくても見れるんで・・・
クジャクサボと同じく花が保たないのも気になんない~


0 件のコメント:

コメントを投稿