2023年10月10日火曜日

量子エンジン?

量子エンジンは、どのような原理?
2000年代に入って従来とは全く違う原理で動くエンジンと話題になったものと言えば、イギリスの航空宇宙技術者のロジャー・ショーヤー氏が考案したEMドライブ
推進力を得るのに必要なのはマイクロ波を密閉容器内で反射させることのみ
既存のロケットエンジンのように推進剤を使わなくても推進力を得ることができます
マイクロ波は太陽光発電でも得られるため、装置が壊れない限り半永久的に動くと説明されていました
ただしショーヤー氏は、なぜ推進力を得られるのかの原理を十分に説明することはできませんでした
研究者たちは半信半疑どころか眉唾もの、と見ていましたが各国が追試
10年に中国の西北工業大が2.5Kwの電力を使用したシステムで720 ミリニュートンの推力を生み出すことに成功したと発表
14年にはNASAが中国チームと同じ装置を使って30〜50マイクロニュートンの推力を確認したと発表
けれどドイツのドレスデン工科大は18年に、EMドライブからわずか4マイクロニュートンの推力が観測されたものの
EMドライブでマイクロ波が発生しない状態にして実験装置のみを起動させても同じ推力が観測された
EMドライブが生む推力と考えられてきたものは、地球の磁場と電源ケーブルの相互作用によって生じた力ではないかと結論づけた

ドレスデン工科大ではその後も研究が続けられ、21年にはNASAの追試で発生した推力はエンジンの熱による装置の歪みによるものと考えられると発表
高出力での追試がまだ行われていないという声もありますが、宇宙開発を促進する夢のエンジンと期待されたEMドライブに対して実用化を信じる人は、今やほとんどいない

一方、量子テクノロジーの進展とともに期待が高まっているのが量子エンジン
この分野で日本は世界を先導しています
2020年、理化学研究所を中心とする国際研究チームはスピン量子ビットで量子熱機関を模擬的に再現することに成功
通常のデジタル回路では、0か1か、で情報が保持されるのに対し
この研究で用いたスピン量子ビットは、0でありかつ1でもある、という量子重ね合わせの状態を任意の割合で組み合わせることで情報を表現
また熱機関は、熱エネルギーから動力を生み出すエンジンと、その逆過程で動力を用いて高温部分から熱を奪う冷凍機に大別されます
研究チームによるとスピン量子ビットでは、エンジンと冷凍機の機能を高速で切り替えるなど、従来の古典熱機関では実現し得ない技術の開発につながると期待できると

この研究では、本来ならばスピン量子ビットを高温部分及び低温部分と選択的に相互作用させて量子熱機関を作るのですが
現代の技術では難しいため、代わりにエネルギー差が大きい、あるいは小さいスピン状態と磁気共鳴により相互作用するようなマイクロ波をスピン量子ビットに照射
つまりエンジンと冷凍機の間に量子干渉効果が現れるかに主眼を置きました
その結果、ゆっくりとした方形波変調0.05MHzの下では現れなかった、複雑な干渉パターンが速やかな方形波変調2MHzの下で観察されました
これは模擬的な量子熱機関の成功を示唆する量子重ね合わせが現れたためと解釈できました

今回のOISTの研究チームは、極低温下の条件のもと実験室内で動作する超小型の量子エンジンを製作して概念実証を行いました
自然界に存在する粒子は、量子的性質に基づいて
フェルミオン(フェルミ粒子)かボソン(ボース粒子)のどちらかに分類されます
フェルミオンに属する粒子には、電子や陽子、中性子があります
一方、ボソンに属する粒子には光子や質量を担うヒッグス粒子、湯川秀樹博士に予言された中間子などがあります
絶対零度に近い極低温の世界では、粒子は量子力学的な効果が重要となります
ボソンはフェルミオンよりも低いエネルギー状態にあり、両者のエネルギー差をエンジンの動力に利用することができます
つまりボソンをフェルミオンに変化させ、また元に戻すことが、量子エンジンの動力になります
ボソンとフェルミオンの違いは、スピン角運動量がディラック定数の整数倍か半整数倍かです
なのでフェルミオンをボソンに変えるには、2つのフェルミオンを組み合わせて分子にします
この新しい分子はディラック定数の整数倍のスピン角運動量なので、ボソンになります

研究を主導したOISTのトーマス・ブッシュ教授
新しくできた分子を分解することで、フェルミオンを再び取り出すことができて、これを繰り返し行うことで熱を使わずにエンジンを動かせると説明
さらにドイツの共同研究チームが構築した現在の実験の設定では、エンジンの効率を最大25%高められることが分かったと
もっとも今後、自動車などに使える実用的な量子エンジンを作るためには、いくつかのステップを乗り越えなければなりません
たとえば、量子エンジンはフェルミオンとボソンのエネルギー差を用いるため、極低温状態を保たなければなりません
冷却のためには、かなりのエネルギーが必要となります
それでも、実用化されれば、動力源の概念を抜本的に変えてエネルギー革命を起こす可能性があります

研究チームは今後、基礎的な研究を進めて性能を高めたり、バッテリーやセンサーなど、他の機器への応用の可能性について調査したりする予定だと

・・・今いち?
調べてたら波動関数がでてきた
波動って
いい思い出が無い

ボソン⇔フェルミオン
コレをどうヤるの?
必要なエネルギーは
この反応?で生み出されるエネルギーより小さいの?
実際モノになるかは?

今日は~
セッコク/Dendrobium moniliforme石鎚ダルマ

の狂い咲
画は9月末
ハイドロもどき急須仕様
作落ち⇒仕立てなおし、してから初めての開花
・・・が狂い咲なんて・・・

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